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怖話ノ館(こわばなのやかた) http://kowabananoyakata.main.jp/

怖い話や怪談が読みやすいブログです。他にも意味怖、謎怖、シリーズもの、都市伝説、画像や動画など多数。

たくさんの怖い話や怪談を読みやすいように掲載しています。画像や動画なども扱っています。怖い世界をどうぞごゆっくり・・・

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2014/12/01

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  • ブランコに呼ばれた恐怖の夜

    これは、一人暮らしを始めて間もない頃の恐怖体験話。当時住んでいたアパートの前には大きな公園があった。昼間は子供たちが元気に遊び、主婦たちの交流の場にもなっていた。ある日、翌日が休みだったので、久しぶりにDVDを借りに行こうと思い、徒歩で近くのビデオ屋に向かう。そのビデオ屋は午前3時まで営業して…

  • 幽霊の予想外すぎた願い

    高校生の頃、突如として女性の幽霊を目にするようになった。理由は不明だ。特に霊感があるわけでも、過去に何かしらの罪を犯したわけでもない。最初の出会いは、深夜に目が覚めると、自分の布団の隣に和装の女性が静かに座っていた時だった。恐怖に駆られ、布団を被ってその存在を無視し、自分に言い聞かせて眠りについた…

  • 踏切での死に至る不可解な出来事

    踏切内で車に閉じ込められ、列車と衝突して事故死する。これ、どう考えてもおかしいと思いませんか?実際にはパニックになることもあるのでしょうが、ドアを開けて逃げるだけなのに。ほんの数秒で済みます。では何故、逃げ遅れるのか?危うく事故に遭いそうになり、かろうじて免れた人がこんなことを言いました…

  • その日の患者は一際不気味だった

    友人のアヤカは市民病院の外科病棟で看護師をしており、彼女からは時々怖い話を聞かされる。アヤカによれば、交代勤務の中でも特にイヤなのは夜勤だそうで、ナースステーションは明るいとはいえ、やはり雰囲気的には不安を覚えるとか。ある深夜2時頃、慌ただしく急患が運ばれてきた。急患自体は珍しくないものの、その日…

  • 優しいオバケのいる田舎の家

    これは、田舎の大きめの家を借りていた時の話。入居する時に全て処分したが、前の住人の布団やタンス、ベッド、鍋などが置いたままだった。仏間は仏壇こそないが、そこに人の気配がして、"オバケが何人かいるなぁ"と思った。初めは、そのオバケは私たちをよそ者扱いして冷たかったが、そこの大家の玄孫がうちの子と同い…

  • 母のヤバさが一番の恐怖だった

    私の曾祖母が霊媒師だったので、我が家は心霊系の話題がわりと日常でした。そんな我が家の怖い実話をひとつ。私は高校卒業まで、南西諸島のとある島に住んでいました。高3の時、島の歴史を知るために色々と周る郷土学習の授業があり、そのコースの中に"風葬"と思われる、戦争時代の先祖の骨がまだ野ざらしになっている…

  • 祖父の最後の姿を見た金縛りの夜

    これは、母の体験談。母の祖父が病気で亡くなりそうだった時のこと。もうお迎えが近い祖父のために、親戚一同が家に集まっていた。結構大きな家だったが田舎のこと、親戚の数も半端ではないので部屋を取られて母は納戸で寝ていたそう。その夜も、座敷の方でまだ起きている親戚たちがざわざわしているのを聞きながら…

  • 大好きだったけど幽霊は怖いわ

    その人は私が前に勤めていた会社のOLさんで、名前を明子さんという。彼女の家は大家族で、子供部屋は弟や妹たちが使っており、彼女は小学生の頃からおばあちゃんの部屋で一緒に寝ていたそうで。そして彼女が中学1年の春、そのおばあちゃんが亡くなった後もその部屋で一人で寝ていた。その年のお盆のある日、寝ていると…

  • 路上駐車のフロントガラスに映る恐怖

    これは、ありふれた路上で不気味な体験をした話。小雨が降り出しそうな曇りの日、人通りの少ない道を歩いていた。すると、公園の横に路上駐車していた軽自動車の運転席から、小さめの人がこちらをじっと見ている。曇り空が映ったフロントガラス越しだったので、最初は「あの人こっちを見てるのかな?」と、気持ち悪く…

  • 訳あって使われていなかった部屋に入居後

    これは、結婚して住むことになった雇用促進住宅の部屋が、かなりヤバかった話。入居2日前、管理人さんから鍵を受け取って部屋を覗いてみたら、何だか嫌な感じがした。それでも、4組も順番待ちをしている中でやっと空いた部屋だったので、無理やり気にしないようにして引越しをした。しかし、3LDKだったのだが…

  • 親父の命日にあった不思議な出来事

    うちの親父は俺が中学の終わり頃に亡くなった。しかし俺は親不孝者なもので、親父の命日などほぼ覚えておらず、今年もすっぱり忘れていた。これは10年以上前の『親父の命日』にあった出来事。その年も案の定、俺は忘れて遊びに出かけていて、帰って来たのは夜10時過ぎくらいだったと思う。玄関のドアを開けると…

  • 塩をまくことになった日のこと

    これは、中3の時の体験話。その頃の俺は勉強するのが快感で、朝から晩までトランス状態で勉強ばかりしていた。その日も朝から勉強していたが、気づけば家には誰もいなかった。出かけたのか?と、特に気にせず勉強を続ける。昼頃、腹が減って台所でインスタントラーメンを作りながら、ぼーっと暗記ものを思い出していると…

