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2014/10/06

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  • アガリスクエンターテイメント『令和5年の廃刀令』

    2024/2/26・帯刀が常識となった令和五年の日本社会で、廃刀令の是非を問うタウンミーティングの様子を描いた話。・『12人の怒れる男』『12人の優しい日本人』と同じ系譜の話。実際、展開も似ている。・登場人物が事件をほぼ他人事として扱う「~優しい日本人」に比べて、各々の信念や利害がしっかりしている。・結果、支持派と否定派の入れ替えによる起伏は少なめで、どちらかというと人物描写に重きを置いている。・裁判員裁判よりもっと非現実的なシチュエーションだからこそ、登場人物の実在感が大切。・肯定派と否定派のバランスをとるのはとても難しいけど、かなり注意深く練りこまれていたと思う。・最初の「刀は日本の心」おじさんの言っている理屈は、そのまんまアメリカの銃規制反対派に置き換えられる。・帯刀という現実の日本人から見るとバカ...アガリスクエンターテイメント『令和5年の廃刀令』

  • Mako『保健室からの手紙』

    保健室からの手紙:養護教諭という生き方(エッセイ)Mako2024/2/252023年3月に退職した養護教諭が、34年間の教員生活で培った仕事に対する考え方を、一日の時系列や印象に残ったエピソードとともに書いたエッセイ。前に読んだ養護教諭の方と雰囲気が似ているものの、詳細は結構違うのでたぶん別人。保健室の先生は普段何をやっているのかよくわからないので、こういう具体的な仕事の内容を書いてもらえるとイメージがつかみやすい。ありがたい。事務仕事や直接生徒をケアをする仕事も多いけど、それより、野球のバックアッププレイのような何かあった場合に対応するための仕事が多いように見える。大体は意味がなく終わるけど、これを大事だと思えるかどうかで全然違う環境になりそう。保健室の性質上、生徒に忙しいと思わせてはいけないという話...Mako『保健室からの手紙』

  • ブリッツ・バザウーレ監督『カラーパープル』

    2024/2/22・父親や夫に虐げられながら生きてきたセリーが、いくつかの出会いを経て、自分の居場所を見つける話。・場所はアメリカの海岸沿いにある田舎町。1909年から40年くらいの長期間の話。・登場人物のほとんどが黒人なので人種的な差別は少ないが、とにかく女性の地位が低すぎる社会。・差別される側の人間が差別しないわけではないという、当たり前のことが再確認できる。・若い女性が問答無用で連れていかれるのは、知識としてそういう時代なのはわかっていても、実際に生身の人間同士のやり取りを見ると、相当キツい。・姉妹が仲良しなのでより悲劇性が増す。妹側の視点でもうひとつ話が作れそう。・人種差別描写が少ないと言っても、とても印象的な場面で出てくるので、これはこれで厳しい。・ソフィアの変遷がすばらしい。絶望から復活のとこ...ブリッツ・バザウーレ監督『カラーパープル』

  • ロブ・コーエン監督『ワイルド・スピード』(2001年)

    2024/2/19潜入捜査中の警察官ブライアンが、潜入先のターゲットであるドミニクと仲良くなり、彼にゼロヨンレースので負けた借りを返す話。最初からノリのいい音楽と光沢のあるタイトルロゴ、次々と出てくるきれいな自動車。自動車の話になると、当たり前のように日本企業名が出てくるところに時代を感じる。シーンとシーンのつながりがよくわからないところはあるけど、レースのスピード感は気持ちいいし、お酒でも飲みながら細かいことを気にせずに観るタイプの作品なんだと思う。武装したトレーラーの運転手、どちらかというと被害者側なのに、作品内では悪役になるという変なバランス。不自然なほど顔も映さないのは、観客に感情移入させないためか。反面、ドミニクの仲間たちは、メカニック風の食前のお祈りはおもしろかったし、電子レンジにキレ散らかす...ロブ・コーエン監督『ワイルド・スピード』(2001年)

  • NTL『オセロー』

    2024/2/18・ムーア人の軍人オセローが、腹心のイアーゴーの謀略で妻の不貞を疑い始め、結果みんなが不幸になる話。・オセローの演武から始まる。たぶん、彼の屈強なフィジカル面を示すのは、後の展開との対比として重要。・イアーゴーの間接的に人を不安にさせる言動が巧みなので、四大悲劇では『オセロー』が一番好きだった。・久しぶりに見たら、そのイアーゴーの策略が何でもかんでもうまく行き過ぎていて、逆にノイズになる。・自分の感覚だと「これからこんな悪いことするぞ」と一人語りすると何らかの邪魔が入って頓挫するはず。・彼は悪意の塊だったけど、悪意すらなく彼と同じような言動をとる人は、現実に結構いるような気がする。・舞台演出も衣装も抑制が効き過ぎて見え、中盤くらいまでは少し物足りなく感じてしまう。・途中15分の休憩とスタッ...NTL『オセロー』

