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オリジナルBL小説です。主に高校生の恋愛(R-18)。管理人は2人で文と絵、基本ハピエン。毎日更新

CP傾向はドS×ネガティブ天然・後輩×先輩・弟×兄中心に展開です。 どんな形であれ受け溺愛。 S/鬼畜/わんこ/ツンデレ/ネガティブ/天然/不憫/小悪魔/クール/男前/など

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2012/05/08

1件〜100件

  • ABOUT 

    ■■ はじめに・・・ ■■   *当ブログは2人組で運営しております。*内容は男性同士の恋愛等をメインに取り扱った一次創作です。 BLなどのご理解を頂けていない方、嫌悪感を抱かれる方は回れ右でお願い致します。 ま

  • 彼は最後に微笑んだ49

     そんなエルヴィンに困惑したのか、慌てたように手を離すとニルスは「じゃあ」と部屋を出て行こうとする。「待って」 思わずエルヴィンはニルスを引き留めようとした。 まだ熱はあるようだが、薬も飲んだらしいだけあってずいぶん楽になっている。気持ちだ

  • 彼は最後に微笑んだ

    ◆彼は最後に微笑んだ◆  エルヴィン・アルスランは、冷たい牢の中で大切だった家族を思い、打ちひしがれていた。 妹はさんざんつらい思いをした上に出産後亡くなり、弟は反逆罪で斬首刑となった。母親は悲しみのあまり亡くなり、父親は自

  • それは、桜のような恋9

     水琴をリビングに放置したまま慌てて自室へ入った春海は、とりあえず目についたものを片付け始めた。もの自体はさほどあるわけではないが、家族以外の誰かを部屋に入れる想定ではなかったのもあり数少ない持ち物は散乱している。 適当に読んでいたいくつか

  • それは、桜のような恋

    ◆それは、桜のような恋◆  高校受験の試験会場で、香原 水琴(こうはら みこと)は、「伊桜 春海(いざくら はるみ)」と名前の書いてある受験票を拾う。 辺りを見回し、その受験票を探しているであろう少年に声をかけた

  • それは、桜のような恋8

     写真の中の春海はバスケットボールを持ち、ユニフォームを着て他の仲間だろうか、と一緒に楽しそうな顔をして写っている。思わずそれに見入っていると「春海が中学の時。バスケ部だったんだ」と聡美が教えてくれた。「バスケ部だったんですね」 振り返って

  • それは、桜のような恋7

     以前、大勢で遊ぶのは得意ではないといったことを春海が口にしていたのもあり、水琴は最初遊びに誘うのを少しだけ躊躇していた。だが五人くらいなら大勢とも言わないかもと誘ってみた。嫌なら断ってくれたらいいと思ったのもある。 とりあえず春海もところ

  • 彼は最後に微笑んだ48

     何故あんな光景が頭によぎったのかはわからない。 願望? いやまさか。それこそおかしいだろ。 俺とニルスが……あんな、あんな……。 ニルスにキスされ、エルヴィンは受け入れるどころかニル

  • 彼は最後に微笑んだ47

     次に目が覚めた時には少し楽になっていた。エルヴィンはぼんやりと辺りを見る。 ……ここは……どこ、だ? 一瞬また別の夢かと緊張しそうになったが、体が少し楽になったからだろう、そこまで悲

  • 彼は最後に微笑んだ46

     また同じような夢を見ていた。実際に起こったことでもないだろうに、何故また見るのか。 目を覚ますとそこにニルスがいた。最初はまだ夢の延長かと思っていたが、ホッとすることに夢から醒めた上に本物のニルスのようだ。ハンノの代わりにいてくれたらしい

  • それは、桜のような恋6

     十二月に入ると桜の木は完全に葉を落として冬の表情となっていた。そんなある日、春海は水琴から次の休みに皆で遊ばないかと誘われた。「結構前に、何人かで騒ぐのあまり得意じゃないみたいなこと言ってたから、嫌だったら嫌って言ってくれていいからな」 

