プロフィールPROFILE

因幡屋さんのプロフィール

住所
中原区
出身
柳井市

大部分は劇評ですが、ツイッターでは映画やテレビドラマのこともつぶやいております。 https://twitter.com/inabaya_kiyoko 2年前からはじめた俳句も一生懸命!

ブログタイトル
因幡屋ぶろぐ
ブログURL
https://blog.goo.ne.jp/inabaya2005kiyoko05
ブログ紹介文
因幡屋の劇評ブログです。 舞台は人生の宝。その印象をより的確により豊かに記せますように。
更新頻度(1年)

95回 / 365日(平均1.8回/週)

ブログ村参加:2014/11/08

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ハンドル名
因幡屋さん
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因幡屋ぶろぐ
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因幡屋ぶろぐ

因幡屋さんの新着記事

1件〜30件

  • 板橋ビューネ2019/2020より 楽園王公演『授業』

    *ウジェーヌ・イヨネスコ作長堀博士構成・演出公式サイトはこちらサブテレニアン26日まで楽園王の代表演目『授業』今回のみどころは、A、Bふたつの座組全員が女性という趣向である。公演チラシには、「今回は教授役を久堂秀明から岩澤繭にバトンタッチ、男性の暴力的な権威から人間の普遍的な権力の脅威に迫ります」とあり、男女間に限らず、強者が権威・権力によって弱者を支配しようとする構図の提示が、女性版『授業』の意図であるとみた。AB両方で教授役の岩澤繭(ウテン結構1,2,3)は、これまで2016年の楽園王公演(→楽園王の『授業』上演歴、因幡屋の観劇歴はこの記事に記載)で女中のマリ―を、2017年のサイマル演劇団公演で生徒を勤めており、今回で全ての役を「制覇」することに。観劇したBの座組は、教授に岩澤繭、マリーに小澤凌(デンキブ...板橋ビューネ2019/2020より楽園王公演『授業』

  • Triglav 3rd work『ハツカネズミと人間』

    *公式サイトはこちら(1,2)ジョン・スタインベック作中西良介翻訳新井ひかる演出(1,2,3,4)マグカルシアター参加作品神奈川県立青少年センター・スタジオHIKARI12日まで硬質な作品に臆することなく堅実かつ柔軟に取り組むユニットが3回めの公演に選んだのは、スタインベックが「演劇を意識した初の作品」という『ハツカネズミと人間』だ。実はそれを知ったとき、単純に「楽しみだ!」と喜べなかった。20年以上前、いわゆる新劇系の演出と座組で本作を観劇したことがあり、その印象が芳しいものではなかったためである。その理由が、今夜の上演を見たことによって、かなりの部分が明確になった。客席が演技エリアを三方から囲む形を取り、床にはいくつかの平台や木箱のようなものが置かれている。台の上に鼠が一匹、そこに上演前から光が当てられてい...Triglav3rdwork『ハツカネズミと人間』

  • 2020年1月の観劇と俳句

    皆さま、明けましておめでとうございます。本年も願いは変わらず、素敵な舞台と出会えること、そしてその印象を的確に、豊かに記せますことをひたすらに祈りながら続けてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。観劇が確定している公演は以下の通り。まだ少なめですね。*新春浅草歌舞伎第2部の『仮名手本忠臣蔵』七段目「祗園一力茶屋の場」は、尾上松也の大星由良之助はもちろんだが、坂東巳之助の寺岡平右衛門と、中村米吉のお軽が楽しみ。*壽初春大歌舞伎何といっても夜の部、市川猿之助と市川團子の『連獅子』!*板橋ビューネ2019/2020より楽園王公演ウジェーヌ・イヨネスコ作長堀博士構成・演出『授業』これまで何度も本作を上演してきた楽園王が新たに試みるのは、A、Bふたつの座組全員が女性らしく、それぞれ4名出演というのも不思議である。A...2020年1月の観劇と俳句

