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因幡屋ぶろぐ https://blog.goo.ne.jp/inabaya2005kiyoko05

因幡屋の劇評ブログです。 舞台は人生の宝。その印象をより的確により豊かに記せますように。

大部分は劇評ですが、ツイッターでは映画やテレビドラマのこともつぶやいております。 https://twitter.com/inabaya_kiyoko 2年前からはじめた俳句も一生懸命!

因幡屋
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柳井市
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2014/11/08

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  • métro 第14回公演『GIFT』

    *天願大介作・演出公式サイトはこちら下北沢/小劇場楽園3月2日終了月船さらら(1,2,3,4)による演劇ユニットmétroが4年半ぶりに公演を行った。2021年の『痴人の愛』IDIOTS』(谷崎潤一郎原作)公演にあたって、天願大介が語ったことを思い起こす。曰く、「原作者の頭の中に入っていき、記された言葉はもちろん句読点に至るまで、その意味や意図を考え抜き今度は、それを芸能として舞台に立ちあげるべく自分の言葉に置き換え、かつ演出を担う。気が遠くなるような作業であるが、『不思議な作業』」であると。2020年の『少女仮面』(唐十郎作)の際も、助詞のひとつ、句読点のひとつにまで劇作家の意志と意図を読み取り、舞台に立ち上げんとする姿勢には、哲学者、修行者のような知性と厳しさが感じられる。今回は天願大介のオリジナル作...métro第14回公演『GIFT』

  • 【追悼】金子左千夫さん

    昨年10月21日、金子左千夫さんが旅立たれました。金子さんとの出会いは、1997年初夏、開館したばかりの世田谷パブリックシアターの劇評講座です。当時、オペラシアターこんにゃく座の歌役者として舞台に立っておられ、なおかつ劇評というものに関心を持ち、考察や執筆に取り組む存在として、強い印象がありました。劇団では執筆や編集の腕前を買われて劇団史の編纂など、さまざまなお仕事をしていらしたと記憶しています。ごりごりの役者というより、もっと客席に近い、ニュートラルな雰囲気をお持ちでした。こんにゃく座退団後は、座友としてさまざまな活動を展開され、特に「林光・歌の本Ⅰ~Ⅳ<全曲を歌う>」コンサートを継続し、完遂する偉業を成し遂げられました(1,2,3,4,5)。コンサートでは、ソプラノの中馬美和さん、伴奏のピアニスト大坪...【追悼】金子左千夫さん

  • 劇団文化座『にんげんたち~労働運動社始末記』

    *マキノノゾミ作鵜山仁演出公式サイトはこちら俳優座劇場3月2日終了閉場まであと3公演となった俳優座劇場で、長年にわたりたくさんの舞台を上演してきた文化座の万感の思いが溢れる。ロビーには昭和32年(1957年)の『その人を知らず』(三好十郎作佐佐木隆演出)から昨年の『花と龍』(火野葦平原作東憲司脚本鵜山仁演出)まで、ここで上演された全32公演のチラシが年代毎に表と裏どちらも見られるように(これは大事!)掲示されており、劇団と劇場の歴史を振り返ることができる。そのうち自分が観劇したのは、『花と龍』、そして本作のわずか2本であることに衝撃を受けた。今回は前列中央の良席であった。視界を妨げない前列との絶妙な段差や、舞台と客席のほどよい距離感、高さ、場内に満ちる温かさなど、何と心地よい劇場であることか。何度も通った...劇団文化座『にんげんたち~労働運動社始末記』

  • 因幡屋通信77号完成

    おかげさまで因幡屋通信最新号の77号が完成いたしました。設置先各劇場、スペースへ鋭意送付中です。今回はピンク。皆さまのお目にとまりますように、何とぞよろしくお願いいたします。当ぶろぐでも公開いたします。演目のリンクは、観劇後のblog記事です。ご参考までに。******************************暑すぎる夏と短い秋でした7月から12月までの舞台、映画のトピックをお届けいたします【夏から秋のトピック】☆7月☆*劇団唐ゼミ☆第32回公演唐十郎作中野敦之演出『少女仮面』@恵比寿/エコー劇場出産、育児中は制作として劇団を支えてきた椎野裕美子が、春日野八千代役で本格的に俳優復帰を果たした。堂々たるみごとな主役ぶりに舞台には喜びが、客席には祝福が溢れる。改めて『少女仮面』は、作り手のさまざまな意図...因幡屋通信77号完成

  • ティーファクトリー『不思議の国のマーヤ』

    *川村毅作・演出中村蓉振付杉浦英治音楽公式サイトはこちら吉祥寺シアター24日まで(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17)今回の新作は、吉祥寺シアターの提案により、「古代インド哲学を、中村蓉振付のダンスで楽しい舞台に」を目指して創り上げたとのこと。中村蓉(公式サイト)はコンテンポラリーダンスだけでなく、二期会オペラの演出や振付、新劇系劇団の公演での振付など、その活動は多岐にわたる。自分が観劇したのは、演劇集団円公演『ペリクリーズ』(中屋敷法仁演出/2023年3月)のみであろうか。改めてblog記事を読み返すと、前半はダンスというよりムーヴ、時には組み体操的な動きに困惑しつつも、後半は物語の進行とともに、俳優の動きを楽しんでいる。にも関わらず、自分が中村蓉を明確に...ティーファクトリー『不思議の国のマーヤ』