  • 名越文代「保健室: 元養護教諭が『歳時記とエッセイ』で綴る現役養護教諭へのメッセージ」

    保健室:元養護教諭が『歳時記とエッセイ』で綴る現役養護教諭へのメッセージ名越文代2023/2/16社会人経験もあり、1968~1997年まで小学校の養護教諭を務めた名越文代さんの散文集。前半は歳時記と称して、養護教諭の目線で見る小学校の一年間をひと月ごとに軽い筆致でつづっている。現役の養護教諭に向けられて書かれているものだからか、時代が変わっているからなのか、表現の問題なのか、うまく意味をつかめないところもあったが、当時の養護教諭がどういう気持ちで業務にあたっていたのか、共感できるところもある。挨拶ひとつとっても気を遣いながら日々の生活を送っているところが印象的だった。後半は、退職後、社会人学生として大学に再入学した話や留学の話、人形浄瑠璃など。大津市の小学校に勤務されていたとのことで、滋賀県が県内の小学...名越文代「保健室:元養護教諭が『歳時記とエッセイ』で綴る現役養護教諭へのメッセージ」

  • 『マティスを旅する』(家庭画報特別編集)

    マティスを旅する家庭画報特別編集世界文化社2024/2/13マティス展の予習がしたくて、たくさんある入門書の一つを読んでみる。最初に彼が「集大成」とした《ヴァンス・ロザリオ礼拝堂》の写真が並ぶ。生誕から順番でもいいけど、わかりやすいところから挙げてくれるのは助かる。ステンドグラスの双子窓《生命の樹》、陶版画《聖ドミニコ》、それらにはさまれるように主祭壇上の磔像とキャンドルスタンド。建築や立体物のイメージはあんまりなかった。上祭服までデザインしていた。ちょっと舞台衣裳っぽいなとおもっていたら、実際にそういう仕事もしていたそうだ。磔像ってこんなに抽象化していいものなんだ。絵柄はふんわりしていて、素人にはわかりやすくすごいとは言いにくい作品が多いけど、斜に構えず受け入れるところから始めたい。昔から何となく好きだ...『マティスを旅する』(家庭画報特別編集)

  • AOAO SAPPORO「にちにちパス」

    2024/2/13・AOAOSAPPOROのフリーパスチケット。・自分が購入したときには、90日間17~22時の期間で利用可能。3500円。・水族館としては小ぶりだけど、施設内にコワーキングスペースがあるとなると、その有益性は一変する。・街中のスタバやドトールに行くような感覚で入れる。・11月上旬に購入して3か月間、画像フォルダを見るかぎり、週1回以上は入っている。・完全に作業場所目当てなのも味気ないし、たぶんそういう意図で販売しているチケットではないから、少しでも馴染もうとクラゲペンを買ったり、シロクマベーカリーで飲食したりする。・クラゲペンはペン先の反対側にクラゲがついていて書くときにすごく揺れる。普通に使いにくい。・イワトビペンギンのパフェは、ココアパウダーがこぼれるのでトレイ必須。・ガチャポンでイ...AOAOSAPPORO「にちにちパス」

  • ジェーン・スーと堀井美香の「OVER THE SUN」『幸せの黄色い私たち』(DAY2)

    2024/2/10・ポッドキャスト番組「オーバー・ザ・サン」の公開イベント。二日目。テーマは《はしゃぐ》。・二人が本人役を演じる寸劇が始まる。寸劇だと思って見ていたら、90分くらい続いた。・今回のイベントの準備期間中、ポッドキャスト収録の舞台裏という設定。・たぶん、お客さんが予想していた、あるいは求めていたのは初日のポッドキャストの延長のような感じだったと思うので、たいそう困惑したはず。・ただ、一日目と二日目にかけられた労力で言えば、一対九くらいの差がある。・セリフ覚えるだけでも相当大変だし、ダンス、マジック、ドラム、一つのイベントに詰め込んではいけない量の新しいことに挑んでいる。・だからひとつひとつの内容というよりも、良い年齢の大人が、なりふり構わず新しいことに挑んでみるというチャレンジ精神のほうを見る...ジェーン・スーと堀井美香の「OVERTHESUN」『幸せの黄色い私たち』(DAY2)