  • 2019年因幡屋演劇賞

    先日の十二月大歌舞伎で早々の芝居納めとなりました。客席からの喜びと感謝を込めて、2019年の因幡屋演劇賞を次の皆さまに!今年は観劇本数少なめでしたが、受賞作はいずれも濃厚です。観劇後のブログ記事をリンクしておりますので、ご参考までに。*劇団うりんこ公演関根信一(劇団フライングステージ)作・演出『わたしとわたし、ぼくとぼく』親子で夫婦で家族で、友だちとも、いや知らない人とも、あの日あの場で舞台を一緒にみる喜びを与えられました。相手を理解しようとすることは、自分を相手に手渡すことでもあります。だから難しい一歩であっても、相手からも一歩がこちらに近づいてくるかもしれない。いつかできるようになると思うのです。*パラドックス定数第45項野木萌葱作・演出『DasOrchester』シアター風姿花伝「プロミシングカンパニー」...2019年因幡屋演劇賞

  • 日本新劇俳優協会Festival 2019『ワーニャ伯父さん』

    *アントン・チェーホフ作神西清翻訳大滝寛(文学座)構成・演出公式サイトはこちら代々木八幡/劇団青年座稽古場14,15日の2回公演「日本新劇俳優協会」とは、「新劇俳優の演技の向上と職業化につとめ、新劇運動の発展を図ることを目的」として1958年にスタートした組織で、このフェスティバルは、協会の事業のひとつとして、さまざまな劇団、ユニット、フリーの俳優の研鑽と交流の場を設けることを目的に開催されている由。2日間に渡り、会員による作品発表(朗読が5~6本行われる。筆者は未見)に続く協会企画として約2時間休憩なしの『ワーニャ伯父さん』上演のあと、15分程度のトークショーが行われた。青年座稽古場での観劇ははじめてではないが、後方の座席についたためであろうか、天井は高さがあり、奥行きや両袖にも余裕が感じられ、客席にいても圧...日本新劇俳優協会Festival2019『ワーニャ伯父さん』

  • 劇団印象-indian elephant-第25回公演 子どもと一緒に観る演劇シリーズ第3弾『メリークリスマス ハッピーバースデー』 

    *鈴木アツト作・演出公式サイトはこちら東中野/RAFT15日まで(1,2,3,45,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26)2014年から始まった「子どもと一緒に観る演劇シリーズ」。『鍵っ子きいちゃん』(未見)、『子ゾウのポボンとお月さま』に続く第3弾は、クリスマスシーズンにぴったり…ではなく、みんな大好きなクリスマスが嫌いな女の子と、謎のサンタクロースのお話である。12月25日生まれのキミ(杉林志保)は、クリスマスが大嫌いである。なぜなら「みんなクリスマスの分しかお祝いしてくれない。私のお誕生日なのに」。おまけに両親は音楽家で、いつも忙しく演奏活動をしており、ことにクリスマスシーズンは毎年海外へ出かけてしまい、キミはひとりぼっちでク...劇団印象-indianelephant-第25回公演子どもと一緒に観る演劇シリーズ第3弾『メリークリスマスハッピーバースデー』

  • 2019年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業『少女都市からの呼び声』

    *文化庁委託事業「2019年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」日本の演劇人を育てるプロジェクト新進演劇人育成公演俳優部門。唐十郎作小林七緒演出スズキ拓朗振付流山児祥プロデュース公式サイトはこちらspace早稲田18日まで昨年の『腰巻お仙振袖火事の巻』に続いて、今年の師走もspace早稲田の小さな空間は、次々に訪れる観客で通路までいっぱいの盛況である。本作は新宿梁山泊公演を観劇したことがあり、はじめのうちはそのときの印象や記憶をたどりながらであったが、いつのまにか頭のなかのもろもろが飛び去り、目の前の舞台の熱量に圧倒され、怒涛の勢いに呑み込まれていった。テンポが速いが、要所要所(要所だらけなのだが)を確実に押さえながらの進行なのでメリハリがあり、気持ちのよい舞台だ。本プロジェクトの観劇はこれで2度目であり...2019年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業『少女都市からの呼び声』

