当時借りていた部屋では、ラップ音や金縛りは日常茶飯事だった。ただ、何者かの姿を見たり、物理的な攻撃を受けたりすることはなかった。それでも、ずっと妙な気配が続いていたので、意を決して部屋の中で「何となくここだ」と感じた場所をカメラで撮影してみた。恐る恐る写真を確認していったが、特におかしなものは写っ…
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これは、近くの大学の少年サッカー倶楽部に所属していた時の話。小学校低学年の頃だったと思う。ちなみに、サッカーは今も昔もへたっぴである。夏の合宿で、山奥にある宿舎に行った。よく覚えていないが、緑の多い場所だった。大学の施設だったのだろうか、割合にしっかりした建物だった。僕は父と一緒に行った。自然芝の…
これは、宝飾の卸をやっていた頃の不思議な話。デザインも輝きも、一目でビビッときた『指輪』があった。結果的に自分のものになったけれど、手に入れるまでの経緯が運命的だった。その指輪は、展示会などに出してはすぐに売れ、でも数日後に返品を何度も繰り返していた。皆で「なんでこの子ばかり戻って来るんだろう?…
これは、もう20年近く前に家族が体験した話。ある日、地下鉄の車内でウトウトしていたら、目の前を通り過ぎていく『男性の足元』が見えた。その時は気にも留めないで、そのまま寝ていた。しばらくして同じ方向からまた人がやって来たので、ふとその足元を見たら、さっき目の前を通り過ぎていった男性と同じ格好だった…
これは、去年の暮れに帰省した時にあった不可解な体験談。帰省する少し前の日のこと、お向かいの家の人から「不審者がいる」との注意を促されたという。なんでも、夜中の1時過ぎにチャイムを鳴らされたらしい。詳しい話を聞くと、そこの家の人はみんなもうベッドに入っていて、時間も遅かったので最初は無視していた…
これは、病院での心霊体験談。私は病棟看護師だけれど、霊感の類はあまりない。それでも視界の隅に何かが見えることはよくあるし、たまに堪らなく怖いと感じる日がある。前に勤めていた病院は、病室が縦並びに2列のコの字型になっていて、突き当たりが窓という作りだった。夜中の巡回中に背後にゾワっと感じたら、眼前の…
これは、郷土史家から聞いた話。長野県の東信地域に『姨捨伝承』がある。楢山節考のモデルになった姨捨山伝承ではなく、全く別の口減らしの話。明治時代の道路拡張で、姨捨遺跡が発見された。深山の特定域に置き去りされるわけではなく、村の神社裏ともいえる裏山的地域で。遺体は土中に立つか座った状態。他の姨捨遺跡で…
これは、親父から聞いた話。親父は若い頃に本格的な登山をやっていて、冬に上高地へ行った時のこと。行程の関係で、釜トンネル内で一泊したという。トンネル内にテントを張り、食事を済ますとみんなさっさと寝てしまった。どれくらいした頃だろうか、親父は足音で目を覚ました。ザクザクと、表面の凍った雪を踏みしだく…
山仲間いわく、水筒を空にしてはいけない山があるのだという。そこには『カサフカシ』と呼ばれる物の怪がいて、空の水入れを見つけると、その中身を濁った泥水で満たしてしまうからだと。水が少しでも残ってさえいれば、カサフカシは何も悪さをしないのだそうだ。彼はそこに登っている時、うっかりと水筒を空にしてしまっ…
これは、友人から聞いた話。彼のツレに、いわゆる『みえる人』がいるのだという。二人で山奥の神社へ出掛けた折に、そのツレが境内の一角をじっと見つめたまま動かなくなった。「何か見えるか?」。そう尋ねたところ、ツレは短く答えた。「肉がいる」。何だそれはと問うてみたが、「肉は肉だ」と、それしか答えない…
これは、友人が体験した不思議な話。夜中に一人、家へと続く山道を歩いていた。その時、彼の左腕には包帯が巻かれていた。数日前に出張先で火傷を負ったのだ。気分は冴えなかったが、それは必ずしも怪我のせいだけではなかった。「その夜は、道の雰囲気自体が奇妙だったんです」。そう彼は言う。何かに見つめられている…