  • それは、桜のような恋5

     昼休みに春海があの桜の木をそばで見上げていると、そこへ水琴がやって来て「桜の木、好きなのか?」と声をかけてきた。春海はこくりと頷く。「春の桜も好きだけど、こうして季節ごとに変わる感じがすごく好きなんだ」 春先、蕾をつけた枝からやがて目を奪

  • それは、桜のような恋4

     水琴は春海が気になっていた。 受験の日、春海はとても嬉しそうに受験票を受け取った。入学式の日、とても楽しそうに桜の木を見上げていた。だから水琴の春海へのイメージは『伊桜 春海』という名前がぴったりの、明るくてほのぼの温かそうな雰囲気の人と

  • 彼は最後に微笑んだ45

    「先ほどまでここで仕事をしていたんだけどね、相当具合が悪そうで、休むように言ったんだ」 ウーヴェがため息をつきながら教えてくれた。いわく「休めばいいのに真面目でいい子だから休もうとしない。本当にいい子だけど変なところで真面目過ぎるんだろうな

  • 彼は最後に微笑んだ44

     父親、ウーヴェに心配されながらも、エルヴィンは一緒に王城へ向かった。元々今日は騎士としての訓練などではなくウーヴェの補佐として仕事をする予定だった。 まだ少し夢が尾を引いているのか、体がとてつもなくだるい。「エルヴィン。やはり休んだほうが

  • 彼は最後に微笑んだ43

     結婚式が終わってもしばらく様子を窺っていたが、やはりラフェド王は病に倒れることなく元気らしい。さすがに侯爵家子息とはいえ父親のように騎士団総長でもないため、気軽に王を見ることはできないが、話題は入ってくるので様子はわかる。 確かに様々なこ

  • それは、桜のような恋3

     復学後、思っていたよりスムーズに春海はクラスに溶け込むことができた。水琴の幼馴染だという章治のおかげもあるかもしれない。入学式以来初めて登校してきた春海に対し、周りは少し様子を窺うかのようにちらちら見たりする程度で遠慮している中、普通に昨

  • それは、桜のような恋2

     久し振りの登校に、春海はそこそこ緊張していた。それも仕方がないと思う。入学式に来て以来ずっと休んでいたのだ、きっとクラスではもう皆親しい相手などできているだろう。どうせならもう少し早めに復学すればよかったのかもしれないが、春海自身しばらく

  • それは、桜のような恋1

     ひらひらと淡い桃色がそれこそ空を知らない雪のように舞い散っている。ここへ来る途中の公園では通学途中であろう小学校中学年くらいの女児が舞い散るそれをつかもうと懸命に上を見ながら手を伸ばし時折飛び跳ねていた。 そんなひとひらがいつの間にか制服

  • 彼は最後に微笑んだ42

     エルヴィンが納得していると、リックが静かに微笑んできた。いつもの何かを含んでいるとしか思えない笑みと違う笑みに、エルヴィンはついぽかんとリックを見てしまい「何? 俺に惚れた?」とまたふざけたことを言われてしまった。 公爵子息の麻薬事件はそ

  • 彼は最後に微笑んだ41

     確かにそうだった。最初の頃に検証してみてエルヴィンも気づいていたが、ぼんやりとしている人の心は多少雑音が聞こえる程度だった。 エルヴィンが頷くと「さすが君。気づいてたんだ」とリックが微笑んできた。「強い感情を読み取る魔法だよ。善悪関わらず

  • 彼は最後に微笑んだ40

    「ちゃんとニルスに席を外させている俺を褒めてくれてもいいのに」「こういう悪質ないたずらをこっそり忍ばせる相手を褒める口など、俺は持ち合わせておりません」「敬語なのに、言うねえ」「……不敬でしたら申し訳ありません」

  • 後輩の好意は重すぎて20

     *R-18指定あり注意今回のお話は性的表現が含まれる部分がございます。18歳以上でR指定大丈夫な方のみおすすみ下さい。 

  • 後輩の好意は重すぎて

    ◆後輩の好意は重すぎて◆  平向 高典は通学時、滅多に乗らない電車を待っている時バランスを崩して線路に落ちそうになった。 誰かが助けてくれたものの、衝撃のあまりその時の事は覚えていない。 そんなある日、