  • 懸命な身振りで停車を促す男

    これは、知人の古川夫妻の話。彼らが独身の頃、ドライブ中の山道で懸命な身振りで停車を促す男性に会ったという。車通りの少ない山の中、トラブルなら放っておけない。二人は同意のもと、車を止めた。バッテリー切れらしく、助けてあげると何度も礼を言って立ち去った。二人は少し休憩をして出発したのだが、しばらく走る…

  • ふと実家へ帰ろうと思い立ったのは

    金曜日の夜、ふと「土日は連休だし久しぶりに実家へ帰ろう」と思い立った。実家は今住んでいる場所から車で1時間半程度。途中、山一つを越えなければならない道のりだ。実家に電話をした後、所用を済ませてから夜9時頃に家を出た。出発から約40分、強い雨も止み、峠に向かって上り道を快調に進んでいく。しかし…

  • 助手席に残る匂いと思い出

    中古車ばかり乗っていた俺が、7年前に初めて買った新車はボルボ。納車になるまでワクワクして、「車が来たらカミさんより真っ先に一番に乗せるからね」と、ばあちゃんに何故だか宣言した。そして納車すると約束通り、家の周りのトンネルなどをグルグルとドライブした。ばあちゃんは「乗り心地がフワフワしてていいねえ…

  • 成長していく骸骨模様の壁のシミ

    これは、家族で県営の住宅に住んでいた時の話。俺の部屋の壁には『骸骨のようなシミ』があった。それは物心がついた頃からあったが、最初は親指ほどの大きさだったのを覚えている。それが十数年経つと、縦60センチ横45センチほどに成長した。これほどの大きさになるとさすがに気持ち悪くなり、ジャケットなどで隠して…

  • ピアノの音に恐怖した奇妙な夜

    俺はその日、疲れていた。テレビを見ながら一人晩酌をしていたのだが、いつの間にか眠ってしまっていた。暖房器具がタイマー設定になっていたのだろう。寒さで、ふと目が覚めた。テレビは放送が終了し、カラーバーと共にピアノの曲が流れていた。寒さで目が冴え、酒しか飲んでおらず腹が空いていた俺は、テレビを消して…

  • 雪山で身動きが取れなくなったその時

    これは、父から聞いた話。父が昔、雪深い山の現場でバイトをしていた時のこと。そこには妻子をおいて季節労働に来ている男性がいて、皆から頼られるリーダーとして現場を仕切っていた。そんなある日、現場に入ったばかりの若造二人が、猛吹雪の中を調子に乗って飲みに行ってしまった。案の定、いつまで経っても帰って…

  • 見えざる者が訪れるガソリンスタンド

    これは20年程前、学生時代の話。当時、ガソリンスタンドで夜勤のアルバイトをしていた。夜勤は通常2人体制のシフト。深夜1時を過ぎると客足も減る。平日であれば交代で休憩をとる。バックヤードで仮眠をすることもあった。そんなある日の夜勤で不思議な体験をした。一緒に深夜勤務に入っていた南くんが、先に休憩する…

  • 人の命を喰らう魔物がいた場所

    これは、姉の体験話。夜、街灯もない田舎道を車で走っている時、あまりに星が綺麗だったので路肩に停車して車から降り、ライトも消してぼんやりと空を見上げていたそうだ。すると急に、腕に痛みを感じて車に戻って見てみると、斜めに切り傷が出来ており、出血している。しかも二箇所も。動物に襲われたわけでも通り魔に…

  • 幼い娘の奇妙な体験は元夫の影響

    これは、霊感と遺伝にまつわる不思議な体験話。私は30年以上も生きているのに、一度もおかしなものを見たり聞いたりしたことがない。しかし、娘は幼い頃に二度、おかしなことを言ったことがあった。最初は2歳くらいの時だった。お風呂の後、部屋に戻るのに娘を抱いて階段を上がっていたら、娘が「なにー?」と私に突然…

  • もし病院に入院されることがあれば

    私は看護師をしています。これは、ある日の夜勤での出来事です。患者さんの体交(向き変え)のためにベッドを回っていると、ある患者さんのおむつ交換をする時に、「さっきの看護師さんがおむつ交換をしてくれましたよ?」とのこと。他の看護師がやったのか?と思い、「どういった看護師さんだったんですか?」と質問する…

  • 線路沿いにある我が家に立ち寄る者

    私は生まれた時から線路沿いにある家に住んでいる。そのせいかどうか、夜中に『お客さん』が来ることがあり、部屋の明かりを消して寝ていると、家鳴りとは明らかに違う音を聞いたりもする。床を歩き回る足音だったり、小枝を折るようなパキポキいう音や、井戸の底みたいな深いところへ落ちて反響する水の音など。音以外に…

  • 祖母の還暦祝いの写真がまさか

    うちでは毎年、夏になると母の実家へ帰ることになっている。祖母や親戚に会えるのは嬉しいし、涼しい土地で食べ物も美味しいので、避暑には最高なんだけれど…。数日泊まる祖母の家で、どうしても気になることがある。祖母は写真が好きで、居間には沢山の写真が飾ってある。その中の、祖母が還暦の時に撮影した『写真』だ…