  • 三越劇場12月 劇団民藝公演 『泰山木の木の下で』

    *小山祐士作丹野郁弓演出公式サイトはこちら日本橋・三越劇場18日まで1963年の初演以来、宇野重吉演出、北林谷栄主演によるロングラン上演を重ねてきた劇団の財産演目が16年ぶりに再演の運びとなった。新しく丹野演出そして、日色ともゑの神部ハナである。(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42)瀬戸内海の小さな島。9人もの子を産んだがいずれも戦死、広島の原爆で亡くし、天涯孤独の身の老女ハナは、さまざまな事情を抱えて訪れる女たちの人助けのつもりで堕胎を行っていた。非合法の堕胎に手を染めた女性を描いた映画『主婦マリーがしたこと』、近...三越劇場12月劇団民藝公演『泰山木の木の下で』

  • 劇団肋骨蜜柑同好会第12回公演『殊類と成る』

    *フジタタイセイ作・演出公式サイトはこちら(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10)下北沢・Geki地下Liberty10日まで中島敦の『狐憑』などいくつかの連作短編、中島自身のエピソードに加え、今回の出演俳優の実際の体験などからも着想を得て、虚実織り交ぜた混沌から生み出した登場人物16名の群像劇。中島敦の『山月記』のようなものかと予想したが、そこから更に、「変身譚であり、破滅譚であり、そして復活譚でもある、一種のモキュメンタリー演劇」(当日リーフレットのフジタ挨拶文より)とある通り、演じる方にも見る方にとっても厄介で、それだけに不思議な魅力を持つ作品だ(モキュメンタリー→解説)。物語の主人公を演じる俳優は基本的に2名だが、3名のようでもあり、外見も造形もまるで異なるため、「そうかもしれないが、いや、それにし...劇団肋骨蜜柑同好会第12回公演『殊類と成る』

  • 二兎社公演43『私たちは何も知らない』

    *永井愛作・演出公式サイトはこちら東京芸術劇場シアターウェストは22日まで28日亀戸文化センターカメリアホール年明けから兵庫、松本、三重、豊橋、滋賀、愛知を巡演、2月9日石川県・能登演劇堂まで(1,2,3,4,5,6,7,8,9)2017年『ザ・空気』、翌2018年『ザ・空気ver.2誰も書いてはならぬ』と、放送、出版と政治の軋轢、言論の自由について、見えない「空気」という権力に抗う人々の様相を描いた永井愛が今回挑んだのは、「空気を読まない女たちがマジで議論した『青鞜』編集部の日々」(公演チラシより)である。まだ女性に参政権がなく、職業の選択肢は限られ、恋愛も結婚も自由にできなかった明治末から大正にかけて、日本初の女性による文芸誌『青鞜』を創刊した女性たちを描いた群像劇だ。NHK朝の連続テレビ小説『てっぱん』で...二兎社公演43『私たちは何も知らない』

  • 文学座12月アトリエの会『メモリアル』

    *松原俊太郎作今井朋彦演出公式サイトはこちら信濃町・文学座アトリエ15日まで「演劇立体化運動―これからの演劇と岸田國士―」をテーマに掲げた2019年の文学座アトリエの会の掉尾を飾るのは、『山山』で岸田國士戯曲賞を受賞した松原俊太郎の最新作!…と公演チラシにある通り、新進気鋭の劇作家(作・演出を兼ねるスタイルが多い現在の演劇界において、劇作だけを行う希少な劇作家)の作品に、文学座アトリエの会初演出の今井朋彦が挑む。舞台には何も置かれていない。出演俳優は男女3人ずつ合計6人だ。それぞれ数役を兼ねて演じ継ぎながら、7つの場が描かれてゆく。上演時間は休憩なしの1時間45分である。舞台でどんなことが起こったか、俳優がどんな演技をしたのかを書こうとすると、困ったことにごく断片的なことしか思い浮かばないのである。いわゆる「物...文学座12月アトリエの会『メモリアル』

