chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
踊る埴輪
フォロー
住所
熊谷市
出身
熊谷市
ブログ村参加

2011/07/21

arrow_drop_down
  • 旅の記憶‐9 秩父17番札所 定林寺

    市域の旧家には、戦国時代の興亡を伝える家が多くあります。忍城を拠点とした成田氏の家中、松山城を拠点とした上田氏の家中、鉢形城を拠点とした北条氏の家中、さらに甲斐国武田氏に与した武士や刀鍛冶や甲冑師など職工を祖先に持ち定住したと伝える家系をお持ちの方もいるようです。 秩父札所17番 定林寺は秩父市内に所在する寺堂で、鐘楼には立派な梵鐘が架けられています。梵鐘は日本百観音の本尊仏が浮彫に鋳込まれ、傍らに各寺の名と御詠歌が刻まれています。かつてこの寺は札所1番とされていたことからこの鐘が造られたとされます。鐘の銘文によると、宝暦八年(1758)に鋳造され、製作者である鋳物師は「比企郡上小用村(現鳩山町)」の清水武左衛門清長」とあり、中世以来小用鋳物師として専門工人の家系を引く人であったようです。依頼者である施主は「本国上野州 生国武州大里郡上新田村住 柴田信右衛門 藤原豊忠」と記されていま..

  • ラグビーワールドカップ2019 ロシア対サモア戦を記念した星溪園での行事開催

    立礼席でのお茶会 ラグビーボールの形をした練り菓子と抹茶 参加されたフランス人 ロシア文学講座 熊谷ラグビー場でのロシア対サモア戦当日の2019年9月24日、熊谷市名勝「星溪園」で、ロシアの文学を代表する文学者で思想家のフョードル・ドストエフスキー(1821-1881)に着目した講演会と、記念茶会を開催しました。講演会では、小説『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』などの概要と、その後のロシア文学に与えた「救済」の思想について解説しました。また会場では、本年生誕100周年を迎えたロシア人画家のボリス・ヤコブレヴィッチ・リアウゾフ(1919-1994)がドストエフスキー作品の登場人物を題材に描いた油彩画を本邦初公開しました。 お茶会ではラグビーボールを象った練り菓子が出されるなど、ラグビーワールドカップの雰囲気を作り出していました。熊谷で..

  • 「もの」と「ひと」の旅―9 ―足元の鉄―

    市域では低地の遺跡を発掘すると、多くの場合水田下の沖積土は茶褐色や灰褐色をした粘質土ですが、斑状にあるいはシミ状に茶褐色や赤茶色の模様が見えることがあります。時には固く締まり、掘り出すと赤さびの塊のようになっています。よく見ると中心に穴があり「ちくわ状」をしている場合もあります。この塊は「タカシ小僧」とよばれるもので、土中の鉄分がヨシ、アシなどの水生植物の根に集積したものです。大きく成長したタカシ小僧は、褐鉄鉱の塊で製鉄の原料となるようです。 荒川の砂州やローム台地の雨道には砂鉄が黒々と洗い出されている場面を見ることがあります。このように現われた砂鉄を丹念に採取し、「たたら」と呼ぶ溶融施設を作り砂鉄を焚き上げて鉄塊を得たのです。このようなたたら製鉄跡は奈良・平安時代に入ると荒川河畔に立地している箱石遺跡(寄居町末野)、台耕地遺跡(深谷市小前田)に発見されています。先の遺跡から素材の供..

  • 「もの」と「ひと」の旅―8 ―鉄器を造り、使う―

    熊谷市内で出土した鉄製品の中で最も古い時期の資料は、4世紀中ごろに築造された塩古墳群第25号墳副葬の「鉄剣」になります。この鉄剣は全長約20cm、刃長13.5cmと小型で一方が片耗しているように見えます。利器として日ごろの使用が窺われ、被葬者の愛用品として納められたようです。今後も集落や古墳から武器や農具などの発見も予想されます。 では製鉄や鉄器製造はどうでしょうか。製鉄が確認されるのは奈良・平安時代からのようで荒川河畔に発見された台耕地遺跡(現深谷市黒田)や箱石遺跡(寄居町末野)は古代の大規模な製鉄遺跡で砂鉄を溶融したタタラ炉が何基もあって、奈良平安時代を通じて製鉄が行われ鉄素材の主要な供給地だったようです。 鉄器の製造は村の鍛冶屋といった「小鍛冶」遺構の発見が、行人塚遺跡(5紀前半)・本田東台遺跡(6世紀後半)・熊野遺跡(9世紀前半)・宮下遺跡(9世紀後半)、中条中島遺跡(5..