  • 死んでしまった父の不思議な訪れ

    これは、父が亡くなった時に体験した不思議な話。ちなみに私はこういう話は好きだけど、霊感はない。父はあまりいい死に方をしなかった。家族はショックで放心状態に。なんとか力を合わせて乗り越えようと必死だった。数日が経って少し落ち着いた頃、母は父を思い出して号泣した。その時、テレビがついており、突然ザーザ…

  • 夜その和室には入りたくなくなる

    これは、一人暮らしをしていた時の話。東大阪市の3LDKのマンションで、和室が1部屋、残りは洋室。当時の職場もそのマンションから近く、築15年そこらで綺麗な物件のわりに家賃も月7万円で、掘り出し物の物件だと思っていた。でも、どうにもそのマンションに1部屋ある和室がよくなかった。日中はそうでもない…

  • 棺に入れた手紙を読んでくれた爺

    これは、不思議な体験をした話。私はジジっ子。お風呂に入るのも、寝るのも、朝早く起きて爺と畑や田んぼの見回りにくっ付いていくのも日課だった。でも、まだ幼い頃は夜中に母恋しくなって、爺の建物から母屋に送ってもらうこともしばしばだった。といっても、庭を挟んで建っていたので距離は10メートルもなかったと…

  • 誰かのが1つ足りない違和感

    何年か前のこと、両親が仕事の関係で出張の間、叔父さんの家に預けられたことがある。叔母さんと中3の従兄弟も歓迎してくれ、家も広く、一緒にゲームをしたりと楽しく過ごしていた。だが、初めて来た日の夕食時、手伝いをしていて箸やコップなどを並べていたら、「○○君、コップが1つ多いよ」と言われた。よくよく見る…

  • 滝の傍で巡り会った美女と白い蛇

    これは、知り合いの男性から聞いた体験談。堂本さんはテレビ局の下請けの番組制作会社で、旅番組を作るプロデューサーをやっている。その堂本さんが「某所に良い感じの秘湯がある」と情報を得て、一人で下見のロケハンに行った時のこと。現地でガイドの男性の運転する車に乗り、山奥にある秘湯に向かった。かなりの山奥…

  • 「えっ、2人ですけど?」

    これは、ファミレスでバイトしていた時の話。夕方頃、若い夫婦が子供を連れて3人で来られた。しかし、3人分のお冷を持ってテーブル席に行くと、お子さんがいない。トイレでも行ったのかな?と思い、お冷を置く。すると奥さんから、「えっ、2人ですけど?」と言われて、私も「えっ?」となり、少し混乱した。「先ほど…

  • 覚えのない最終面接のお知らせ

    会社の一次面接が終わり、クタクタに疲れて帰宅する。大学4年の秋。どこかしらから内定をもらわなくては、いよいよマズい。パソコンを起動してメールをチェックすると、一昨日に就活Webサービスから一斉送信したエントリーシートの結果がちらほら返ってきている。お祈りメールばかりの中、ひとつのメールが目に留まる…

  • 助けてくれた恩人ってまさか

    これは、幽霊画の掛け軸にまつわる体験話。その掛け軸は10年ほど前に辞めた会社の倉庫に飾っていた。退職してから5年ほど経った頃のこと、横断歩道で信号待ちをしていたら車が自分に突っ込んで来る事故に遭った。「車がこっちに来る!ヤバイ!」と思っても動けなかったが、次の瞬間、誰かが俺の腕を車の進行方向から…

  • 【特集】2023年・怖い話ランキング20

    2023年(令和5年)1月~12月の期間に新規投稿した怖い話の中で、閲覧数の多かったものや私個人の好みから厳選して『20話』ピックアップしました。お暇な時などに、ごゆっくりと怖い世界をお楽しみください。なお次回の投稿は、新年1月5日(金)からを予定しています。おかげさまで2024年でブログ開始から…

  • おかんがやったんやろうなあ

    母が旅行先で急死した。脳溢血だった。遠方にある実家の葬儀に行くため、一週間仕事を休んだ。忌引休暇を終え、夜行バスで朝方に職場のある街に戻り、そのまま仕事をした。仕事終わり、上司が気を遣ってくれて飲みに連れて行ってくれた。ほどよい酔い加減で帰途につく。一人暮らしの部屋の玄関を開けて「ただいま」と…

  • 人外のモノは「もしもし」と言えない

    これは、もうすぐ七回忌を迎えるじいちゃんに聞いた話。じいちゃんが子供の頃は、暗くなってから道ですれ違う人に「もしもし」と声を掛け合うのが習慣だったとか。なぜなら、人外のモノは繰り返し言葉を言えないから、だそうで。その日、近所の子供たちと6人で神社で遊んだじいちゃんは、暗くなり始めた頃に全員で神社を…

  • 薄暗くなった姉の部屋の中に

    これは、バイトの先輩から聞いた話。先輩は20代の女性で、彼女には弟がいる。その弟に小さい頃、変な癖みたいなものがあったとか。先輩も弟も小学生の頃から同じ塾に行っており、日が暮れかけた頃に一緒に帰ってくることが多かった。ところがある時期から、最寄りのバス停からまっすぐ帰ろうとすると、自宅のすぐそばの…

  • 半開きの戸の向こうに見たもの

    俺の住んでいる地域は、大戦中に空襲がひどかったらしい。今でもあちらこちらに防空壕が残っており、小高い場所にある俺の家の下にも二つある。俺は霊感があるかといえば、うっすらとある。そんな見える人ではない俺でも、あまり家の下はいい感じはしない。ここには5年くらい前に引っ越して来たのだが、思っていた通り…

