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松和のマスター
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2012/11/12

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  • ECMのギター・トリオの秀作

    3日ほど前まで、しばらくの間、冷たい北西の季節風が吹き荒れ、外出するのが憚られた。とにかく冷える。気温は上がらない。そんな日に外出〜散歩なんて、とんでもない。風邪をひいたらどうするんだ、ということで、暖房の効いた室内で、終日、読書とジャズ鑑賞に勤しむことになる。こんな真冬の冷え冷えした日の昼下がり、暖かい室内で聴くジャズは、意外とECMレコードの「耽美的で静的でクリスタルでリリカル」な即興演奏メ...

  • アレッシの『It’s Always Now』

    ラルフ・アレッシは、1963年3月5日、米国SFO生まれ。今年で61歳の大ベテラン・トランペッターである。が、これまでかなりマイナーな存在だった。というか、僕はこのアルバムで出会うまで、アレッシの名前に馴染みが無かった。それもそのはずで、アレッシは基本的に学者であり研究者。カリフォルニア芸術大学で、ジャズ・トランペット演奏で学士号、ジャズ・ベース演奏で修士号を取得している。そして、教育者として、...

  • チャーラップとロスネスのデュオ

    ちょっと「デュオ」づいている。ジャズのユニットの最小単位の「デュオ」。双方のテクニックと音楽性のバランスがバッチリ取れると、一人では出せない、スケールの広い、ダイナミズム溢れる、奥行きのある即興演奏を実現することが出来る演奏編成。二人というシンプルな編成なので、音が重なるのは最小限。個々の音の一つ一つをしっかり確認できるのも「デュオ」の良いところ。Bill Charlap & Renee Ros...

  • ジャンゴの名盤『Djangology』

    Django Reinhardt(ジャンゴ・ラインハルト)は「ジャズ・ギターの創始者」とされる。ジャンゴ・ラインハルトは1910年、ベルギー生まれ。父母ともに旅芸人の音楽家&ダンサー、つまりジプシー。旅から旅へのキャラバン育ち。ジャンゴの音楽性に、この「ジプシーのキャラバン育ち」の影響は明らかで、汎欧州的、欧州の様々な国の音楽の要素が混ざった、ユニークな音楽性がジャンゴのギターの個性。18歳の...

  • ジェリとカートの孤高のデュオ盤

    形体が全く異なるのだが、ピアノとギターは良く似た性格の楽器である。ピアノとギターは音のスケールも似通っている。ギターについては、単音のみならず和音も出る。アルペジオも出来る。弦を掻きむしることもできるし、和音をストロークで連続することで、リズム楽器としての機能を果たすことも出来る。ピアノについては、和音と単音を右手と左手に分けて別々に同時に出せるし、リズム部と旋律部を同時に奏でることが出来る。...

  • 新生「バッド・プラス」の新作

    1960年代は、1950年代のハードバップをベースとした「ジャズの多様化」の時代だった。エンターテインメント志向としては、ファンキー・ジャズ、ソウル・ジャズ、イージーリスニング・ジャズ。アーティステック志向としては、モード・ジャズ、フリー・ジャズ。聴く側の嗜好と演奏する側の志向とで、様々なバリエーションのジャズが展開された。この「ジャズの多様化」は、1960年代以降、意外と綿々と続いている。19...

  • John Patitucci Trio の秀作です

    ジャズ盤の鑑賞については、昔のハードバップやモードを聴くこともあるが、最近の、現代のジャズの新盤も努めて聴く様にしている。1970年代においては「ジャズは死んだ」として、現代のジャズはジャズで無い、とし、コルトレーン逝去前のジャズをジャズとして、1950〜60年代のジャズしか聴かないジャズ者の方々もいたみたいだが、それはかなり極端な見解だろう。21世紀に入った現在から以前のジャズを聴き直すと、コ...