  • ニュージーランド・インバーカーギル市民訪問団が国宝「歓喜院聖天堂」来訪

    9月23日、国宝「歓喜院聖天堂」で、ニュージーランド・インバーカーギル市民訪問団をお迎えしました。彫刻の見学のほか、御祈祷も行われました。ラグビーワールドカップ2019に関連しての来訪で、日本テレビのZIP!取材陣も同行していました。その後、市民訪問団は市長表敬訪問や歓迎会に参加したほか、翌日以降、ラグビー観戦や市内外での日本文化を体験するなど、楽しく時間を過ごされています。

  • ラグビーワールドカップ2019 ロシア VS サモア おもてなしエリアにて

    本日から熊谷市でもラグビーワールドカップ2019 ロシア VS サモア戦が「熊谷ラグビー場」で開催されます。開催に合わせて会場である熊谷スポーツ文化公園の「くまがやドーム」では、世界各国から来る皆さんをおもてなしするべく、県・市町村・開催国PRブースなどやフードエリアを設けます。 我々江南文化財センターは、熊谷市のブースで文化財PRを実施します。会場周辺は中条古墳群(大塚古墳、女塚古墳、鎧塚古墳)、常光院、龍淵寺、愛染堂(愛染明王)など多様な文化財があります。 また、会場である「熊谷スポーツ文化公園」は北島遺跡(縄文~近世)が包蔵しており、30年以上にわたって発掘調査が実施されてきました。 こうした貴重な文化財の存在を是非とも世界の皆さんへPRすべく、映像、パネル展示などでおもてなしする予定です。 観戦する皆様、熊谷の文化財を知るべく、ぜひお立ち寄りください! ..

  • 「もの」と「ひと」の旅―7 ―鉄のやってきたころ―

    考古学的には鉄は植物製品と同様に残りにくいものです。通例、土中にある鉄製品は腐食し分解しますが、条件が良くても銹の塊となって発見されることか常で、元の姿を知ることが難しい場合もあります。当センターや他の博物館で展示される鉄製品は丹念なクリーニングや欠損部分を補修するなどして保存処理を行った資料です。大刀・鉾・鏃から鎌・鍬先・釘などの武器から工具まで、市域の集落遺跡や古墳から数多く出土しています。 では、これらの鉄器はどこで作られたのでしょう、あるいは加工されたのでしょうか。鉄の原料は砂鉄か鉄鋼石などですが、素材となる「銑鉄」を作るには大規模な「たたら」の設備が必要ですが、今のところそのような古墳時代の遺跡発見例は知られていません。しかし、素材から製品を作る加工所として「小鍛冶跡」の遺構は市内でも見つかっています。須賀広本田・東台遺跡は「おどる埴輪」の出土した「野原古墳」と野原古墳群の..

  • 「もの」と「ひと」の旅―6 ―銅器をかたどる―

    写真1 前中西遺跡の石戈の写真 前回に引き続き、金・銀と来たら銅、次は鉄です。では銅はどうなっているのでしょう。 考古資料としての銅器は弥生時代以降の遺跡から発見されることが一般的ですが、それは東海・中部地方以西が主で「銅鏡」「銅鐸」「銅剣」「銅矛」「銅鏃」などの器種が知られていますが、埼玉をはじめ関東では未だ見つかっていない状況ですが、そろそろ見つかるような気もします。その候補地の一つが市域の前中西遺跡です。長らく市街化整備による街路や住宅の建物敷地の発掘調査を行ってきましたが、弥生時代中期以降の遺構遺物が発見されていて、銅製武器になぞらえた石製の「戈」が完形品1点 破片1点が出土しました。「石戈」と呼びますが、銅戈を忠実に写したもので、長野県佐久市~群馬県安中市域で産出する黒色粘板岩を材料としています。前中西遺跡は信州地方との交流が深く今までにも土器や管玉製品などの類似性..

  • 「奥原晴湖ワンダーランド―晴湖が描いた美の世界―」からの始まり

    2019年9月15日(日)ね熊谷市中西にあるコミュニティスペース「二十二夜」で「特別公開「奥原晴湖」の芸術に触れる」と題したイベントが開催されました。 南画家の奥原晴湖及び門下生が描いた書画掛軸を特別公開し、ギャラリートークと解説会「奥原晴湖ワンダーランド―晴湖が描いた美の世界―」(熊谷市立江南文化財センター 山下祐樹)を開催しました。特別公開された掛軸は奥原晴湖と弟子の渡辺晴嵐、晴翠が描いたもので、大半が初公開作品でした。ラグビーワールドカップ2019の開催される熊谷ラグビー場がある上川上地区は、かつて晴湖の画室があった場所であり、そうした繋がりからも現代において晴湖作品を見つめなおす良い機会になったのではないかと思います。そして将来においてこのような美術作品の保存に向けて、意識を共有することができました。 また、会場では2018年4月に上之の龍淵寺..