  • 後輩の好意は重すぎて19

     高典が口にすると周太はいとも簡単に「ああ、そのことですか」と、ようやく納得いったという顔で頷いてきた。「さらっと頷くな」「ええ? でもじゃあ、どう反応すれば。そんなの知りませんって言うべきなんですか? それともあの時は本当に危なかったです

  • 彼は最後に微笑んだ39

     無言でソーサーを置いてくれたニルスにありがとうと礼を言いながら、とりあえず一旦ホッとしようとエルヴィンはカップに手を伸ばした。だがその際に指がうっかりニルスの手に触れてしまった。 普通なら箱入り娘でもあるまいし「キャッ、ごめんなさい」と動

  • 彼は最後に微笑んだ38

     リックの話をしてから数日後、そのリックが帰国した。第二王子の帰国ということでパーティーも開かれた。普段あまり出席しないエルヴィンもさすがに出席する。あと、リックに聞きたいこともあった。 ブローチのことではない。いや、ブローチのことも、一時

  • 彼は最後に微笑んだ37

     気づけばラウラが十七歳になっていて、そういえばあと一年もすれば本来はデニスと結婚していたのだなとエルヴィンはしみじみ思った。 別の令嬢と婚約しているデニスは、おそらくこのままその令嬢と結婚するだろうと誰もが思っている。よって同じく気づけば

  • 後輩の好意は重すぎて18

    「そういえば最近は俺に文句言うのも飽きてきたのか? それとも小雪くんといるのが自然になった?」 ふと祐理に言われ、高典は何とも言えない顔でばったり寮の廊下で会った祐理を見た。「すごい顔だな。真似しろって言われても難しいかも」「お前が変なこと

  • 後輩の好意は重すぎて17

     とりあえず先ほどの話の続きをするからと、周太はニコニコして高典に座るよう促してきた。帰れと言っても聞かない。ただ一応今のところシャツに対して以外に変なことをしてきたわけでもなく、高典は渋々ベッドに座った。先ほどジュースで汚れた時の様子だと

  • 後輩の好意は重すぎて16

     他に理由? と高典は少し眉を寄せながら周太を見た。「他に理由って、何。ケントくんに付き合ってたから顔を見せなかった以外にもあるってこと?」「そう、というかそもそも剣斗に付き合った理由が高典先輩がらみと言いますか」「俺? 俺、ケントくん知ら

  • 彼が彼である理由12

     当然ながら皆心の底から喜んだ。家族たちは泣いて喜んだ。 例え誠也の笑みが、かつてのような純粋で天使のような笑みでなくともよかった。気づけばろくでもない、とんでもない性質を発揮してこようともよかった。 息をし、動くことのできる生きている誠也

  • 10周年記念御礼

    ◆「彼が彼である理由」◆ 水橋 誠也が今の彼になったきっかけである、過去の記憶。 当時、小学生の誠也は天使のような見目に、従順でおとなしめな性格だった。 ただ、見目のいい自分をよくわかっているところもあり、本来はとても

  • 彼が彼である理由11

     学校は休学したまま、誠也は通院する時だけ外出する。病院は家から少々離れているため、毎回車で移動していた。とはいえ近くにあったとしても移動は車にしていただろう。家にいても誠也は一人では庭にすら出ることがなくなった。 自宅であっても夜は苦手な

  • 彼が彼である理由10

    * 性的虐待、または監禁、傷害表現がある為、自己責任でご閲覧ください。 

  • 彼が彼である理由9

    * 性的虐待、または監禁、傷害表現がある為、自己責任でご閲覧ください。 

  • 彼が彼である理由8

    * 性的虐待、または監禁、傷害表現がある為、自己責任でご閲覧ください。 

  • 彼が彼である理由7

    * 性的虐待、または監禁、傷害表現がある為、自己責任でご閲覧ください。 

  • 彼が彼である理由6

    「ねえ、おじさん。誠也さ、あの家庭教師が嫌だって言ったんだよね?」 直接聞いたわけではないが、母親が誠也の母親から聞いたらしい話を嵩音も耳にしていた。それについて自分の母親に「どういうこと?」と聞いても「お母さんも聞いただけだから」と埒が明