  • 2019年12月の観劇と俳句の予定

    今年はいつにも増して、師走の訪れが早く感じられます。まず観劇確定公演は次の通りです。*文学座12月アトリエの会松原俊太郎作今井朋彦演出『メモリアル』終演後に行われるアトリエ70周年記念プレイベント「岸田國士リーディング&トーク」も充実。*二兎社公演43永井愛作・演出『私たちは何も知らない』「空気を読まない女たちがマジで議論した『青鞜』編集部の日々」(公演チラシより)。NHK朝の連続テレビ小説『てっぱん』で爽やかな女子大生、同BS『赤ひげ』ではやさぐれた女囚役で驚かされた朝倉あき、同朝ドラ『ひよっこ』で、成績優秀だが仏頂面、「この職場が好きなんだ」と泣き出す豊子の好演が記憶に新しい藤野涼子のお二人の舞台を見るのはこれが初めてだ。*三越劇場12月劇団民藝公演小山祐士作丹野郁弓演出『泰山木の木の下で』1963年の初演...2019年12月の観劇と俳句の予定

  • 演劇集団プラチナネクスト第20回公演『居心』

    *加納朋之(文学座)作・演出公式サイトはこちら中目黒キンケロシアター12月1日終了「演劇集団プラチナネクスト」とは、文学座が2009年開設した40歳以上を対象としたシニア向けの俳優養成コース「プラチナクラス」の卒業生が2010年4月、同座の演出家である西川信廣をアドバイザーとして旗揚げしたものである(この夏『サクラノソノ』を上演した演劇集団「シックスセンス」の母体)。自分は2011年秋に第3回公演『岸田國士森本薫短編集』を観劇して以来、さまざまなご縁があって今回の公演を拝見することになった。題名の「居心」は「いごころ」と読み、ある場所にいる時に感じる気持ち「居心地」と同じ意味があるとのこと。広辞苑には「主として江戸後期から明治期にかけて用いた語」とある。暇なときにやりたいことをやり、来たいときに来る。シニア世代...演劇集団プラチナネクスト第20回公演『居心』

  • 劇団東演創立60周年記念公演№157『獅子の見た夢 戦禍に生きた演劇人たち』

    *堀川惠子原作「戦禍に生きた演劇人たち演出家・八田元夫と『桜隊』の悲劇」(講談社文庫)公式サイトはこちらシライケイタ脚本松本祐子演出東演パラータ28日までノンフィクション作家・堀川惠子による原作は、早稲田大学演劇博物館の倉庫から発見した演出家・八田元夫の膨大な遺品を基に、関連の地に足を運んで関係者の証言を丹念に聞き取り、「圧倒的な筆致」(講談社文庫腰巻のキャッチコピー)で描いた渾身の作である。治安維持法による思想弾圧を受けた昭和の新劇人たちが、検閲、投獄、拷問にどれほど苦しめられたか、太平洋戦争末期の移動演劇で広島に赴いた「苦楽座」改め「桜隊」の人々が、原爆投下によっていかに凄惨な最期を迎えたか。堀川惠子の原作は、読みながら前のめりになってしまうほど力強い。この重厚な作品を舞台化するとは想像もできないが、それだ...劇団東演創立60周年記念公演№157『獅子の見た夢戦禍に生きた演劇人たち』

  • SPIRAL M00N the 41st session『栗原課長の秘密基地』

    *土屋理敬作秋葉舞滝子演出公式サイトはこちら下北沢「劇」小劇場24日まで2002年春に上演された演劇集団円による舞台は、今でも心に残っている。17年ぶりの再会だ。当ぶろぐの土屋作品観劇記録はこちら→1,2,3,4,5ある出版社の小さな一室が舞台である。上手の壁には「平成14年第18回きつつき賞受賞式」の看板が掲げられており、本作初演の平成14年、つまり2002年当時のリアルタイムの設定であることがわかる。「きつつき賞」は、伝統ある児童文学賞であるが、児童書の売り上げは芳しくない。ビジネス誌の切れ者編集長だったクリハラは、児童文学部門に左遷されたばかり。今日の授賞式が初仕事となる。会議室の机と椅子がいくつか並べられているだけの簡素な様子に、この部署が会社のお荷物であり、クリハラの立場も良好とはいえないことが伝わる...SPIRALM00Nthe41stsession『栗原課長の秘密基地』