  • 母の彼氏と会って以来どうも首が痛い

    母子家庭で何十年も再婚をせず私を育ててきた母。そんな母に半年前、彼氏ができた。彼氏も同じバツイチの子持ちで、私と一つ違いの娘さんがいる似た者同士。そんな母の彼氏とは一度会っただけで、それ以降は特に会うことがなかった。だけどその一度会って以来、どうも首が痛い。最初は喉風邪と思ったけど、動かす度に痛む…

  • 4年前に亡くなった祖母の置き土産

    俺は普段あまり夢を見ないのだが、昨日は夢を見た。これは、4年ほど前に亡くなった祖母の不思議な夢の話。突然、スラム街のような場所にいた。ぼーっと何故か道の真ん中にあるテレビを見ていたら、ばあちゃんがテレビに映り、喋りかけてきた。「やっほー」。「おっ、ばあちゃん!久しぶり!」。まったく疑問に思わなかっ…

  • 20年前に初めて見たままの姿で再び

    これは、私が小学生の頃の体験話。バスで通学していたのだが、ある日に車内で凄くショッキングな人物を見た。一見するとホームレスのような、小汚いトレンチコートに紙袋とボロボロの傘。後頭部から全部を前に持ってきてハードスプレーで固めたような髪の毛の女性。漫画の座敷女そのものだと今は思う。私はギョッとした…

  • 友人ユカの不可解な写真事件

    これは、友人のユカの体験話です。ユカが彼氏と同棲していた時のこと。二人は南麻布のマンションに住んでいました。ユカも彼も夜の仕事の人で、当時OLだった私は休みの前の日になど六本木の彼女たちの店に行き、店が終わるまでタダ飯と酒を飲んでいたりして、そのまま彼女らのマンションに泊まりに行っていました…

  • 私に手を振り続けるおじさん

    これは、私が小1の頃から始まった話。ピアノ教室に向かうため夕暮れの道を歩いていると、道路を挟んだ向かいの草むらにおじさんが立っていて、こちらに向かって手を振っていた。小太りで白シャツに黒いズボン、黒縁メガネのにこやかなおじさん。子供ながらに「なんでそんな所に?」と疑問に思いながら、手を振り返す…

  • 立体駐車場で見た怪異の予兆

    なぜか突然思い出して、怖くて寝れなくなってしまった。これは、2年くらい前のこと。母と地元のショッピングセンターで買い物をするため、車を止めようと立体駐車場に入った。夕方の5時くらいだったが、冬の初めだったので外は薄暗く、駐車場に入るともう真っ暗だった。それなのに、駐車場内は明かりがついていない…

  • 空車のタクシーを止めたつもりが

    これは数年前、ある地方の営業所に出張した時の話。終業後に飲みに連れていってもらい、終電の車内で寝過ごしてしまった。ホテルまでは2駅だったのでタクシーで帰ることにしたが、なかなかタクシーが捕まらない。しばらく歩いていると、『空車』のタクシーがこちらに走ってくるのが見えた。待ってました!と揚々と…

  • この家の前でこれが落ちていました

    これは、俺が小学6年生の時の話。両親が共働きだったので、毎年夏休みの間は田舎の祖父母の家に預けられていた。小さい頃からずっとそうだったから、そこでも友達はできた。その夏のある日、友達と遊んで祖父母の家に帰る時のこと。舗装もされていない道でそれを見つけた。それは、小さな巾着袋。何気なくそれを拾い…

  • うちで死んでいった生き物たちは

    旦那と離婚を考えています。旦那は一見優しげな35歳の公務員。ですが、おかしなところが一つあります。以前、旦那の希望で猫を飼っていました。旦那は生き物を飼うのは初めて。私は犬も猫も実家で長く飼っていました。猫が家や私たちに慣れ始めた頃、猫は具合を悪くしてしまいました。病院に連れて行き、薬を出して…

  • 祖母の写真探しでの不思議な出来事

    これは、祖母が亡くなった時の不思議な話。祖母は生前に、「一緒にお棺に入れて」とリクエストしていた写真があった。だけど、それが見つからない。祖母がいつも大事なものを入れていた小物入れにも、その周辺に置いてあったアルバムにもない。私と叔母の二人で焦って探していると、4歳になる姉の子供が別の部屋から…

  • 魅力と恐怖の格安アパート

    大学時代、東京都の某市にアパートを借りて大学へ通っていた。その間に3回ほどアパートを変えているが、それにまつわる話。初めに住んだアパートの2年契約を終える少し前に、更新して住み続けるよりも新しいアパートで心機一転したいという理由で別のアパートを探した。そうして見つけたアパートが、1LDKでロフト付…

  • 桃太郎との奇妙な出会い

    夜中、急にビールが飲みたくなる時というのは、大学生になると一度は必ずやってくるものだと俺は思っている。これは先日、もう日が変わって夜の1時くらいになった時の話。テレビでアサヒのスーパードライのCMを見たせいか、急にビールが飲みたくなって冷蔵庫を開けた。ちょうどビールを切らしていたみたいで…

  • パン屋の夜の不気味な訪問者

    これは、今まさに身の上に起きている不気味な話。うちはパン屋をやっていて、創業50年くらいになるだろうか。そして今は俺が跡継ぎの候補。父にケツを叩かれながら修行している。巷ではパン屋は朝が早いなんて言うが、決して朝ではない。実際は夜中の2時頃に起きて用意を始める。最近は生地の仕込みを任されている…