これは、ある山芋の奇妙な話。彼の祖父は、かつて猟師をしていた。遊びに行った折に、色々と興味深い話を聞かせてくれたという。「山に入ってると、色々と自給自足しなきゃならない時もある。でもな、何が食えて何が食えないかってのは、しっかと押さえとかなきゃいけねえ。ずいぶんと奥の山なんだけどな、そこで採れる…
これは、深夜の峠道での奇妙な体験話。彼の友人はクロカンの先駆けとなった車を所有していた。バンパーはプラスティックメッキでなく、本物のステンレスの板金物。裏には50Aもあろうかという立派なパイプで補強されていたという話だから、だいぶ昔の話だ。毎週末は連日、悪友共が集まり、その車で当て所もなく走り回っ…
これは、ある椎茸の話。持ち山の手入れをしていると、不気味なものを見つけた。太い椚の幹、その下の方に座椅子のようなものがあり、茶色の人形が腰掛けている。近寄ってよく見ることにした。座椅子ではなくて、大きな平べったい茸のようだ。そしてそれに腰掛けていたのは、ミイラのように干涸らびた小さな猿の骸だった…
これは、私が山で体験した不思議な話。去年の夏、大白川添いの細い道を車で登ってダムに行った。大学のサークルで行ったもんだから皆テンションが上がりっぱなしで、しまいには手近に落ちている流木や大きな石を湖面に向かってやたらめったら投げたりしていた。そんな中、私だけは山深くて湖面が真っ青な湖という日本離れ…
これは、名前にまつわる奇妙な体験話。うちの父は転勤族だった。私が物心ついた頃から中学生になるまで、2~3年おきに全国を転勤していた。そして、転校する度に『同じ名前の男の子』がいた。顔も性格も全然違うけれど、伊藤明くん(仮名)みたいな、名字も名前も普通の組み合わせだから最初は気づかなかった。小4で…
これは、私が4歳くらいの頃の不思議な体験話。その時、椅子に座って何かの本を読んでいた。ふと自分の手を見て、突然「ガーン・・・」とショックを受けた。まじまじと左手を見つめて、「5本指?これ私の手?私、人間だったんだ!?」と。私はもっと高等な生き物だったのに人間に生まれ変わってしまったと、意味不明な…
これは、仕事で北海道に行った時の奇妙な体験話。頃は7月。ホテルに到着し、部屋へ行くために一人でエレベーターに乗り、部屋がある4階のボタンを押した。エレベーターが動いて止まり、扉が開いた。すると、そこは真っ暗というより"真っ黒"なフロアだった。この階は使ってないから電気を消してるのかな?そう思った…
これは、私が学生時代の話。その日、家の用事で学校を早退し、駅に着くとちょうど電車が行ってしまった。でもすぐに次が来るので並ぼうと思ったら、ホームに小学1年生くらいの男の子と女の子が手を繋いで立っていた。お揃いの制服と帽子、ランドセルを背負っていたので私立の子かな?と思いつつ、何気なくその子たちの…
これは、僕が小学生の時の話。友達と自転車で、山の中の細い林道を遊びで走っていた時のこと。しばらく走っていると、先の方に女の人が歩いているのが見えた。その女の人は登山やハイキングをしているようではなく、スカートを履いたごく普通の恰好で、片手には買い物カゴのようなものを持っているだけだった。まさか…
これは、知り合いの奇妙な体験話。山奥で測量をしていると、『大きな屋敷』に出くわした。何でこんな場所にこんな建物があるんだ?不思議に思って見ているうちに、何故か無性に中に入りたくなった。「御免下さい」と声をかけたが、誰も居る気配は感じられない。よく見ると、其処彼処が少し傷んでいるようだ。廃屋なのかな…
これは、新聞配達をやっていた時の話。同僚に、ホラ話やネタ話をよくするお爺ちゃんがいた。お爺ちゃんの名前は安岡さん。「〇〇研究所の近くで宇宙人を見たよ!」とか言って、よく遊んでいた。ある日、安岡さんがいつも通りにホラ話をしてくれた。「疲れたままや考え事をしながら配ると危ないぞ」と。俺は事故のことだと…
これは、妻から聞いた話。今から30年くらい前のこと。妻は短大時代に友人と、よく「あの世ってあるのかな?」と語っていたという。そして、「もしあの世があれば、先に逝った方が合図を送ろう」と約束をした。合図は足の裏をこそばせる、という軽い約束。その後、お互い就職し、結婚し、子育てに追われて疎遠になり…