  • 彼が彼である理由5

     先生により脅しのネタにされているとは当然知らない奏太は「せーや、どしたの? 最近元気なくない? 俺とも遊んでくれないし」と廊下で誠也とばったり会った時に聞いてきた。「……どうもしない」「え、でも」「どうもしない

  • 彼が彼である理由4

    * 性的虐待、または監禁、傷害表現がある為、自己責任でご閲覧ください。

  • 彼が彼である理由3

     自立心を養う意味もあり、母屋の離れに誠也の部屋はあった。一人で眠るようになりたての頃は時折怖くなって両親の部屋で眠ったりもしたが、何年か経った十歳の今では全然平気で眠られる。 普段先生に勉強を教えてもらうのも、この誠也の部屋だった。ここで

  • 彼が彼である理由2

     小学校にあがってからの誠也は従順でおとなしめなところは変わらないものの、自我も出てきてあまり勉強しなくなったし、試験なども適当にするようになった。本当ならもっといい成績を残せるだろうに、いつも中の上くらいの位置にいる。 周りが「何故勉強し

  • 彼が彼である理由1

     その人の笑顔が本当に眩しくて、思わず魅入るようにじっと見上げていた。 どこにでもあるチェーン店の、風味の薄いコーヒー。そして喧騒。そんな中でその人だけは唯一無二でありかけがえのない存在として輝いている。「誠也?」 つい見つめ続けていたらし

  • 彼は最後に微笑んだ36

     嫌だという理由を親から聞かれた時、ラウラは困ったようにたまたま居合わせていたエルヴィンを見てきた。「父上、母上。俺はラウラが好きな人と幸せになれたらそれが一番いいと思っています」 なので本心でもあるため助け舟を出しておいた。「それは確かに

  • 彼は最後に微笑んだ35

     テレーゼの容姿よりも何よりも、エルヴィンは性格が好きだ。とてもさばさばしていて物事をはっきりと言うところは一緒にいて楽しいと思える。 ただその性格だけに、遡る前だったとしても女性として好きになる前に友人として好きになりそうな気がする。 俺

  • 彼は最後に微笑んだ34

    「あいつが男から?」 唖然としたかと思うと、ニアキスはブハッと吹き出していた。「そこまで笑うほどか?」「いやだってニルスがだろ? 忌々しいことにたくさんのご令嬢が黙ってないぞそんなの」 だからないない、と手を振った後に薄切りの肉にフォークを

  • 後輩の好意は重すぎて15

     とりあえずこのままは嫌なので高典は立ち上がった。正直なところ周太に「あんだけさんざん来てたのに一週間近くも来なかったのはなんで」と聞きたい気持ちはあるが、何となく聞いてしまったら負けな気がするだけでなく、そもそも今はそれどころではない。ジ

  • 後輩の好意は重すぎて14

     相変わらず周太の襲撃に脅かされつつ備える日々を過ごしていた高典だが、ここ数日はそういえばその周太がやって来ないなと何となく思っていた。嬉しいはずだが、あまりに当たり前のようにやって来られてはドン引きしたり逃げようとしたりすることが続きすぎ

  • 後輩の好意は重すぎて13

     午後の授業は集中できなかったが、仕方がないことだと高典は思う。というか自分としては仕方ないが、その原因を作ってきた周太は仕方なくない。 そうだよ、あいつのせいで。 昼休みにされたことをつい思い出してしまい咄嗟に俯いて手で顔を覆っていると、

  • 彼は最後に微笑んだ33

     何だかあっけないというか拍子抜けさえしつつも、結果よければとエルヴィンは思うことにした。 ただラヴィニア自体が結構なトラウマだったようで、今もどこかにいるのであろうラヴィニアが何らかのツテを使って王城や王宮にメイドとしてなどで近づいてきた