  • KAAT×新ロイヤル大衆舎 vol.2 『花と龍』

    *火野葦平原作齋藤雅文脚色長塚圭史演出公式サイトはこちら22日まで神奈川芸術劇場その後、富山県のオーバード・ホール、兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール、福岡県の北九州芸術劇場を巡演『花と龍』は昨年2月の劇団文化座公演の印象が鮮烈で、それから1年足らずで同じ作品に出会えるとは夢にも思わず。新ロイヤル大衆舎は、長塚圭史、山内圭哉、福田転球、大堀こういちによる演劇ユニットで、本作上演の経緯と熱意は演出の長塚のインタヴュー(SPICE)に詳しい。劇場の地元である横浜中華街、元町商店街の協力のもとに設置した屋台、年齢や障がいの有無に関わらず、多くの観客がともに観劇を楽しめる「やさしい鑑賞回」の試みなど、盛りだくさんの企画である。舞台には巨大な三角形の台が置かれ、その周囲に障子、通路が作られている。開演前はその通路...KAAT×新ロイヤル大衆舎vol.2『花と龍』

  • 【覚書】猿若祭二月大歌舞伎

    *公式サイトはこちら25日まで歌舞伎座昨年の猿若祭から早や1年。中村屋一門が総力を結集し、ゆかりの演目、初役の数々に挑戦する。5月の團菊祭や9月の秀山祭と同じく、毎年恒例になると嬉しい。夜の部を観劇した。☆「壇浦兜軍記阿古屋」・・・当blogの「阿古屋」関連記事→NHKEテレ放送「にっぽんの芸能」より坂東玉三郎による芸談「伝心玉三郎かぶき女方考~“壇浦兜軍記阿古屋”~」(2020年4月放送/2018年5月の再放送)、演劇集団円公演『景清』(近松門左衛門原作フジノサツコ作森新太郎演出橋爪功主演2016年11月)女方最高峰の難役を、歌舞伎界の頂点に立つ玉三郎が演じる舞台を観る。そのことに圧倒されるばかり。芸談で説かれた文学性を自分が理解し、味わえるのはいつになるのか。そしてそのとき阿古屋を演じるのは?☆「江島...【覚書】猿若祭二月大歌舞伎

  • 劇団民藝公演『八月の鯨』

    *デイヴィッド・ベリー原作丹野郁弓訳・演出公式サイトはこちら17日まで紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA舞台劇として1980年に発表された本作は、1987年、往年のハリウッド女優リリアン・ギッシュ、ベティ・デイヴィスの競演で映画化され、日本では1989年に岩波ホールで大ヒットした。民藝では2013年の前回公演から12年ぶりの再演だ。1954年、アメリカはメイン州沿岸の島に暮らすリビー(樫山文枝)とサラ(日色ともゑ)姉妹、幼なじみのティシャ(細川ひさよ)とジョシュア(小杉勇二)、そして元ロシア貴族マラノフ(篠田三郎)が登場する。5人の登場人物のうち、リビーの樫山、ティシャの細川、ジョシュアの小杉の3人が初役である。ゆったりしたテンポ、15分の休憩を挟んで2時間の上演時間はほどよく、観る者を決して急...劇団民藝公演『八月の鯨』

  • MyrtleArts 公演『日の丸とカッポウ着』

    *くるみざわしん作東憲司演出公式サイトはこちら11日終了浅草九劇くるみざわしん作品の観劇は、昨年夏の東京芸術座公演『戻り道を探してミレナとカフカとマルガレーテ』に続いて2作めとなる。地下鉄浅草駅から雷門通り、すしや通りなど賑やかな界隈を過ぎ、浅草六区のやや閑散としたあたりの浅草九劇へ行くのは今回がはじめて。さまざまな劇団、ユニットから多種多彩な俳優たち結集した力強い座組の初日を観劇した。舞台は昭和7年の大阪。「愛国婦人会」の婦人3人が会合を開く。夫はいずれも社会的地位が高く、彼女たちも高価な和服に身を包み、立ち居振る舞いも上流階級の奥さま然としているが、特に会長の桜よし(山像かおり)は極道の姐さんばりの迫力。副会長の市高なお(山本あさみ)、会員の稲多トモ(小林美江)が圧倒されつつ必死で従うところがコミカル...MyrtleArts公演『日の丸とカッポウ着』

  • 2025年2月の観劇と俳句の予定

    2月はにわかに盛りだくさん。仕事は1年でもっとも忙しい時期ゆえ、どうか心身守られますように。すべての舞台の稽古が順調に進み、初日から千秋楽まで無事に幕が開きますように。たくさんの方が劇場を訪れ、豊かな時間を過ごせますように。*MyrtleArts公演くるみざわしん作東憲司演出『日の丸とカッポウ着』公式サイトはこちら浅草九劇*劇団民藝公演デイヴィッド・ベリー原作丹野郁弓訳・演出『八月の鯨』公式サイトはこちら紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA2013年の前回公演から12年ぶりに新しい配役と演出で上演される。*猿若祭二月大歌舞伎公式サイトはこちら昨年の猿若祭から、もう1年経ったのか。夜の部「文七元結」が楽しみ。*KAAT×新ロイヤル大衆舎vol.2火野葦平原作齋藤雅文脚色長塚圭史演出『花と龍』公式サイ...2025年2月の観劇と俳句の予定

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