  • OrgofA『Same Time,Next Year-来年の今日もまた-』

    2024/2/5・お互い既婚者なのに一夜を共にしてしまった男女が、一年に一度二十五年間、同じホテルにて逢瀬を続ける話。・OrgofA上演の本作は2019年以来2回目の観劇。・開場中、ホテルマン姿の明逸人さんがずっと客席に向かって語り掛けながら、客席の空気をほぐしている。・長尺・翻訳物・ほぼ古典と人を緊張させる要素が多いので、そうやってお客さんにリラックスしてもらうのはコメディにとってとても大切だと思う。・自分が観たのは年代ごとに3組の男女が演じるスペシャル回。六人の演者による二人芝居。・どんな役者でも、一人の役を二十五年分も演じると、絶対に実年齢と合わない年代を演じることになる。・それも役者の腕の見せどころだけど、各年代を実年齢に近い人が演じると、別種の納得感が生まれる。・序盤は本庄一登くんと小野寺愛美さ...OrgofA『SameTime,NextYear-来年の今日もまた-』

  • ジェーン・スー『揉まれて、ゆるんで、癒されて 今夜もカネで解決だ』

    揉まれて、ゆるんで、癒されて今夜もカネで解決だ(朝日文庫)ジェーン・スー朝日新聞出版2024/2/5ジェーン・スーさんによるリラクゼーションサロン体験記。内容は『孤独のグルメ』の業種違いバージョンといった感じ。マッサージや整体といった比較的しっかりしたものから、謎の金属の棒や、よくわからないけど小顔になるドライヤー、ショウガにヨモギ、蛇床子なる漢方、スピリチャルの一歩手前、なんなら片足は踏み出しているくらいの怪しげな民間療法も試している。マッサージ自体は好きだし、いろんな形態に興味はある方だと思うけど、そんなに金はかけてられないから、近所の秘境を探索するようなこういう本は楽しかったりする。揉まれる側が施術者の力量を見抜く話はすごくよくわかる。揉まれの名人。それぞれのエピソードが短くて軽い。iPhoneサイ...ジェーン・スー『揉まれて、ゆるんで、癒されて今夜もカネで解決だ』

  • ヨナス・ポヘール・ラスムセン監督『FLEE フリー』(2021年)

    2024/2/5・アフガニスタンで育ったアミンが亡命したときの様子を振り返る話。・アニメなのは個人が特定されると危険だから。・なので、本作のジャンルはドキュメンタリー。・一昔前のストップモーションアニメみたいに動きがカクカクしているけど、この不穏な題材にはあっている感じ。・政権に対して批判的な言動を示したという理由で彼の父親が逮捕されている。その後、どうなったかは描かれていない。・前に見た『生きのびるために』もアフガニスタンだった。あそこ、もう少し何とかならんのか。・とはいえ、これは本当にヨソの国だけの話なのかな。例えば、戦時中の日本はどうだったのか。・特高、五人組、非国民なんて言葉を連想すると、あんまり違わないような気がする。・歴史は繰り返すと言うし、日本人には亡命先も無さそうだから、なすがままになりそ...ヨナス・ポヘール・ラスムセン監督『FLEEフリー』(2021年)

  • ジェーン・スーと堀井美香の「OVER THE SUN」『幸せの黄色い私たち』(DAY1)

    2024/2/4・堀井美香さんとジェーン・スーさんが語らうポッドキャスト番組「オーバー・ザ・サン」の公開イベント。配信チケットで視聴。・ほぼ二人の会話とリスナーからのメールだけで毎週毎週1時間前後のエピソードが配信されている。・親戚のおばさんたちの話を聞いているような安心感とは裏腹に、それぞれの固有スキルに基づいたモノの見た方や生き方にいちいち発見があって楽しい。・でも、聞き終わるころには全部忘れちゃってるくらいの軽さ。ストレスがない。・媒体が媒体なのでもっとこじんまりとしたイベントかと思っていたら、本会場の東京を含め、ライブビューイングで全国八か所同時中継。・ステージは回転するし、ミラーボール、派手なかきわり、演出効果もろもろ豪華。・普段は暗く人気のない通勤退勤路のお供として本ポッドキャストを聴いていた...ジェーン・スーと堀井美香の「OVERTHESUN」『幸せの黄色い私たち』(DAY1)

  • 劇団fireworks『≒生活。』

    2024/2/3・本来なら去年上演されるはずだった作品の振替公演。・札幌で暮らす以外に共通点のない人々が、ある出来事で知り合い、それぞれの生活を少し前進させる話。・地下鉄の再現度が高い。実写ならものすごい手間とお金がかかるようなことを演技と演出だけで見せる。・繰り返すことで生活のリズムも見えてくる。・そんな一地方都市の生活の断片をつなぐ前半。・札幌に住んでいる人なら、ああわかるわかると思える小さいエピソードがたくさん詰め込まれている。・それなら札幌に住んでいない人には伝わらないんじゃないかと言うのはだいぶん野暮で、そういうツッコミには「札幌に住んでいなくても、札幌に住んでいるような感覚を共有できるところがいい」と返せる。・当たり前の話だけど、人生は一回しかないので、自分が住んでいるところ以外には住むことが...劇団fireworks『≒生活。』

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