  • 幽霊の友達との忘れられない約束

    小さい頃の記憶ってほとんど残ってないんだけど、ひとつだけものすごく鮮明に思い出せるものがある。幼稚園の頃、俺は幽霊の女の子と遊んでいた。確か、その子の名前はリツコ。初めて会ったのは当時住んでいた団地の裏手に広がっていた芝生の空き地で、一人で遊んでいた時だった。彼女と出会い、しばらく一緒に遊んだ後…

  • 友達が消えた日

    これは、幼稚園の頃に友達がいなくなった話。公営住宅住まいの僕は、同じ区内のコウタ君と公園でよく遊んでいた。でもある時からコウタ君は、公園内で「何かが迎えに来る」と言い始めた。幼かった当時は意味がわからなかったし、ふざけているだけだろうと思った。砂遊びをしている時にも「また来てる」と言って、僕の死角…

  • 意識してしまったせいで

    たった今の出来事なのだが聞いてほしい。明日、というか今日はビンと缶を出す日。こんな時間まで起きていたので、朝イチで出しに行く作業を残しておきたくなく、寝る前にゴミ捨て場に持って行った。夜も更けてきた時間だけに、住宅街はシーンと静まっている。うちの界隈はその住宅街の端に位置しており、すぐ裏には雑木林…

  • 陶芸家の叔父が作った器でもてなす食事

    これは、陶芸家の叔父が作る器にまつわる不気味な内輪話。たまに失敗作の茶碗や湯飲みを貰うのだが、どれを使っても食事が不味く感じた。でも、叔父の作った器は普段より美味しく感じるとか、食欲をそそるとかで好評なんだとか。昔、彼女を実家に招待した時、豪勢な食事が叔父の器で用意されていた。当時の俺は「叔父…

  • 未知の存在がアパートに忍び寄った瞬間

    これは、今まで心霊系を信じていなかった僕が、初めて恐怖体験に直面した話です。僕は今年から大学生となり、3月半ばに上京し、実家を離れてアパートに住むようになりました。ちょうど同じ高校だった親友のシンゴ(仮名)も近くの大学に進学し、お互いのアパートからそう遠くない場所に住んでいました。なので、留守でも…

  • 幽霊の影に怯えた老舗のホテル滞在

    これは、友人と二人で長崎旅行した時の怪体験話。某ホテルのツインルームにチェックイン。その後、坂道だらけの長崎の街を歩きまわってクタクタで戻ってきて、私が先にお風呂に入った。お風呂から上がって友人と交代した後、ドレッサーに向かって髪を乾かしながらテレビを見ていた。見ていたのはプロ野球中継だったので…

  • 毎晩23時になると天井から音がする

    これは、あるアパートでの恐怖体験談。数年前、学生だった私はボロアパートに住んでいた。広い間取りのわりに、家賃も安くて良い部屋なのだが、一つだけ気に入らないことがあった。それは決まって夜の23時ぐらいになると、上の階からドンッドンッドンッドンッとノックのような音がすることだった。始めのうちは猫か何か…

  • 50年以上のひっそりとした存在

    これは、友人から聞いた奇妙な話。彼の家は、関西の古くから住宅地だった地域の一画にありました。家には地下室があったのですが、ある時に配管工事のため地下室を掘り下げることになったそうです。工事が始まり、地下室からさらに2メートルほど掘り進んだ時でした。さらにもうひとつの部屋が現れたのです。ところが…

  • 父が亡くなってから半年後の夜に

    父は私が小学3年生の時に亡くなった。これは、その半年後くらいの話。その日は私にしては珍しく、夜の3時頃まで起きていた。そろそろ寝ようかなと思って自分の部屋がある2階に行くと、母の部屋のドアが開けっ放しに。夜は冷え込む時期に入っていたし、風邪をひくと困るだろうから、ドアを閉めてあげようとした、その時…

  • まだアイツと遊んでいるのかもしれない

    これは十数年前、小6の夏休み頃の話。地元はかなりの田舎で、滅多に観光客なんかが来るような所ではなかった。そのせいか、年寄りはよそ者を毛嫌いし、昔ながらの風習だとか何とか、意味のわからないことをよく言っていた。夏休みになり、俺は近所に住むアキラとよく二人で遊んでいた。近くには川が流れていて、釣りをし…

  • 「鍵を閉めてよかったの?」

    これは、私が高校生の時の体験話です。当時は吹奏楽部に所属していて、わりと遅くまで練習することがありました。中でも私は家が遠く、電車での通学だったのですが田舎なので本数が少ないこともあって、電車の時間まで一人で部室で過ごすのが日課でした。大会や演奏会前は居残り練習をする部員がいて賑やかなのですが…

  • 今でもあの木にぶら下がっているのでは

    それは、数年前の冬のこと。学校へ行くために自転車をすっ飛ばしていた。自宅から学校へ行くまでの道は二つあり、一つは信号の多い大通りで終始平坦な道、もう一つは坂が多く人通りの少ない路地だった。坂が多い道は一見何のメリットもないように思えるが、なぜかこちらの道を通ると5分ほど早く学校に着いた。ただ…