あれは、まだ幼稚園に通っていた頃だと思う。当時住んでいたマンションの前は、漁船がぽつぽつ停まっている漁港のような感じだった。そんな場所で補助輪付きの自転車に乗って、前を走る姉を追いかけていた。その時、何かに気を取られて、よそ見をしたまま自転車をこぎ続け、無意識のうちにハンドルが海に向かっているのに…
これは、以前働いていたホテルでの話です。ホテルは24時間営業ですが、館内にあるレストランは深夜に閉店作業となります。22時に閉店し、23時には清掃も終わり、売上を金庫にしまうのが24時。金庫はホテルの事務所にあるので、金額確認をレストランの責任者と済ませ、サインをして金銭をしまいます。ある日…
これは、僕が高校の頃に見た『よくわからないモノ』の話。僕には霊感とか無く、もちろん幽霊を見たことなんてなかったが、ソレはハッキリと見えた。現国の授業中だったと思う。配られたプリントを後ろに回した時に、斜め後ろの席の生徒に"変なモノ"が憑いているのが見えてしまった。いや、変なモノと言っても人型だった…
これは子供の頃、家族で渓流へ遊びに行った時の話。鮎を釣る算段をする親から離れて、妹と二人で川に入って遊んでいた。「お兄ちゃーん」。妹が僕を呼ぶと、目の前の水面を指差した。そこには、どこから流れてきた物か、『黒い小さな壺』が漂っている。興味を引かれて手を伸ばすと、壺の中から何かが滑り出るのが見えた…
私は10年ほど前に『夢日記』を書いていた時期があった。登校中にバスの中で、寝ぼけながらその日に見た夢の内容をメモ帳に残していた。その頃によく見ていたのが、男性のサラリーマンの自分が仕事をしている夢。私は当時高校生で、そのうえ女だったから、現実とのギャップが面白おかしかった。夢日記を書き始めてしばら…
彼の実家があった山村には、おかしな掟があった。「○○谷地では言葉を喋ってはならない」というものだ。なぜなら、その谷地には『ヤツシ』が隠れ潜んでいるからだと。ヤツシとは、山奥に住む猿のような物の怪で、時折人里近くに下りてくるという。ヤツシは人の会話を盗み聞くうちに、それを習得してしまう。言葉を覚えて…
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当時借りていた部屋では、ラップ音や金縛りは日常茶飯事だった。ただ、何者かの姿を見たり、物理的な攻撃を受けたりすることはなかった。それでも、ずっと妙な気配が続いていたので、意を決して部屋の中で「何となくここだ」と感じた場所をカメラで撮影してみた。恐る恐る写真を確認していったが、特におかしなものは写っ…
これは、私が大学生の頃に体験した話です。本当に不思議な出来事でした。よくある『虫の知らせ』のようなものかもしれませんが、私にとっては大切な思い出です。私は京都の大学に通っていました。実家は隣の県にありますが、大学までは電車とバスを乗り継いで片道およそ4時間かかります。そのため、私は学生専用アパート…
我が家に起こった話を聞いてください。私の家は、父が建てた築40年ほどの2階建てなのですが、3年前、その東側の空き地にアパートが建ちました。それほど広い土地ではなかったため、よくある1棟に4部屋の小さな建物です。駅に近いこともあってか、完成してすぐに全室が埋まりました。ところが、1ヶ月もしないうちに…
これは、東南アジアでの体験談。事務仕事が一段落したので、気分転換に現場をちょっと巡回していたところ、何やら人だかりができていた。人だかりはトラブルの可能性が大なので、急いで中心へ行ってみると……。腹にロープを巻き付けられ、両手両足を4〜5人に押さえつけられている男がいた。口の中を切っているのか…
小学生の頃、夢に"血でドロドロになった赤ちゃん"が出てきた。僕が部屋の前に立っていると、赤ちゃんがヒタヒタと廊下を進んでくる。なぜかその後ろには祖母が立っており、ニコニコと微笑んでいた。僕は恐怖に包まれ、じわじわと近づいてくる赤ちゃんに向かって「来るな、来るなー!」と叫びながら押し返したが…