  • デュオ盤『Crystal Silence』再び

    『Return To Forever』と『Light As A Feather』の名盤2枚で、リリカルでメロディアスなユートピア志向のサウンドをメインとした「クロスオーバーなエレ・ジャズ」を表現したチック・コリア。しかし、音楽性のバリエーションが豊かなチックは、その傍らで、メインストリーム系の純ジャズにも、しっかりと手を染めている。ただし、チックは旧来のハードバップをなぞることは無い。必ず、新し...

  • 名盤『Light As A Feather』再聴

    大傑作『Return To Forever』の録音が1972年2月、リリースが1972年9月。次作の録音が1972年10月。『Return To Forever』のアルバムとしての出来と評判を確認して、満を持しての次作の録音である。この次作、チックの、そして、バンド「リターン・トゥ・フォーエヴァー(RTF)」の揺るぎない自信が満ち溢れた傑作に仕上がった。Chick Corea & Ret...

  • 名盤『Return to Forever』再聴

    ECMでの録音、マンフレート・アイヒャーとの出会い、欧州ジャズとの触れ合い。このあたりが良かったのだろうか。チック・コリアは、自由度の高い硬派なモード・ジャズ〜フリー・ジャズへの傾倒から、リリカルでメロディアスなユートピア志向のサウンドをメインとした「クロスオーバーなエレ・ジャズ」に転身した。Chick Corea『Return to Forever』(写真左)。1972年2月の録音。ちなみにパ...

  • ハービーのソロ『The Piano』

    ハービー・ハンコックは「2つの顔」を持つ。一つは、メインストリーム系、アコピをモーダルに弾きまくるバリバリ硬派な「純ジャズ志向」、もう一つは、判り易くてポップな、エレピやシンセを駆使した「ジャズ・ファンク志向」。どちらの顔も超一流。どちらの志向も、ジャズ史に残る立派な成果をしっかりと残している。Herbie Hancock『The Piano』(写真左)。1978年10月25–26日の録音。ちな...

  • 『Eastern Rebellion 2』を聴け

    Cedar Walton(シダー・ウォルトン)のリーダー作を追いかけている。存在はジャズを聴き始めた頃から知っていた。が、ビッグネームから追いかけていって、ウォルトンに辿り着くのに30年かかった。そして、今、記事を書く為に聴き直しを進めている。順にウォルトンのリーダー作を聴いていると、やはり、ウォルトンは優れたジャズ・ピアニストの一人だった、と再認識させられる。Cedar Walton『East...

  • 良い音ハービー『Directstep』

    ハービー・ハンコックのリーダー作の落穂拾い。当ブログで記事にしていないリーダー作はあるのか、と調べてみたら、まだまだあるんですね、これが。ハービーについては、評論記事のコンプリートを目指しているので、記事にしていないリーダー作を順に聴き直している。Herbie Hancock『Directstep』(写真左)。1978年10月17–18日の録音。ちなみにパーソネルは、Herbie Hancock...

  • マイルスを愛でる『Amandla』

    マイルス・デイヴィスは、1991年9月28日に鬼籍に入っている。65歳。ジャズマンとしては早すぎる逝去であった。マイルスは、正式にリリースされた音源として、1991年2月までスタジオ録音を、1991年7月までライヴ録音を残している。1991年9月初旬、定期検査の為、サンタモニカの自宅近くのセントジョンズ病院に入院。入院時に脳内出血を引き起こし昏睡状態になり、その後、1991年9月28日午前10時...

  • 北欧のマイルス『Aura』

    晩年のマイルス・ディヴィスの聴き直し。この盤は1985年に録音されながら、4年ほどお蔵入りしていた、マイルスにとって「曰く付き」の企画盤。マイルスのアルバムは録音されたらなるべく時を置かずにリリースされていたのだが、この盤は違う。どうも、録音当時のコロンビア・レコードと契約などでもめていたらしく、リリースは1989年になっている。Miles Davis『Aura』(写真左)。1985年1月31日...

