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  • 『静かなる細き声』(山本七平) あとがきにかえて、から

    静かなる細き声 (山本七平ライブラリー)作者: 山本七平出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1997/11メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (9件) を見る (『静かなる細き声』 P171~182 あとがきにかえて 山本良樹(ドロレス註:山本七平の長男) 父の生涯について考えていると、私の脳裏には旧約聖書に記された一人の預言者 -故国イスラエルに流布した異教神・バアルの預言者達、崇拝者達と戦い。その戦いの故に、バアル信仰に淫したイスラエルの王からも生命を狙われ、荒野に一人落ちのびてゆく、孤高の預言者-エリヤの姿が思い浮かぶ。 愛する故国の民を、外来のバアル信仰による「…

  • 『静かなる細き声』から 奇跡

    静かなる細き声 (山本七平ライブラリー)作者: 山本七平出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1997/11メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (9件) を見る 『静かなる細き声』 奇跡 (p57~59) 『(前略)』 人間にはみな先入観がありまた人間観・社会観がある。そして、どこかで、「自分の観」という枠外にいる人間はいないと信じ込んでいる。そういう人に本当のことを言うと、相手はそれを頭から嘘だと信じ込む。いまの問題は小さな問題だが、もっと大きな問題もある。たとえば「現代人には神の存在など信じている人間がいるはずがない」と堅く信じている人がいる。この人の前で、「私は神を…

  • 『静かなる細き声』から 道標

    『静かな細き声』 P13~私は時々、至光社の武市さんから聞いたギリシア正教の司祭の言葉を思い出し、今昔を比較して、ある種の疑問を感ずる。それは、ギリシア正教は伝道もせず社会に進出もせず、孤立していったい何をしているのかという問いに答えた言葉である、「道しるべです」と。 言われてみれば西欧の道標は十字架であった。 それは動かずに立ち尽くすことに意味があった。人びとが道標に向かって群れをなして歩いてくることもあるであろうし、去っていくこともあるであろう。頭を下げることもあろうし、石を投げることもあろう。 また見向きもせず横道にそれて行くこともあろう。だが道標は動いてはならない。民衆の中に入り、いっ…

  • 『静かなる細き声』から ~平和ならしむる者~

    静かなる細き声作者: 山本七平出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 1992/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログを見る 引き続き同著を紹介したいが一部引用が難しいので、ほぼ前編を引用する。 (山本七平『静かなる細き声』(文藝春秋) P66~P69 から ) 平和ならしむる者 その人の名は知らない。また生涯二度とその人に会うこともないであろう。またその人がどういう人なのか、簡単に言えば善人なのか悪人なのか私は知らない。 しかしその人のその瞬間の顔を私は終生忘れ得ない。だがそれを聞いたらその人は驚くかもしれない。というのは、その人は、そのときのことをもう忘…

  • 「静かなる細き声」 ~山本七平の信仰~

    山本七平の思想と著書はいまだに古びてはいない、ように思われる。さすがに彼のユダヤ人論は、このボーダーレスの時代には古臭い気がしないでもないが、「日本人は空気と安全はただ、だと思っている」彼の言葉が崩壊したのが、まさに2011年だったのだといえる。そして、「空気の研究」は戦争や官僚、今回の震災でも何度も引用されている。その議論については、何度も様々な人が様々なところで論じているので、立ち入ることは省略する。しかし、この本は多分、日本がある限り引用され続けると思う。 ところで私は個人的に、彼の言論よりも、なぜ彼があの時代に、あそこまで突き放した目で日本の社会を見て、時代を超えて説得力を持つ日本人論…

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