ブルーオーシャン・ドームの「いのちの涙」~大阪関西万博⑯ブルーオーシャン・ドームは「海の蘇生」をテーマに海洋汚染問題の現状などを発信する。パビリオンは建築家の坂(ばん)茂氏が設計したもので、入口のドームA(竹)、メインのドームB(カーボンファイバー)、最後のドームC(紙管)という3つのドームで構成されている。紙・竹・炭素繊維を用いた「廃棄物ゼロ建築」である。まず、Aの竹ドームに入ると、水の循環を描いた装置が現れる。ころころと流れる水に「いのち」を感じて、その存在の尊さにあらためて気づく。海で蒸発した水は雲になり、山にぶつかって冷えて雨になり、池や湖をなし、やがて滝や川となって海へと還っていく。次にメインとなるドームBはカーボンファイバーを主体構造としている。直径10メートルに及ぶ半球形の巨大スクリーンに豊...ブルーオーシャン・ドームの「いのちの涙」~大阪関西万博⑯