これは、夏にまつわる話です。私が通っていた高校の近くに、見晴らしが良いのになぜか毎日のように事故が多発していた十字路がありました。ただ、歩行者が巻き込まれるような事故はなく、どれも車同士がぶつかるというものばかり。奇跡的に亡くなった人はいませんでしたが、私はなんとなく"その原因"に心当たりがあり…
この世は『78対22』という宇宙の法則で成り立っている。キリよく「7対3の法則」や「8対2の法則」ともいわれ、ビジネスなどにも応用されている。科学的に「78対22」という黄金比が証明されているわけではないが、統計の中からこの比率が見つかる例は多く存在する。たとえば……。地球上の海と陸の割合は…
私は昔から結構なビビりで、怖い話なんかは大の苦手。そのわりには、"嫌な気配"をよく感じる。まあ、ただの勘違いかもしれないけれど。当時、私は高校2年だったか。ベッドは窓際にくっつけて置いていて、そこで寝ていた。時間は深夜1時から2時頃。なぜか眠れなくて、ベッドの上で顔を手で覆いながら、なんとか寝よう…
15年ほど前の話になります。小学5年のとき、父が転職した関係で引っ越しをしました。しばらくしてから、そのマンションで『若い女性の霊』を見るようになったのです。現れる時間帯に規則性はなく、夜のときもあれば、昼間に現れることもありました。その霊はいつも怖い顔であちこちを睨みつけていて、とにかく近寄り…
"雨の日"になると思い出すことがある。これは、高校2年の夏休みの時の話。その日、俺は友人の秋山と林の3人で買い物に出かけていた。すると突然、雨が降り出した。傘を持っていなかった俺たちは大慌て。すぐ近くにあった屋根付きのバス停に駆け込んだ。「雨の予報なんて出てなかったよな?」そう言い合っていたら…
私がこの話を聞いたのは、5年ほど前のこと。今は更地になっているが、かつて実家の隣にあった家に、"幽霊が出ていた"という。20年ほど前、その家を工事現場の事務所兼宿舎として貸し出していた時期があり、その頃に幽霊が出ていたそうだ。目撃者は、その宿舎に長期で滞在していた職人のおっちゃんたち。我が家は当時…
これは、2007年10月10日のことです。雪の中を通勤中、吐血が止まらなくなり、道端で転げ回っていたとき、若い研修医のような白衣の男性に抱きしめられました。医者の格好をしていたし、「私、医師の矢島です」と名乗ったのです。そのときの時刻は、朝の7時30分でした。痛みはあるものの、矢島という医師に抱き…
これは、かれこれ30年以上も続いている話。私の父は5人兄弟の次男です。そんな父が10歳のときのこと。駄菓子屋からの帰り道、夕方6時の門限が近づいていたため、急いで自転車を走らせていたそうです。父の父、つまり私の祖父は自営業を営む、相当な頑固者。門限を過ぎたとなれば、容赦なく鉄拳が飛んでくるような人…
小さい頃、祖父が病院で亡くなった。両親と駆けつけた時には、もう霊安室に移されていた。両親はじめ、親戚みんなが慌ただしくする中、どういうわけか俺だけが霊安室に残されることになった。「線香は絶対に切らさんようにね」そう念を押され、俺は素直に線香をじっと見つめていた。どれぐらい経っただろうか……。ふと…
ガキの頃に、鍼灸師のジジイから聞いた話。ちょっと変わった幽霊談です。ニューギニアのあたりの、ある戦場でのこと。大規模な戦闘をした部隊があって、その後、その部隊の前線基地に、"夜な夜な死んだ兵士たちが現れるようになった"そうです。彼らは皆、ちゃんと足があり、懐かしそうに「よぉ!」とか言いながら現れる…
僕には小さい頃、親友がいた。親友といっても、人間じゃない。猫だった。その猫は、普通の猫よりひとまわり大きくて、いつも堤防にある陸橋の下にいた。僕がそこを通るたび、気づけばいつも同じ場所にいて、気づけば自然と仲良くなっていた。僕が無邪気にはしゃいでいると、あの猫は目を細めてじっと見守ってくれていた…
私は、貧乏なアパート暮らしの女。お風呂がないので、いつも『銭湯』に通っている。その日、いつもの店が休みだったため、少し離れた場所にある銭湯へ向かった。浴室には数人のオバちゃんたちがいて、楽しそうにおしゃべりしていた。髪を洗っていると、ふと視線を感じた。洗い終えて顔を上げると、自分の前の鏡に、見知ら…