  • 熊谷ラグビー場 ロシア対サモア戦 記念講座「ロシア文学のレガシーに触れる」+特別記念茶会の開催

    ラグビーワールドカップ2019TM 公益社団法人熊谷青年会議所まちなかゼミナール 熊谷ラグビー場 ロシア対サモア戦 記念講座「ロシア文学のレガシーに触れる」を開催します。 同会場では、特別記念茶会も併催します。 熊谷ラグビー場でのロシア対サモア戦当日の2019年9月24日、熊谷市名勝「星溪園」で、ロシアの文学を代表する文学者で思想家のフョードル・ドストエフスキー(1821-1881)に着目した講演会を開催します。小説『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』などの概要と、その後のロシア文学に与えた「救済」の思想について分かりやすく解説します。また会場では、本年生誕100周年を迎えたロシア人画家のボリス・ヤコブレヴィッチ・リアウゾフ(1919-1994)がドストエフスキー作品の登場人物を題材に描いた油彩画を本邦初公開します。 日時 2019年9月24日(火)13時~14時..

  • コミュニティスペース二十二夜 特別公開「奥原晴湖」の芸術に触れる 解説会「奥原晴湖ワンダーランド」

    特別公開される奥原晴湖筆画作品 2019年9月15日(日)10時30分〜16時、熊谷市中西にあるコミュニティスペース「二十二夜」で「特別公開「奥原晴湖」の芸術に触れる」と題したイベントが開催されます。二十二夜で保管された後に現在は熊谷市上之の龍淵寺に移管され保存されている南画家の奥原晴湖及び門下生が描いた書画掛軸を特別公開します。この公開と合わせて、11時〜、14時〜ギャラリートークと解説会「奥原晴湖ワンダーランドー晴湖が描いた美の世界ー」(熊谷市立江南文化財センター 山下祐樹)を行います。初公開の作品を鑑賞できる貴重な機会となります。晴湖芸術に触れながら、熊谷で晩年を過ごした著名画家の一生に想いを馳せてみてはいかがでしょうか。その他、フードコートやマルシェなども併催されますので、どうぞご来場ください。詳細は以下のフライヤー、二十二夜のFacebookページ及び電話0..

  • 熊谷商工会議所女性会 講演会「金子兜太の生涯と定住漂泊の思想」と渋沢栄一の肖像画

    2019年9月11日、熊谷商工会議所女性会の皆様を前に「金子兜太の生涯と定住漂泊の思想」と題した講演会の講師を担当しました。会場となった熊谷商工会議所3階の会議室の中央には渋沢栄一の肖像画が展示されています。最近のトピックスとして、2021年のNHKの大河ドラマが、深谷出身で「近代日本経済の父」と呼ばれ、新しい一万円札の肖像にも選ばれた実業家、渋沢栄一の生涯を描く「青天を衝け」に決定しました。講演会では、俳人の金子兜太氏についてお話をしましたが、その様子を撮影した画像を見ると渋沢栄一の存在感が強く、不思議な雰囲気が醸し出されています。大河の放送に向けて、近隣の熊谷にも渋沢栄一の足跡は残されていることから、何らかの関わりを持つことができるのではないかと思い巡らしています。

  • アライグマ捕獲従事者研修会

    9月5日、江南行政センターでアライグマ捕獲従事者研修会が開催されました。この研修会により、アライグマの生態や捕獲方法などを学びました。従事者証の交付を経て捕獲のための箱罠を設置できるようになります。アライグマは農作物とともに文化財に対する被害が報告されており、巣作りなどにより社寺建築や記念物などにも毀損被害を与えることが分かっています。研修会の様子は動画で収録しましたので、後程公開する予定です。

  • 金子兜太句碑めぐりバスツアー

    現代俳句の牽引者であり、本市名誉市民の金子兜太氏の生誕100年を記念し、市内7ヵ所に建立された句碑をめぐるバスツアーを実施します。 開催日時 令和元年11月17日(日曜日)、24日(日曜日) 9時から16時まで(予定) コミュニティひろば出発 定員 両日30名ずつ ※応募多数の場合は抽選とさせていただきます。 解説者 熊谷市立江南文化財センター 山下祐樹 主任 参加費 1,500円(昼食、保険料) 申込方法 往復はがきの返信面に 1 電話番号 2 希望日(17日もしくは24日) 3 その他 を記入し、〒360-8601 埼玉県熊谷市宮町二丁目47番地1 熊谷市教育委員会社会教育課 宛てに送付してください。 詳しくは同ホームページをご参照ください。 http://www.city.kumagaya.lg.jp..