  • 彼は最後に微笑んだ32

    「……ニルス」「うん」「そこにある書類たちって、何?」「……後回しにしても問題ない案件かそうでないかを仕分けてる」「なるほど?」 のわりに無造作に置いてるな、と全然なるほどでないものの

  • 彼は最後に微笑んだ31

     誕生日も終え、気づけばエルヴィンは十七歳を過ぎていた。何というか、一年一年過ぎるのが早い気がする。年配の人がそう言うのを聞いたりするが、エルヴィンはまだ成人して一年しか経っていない。 もしかしてあれかな、二度目だからかな。 二十七歳で一度

  • 後輩の好意は重すぎて12

     先ほどからぐったりして動く気力が全く湧かない。高典は椅子にすら座らず、床に体育座りでひたすら顔を埋めて動かなかった。「高典先輩、どこか痛めました? 具合悪くなったんですか? それとも食事足りなくておなかすいたんですか?」 おろおろとした声

  • 後輩の好意は重すぎて11

     *R-18指定あり注意今回のお話は性的表現が含まれる部分がございます。18歳以上でR指定大丈夫な方のみおすすみ下さい。 

  • 後輩の好意は重すぎて10

     仕方なくおにぎりを頬張っていると周太がニコニコとそれを見てくる。「……何」「無理やり連れてこられたようなものなのに結局おとなしくお昼ご飯を食べてる高典先輩が可愛くて」「はぁ? というかおい、無理やり連れてきた自

  • 彼は最後に微笑んだ30

     少し眠ろうとは思ったが本当にいつの間にかぐっすり眠っていたようだ。目を覚ましたところでエルヴィンは自分が眠っていたことに気づいてほんのり驚いた。 ラヴィニアのことで具合が悪くなるくらい気に病んでいたというのに速攻で眠りに陥れる自分を誇らし

  • 彼は最後に微笑んだ29

     大広間へ戻ったニルスは、いくつか食べやすそうな料理を物色していた。飲み物と一緒にあとでエルヴィンの元へ戻るときに持って行こうと思っている。 かなり具合が悪そうだったから食べられないかもしれないが、少しでも食べたほうがいい気がする。 何であ

  • 彼は最後に微笑んだ28

     あの後エルヴィンは気分が悪くなり、ニルスに付き添ってもらって控室として準備されている部屋まで連れてきてもらった。 情けないとは思うが、まともに立っていられないくらいに怒りと悲しみと憎しみでどうにかなりそうだった。ラヴィニアにだけは、会うの

  • 後輩の好意は重すぎて9

     おかげさまで今では周太が高典を好いているということは高典のクラスでは余すことなく知れ渡っている。挙句の果てに片思いどころかすでにもう付き合っていると勘違いしているやつも少なくない。「皆マイノリティーに寛大だよな」「そこ? なあ、そこなの?

  • 後輩の好意は重すぎて8

     祐理の顔を見た途端、高典は親の仇に会ったかのような顔になった。それに気づいているというのに祐理は表情を変えることなく「おはよう」と呑気そうだ。このまま祐理の胸倉をつかみたくなったが高典は深呼吸してそれを堪えた。「最近毎日のようにお前のせい

  • 後輩の好意は重すぎて7

     ようやく完全に目が覚めた高典は自分が降りればいいと気づいた。運動神経も普通ではあるが我ながら今の動きは運動選手にも匹敵するのではと思う勢いで飛び退くように床に降りる。「お前どっかおかしいんじゃないのか」 そしてベッドの上でポカンとしている

  • 彼は最後に微笑んだ27

     ……多分。ああ、クソ。でもやっぱり落ち着かない。 もしラヴィニアとデニスが出会い、またもやデニスがラヴィニアに狂わされたとしても、今のままだとラウラは不幸にならない可能性が高い。今回の婚約者が犠牲になるだけかも

  • 彼は最後に微笑んだ26

     嘘だろ、とエルヴィンは頭を抱えていた。 ラヴィニアのことを聞いたのはたまたまだった。騎士として王城で警備を兼ねて訓練をしていた時に仲間が話していたのだ。「お前、カイセルヘルム卿と親しかったよな」 特に会話に参加していなかったのだが、不意に