零細企業に勤めていたが、家業を継ぐため、やむなく退職した。その後、その会社は倒産した。それから10年。あの会社の社長の夢を、何度も立て続けに見るようになった。「帰ってきてくれ。もう一度、一緒に仕事をしよう」そんな内容だった。気になって連絡を取ってみると、社長は末期ガンで、余命わずかだということ…
昔、今とは別の仕事をしていた頃のこと。その日は、いつもいる支店とは違うエリアでの営業で、渡された地図を片手に、歩きながら飛び込み営業をする仕事だった。目的のエリアに着き、「さて、行くか」と歩き始めてしばらくすると、地図では黒く塗り潰されていた一軒の近くで、足が止まった。「……あれ?誰かいる……?」…
これは、俺が子どもの頃に体験した話。近所の川で、4人で岩から岩へ飛び移りながら遊んでいた。そのとき、ひとりがうっかり深い場所に落ちてしまった。しかもその川は、前日の雨で増水しており、流れがとても速くなっていた。友達は、あっという間に流されていった。「助けてー! 助けてー!」水面から顔と両手だけを…
その出来事がトラウマで、未だに一人暮しが出来ない。昔に一人暮しをしていた頃、私の部屋に数日間、見知らぬ人が潜んでいたことがあった。ある日を境に、帰宅する度に部屋の様子に違和感を感じ始めた。私は記憶力には自信があって、少しだけれど明らかに位置がずれているごみ箱などを見て「おかしい…」と確信したものの…
これは、友人の体験談。アパートに部屋を借りた。古い建物を改装したアパートだったが、リフォームがしっかりしてあり、かなり綺麗だった。借りたのは最上階の部屋で、室内は広くて天井も高く、開放感もある。主要線の駅からも歩いて行けるくらい近く、商店なども整っており、凄く条件が良い物件。それなのに、家賃は…
これは、学生時代の話。大学の近くの住宅地の中に小高い山があって、その天辺に神社がある。そこは学生の間で有名な心霊スポットで、そこで子供が死んだとか、学生が自殺したとか、色々な噂が広がっていた。夏休みを目前にしたある日、同級生が「肝試しに行こう」と言い出した。後輩に霊感がある奴がいて、普段から部屋で…
とある事情で神様方にすがる必要ができてしまいまして…。それからは神々を信じて伊勢や出雲、日向で願掛けをしたのに、氏神様に参詣しないのも筋が通らないと思い立ち、家のすぐ近くの歴史ある神社に通うようになりました。死人がよく出て怪奇現象がたまにある病院勤務のくせに、一度も幽霊は見たことがないという霊感…
これは、32年前に体験した奇妙な話。当時小学3年生だった俺は、学校から帰って来ては毎日近所の駄菓子屋に遊びに行っていた。その日も強めの雨が降っていたが、駄菓子屋までは歩いて1分なので、傘もささずに走って出かけた。駄菓子屋には4人ほどの友達が先に来ていた。駄菓子を買い、友達らと喋っていると、雨で濡れ…
車で大事故に遭い、大怪我と廃車になってしまってから半年。退院してから中古の安い車を買ったのだが、その車がすごく怪しい。車検満タンに全塗装済みにもかかわらず、捨て値で売ってくれた。ひと月の給料で買えるくらいの値段だ。贅沢は言えないのでそれに乗っていたが、ハンドルの下辺り、ちょうど膝が当たる部分に穴が…
これは小学生の頃に教頭から聞いた話で、その教頭の友人の体験談。教頭は昔ライフセーバーだったらしく、友人はその仲間だった。海で行方不明者なんて出ると、夜中まで皆で横一列に手を繋いで探すそうだ。発見が遅れた遺体は酷い有様のようで…。目なんかは最初に取れる。だから目の無い遺体がよく見つかる。ある日…
これは、うちのじいちゃんから聞いた話。ちなみに、じいちゃんは随分と前に亡くなっている。じいちゃんは鉄工所をやっていて、それはそれは腕利きの職人だった。じいちゃんが若い頃、得意先に製氷所があったそうな。その製氷所のオヤジが言うには、"毎朝氷を買いに来る若者"がいたそうだ。出来たばかりの一抱えもあり…
