chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
つむじ風
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2014/10/11

arrow_drop_down
  • 長野殺人事件

    内田康夫/光文社文庫2010年12月20日初版。シリーズNo.102。今回は「旅と歴史」というよりも「長野オリンピック開催に掛かる費用の使途不明金」を殺人事件の要因にして「時の長野県知事選」をからめて展開。時代を反映したいかにもありそうな話。「お宝探し」になるのかと思ったが、最終的には汚れた政治家達と「脅し、強請、集り」の亡者達の攻防であった。発端は存在しない筈の「証拠」が出て来たことからの急展開であった。最初の方で、どこで浅見が登場するのかと想像しながら読んでいたが、以外にも平凡で宇都宮正享は浅見と「T大学で同期」ということで相談したことから始まる。ここは、かなり使い古した手で何の意外性もなかった。長野県警下が事件の現場になるが、久々に捜査一課の竹村警部が登場した。勝手知ったる同士である。今回は警察に連行され...長野殺人事件

  • 夜の終焉(上下)

    堂場瞬一/中公文庫2012年7月25日初版。出だしは神奈川県平塚、茅ケ崎間の喫茶店「アーク」のマスターから始まる。この時点で新しい話かとおもいきや、いきなり「汐灘」が登場する。そう、この作品は著者の「汐灘サーガ・シリーズ」の一つである。「汐灘」で思い出すのは、藤沢周平の「海坂藩」である。勿論、「汐灘」はそれなりの現代版「海坂藩」である。どちらも小説上の架空の背景、その設定はとてもよく似ているように思う。一家三人殺人放火という恨みがましい事件が起きた。この事件は20年前のある事件に似ていた。片やまったく別の地域で起きた交通事故、一人の娘が意識不明の状態に。ここから、20年前の被害者と加害者の関係者が、周りの関係者を巻き込みながら二条の螺旋階段のように「汐灘」に向かって上昇してゆく。20年前にネジ曲がった人生、現実...夜の終焉(上下)

  • 左岸(上下)

    江國香織/集英社文庫上下:2012年2月25日初版。著者には最初に2011年7月「すいかの匂い」でお目に掛かった。それから2019年5月「流しのしたの骨」と続き、今回が3度目。独特の語りかけるような文体は変わらない。今回の「左岸」は超大作でかなり厚めの上下2冊。主人公の寺内茉莉の半生を延々と書いたもの。主人公はかなり奔放に感じるかもしれないが、本人はいたって真面目で一生懸命。ただただ兄の惣一郎に言われた通り、「遠くへ、遠くへ」と懸命に生きて来た結果だ。改めて人生というものの厳しさを見た気がした。川崎、九州大学、ガソリンスタンド、パリ、ワインバー、それぞれがその場において懸命で、決して無理なことを望んでいるわけではないが、「運命」の一言で片付けられない波乱万丈が続く。娘のさきに自分そっくりの部分を見て、思わず振り...左岸(上下)

  • 博多殺人事件

    内田康夫/徳間文庫2015年8月15日初版。シリーズNo.49。博多は仕事の関係で一度だけ訪れたことがある所だが、観光的な行動は全く出来なかったので、町の様子、雰囲気は全く判らない。ましてや夜の屋台通りなど知る由もない。ただ、空港ではやたら明太子が目に付いた。どこもかしこも明太子だらけだったように記憶している。そんな博多が今回の話しの背景である。企業間の競争や争いは自由市場なのだから、別段どうこう言うことは無いが、やはりルールを無視した犯罪紛いの活動はやはり忌避されて当然とは思うが、だからと言って地元の一族に縛られた「昔からの」やり方がいいとも思えない。何かしら革新していかなければ生き残れない世の中である。そんな中で起こった殺人事件だった。最初の死体遺棄は、古くから開けた博多の発掘調査に参加していた浅見が発見す...博多殺人事件

  • 県庁おもてなし課

    有川浩/角川文庫全く久々の2012年12月21日「三匹のおっさん」以来である。話の文体(ノリ)は変わっていないが、前作品と違って、何だかPHSのビジネス本のような雰囲気がある。背景が「県庁おもてなし課」だから、どうしてもそれは免れないことかもしれない。それはともかく、話はいわゆる「町おこし」である。どこにでもある「観光課」とは別に新設した「県庁おもてなし課」は、つまりは「特別Project」である。選抜されたメンバーが「規制、前提、前例にとらわれない活動」に挑戦する。骨の髄からの公務員が外部の力を借りながら果敢に攻める話である。舞台は四国の高知市。いろいろな催事、活動拠点、モデルが登場する。自由市であったり、パラグライダーであったり、馬路村であったり。何が良くて何が不足しているのか、有機的に結びつけるものは何か...県庁おもてなし課

  • 日本橋本石町やさぐれ長屋

    宇江佐真理/講談社2014年2月20日初版。宇江佐さんは66冊の作品を遺した。最初に出会ったのは「髪結い伊三次捕物余話」シリーズの最初の「幻の声」だった。6年ほど前のことである。それから読み出して、今回「日本橋本石町やさぐれ長屋」でとうとう最後の作品になってしまった。しばらく文庫本を探していたが、なかなか見つからず、単行本を見掛けたのでこれで最後を飾ることにした。江戸、本石町の弥三郎店という長屋の店子達の悲喜こもごもが四季の移り変りと共に語られる市井小説である。長屋を舞台にした話は著者の作品にも数々あるが、ヒーローの居ない純粋に長屋の住人が主人公の作品というのはこれが初めてかもしれない。本来、著者の作品はこのスタイルが基本なのだと思う。時代背景は確かに江戸時代なのだろうけれども、人々の生活というものはそれ程変わ...日本橋本石町やさぐれ長屋

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、つむじ風さんをフォローしませんか?

ハンドル名
つむじ風さん
ブログタイトル
つむじ風
フォロー
つむじ風

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用