  • これも好盤『The 45 Session』

    中間派トロンボーンの代表格、ベニー・グリーン。リーダー作の多くをブルーノートからリリースしており、その内容はどれもが優れたもの。中間派、つまりはスイングとハードバップの間。スイングの雰囲気を残しつつ、ロング・レンジのアドリブ・ソロを展開する。と言って、ハードバップの様に切れ味良く、丁々発止としたアグレッシブなソロでは無く、スイングの雰囲気を踏襲した、味のあるミドル・テンポの小粋で聴き心地の良いソ...

  • 中間派の名演『Walking Down』

    トロンボーンのホンワカした丸いフレーズと力感のある低音のブリリアントな響きが好きだ。ビ・バップからハードバップ畑には、J.J.ジョンソン、カーティス・フラーらがいる。また、スイング・ジャズからハードバップ手前まで進化した「中間派」には、ベニー・グリーンがいる。特に、中間派のベニー・グリーンについては、ホンワカしたトロンボーンならではの音色とスイング・スタイルを踏襲した伝統的なフレーズと味のあるブ...

  • 弦をバックに『Waiting Game』

    ジャズマンにとって、一流の証の一つに「ウィズ・ストリングス」がある。「ウィズ・ストリングス」とは、オーケストラをバックにしたインプロビゼーション。ストリングスは楽譜でガッチリ固められた定型の演奏。反対に、ジャズマンは即興演奏をメインとして演奏。定型のストリングスをバックに、いかに即興演奏を展開し、自らの個性を表出するか。それは一流のジャズマンでないと出来ない「技」である。Zoot Sims『Wa...

  • ズートの未発表音源集『Choice』

    我が国の20世紀のジャズ盤紹介は、少し偏っていたように思う。特にテナー・サックスについては、ジョン・コルトレーン、ソニー・ロリンズばかり。ちょっとマニアックなところで、ウェイン・ショーター。テナー・サックスは、ジャズ演奏者の中でも数が多い楽器にも関わらず、コルトレーン、ロリンズ、ショーター以上、終わり、という感じの紹介が多かった。でも、実は、テナー・サックス奏者については、聴き応えのある、個性溢...

  • ファーマーの好盤『Perception』

    アート・ファーマーの好盤を聴き進めている。ジャズを本格的に聴き始めた頃から、ずっと聴いてきた、お気に入りのトランペッターなのだが、意外と当ブログの記事になっていない好盤がまだまだ沢山ある。ファーマーについては、ジャズ盤紹介本に載らないリーダー作にも優れたものが多い。Art Farmer『Perception』(写真左)。1961年10月の録音。ちなみにパーソネルは、Art Farmer (flh...

  • 隠れ名盤 Live at the Half-Note

    アート・ファーマーは、ジャズ・トランペッターとしてお気に入りの一人。ジャズを聴き始めた頃から、ずっとファーマーのトランペット&フリューゲルホーンを聴いてきた。アート・ファーマーの「力感溢れ端正でブレが無く流麗でウォーム、エッジがラウンドしていて聴き心地の良いトランペット」がずっとお気に入り。Art farmer Quartet featuring Jim Hall『Live at the Hal...

  • トミフラ『The Cats』のトレーン

    コルトレーンに関する記事の改訂を行なっている。とにかく、当ブログでのコルトレーンの記事は古いものがほとんど。10年以上前のものが大多数で、内容的にも整理されていないものもあり、もう一度、見直さないとなあ、ということで、今回の改訂作業である。コルトレーンはリーダー作で演奏する場合は、基本的には「我が道を行く」タイプで、サイドマンの音を聴きながら、自分の音を調節したりは滅多にしないタイプ。とにかく、...

  • 八代亜紀『夜のアルバム』再聴

    演歌の代表的女性歌手・八代亜紀さんが昨年12月30日に逝去していたとの報道が流れた。なんてことだ。八代亜紀さんは、1973年に「なみだ恋」のヒットででメジャーに。その後「愛の終着駅」「もう一度逢いたい」「おんな港町」「舟唄」など数々のヒット曲をリリース、1980年には「雨の慕情」で第22回日本レコード大賞の大賞を受賞している。とにかく歌が上手い。声量、テクニック、申し分なく、演歌がメインでありな...