  • 壊そうとしたら誰かが死ぬ廃病院

    中学生の時、通学途中にウェブでも出てくる有名な心霊スポットがあった。そこは廃病院で雰囲気はあるが、ただ怖い話が伝わっているだけの感じがしていた。曰く、『壊そうとしたら誰かが死ぬ』というもの。むしろ敷地に入る前にある門看板の、入ったりゴミを捨てたりすると300万円の罰金です、という文章の方が怖かった…

  • 生まれて間もない頃の奇妙な記憶

    これは、私が生まれて間もない頃の話。なぜか当時の記憶がある。夢かもしれないが。赤ん坊の私が病院のベッドに寝ていると、青空が見える窓の外から、火に包まれた落ち武者風の『男の首』が病室の中に入ってきた。不思議と恐怖はなかった。病室には誰もいなくて、音もなかった。その首は目を見開き、何かをブツブツ言い…

  • 門の向こうにあった不思議な世界

    これは、私が小学生の頃に体験した話。通学路の途中に、鉄柵風の門構えをした家があった。ある日、珍しく一人で帰っていた時にそこを通ると、門の辺りに女の子が立っていた。ニコニコしていたので話しかけると、同じ小学校に通う子だった。女の子から「中で遊ぼう」と言われ、門を通って小道を通り抜けて歩いていくと…

  • 廃墟ホテルの現地調査を終えてから

    これは、心霊と思しきものに関わってしまった話。日本海側の、あるリゾートホテルに出張で行った。ただリゾートホテルと言っても、既に閉鎖してから随分と年月が経っている、いわゆる『廃墟』。出張の目的は、そのホテルをうちの会社が買うかどうかの、現地調査と写真撮影のため。田舎の海沿いのホテルなので、駅からは…

  • 4階から6階には幽霊話が多いようでして

    これは今から十数年前、私がまだ小学生か中学生くらいの頃の話です。ご存知の方もいるかと思いますが、マンションやビルの4~6階というのはいわゆる幽霊話が多いようでして、私の住んでいたマンションもちょうど6階でした。もともと購入する時点で他の部屋より少々お安かったようですが、当時はかなりの人気物件だった…

  • しばらく実家には近づきたくないワケ

    先日、婆ちゃんが体調を崩して入院した。親は共働きなので、付き添いのために急遽帰省したのだが、ボケが急激に進行して幼児のようになった姿はショックで見ていられなかった。久々に帰った実家は、家中が埃だらけ。掃除をはじめ、仏壇や神棚に手を合わすのはもっぱら婆ちゃんだけだったので、足腰が弱ってからは放りっぱ…

  • 最期に会いに来てくれたのかなって

    小学6年生の時、不思議な体験をした。あまり幸せな話ではないし、うまくも言えないけれど、誰かに聞いてほしい。私の家は築100年近くで、かなりボロく廃墟のようだった。そのせいか、ご近所の人達からはあまり良い目で見られていなかった。学校でもちょくちょく同級生に「汚い」とか「不潔」と言われたり…

  • 田んぼに白ずくめの人たちがうねうねと

    これは、お盆に山形県にある父の実家に帰省した時の話。夏休みの宿題の自由研究でトンボの観察をするため、昼過ぎに田んぼのあぜ道にビデオカメラをセットした。そしてそのまま川へ泳ぎに行き、その帰り道でのこと。生暖かい風が吹いてきた。折角さっぱりしたのにと思って空を見上げると、入道雲がもくもくと空に広がって…

  • あんなものを野放しにされたら堪ったものではない

    一度だけ洒落にならない体験をしたことがある。学生だった頃、毎週末に一人キャンプに興じていた時期があった。金曜日から日曜日にかけてどこかの野山に寝泊りする、というだけの面白みがないキャンプ。友達のいない俺は、寂しさを広大な自然の中に紛れ込ませていたのだった。その日は岐阜の方面に向かっていたのだが…

  • タクシーでの帰宅途中の踏切にて

    これは、取引先の渡辺さんから聞いた話。その日は接待で遅くなり、自宅の最寄駅までの電車が終わってしまった為、とりあえず行ける所まで電車で行き、タクシーを捕まえて自宅に向かった。話好きな運転手さんと世間話をしながら自宅近くの踏切に差し掛かったところで、タイミング悪く踏切の遮断機が降りてしまった…

  • 霊の存在を信じざるを得なかったアパート

    俺は昔から猫を多頭飼いしている。最大で10匹くらいだが、やはり引っ越すことになると一番困るのが新居だ。そもそもそんなに引っ越しはしないのだが、一度だけどうしても仕事の都合で引っ越す必要があった。そこで見つけたのが、普通のアパートでペットの多頭も可。それなのに、何故か家賃がやたらと安い。都内で2部屋…

  • 小窓の向こうを横切る白いもの

    これは、祖母が若い頃に体験した話です。それが起こったのは祖母が祖父の家に嫁入りした頃で、その家の台所には上の方に小さな窓が付いていました。仕事からもうすぐ帰ってくる祖父のために祖母がいつものように料理を作っていると、その小窓の向こうを何か"白いもの"がさっと横切るのが見えたそうです。フクロウか?…

  • もうすぐ死ぬ人間がわかる祖父の最期

    ある冬の朝、起きて台所に行くと、母と祖父が真面目な顔で話をしていた。その時にはもう話は終わっていたようで、後から母に何を話していたか聞いてみた。朝4時頃、母がトイレに起きた時のことだった。当時の我が家の構造は、玄関から入って数メートル続く廊下の右側にトイレがあった。なので、トイレに行く時には必ず…