  • 新国立劇場シリーズ「ことぜん」第二弾 『あの出来事』

    *デイヴィッド・グレッグ作谷岡健彦翻訳瀬戸山美咲演出公式サイトはこちら(演出にあたってのインタヴュー記事)瀬戸山美咲作品(演出のみ含め)観劇の記録→(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23、24,25,26,27,28,29)本作は、2011年7月22日、ノルウェーのオスロとウトヤ島で77人が死亡、200人以上が負傷した爆弾・銃乱射事件(Wikipedia)をモチーフに書かれ、2013年にエディンバラ演劇祭で初演され、このたび日本初演となった。作品の背景や今回の「ことぜん」シリーズに選ばれた経緯などは、演劇情報サイトの「ステージナタリー」に掲載の翻訳家と演出家の対談に詳しい。「多文化主義」の実践としてクレア(南果歩)が指導者を務める...新国立劇場シリーズ「ことぜん」第二弾『あの出来事』

  • 吉例顔見世大歌舞伎 夜の部

    公式サイトはこちら25日まで歌舞伎座1年のうちでも、顔見世は特別な雰囲気がある。ベテラン勢が豪華に揃い、襲名披露があったりすれば尚更だ。といって派手一辺倒ではなく、地味だが心に染み入る物語もあり、楽しみな月である。夜の部の観劇記録を書き留めておきます。*「鬼一法眼三略巻(きいちほうげんさんりゃくのまき)」より「菊畑」中村梅玉の部屋子であった中村梅丸が正式に養子となり、このたび初代中村莟玉(かんぎょく)を名乗ることになった。梅丸はいわゆる御曹司ではなく、7歳のときに一般家庭から梅玉に弟子入りし、芸道に励んできた。ここ数年は新春浅草歌舞伎にも連続出演しており、美しい若手役者として期待を集める23歳である。「菊畑」では劇中に口上が行われた。十何代目何々襲名披露のように、幹部俳優がものものしくずらりと並ぶ口上ではなく、...吉例顔見世大歌舞伎夜の部

  • 第16回明治大学シェイクスピアプロジェクト『ローマ英雄伝』

    *公式サイトはこちら(1,2,3,4)ウィリアム・シェイクスピア原作コラプターズ(学生翻訳チーム)翻訳プロデューサー/武井恵(文学部2年)演出/谷口由佳(文学部4年)西沢栄治(JAMSESSION)監修明治大学駿河台キャンパス/アカデミーホール10日終了シェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』を第一部、『アントニーとクレオパトラ』を第二部とし、ふたつの戯曲を1本の物語に再構成した舞台である。このような構成にした理由や経緯は、本公演パンフレットに掲載の井上優准教授の寄稿に詳しい。『ハムレット』や『マクベス』、『リア王』など、主人公という1本の軸が存在する物語はその人に沿って戯曲を読み、舞台を見ることができるが、歴史劇となると、より広い視点や捉え方が必要になる。9月に上演されたMSPインディーズの『ローマとんでも英...第16回明治大学シェイクスピアプロジェクト『ローマ英雄伝』

  • ドナルカ・パッカーン公演『女の一生』

    *森本薫作川口典成演出公式サイトはこちら上野ストアハウス10日まで公演チラシにもチケットにも『女の一生』の題名に添えて、「戦時下の初稿版完全上演」「日本文學報國會による委嘱作品」の文言が記載されており、これが文学座でも劇団新派でもない、ドナルカ・パッカーンによる上演の志と受け止めた。「日本文學報國會」とは、「戦時下の国策プロパガンダ組織」とチラシに説明されている通り、第二次世界大戦下、文学活動に対する国家統制の手段としての組織である。『女の一生』の初演版は戦争の末期に書かれた戦意高揚劇であり、敗戦間近の1945年の4月に上演された。敗戦後、今度はGHQの検閲を通って再演され、作者の森本薫が亡くなってからも改訂、補訂を繰り返して現在に至る歴史がある。本作上演についての詳細なブログがあり、初演版の底本、森本薫作品の...ドナルカ・パッカーン公演『女の一生』

