ようこそ♪自作小説ブログへ

このブログは…当方の自作小説crossing novel『か・ひ・た・ミ』…のブログとなっております。よろしくお願い申し上げます。なお、初めての方は…小説の概要 から、お読みいただけると嬉しいです (o・∇・o)＝目次＝小説の概

crossing novel 『か・ひ・た・ミ』 20

＝君が帰る場所 07＝「あれ？」 私の視線は、ある一点でとまった。 先ほど覚えた、違和感…その原因が、そこにあったからだ。 確かに、漠然と見渡していたら…見落としてしまうかも知れない程の、ささいな違和感…。 ベンチ

crossing novel 『か・ひ・た・ミ』 19

＝君が帰る場所 06＝ ものすごい突風が、背後から吹き荒れた…。 私は、突風に背中を押される形で立ち上がり…前に押し出され、そのまま転びそうになるのを必死で堪えた。 本来なら、逃げるつもりで立ち上がったのだから…そのまま振り向かず走

crossing novel 『か・ひ・た・ミ』 18

＝君が帰る場所 05＝「くすん、くすん」 今度は、さっきよりも近い場所…私の真後ろから、聞こえてきた。 私の体に、再び緊張感が走った。 緊張感と恐怖心で、振り返る事もできない…。「なんで…なんで…なんで…。ただ、ここ

crossing novel 『か・ひ・た・ミ』 17

＝君が帰る場所 04＝ とうとう降りだした、雨を眺めながら…「今なら泣いても平気かな…」 なんて思った途端、視界がぼんやりとにじんできた。（うん、大丈夫。誰もいないんだし、声を出しても雨音がかき消してくれる。それにきっと、この雨

crossing novel 『か・ひ・た・ミ』 16

「…なんとか、間に合ったー」「まだ、大丈夫だって言ったのに～」「…あんたが立ち止まって、モタモタすんのを私が止めていたから、間に合ったんでしょうが！」「そんなこと、ないもんっ！」「まぁまぁ…。間に合ったんだから、良いにしましょ

crossing novel 『か・ひ・た・ミ』 15

（まぁ、結局…俺と、あいつらの求めている答えは、別物なんだしな。俺が何かアドバイスしたところで、意味なんざ持たねぇのは、わかっちゃいるしよぉ） 九条は、そんなことを考えながら…会場入口まで、足を運ぶと…（まぁ、今の俺に出来るのは、あい

crossing novel 『か・ひ・た・ミ』 14

＝Love is begining at E プロローグ＝（…カツーンッ）（！） ここは、ライブハウスの控え室。 開演前、緊張感漂う空気に包まれた…そんな室内に、甲高い金属音が響き渡る。 視線を足元に移して、少し古びたチョーカーだと気づく。

crossing novel 『か・ひ・た・ミ』 13

そっと、閉められた扉の外側…一人の男性が、立っていた。（まぁ、どうなることやら心配だったが…あの分なら、問題ねぇか） 男性は、ポケットの中で触れていた、チョーカーから手を離した。 その瞬間…前方から、こちらに向かってきたスタッ

crossing novel 『か・ひ・た・ミ』 12

＝☆キ☆セ☆キ☆ 07＝「あぁー、もうっ！3人してー。…さっぱりピーマンだよぉー」 そう、言いながら…優舞は、テーブルに突っ伏したのだった。「ふぅー」 紗知は、ため息をつくと…「さてと…そろそろ、最終確認しておいた方が良いん