X駅とZ駅の間に、A、B、Cと各駅停車しか止まらない駅が3つ続く。X駅とZ駅との短い距離の間に、この3つの駅はひしめき合うように配置されており、なぜか不思議な存在感を放っている。これは、その路線で通学していた頃の話。僕は毎朝同じ時間の同じ車両の窓際に寄りかかって通学していたのだが、ある朝、A駅で…
これは夢なのか、それとも心霊体験なのか。その日、俺は夜の10時に残業が終わって帰宅した。疲労のせいか、どこか意識が散漫で夢うつつだった。玄関のドアを開けて、真っ直ぐキッチンに向かう。するとそこには、カチャカチャと洗い物をしている母と、母の横にあるイスに座りながら酒を飲んで上機嫌にしている父がいた…
だ高校生の頃の話から始まります。当時、私には彼氏がいました。クールで口数が少ないけれど、かっこいい同級生の彼のことが好きになり、私から熱烈にアタックして付き合うことになりました。付き合うことになったのはいいけれど、彼は私が憧れていたような愛情表現がなかったのです。ぶっきらぼうだし、いつまで経っても…
これは、5年前の夏の体験話。私は人生に疲れ、自殺の名所に1人でやって来ていた。そこは断崖絶壁で下に激しく波が打ちつける、飛び降りるとまず助からないであろう某名所。自分の人生は何処から狂い始めたのか。そんなことを考えながら、断崖から下の海を眺めていた。近くの電話ボックスには、『自殺を考え直そう…
これは、僕が中学1年生の時に体験した話。 むせ返るような暑い夜、僕と同じくオカルト好きな友達2人と共に、地元でも評判の『廃屋』に忍び込んだ。 夏休みということもあり、時刻は雰囲気的に盛り上がりそうな丑三つ時を選んだ。 その廃屋は山の中腹くらいにあり、自転車で行くにはきつかったが、なんとか辿り着いた。
これは、私が小5の時の体験話。祖母が亡くなったので、島根にある母の実家に帰っていた。死因は老衰。みんな悲しかったけれど、「長い間ありがとう」という気持ちで穏やかに葬儀が執り行われた。そして、その夜はお決まりの宴会が始まる。もう夜もだいぶ更けた頃、ある50代くらいの男性が「帰る」と言い出した。ただ…
これは、友人の岡田から聞いた話。岡田は少年の頃から読書が大好きだった。いつも何かの本に夢中になっては、誰かに止められるまで読みふけっていた。彼の家は築十数年の木造2階建て。岡田は2階にある一室を勉強部屋として与えられていた。そんな、ある休日の午後のこと。いつものように自分の部屋で冒険小説に夢中に…
これは、俺が高校生だった時の奇妙な体験話。その日、部活で遅くなった俺は、同じく委員会で遅くなった幼なじみの美咲と通学路を歩いていた。「帰ったら親父に怒られるだろうな」。「うん…。でも事情を話せばきっとわかってくれるよ」。そんなことを話してから途中で分かれ、一人で少し歩いた時、目の前にバス停の標識が…
これは、ついさっきあった不思議な出来事。近所の米屋の店先で、店の前に出した長椅子に座っていた米屋のじいさんが、ガックリと肩を落としたような感じでタバコを吸っていた。すると、「ずいぶんとしょぼくれてんなぁー!ボケが始まっちまったかぁ?あぁ?」と大声が聞こえた。見ると、米屋の向かいの酒屋のじいさん…
私は外回りで『無線』を使う仕事をしている。先日、こんなことがあった。いつものように無線で仲間とやり取りをしていたら、自分のだけが何故か混線する。あまりにも酷いのでチャンネルを変えたが、それでもザーザーと余計な音が入ってくる。その場所から移動できなかったので、長く混線が続くことに私はイライラし始めた…
たぶん私は小さい頃に『肉人』に会ったことがある。悪いことをすると、反省部屋という母屋から離れた納戸によく閉じ込められていた。今考えると、放置時間が一晩中や半日から丸一日と長かった。そこは暗くて狭くて、お腹が空いて寂しくて泣いていると、肌色のモヤっとした何かが、顔は無いのにこちらをじっと見ているのが…
これは、旧陸軍での話。ある兵士が地元の女性と恋仲になった。兵士が倉庫の夜番に立つ時が二人の逢瀬の時間で、忍んできた女性と一晩愛を語らっていた。兵士は別れ際、次の夜番の時を知らせ、女性はそれを頼りにまたやってくる。逢瀬は繰り返されるはずだったが、ある日、兵士が高熱を発し、起き上がることもできなく…