  • 2019年11月の観劇と俳句の予定

    今月は盛りだくさんで忙しくなりそうです。心身守られ、一つひとつの舞台を大切に受け止めることができますように。*ドナルカ・パッカーン公演『女の一生』あの森本薫の、あの文学座の『女の一生』(昨年の公演含めこれまで見た本作のリンクあり)を、それも「戦時下の国策プロパガンダ組織である日本文学報国会による委嘱作品」としての初稿版を通して、「現在のニッポンの姿をあぶり出す」意欲的な試み。演出は川口典成。*第16回明治大学シェイクスピアプロジェクト(MSP)『ローマ英雄伝』(1,2,3,4)今年も11月はMSP。第一部『ジュリアス・シーザー』、第二部『アントニーとクレオパトラ』の長編構成。9月観劇の『ローマとんでも英雄伝―もうひとつのローマ英雄伝―』も記憶に新しく。*吉例顔見世大歌舞伎夜の部の松本幸四郎、市川染五郎父子の『連...2019年11月の観劇と俳句の予定

  • 劇団フライングステージ第45回公演『アイタクテとナリタクテ 子どもと大人のフライングステージ』

    *第45回公演関根信一作・演出公式サイトはこちら下北沢・OFFOFF劇場11月4日終了(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22)劇団うりんこに書き下ろした『わたしとわたし、ぼくとぼく』に続いて、子どもと大人のためのLGBT作品の主人公は、小学6年生の男の子たちだ。小学校最後の学芸会で『にんぎょひめ』を上演することになった。担任の先生が配役の希望を募ると、翔が人魚姫をやりたいと手を挙げる。驚くクラスメイトたち。親友の大河と悠生は、翔の夢を叶えようと協力を申し出るが、悠生は王子さまを演じたいのではなく、「王子さまに会いたい」と言い、大河の家庭には父親がふたりいる。6年2組の『にんぎょひめ』はどうなるのかを縦軸に、大河とふたりの父親との関係性の...劇団フライングステージ第45回公演『アイタクテとナリタクテ子どもと大人のフライングステージ』

  • 『ナイゲン』<暴力団版>

    *原作・冨坂友『ナイゲン』屋代秀樹作・演出公式サイトはこちら花まる学習会王子小劇場28日まで(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14)寡聞にて「ナイゲン」は今回の<暴力団版>が初見である。本作について、遅ればせながら調べてみると、アガリスクエンターテイメント主宰の冨坂友による戯曲で、同劇団で何度も上演された非常に評価の高い作品であること、いくつもの外部団体が、それぞれ自分たちの「版」として上演し、高校や大学の学祭でも上演されている「会議型コメディ」であるとのこと。例えばこちら。詳しいデータ分析を行ったサイトも。ちょうど前の週、同じ花まる学習会王子小劇場で、果報プロデュース『ナイゲン』が冨坂自身の演出で上演され(未見!)、今回の日本のラジオ公演と合わせて「ナイゲンW観劇企画」となった。あ...『ナイゲン』<暴力団版>