  • 彼は最後に微笑んだ25

     デニスが正式に婚約してからそれなりに経った。婚約パーティーにはさすがに出席していた様子のエルヴィンだが、普段パーティーに出ることはかなり少ないようだ。「あまり騒がしい集まり、得意じゃないんだ」 以前エルヴィンはニルスにそんなことを言ってい

  • 後輩の好意は重すぎて6

     あの状況、といっても正直あの時のことはいまだにちゃんと思い出せないのだが、それでもあの混雑しまくっていたあの状況で咄嗟に助けてくれるなんていくら感謝しても足りないくらいだ。よくそんな命の恩人のことを失念していたなと高典は心底自分に呆れた。

  • 後輩の好意は重すぎて5

    「最近後輩になつかれてるんだって?」 夜、相変わらず食堂でまとわりついてくる周太をいなしながら食事を終え、部屋に戻ってくるとルームメイトの雄士がベッドの上で雑誌を見ながら言ってきた。「なつかれてるどころじゃない…&hellip

  • 後輩の好意は重すぎて4

     それからも度々、周太がどこからともなく現れる。高典の教室とか寮の食堂、とかならまだわかる。いや、わかりたくもないが特定の場所だけにわかるというか。だがたまたまグラウンドにいたとか、たまたま中庭にいたとか、たまたま寮の自動販売機前にあるソフ

  • 彼は最後に微笑んだ24

     結局当日朝早くには新鮮な魚が無事届けられ、婚約パーティは滞りなく盛大な様子で終了した。 パーティが終わってもまだニルスはデニスの婚約者の顔を明確に覚えていない。だが綺麗に着飾った状態と日常ではまた雰囲気も違うだろうから仕方がないと気にして

  • 彼は最後に微笑んだ23

     その後デニスの婚約パーティも無事終了し、ニルスはエルヴィンを守れというリックの命以外に火急の仕事はなくなった。基本的にリックに仕えるのがニルスの仕事だけに手持ち無沙汰と言えば手持ち無沙汰だ。 ちなみに少し前からニルスは父親の仕事を手伝って

  • 彼は最後に微笑んだ22

    「エルヴィン?」 頭を抱えだしたエルヴィンに、ニルスはとても心配になる。どうも最近、エルヴィンの様子がおかしい。気のせいかと思うこともあれば、突然何か言いだしたりして明らかにおかしい時もある。 疲れているのだろうか。 …&he

  • 後輩の好意は重すぎて3

     まだ少し眠気がさめやらないまま高典が寮の食堂で朝ごはんを食べていると、忘れたくても記憶から抜けてくれない声で「高典先輩」と聞こえてきた。一気に目が覚めるとともにまだ半分以上残っている朝食のトレーをつかみ、高典は立ち上がろうとする。「高典先

  • 後輩の好意は重すぎて2

     普通に考えておかしいなと気づくべきだった。祐理はいいやつだが軽薄なタイプではないのもあってそもそも本人自体もどこかの女子と知り合う機会などそういえばないはずだ。 だが高典も隣の席のやつほどではなくても飢えていたのだろうか。そうだとしたら少

  • 後輩の好意は重すぎて1

     頭の中が真っ白になるって本当だったんだ、とだけ思った。 バランスを崩した時にざわっと一瞬体に走った恐怖もわからなくなり、自分の中の時が止まる。頭の片隅で「ああ、このまま死ぬのか」と思うことすらなく、ただひたすら真っ白になる。 だが次の瞬間

  • 彼は最後に微笑んだ21

     頭を抱えたからか、ニルスが心配そうな様子で名前を呼んできた。エルヴィンはさらにもう一度ため息をついてからニルスを見上げる。「……何なの。世にも恐ろしい強烈な魔物が俺を襲うだろうとかいったお告げでもあったのか?」