  • 妻沼中央公民館での映画『一粒の麦 荻野吟子の生涯』先行上映会 舞台挨拶をYouTubeに公開

    2019年9月1日に妻沼中央公民館ホールで開催された映画『一粒の麦 荻野吟子の生涯』先行上映会 舞台挨拶の様子を収録し、YouTubeにて公開しています。荻野吟子の母かよ役の磯村みどりさんや荻野吟子の姉の野口友子役の斉藤とも子さんら出演された豪華な女優陣をはじめ山田火砂子監督の舞台挨拶が会場を盛り上げました。どうぞお楽しみください。映画の上映については、現代ぷろだくしょんホームページ内、映画『一粒の麦 荻野吟子の生涯』公式サイトをご参照ください。 映画『一粒の麦 荻野吟子の生涯』公式サイト http://www.gendaipro.jp/ginko/

  • ラグビー日本代表×南アフリカ代表 山車の登場も

    熊谷ラグビー場で9月6日、ラグビー日本代表と南アフリカ代表が対戦! ラグビーワールドカップ2019日本大会の開幕を直前に控え、前回大会で「奇跡の大逆転劇」と呼ばれたカードが実現しました。熊谷市市街地のコミュニティ広場にはファンゾーンが設けられ、パブリックビュー会場にもなっています。試合会場近く、熊谷駅前、ファンゾーン近くには熊谷うちわ祭の山車が登場し、雰囲気を盛り上げていました。

  • 熊谷聖パウロ教会建築100周年記念事業演奏会 J.S.バッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調」BWV1004

    2019年7月14日に熊谷市宮町の日本聖公会北関東教区熊谷聖パウロ教会で開催された熊谷聖パウロ教会建築100周年記念事業のヴァイオリン演奏会の様子をTouTubeサイトから配信しています。講演会の後に講演された演奏会ではヴァイオリニストの石亀希実さんがJ.S.バッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調」BWV1004全曲を演奏し、煉瓦造りの礼拝堂に壮大な音楽世界を響かせていました。どうぞご堪能ください。

  • 源宗寺本堂保存修理事業スタートアップイベント YouTubeにて公開

    2019年7月27日に源宗寺本堂保存修理事業スタートアップイベントとして開催された熊谷市平戸の源宗寺本堂及び木彫大仏坐像(平戸の大仏)2体の一般公開の様子をYouTubeにて公開配信しています。法要や関連イベント、堂内での解説会を含めた内容です。保存修理事業に向けて同委員会では寄付募集を行っています。詳細は委員会事務局(電話048・526・5874)までお問合せください。皆様のご協力をお願い申し上げます。

  • 星宮地区文化財マイスター養成講座と「グランシャリオ」

    2019年9月2日、熊谷市下川上の星宮公民館および愛染堂において、「星宮地区文化財マイスター養成講座」を開催しました。地区外からも参加者がおり、星宮に興味ある皆様に受講頂きました。星宮の歴史や地区にある文化財、3年前に実施された愛染堂保存修理事業などについて解説する座学の後は、公民から歩いて数分の場所に在る愛染堂にて熊谷市指定有形民俗文化財「愛染明王」などの説明を行いました。 星宮は7つの村が合併したことから北斗七星に擬えてその名前が付けられたという一説があります。このことにちなんで、フランス語で北斗七星を意味する「グランシャリオ」を星宮街おこしのシンボルフレーズにするのもよいのではないかと考えたところです。

  • 映画『一粒の麦 荻野吟子の生涯』妻沼中央公民館での先行上映会。

    妻沼中央公民館ホールが満席となった上映会 9月1日、映画『一粒の麦 荻野吟子の生涯』地元、妻沼中央公民館での先行上映会。満席を超える皆様がお越しになりました。山田火砂子監督、上野有プロデューサー、荻野吟子の母の荻野かよ役の磯村みどりさん、姉の友子役の斉藤とも子さん、養子のトミ役の上野神楽さんによる舞台挨拶などで会場が盛り上がった後に映画の上映がありました。午前の部と午後の部を合わせて1400名の皆様が鑑賞されました。荻野吟子の生涯を忠実に描いた素晴らしい作品でした。一般上映をお楽しみにお待ちください。

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、踊る埴輪さんをフォローしませんか?

ハンドル名
踊る埴輪さん
ブログタイトル
熊谷市文化財日記
フォロー
熊谷市文化財日記

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用