  • 『男たちの中で』秋の劇場16 座・高円寺<新>レパートリー

    *エドワード・ボンド作堀切克洋翻訳佐藤信演出公式サイトはこちら座・高円寺127日終了実はこの夏、非常に困惑する翻訳劇を何本か観劇した。舞台上で緊迫したやりとりが展開しており、人々の存在の生々しさは伝わる。台詞は耳に聞こえ、俳優の表情や動作は目に入る。にも拘わらず、何を言っているのか、どうしてこのような動きになるのか、これはどういう話なのかが最後まで手応えを得られなかったのだ。翻訳がこなれていなかったのか、演出の導きが適切でなかったのか、俳優の技術的な面に問題があるのか。何より、観る方の知識や教養、その作品の観客としての見識が足らなかったのか、理由がつかめないことも困惑の度合いをいっそう深めることになった。本作は3時間越えの議論劇とのこと。いささか警戒しつつの観劇となったのだが、開幕するや懸念や雑念が消え、自然に...『男たちの中で』秋の劇場16座・高円寺<新>レパートリー

  • 唐組 第64回公演『ビニールの城』(唐十郎'85年名作選第二弾)

    *唐十郎作久保井研+唐十郎演出公式サイトはこちら11月4日まで(1,2,3,4,5,6,7,8)本作は1985年、石橋蓮司、緑魔子の劇団第七病棟に書下ろされ、浅草・常盤座で上演、絶賛を浴び、その年の演劇界の話題をさらった(因幡屋は未見)。その伝説の作品が、はじめて紅テントで披露される。台風19号の接近で明治大学構内の公演が中止になり、今回はじめて実現した下北沢特設紅テントの千秋楽を観劇した。『ビニールの城唐十郎+第七病棟』(1987年沖積舎刊)は、戯曲本編だけでなく、石橋蓮司、緑魔子のインタヴュー(聞き手は松岡和子)や増山真吾による劇団創立十年の回顧など、読み応えのある1冊だ。特に石橋蓮司が俳優人生を振り返り、いつ、どんな場で誰と出会い、どのような衝突や葛藤、挫折を経て劇団の旗揚げに至ったか、なぜ毎回廃墟のよう...唐組第64回公演『ビニールの城』(唐十郎'85年名作選第二弾)

  • 文学座公演『一銭陶貨~七億分の一の奇跡』

    *佃典彦作松本祐子演出公式サイトはこちら紀伊国屋サザンシアターTAKASIMAYA27日まで冒頭は、現在の愛知県瀬戸市、長らく使われないまま、観光客の見学コースに入っている陶芸家・加藤家の「陶場」(とうば)である。人々が台風に備えて屋根に上り、看板などの補強をしている。そこへその家の祖母が覚束ない足取りでやってきた。孫の健太郎(亀田佳明)を誰かと勘違いしているらしい…頭に被った布を取り去って背筋を伸ばした瞬間、老婆は加藤家の女中の秋代(平体まひろ)になる。小柄なからだに生命力がみなぎり、明るい表情ではきはきと話す。この一瞬の早変わりは、ピーター・シェーファーの『アマデウス』の冒頭、老いたサリエリが一瞬にして数十年の年月を飛び越える、あの場面を想起させる。物語は太平洋戦争末期に戻る。加藤家は鎌倉時代から続く陶工の...文学座公演『一銭陶貨~七億分の一の奇跡』

  • Nana Produce Vol.11『レネゲイズ』

    *高木登作寺十吾演出公式サイトはこちら赤坂RED/THEATRE15日まで(12日休演、15日18時追加公演)高木登作品の過去記事はこちら→(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19)先月鵺的20回公演『悪魔を汚せ』で劇場に興奮の渦を巻き起こした高木登の脚本と寺十吾の演出が、早々に新作を上演する。ある新興宗教団体で、女性信者4人が焼身自殺する。病死した教祖の後追いをした彼女たちは「神の子」と呼ばれていた。15年後の現在、教祖の妹が代表を務める教団の呼びかけで、事件の関係者たちが集まった。彼女たちの死の真相はどこにあるのか。舞台は人々が現在会している教団の一室から、亡くなった女性信者たちの過去が行き来する。夫や恋人の暴力から逃れてきた彼女たちを教祖(男性)は限...NanaProduceVol.11『レネゲイズ』