  • 彼は最後に微笑んだ20

     そもそも何故突然また声が聞こえたのだろうかと、まだ少し自分を居たたまれなく思いながらエルヴィンはそっと首を傾げた。 誰に対しても、どうやっても聞こえなくなっていたはずだ。 今、何か状況が変わったっけ? 部屋に入った。だが今までも部屋に入っ

  • 彼は最後に微笑んだ19

    「俺も……何故かとかあまり、よくわからない」「ああ、なるほど?」 ちっともなるほどではないが、エルヴィンはとりあえず頷いた。おそらくニルスもリックから頼まれたとはいえ何故かちゃんと説明されていない、といったところ

  • BLに俺を登場させないで

    ◆BLに俺を登場させないで◆ 新垣 煌(にいがき こう)は念願の男子校に入学した。幼馴染のイケメン、新田 実邦(にった さねくに)も同じ高校だ。煌は、ひょっとしてひょっとするかも? と、実邦や男子校に期待を寄せていた。というのも、煌は男子校

  • BLに俺を登場させないで20

     *R-18指定あり注意今回のお話は性的表現が含まれる部分がございます。18歳以上でR指定大丈夫な方のみおすすみ下さい。 

  • BLに俺を登場させないで19

    「さっきからコウはどうしていいかわからないばかりだね」「仕方ないだろ」「わからないだけ? 俺のこと、それこそ気持ち悪いとか嫌いとか言わないんだ?」「はぁ? 何で俺がお前に対してそんなこと」 予想外すぎることを言われ、思わず布団から顔を出して

  • 彼は最後に微笑んだ18

     エルヴィンが触れた場合ならばどうやらニルスに限らず、心の声は聞こえるようだ。 何度か別の人で試してみたところ、変わらず聞こえてきた。もちろんなるべく不自然ではない触れ方をしたつもりだし、一瞬だけなのでその相手の思考までもは読み取っていない

  • 彼は最後に微笑んだ17

     間違いなくニルスはエルヴィンにドン引きしているのだろう。とてもわかる。エルヴィンとていくら友だちだとしてもわけのわからないことばかり言ってきたら戸惑うし、触れてくれとしつこければ何事かと引きもするだろう。 だがニルスは何も言わずエルヴィン

  • 彼は最後に微笑んだ16

     ヴィリーが何故かニルスに対して目の敵にするかのような態度を取る。これも遡る前にはなかったことだが、そもそもあの頃はまだニルスに会ったことさえなかった。 多分存在は何となく知っていたはずではある。ただし何となくであって認識すらしていなかった

  • BLに俺を登場させないで18

     普通に考えてあり得ないだろと煌は真顔になるよう意識しつつ考えていた。 ここは書店で自分は今、欲しかった新刊を買いにきている。実邦のことを考えて妙な表情になるのも避けたいが、場所が場所だけに二重の罠がここにはある。ただでさえ男がBLジャンル

  • BLに俺を登場させないで17

    「で? 他に何の話があるの?」 煌に食べ物を放り込みつつ時折自分でも食べながら実邦が聞いてきた。「他のやつに付き合ってるとか言うのやめて」「ああそれ。別にあいつ以外に言うつもりは俺もないよ」「草壁くんにも言って欲しくなかったんだけど!」「で

  • BLに俺を登場させないで16

    「何であんなこと言っちゃったんだよ」 昼休みに何故か実邦が煌の教室までやって来たので、姿を見た瞬間に煌は弁当箱を持って実邦を凄まじい勢いである意味拉致していた。そして中庭の人気がなさそうなところまで来るとつかんでいた腕を離し、見上げながら早

  • 彼は最後に微笑んだ15

    「最近やたらとニルスが兄様にまとわりついてるのでは?」 家系でもありエルヴィンに倣ってでもあり、正騎士を目指して日々がんばっているヴィリーの稽古にエルヴィンが久しぶりに付き合っていた時だった。ひととおり稽古を終え、汗をぬぐいながら水分補給を

  • 彼は最後に微笑んだ14

    「エルヴィン」「うん、俺、ついてるし」「何が?」「何って、ち……、……いや、何でもない。何でもないんだ。あー、えっと、そう。とにかく楽しもうニルス。おいしいあてもある。これなんかほら、

