炭素繊維で作ってみましたが・・・この素材は薄い作りの振動板の用途に本当に向いているのか?やはり異方性が強い素材は、どんぴしゃりの用途に適用しないと活かすのが難しいと感じました。スピーカーにおける炭素繊維というものは、買いかぶりされ過ぎというか、宣伝のために大言壮語になっているのでは?・・・炭素繊維を自慢しているスピーカーメーカーから刺客が来ない事を祈ります。(笑)※但し、DSSダイアフラムにおけるボイスコイルボビンには間違いなく最適でした。これだけはドンピシャリです。さて、それでは高音の伸びがイマイチなので、フルレンジはギブアップか?灯台下暗しと言いますが、「まぁこんなもの」と決め込んでいた何でもないと思っていた部分が、実は問題源だったりする事があります。今更ながら、実はDSSダイアフラムの本来の剛性の半分くら...17cmDSSダイアフラムその16
さて、ウーファーとしては使えますが、フルレンジとしては改めてもう少し高音域を伸ばしたい。通常のフルレンジスピーカーは、高音特性にピークを作って「出ている感」を出しますが、DSSダイアフラムの場合はその様な音作りではありません。よって、振動板の比弾性を現状よりも更に上げて、再生可能帯域を広げるというクソ真面目で難しい選択をする事になります。菱形殻の素材が、軽金属よりも更に比弾性の高いハガネ材でも比弾性が不足しているとあらば、残るはカーボン繊維くらいしかありません。※ダイヤモンドには手が出ませんが、しかし脆いので、いずれにせよこの用途には無理です。カーボン繊維については、縦横編み(二軸織)のものでは話にならん、と以前にこき下ろしました通りで、やるとすれば単方向繊維を放射状に配置する事になります。この製作にはオートク...17cmDSSダイアフラムその15
菱形殻は厚みに分布を持たせるために任意の形状のハガネ材を積層しています。このためには簡便なオートクレーヴ設備が必要で、貼り合わせ部に気泡や無駄な接着剤(エポキシ)を残さない様に、真空引きしながらプレス成型しつつ、加熱してエポキシを硬化させるという面倒な設備が必要です。この構築に時間がかかって、先週はあまり試作が進みませんでしたが、それでも新しい設備で2回ほど試作を行いました。写真(↑)のDSSダイアフラムは試しに着色(ガンメタリック色)したものです。中央部の放射リブは高音域の塩梅調整を試しているところです。何か貼ってあるように見えるのはダンプ材で、これも共振の状態を確認するためにあちらに付けたりこちらに付けたりして試しているところです。さて、まだご紹介した事はなかったと思いますが、THEGENTSのアルバムでシ...17cmDSSダイアフラムその14
大分煮詰まって来ましたが、色々と確認実験が必要で、時間がかかるものですね。ところで、DSSダイアフラムでは、菱形殻を貫通するボイスコイルボビンの長さが結構あります。そうするとボビンの伸び縮み共振(=高域再生限界=俗に言うブレークアップ)周波数が下がりますので、高音が伸びなくなります。その分ボビンの断面積(肉厚)を大きくすればよいのですが、今度はばかにならない重量増加で能率が下がる不利益があります。そこで、軽量化と剛性アップの必要に迫られて、CFRP製のボビンを試作しました。(写真↑:両端はアセンブル金具)ここで少々CFRPのウンチクを。一般に「カーボン繊維」と呼ばれているものです。正しくはCFRP(”カーボン繊維で補強されたプラスチック”の意味)と呼びます。即ちカーボン繊維の束に樹脂を浸み込ませて固めた素材です...17cmDSSダイアフラムその13
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