  • 文学座附属研究所 2019年度研修科第3回発表会『少女仮面』

    *唐十郎作小林勝也演出公式サイトはこちら文学座新モリヤビル13日まで(12日は休演)新劇への強烈なアンチテーゼであるアングラ演劇。しかし唐十郎作品の根底には「新劇」が確実に蠢いているのは、戯曲を丹念に読み込むことで実感できる。これは現在座長代行を務める久保井研による唐作品の朗読ワークショップでも体験したことだ。『少女仮面』は1969年、鈴木忠志の早稲田小劇場に書き下ろした作品で、翌年第15回岸田國士戯曲賞を受賞した唐十郎の出世作である。当時の演劇界に衝撃を与えた作品であり、それから半世紀近くを経てもなお、演劇の作り手、受け手を魅了してやまない。戯曲を詳細に分析、解説したサイトもあり、現在わかるだけでも2主体での上演が告知されている(1,2)。自身は1982年、渋谷のパルコパート3での上演が本作との出会いであった...文学座附属研究所2019年度研修科第3回発表会『少女仮面』

  • ウテン結構 第3回公演『奇妙な旅の旅のしおり、この世の果て』

    *雨々(仮)作・演出劇団サイトはこちら本公演サイトはこちら(1,2)日暮里d-倉庫13日まで旗揚げから3年間で5回の公演を行い、公演を重ねるごとに1ステージ増やすという宣言通り、3回めの公演が実現した。公演中、d-倉庫のロビーでは出演俳優の真夏果の絵画展示もあり、日常の時間を終えて訪れる観客の心身を和ませ、期待を高めてゆく。本ユニットは、演劇、戯曲、物語の関係性。俳優と観客との関係性について考え続けており、舞台に明確な答を提示するのではなく、時には迷う心や試行錯誤の様相を敢えて見せることで、創作の姿勢、これからの方向性を探っている、と見た。今回の公演と同じタイトルの戯曲を途中までしか書いていない劇作家のもとに、俳優たちが「このホンでは上演できない」と申し入れにくる。劇作家は恋人に書きかけの戯曲を読ませながら、劇...ウテン結構第3回公演『奇妙な旅の旅のしおり、この世の果て』

  • 劇団民藝『異邦人』

    *中津留章仁作・演出公式サイトはこちら紀伊国屋サザンシアターTAKASHIMAYA10月7日まで2016年の『箆棒』に続いて、劇団民藝が中津留作品に挑む。ある地方の町で長年食堂を営んできた村本哲夫(小杉勇二)と早苗(樫山文枝)夫婦と子どもたち、店の常連客はじめ、ベトナム人技能実習生たちが試行錯誤しながら共生の方向を探る物語だ。軸のひとつは、食堂の夫婦を中心とした状況だ。哲夫はこのごろ町に外国人が増えていること、近くにできたネパール料理店に客を取られていることが気に入らない。早苗は近くのアパートに住むベトナム人たちがごみ捨てのルールを守らないことに困惑している。一方、農業を営む常連客の遠藤(佐々木梅治)はベトナム人技能実習生グエン(神敏将)を弟子と見込んでいるが、その孫の明日香(金井由妃)は外国人が苦手だとういう...劇団民藝『異邦人』

  • 劇団印象-indian elephant- 第24回公演『瘋癲老人日記』

    *谷崎潤一郎原作鈴木アツト構成・演出西宮紀子舞台美術・小道具公式サイトはこちら下北沢・小劇場B16日まで(1,2,3,45,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25)原作は、77歳の卯木督介の日記と、彼が体調を崩して執筆ができなくなった最後の部分は看護婦、医師、娘の手記で構成されている。督介の性的欲求はもはやからだが効かないためであろうか、「単刀直入には行かず、観念的に紆余曲折の道を取ってあやうく満たされる」(新潮文庫収録山本健吉の解説より)ことになる。そこに息子の嫁の颯子(さつこ)という若く美しい女性によって、督介は妄想を掻き立てられ、狂気じみた趣向に暴走しはじめる。颯子に対する欲求が、次第に回想のなかの母親に投影されてゆき、やがて颯子の足...劇団印象-indianelephant-第24回公演『瘋癲老人日記』

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