  • ブラス輝く『ブラス・シャウト』

    10歳代後半以降、マイルス・ディヴィスが大のお気に入りゆえ、ジャズ・トランペットについては、かなり昔から聴き親しんでいる。トランペットという楽器の性格上、サックスの様に激情にまかせて、長々とフリーキーに吹き続けることが不得手。肉声よりもキーが高音なので、大きな音はかなり耳障りにもなる。よって、ジャズ・トランペッターは正統派、純ジャズ志向が大多数。それでいて、音色や吹き方、表現がそれぞれ個性があ...

  • ケニーGの新盤『イノセンス』

    ジャズは「純ジャズ」ばかりでは無い。「純ジャズ」に8ビートを導入、ロックの要素を融合したクロスオーバー・ジャズ、そこから、ソフト&メロウ、そして、アーバンな要素を加えて一世を風靡したフュージョン・ジャズ。そして、フュージョン・ジャズの流麗さ、聴き心地の良さを強調したスムース・ジャズ。ジャズ盤を聴いて楽しむのは、基本、純ジャズがメインなんだが、ここバーチャル音楽喫茶『松和』は、クロスオーバー&フュ...

  • 「バレル & コルトレーン」再聴

    コルトレーンの共演盤はフリー&スピリチュアル志向のものは「それなり」に評価されているが、ハードバップ時代の共演盤については評価が芳しくない傾向にある。特に、20世紀の我が国の評論にその傾向が強い。どうも、コルトレーンには「共演」が許されていない感じなのだ(笑)。『Kenny Burrell & John Coltrane』(写真左)。1958年3月7日の録音。ちなみにパーソネルは、Ken...

  • 『Bags & Trane』を聴き直す。

    アトランティック・レコード時代のコルトレーンは、シーツ・オブ・サウンドを吹きまくったり、モード・ジャズやソプラノ・サックスにチャレンジするリーダー作は評価が高いが、それ以外のリーダー作については評価がイマイチ。20世紀の時代では、我が国でその傾向は顕著で、我が国のコルトレーン盤の紹介本では、評価は「けちょんけちょん」である。今となっては、どうして、そんな評価になるのか、その真意はよくわからないが...

  • 心地良きハリスのエレ・グルーヴ

    今年の冬は暖冬傾向だとは言うが基本的には冬、当然、寒い日が続く。寒い日には暖かい部屋でジャズを聴く、と言うのが定番なんだが、聴くジャズもクールなジャズは心までがクールになりそうでちょっと。ファンキーでソウルフルなジャズが温まって良い。と言うことで、この冬は「エディ・ハリス」を集中して聴き直している。「趣味が悪いなあ」と言う声が聞こえてきそうなんだが、それもそのはず。エディ・ハリスは、ソウルフルで...

  • ガーランドの『Soul Junction』

    1950年代「ハードバップ・マイルス」の良き相棒、レッド・ガーランド。ガーランドのピアノはシンプルでバップでブルージー。バックに回れば伴奏上手。フロント管を引き立て鼓舞する、合いの手を打つような、シンプルなピアノ。そんなガーランド。意外とハードバップ時代のコルトレーンのバッキングにも、上質の「伴奏上手の妙」を発揮する。Red Garland『Soul Junction』(写真左)。1957年11...

  • コルトレーン『Traneing In』再び

    明けましておめでとうございます。今年最初のブログ記事は、コルトレーン記事のリニューアルからスタート。コルトレーン関連の記事については、2010年代前半に書かれた記事が多く、今を去ること10年以上になる。10年以上にもなると、自分のジャズの「聴き耳」も進歩しているので、昔、聴けなかった音が聴けたり、昔、気が付かなかったフレーズや展開、アレンジに気がついたりする。John Coltrane『Tran...

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