  • 彼は最後に微笑んだ13

     今日だけは一旦あえて油断して、俺はお祭り騒ぎの気分のままに酒とうまいつまみと……えっと女の子はいいかな、普通だと食欲とくれば性欲かもだけど今は別にいいな。とりあえずおいしい酒と食べ物をひたすら飲み食いする。 心

  • BLに俺を登場させないで15

     実邦はその後「冗談だけど」などとフォローを入れることなく自分の教室へ入っていった。後に残された煌としては気まずさしかない。だがとりあえずこのまま廊下に立ち尽くしているわけにもいかず「草壁くん、教室入ろう」とまだ唖然としている様子の倭を促し

  • BLに俺を登場させないで14

     学校に着いて靴箱で上履きに履き替える。実邦はクラスが違うから一旦離れていたが、またすぐに煌のそばへやってきた。「クラス別だし勝手に行ってくれていいけど」「学校まで一緒に来る概念があるならクラスへ向かう途中までも一緒にって思わない?」「こん

  • BLに俺を登場させないで13

     なんだろうこの流されている感じ、と煌は首を傾げた。何故傾げたかというと流されているようにしか思えないものの、いまいちよくわからないからだ。 例えば付き合うのはいらないといった話をしても気づけば別の話になっている。そしてうやむやになっている

  • 彼は最後に微笑んだ12

     ちなみにリックに仕え、いつもそばにいたニルスは何故留学にはついていかなかったのだろうとエルヴィンは思っていた。ニルスいわく「リックがそうしろと」らしい。「何で?」「……さあ」 どのみち理由を知っていたとしても口

  • 彼は最後に微笑んだ11

     リックが留学してしまい、エルヴィンは何だか少々気持ちが落ち込む。 王子とはいえ今や仲のいい友人でもあるリックだから寂しいという気持ちも多少はあるが、もちろんそんなことで落ち込んでいるのではない。 まだ小さな子どもだったならば遠くへ行ってし

  • 彼は最後に微笑んだ10

     留学することで、マヴァリージ王国では学べないような魔術や政治など様々なことを学んできたのであろうリックは歯がゆそうな顔を見せてきた。「父の訃報を聞き、急いで戻ろうとしたんだ。だが遠く離れた国外だったのもあり、葬儀には間に合わなかった。とり

  • BLに俺を登場させないで12

    「キス、したけど」 実邦が怪訝そうな顔を向けてきた。 いや、なんでそこで怪訝そうな顔をされるんだよ、怪訝な顔したいの俺のほうなんだけど。っていうか怪訝な顔すら美形イケメンってどういうことなのご馳走様です! ……じ

  • BLに俺を登場させないで11

    「コウは何でそうなんだろうな」 学校からの帰り道に実邦がぼそりと呟いてきた。「そう、って? ああ、妄想たくましいってこと?」「別にそれはいいよ。好きに妄想してて」「いいの? じゃあ何だよ」「鈍いし無防備」「は? 何そのBLの受けが攻めに言わ

  • BLに俺を登場させないで10

     授業が終わった後、教師がやって来て「お前またぼんやりしてただろ。気をつけろよ」と煌の頭をくしゃくしゃにしていった。「ちょっとせんせぇ! もー」 確かにおしゃれでも何でもない髪型かもしれないしはたから見たらぼさぼさなのかもしれないが、これで

  • 彼は最後に微笑んだ9

     恐ろしい事実を知ってしまった日から数日後、エルヴィンとヴィリーは騎士としての仕事中に王宮の中庭でシュテファンを見つけた。小さな少年は噴水の縁の片隅にうずくまっていた。その周りには誰もいない。 ラウラの忘れ形見である第一王子は先日五歳になっ

  • 彼は最後に微笑んだ8

     気づけば毎日が穏やかに過ぎていく。だが着々とラウラが十四歳となる時期が近づいてきていた。もうすぐだ、もうすぐラウラのデビュタントがある、とエルヴィンは考え込んだ。ついでにエルヴィンは十六歳なので成人する年なのだが、心は七年前から大人なので

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