  • アパートの自室に突如現れた人形が

    私は都内で事務職をしています。先日、仕事終わりに同僚の女の子たちと一緒に飲んでから、板橋にある自分のアパートに帰ってきた後のことでした。壁際にある机に座り、手鏡を持ってメイクを落としていたのですが、ふと鏡に何かが映った気がして鏡の角度を変えたのです。その途端、私の後ろのタンスの上から、私を見下ろし…

  • 「今日ね、絶対に北枕で寝ないでよ」

    これは、中2の時に体験した不可解な話。ベッドが壊れて一週間だけ畳に布団を敷いて寝ることになった。それから3日目ぐらいの夜のこと。母から、「今日ね、絶対に北枕で寝ないでよ」と唐突に言われた。なぜその日だけ?ということも気になったし、自分も出来ればそうしたかった。だが、寝る前に充電をしながら長時間携帯…

  • 無念があって死んだ人は

    これは、父が見た幽霊らしき者の話。まだ私が幼かった頃のこと、親族15人くらいが集まり、バスを借りて旅行に行った。目的地に到着すると、大きな湖の近くにテントを張り、バーベキューを始める。しかし、運悪く途中で大雨に見舞われてしまった。テントの中でも寝れそうにないくらいの酷い土砂降りだったので…

  • 窓に映る異形な自分に気づいた夜

    これは、高校時代の頃の体験談です。バスケ部だった私は、次の日がインターハイ予選ということもあり、緊張のせいかなかなか寝付けませんでした。早く寝なきゃと思えば思うほど、眠れずに時間だけが過ぎていきました。3時頃になっても全く眠れず、というより眠くもなく、頭の中は明日の試合のことと早く寝なければの二つ…

  • 山奥の鉄塔で巡り合った二つの世界

    これは、山仲間が体験した話。一人で山奥の野原を歩いていると、送電用の鉄塔が近付いてきた。「おや?鉄塔に誰かが登っているみたいだ」。目を凝らすと、小さな女の子が高い所にしがみ付いているのが見えた。下りられなくなったのかな?そう考えながら鉄塔に向かう。すぐ下まで来ると、小さくしゃくり上げる泣き声が聞こ…

  • 増水した川から聞こえる呼び声

    ある学校の裏手に流れている川。深さ1メートル、幅3メートル位の小さな川。ただこれが、大雨や台風の時なんかに大増水して、深さ4メートルに幅6メートル位の濁流となる。豹変する原因は、少し先にあるもう一つの同程度の川と合流するから。さらにその先にあるダムがあるせいで、処理量を超えた水が溜まっていき…

  • なぜ幽霊は衣服を着て出てくるのだろう

    ずっと考えていた。なぜ幽霊は衣服を着て出てくるのだろうか、と。魂が形となって現れるのは何となく理解できるが、衣服やメガネ、時には腕時計がどうして一緒に出てくるのだろうか、と。こんな話がある。屋外で撮られたビデオに、死んだおじいちゃんの幽霊が出てきた。画面の奥で、じっとこちらを凝視している…

  • 鏡の向こうの恐怖と笑い

    これは、池袋に住んでいた友人と体験した話。もうずいぶん前のことになる。池袋という土地は、繁華街を離れると急に田舎じみた様相を見せる。カラスが鳴いて土塀に止まっていると、ここが東京だということすら忘れさせる。言い換えれば、ずっと昔から変わらない場所。そういう場所が多いのには理由がある。工事が出来ない…

  • 人の胸を二つに割って中の物を食べる者

    これは、病室で見てしまった怪奇な体験話。2012年1月のこと、祖父が肺炎で入院した。もう年が年なので最後かもしれないと思い、泊まり込みでお見舞いに行った。6人用の大部屋だったが、同室していたのは30半ばの男性の鈴木さん(仮名)だけ。他の患者さんは次々に退院されたらしく、残ったのが祖父と鈴木さんだけ…

  • 願いが叶って待望の男の子が産まれたが

    これは、ある家族に起きた奇妙な話。父、母、娘、祖母の4人で暮らしていた。父と母はとても若い時に結婚し、娘を産んだ。しかし、どうしても男の子が欲しくて毎日頑張ったのだが、なかなか子供はできなかった。半ば諦めかけた頃、その執念のような願いが叶い、待望の男の子が産まれた。それはちょうど娘が高校生になる頃…

  • 23年ぶりに再会したゲス野郎の後ろには

    この町を離れて随分になる知人から、「帰って来たので会おう」という連絡があった。彼とはそれほど親しいわけではなかったので、なぜ私に連絡してきたのか不思議だったし、むしろ会いたくはなかった。それに、最後に彼を見たのが高校の卒業式だったので、23年振りということになる。彼とは高校1年の時に同じクラス…

  • 恐怖と不思議が交錯した文化祭

    これは私の代の文化祭で起こった、とても不思議で恐ろしかった話です。学校では、文化祭には各学年対抗で劇を披露することになっていました。文化祭が近づくと、体育館や運動場では各クラスの練習などが目立ち、どのクラスがどういった出し物をするのかはある程度わかります。しかし、三年三組はずっと練習をしているよう…

  • 彼らはずっと繰り返すのでしょう

    これは、奇妙な出来事に遭遇した話。その時、雨が降っていました。時刻は夜11時を過ぎた頃だったと思います。コンビニでの買い物帰りに踏み切り前で待っていると、いつの間にか周囲には沢山の人が集まっていました。ああ、パチンコの帰りとかかな。そう考えて気にはしなかったのですが、だんだんと列車の近づく音と共に…

  • ファミレスのトイレから始まった異変

    これは、友人から聞いた奇妙な体験話。ある日、友人とその家族は、夕ご飯に近所のファミレスに行った。食べ終わる頃、友人の妹がトイレに。ちなみに、このファミレスのトイレには特に噂や怖い謂れはない。妹がトイレに入った時、他には誰もいなかった。まず洗面所で手を洗おうと、鏡の前に立つ。右下にはゴミが半分以上…

  • スイカと呼ばれる山の遺体

    これは霊感の強い友人から聞いた、同じく霊感の強い彼のお兄さんの体験話。以後、お兄さんを彼と呼ぶ。あやふやだが、場所は富士山に近い槍ヶ岳というような地名だったかと思う。そこには標高の高い所に、万年雪というか、切り立った斜面一面に氷が張ってツルツルになる箇所があるとか。靴にノコギリの歯のようなものを…

  • 離れ家の地下にはアベジョウジと名乗る男

    これは、うちの家の奇妙な話。俺が小学生だった頃のこと。木造二階建ての借家に、両親、姉、俺、祖父母、二人の叔母の計八人が暮らし始めた。俺の部屋は二階で、姉と一緒。その隣の部屋には両親。一階には居間と仏間、台所と部屋が一つ。また、その部屋と短い廊下で繋がった離れ家があった。部屋には二人の叔母、離れ家に…

  • 潮から汲み上げた不思議な生き物

    これは、とある海辺の集落で聞いた話。その集落では昔から、新年に海の潮を汲んで神棚に供える習慣があるそうだ。何十年も前のこと、若夫婦が日付が変わってすぐに潮を汲みに行った。真夜中なので、夫が小さな桶に潮を汲み、妻がその手元を灯りで照らす。桶を引き上げる直前、ふと何か小さな黒いものが滑り込んだ気がした…

  • 私の前に現れた女の子と男の子

    これは、子供の頃の体験話。当時七歳だった私は、母と一緒の部屋で毎晩寝ていた。ある晩、ふと布団を捲りあげたら、『鬼のような形相をしたものが二つ』あった。びっくりして布団から這い出て明かりをつけ、布団を覗いたけれど何もなく。怖いながらも、その日は寝てしまった。翌日、同じ時間帯にふと窓に目を…

  • 理由がよくわからない降格人事の正体

    これは、とある病院で聞いた話。そこは戦後すぐに建てられたという、古い精神科病院。その一階にある売店に、『先代院長の妻の幽霊が出る』のだという。先代院長の妻という人は、生前から意識が高いのか意地が悪いのか、判断に困る人だった。その売店は休憩の職員も利用していたのだが、そこにわざとみすぼらしい格好を…

  • 叱咤激励してくれる手紙

    これは、友人の不思議な体験話。彼は大学に入学してから念願の一人暮らしを始めたが、張り切っていたのは最初の頃だけで、すぐにダラけた生活を送るようになった。昼過ぎに起きて、夕方までダラダラと過ごし、アルバイトに出かける。深夜まで働き、バイト仲間と少し遊んで、明け方に帰宅する。そしてまた昼過ぎに起きる…

  • いつものように遺影に話しかけていると

    これは、知人に聞いた話。彼は若い時から、同い年の奥方と仲睦まじい夫婦として評判だった。残念ながら子供はなかったが、その分いつまでも恋人気分で、二人きりの生活を楽しんでいた。ところが、五十代半ばという若さで、奥方は不慮の事故で亡くなってしまった。彼は深く悲しみ、しばらくは食事も手につかないほどだった…

  • その女性は今も時々訪ねてくる

    これは、知人から聞いた話。知人の家には、昔から『幽霊』が出る。時々、玄関から入ってくる喪服姿の中年の女性がいるそうだ。彼女はひたひたと廊下を渡り、階段を上って二階へ消える。最初は不審者かと思ったが、どうも違うらしい。彼女が二階へ行くところは何度も目撃しているが、その後は忽然と消えてしまう。そして…

  • 車のヘッドライトが照らした異様なモノ

    これは、『異様なモノ』と遭遇した時の話。大学時代の友人に、内田(仮名)という奴がいる。面白いほどトラブルを持ち込んでくる男だ。DQNではなく、むしろお人好し過ぎるから。例えば、隣人のあんちゃんがひき逃げをやらかして自分の子供を置いて逃げた時、親代わりに何日か面倒を見ていたほど。その話を後から聞いた…

  • 宮司のいない神社の不可解な事情

    これは、ある神社での話。以前に勤めていた職場の同僚と再会した。私の前職場は神社だ。同僚は神主。よもやま話をしているうちに、ある神主の話題が出た。その人は大きな神社の宮司を十数年来務めてきた人で、些細なことは気に留めないタイプの、かなり改革的な性格だった。ハッキリ物を言う彼を嫌っている人もいたが…

  • 決まった日に忽然と現れる履き物

    これは、とある民宿で聞いた話。そこは昭和の初めが創業という、小さいが歴史のある民宿。その民宿には、創業当時から続く不可思議なことがあった。それは、『毎年決まった日の早朝、玄関に見知らぬ履き物が二足並んで置かれている』というもの。民宿なので、人の出入りは多々ある。最初のうちは、夜中に宿泊客が酔って…

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