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***短編*** ＜年末年始スペシャル＞ジャパネスク・プリンセス～3～ ***
『なんて素敵にジャパネスク〜二次小説』 ***短編*** ＜年末年始スペシャル＞ジャパネスク・プリンセス～3～ ***部屋のすぐそばまで来た衣擦れの音は、姿が見える直前で一旦止まった。（一人、じゃない・・？）足音から判断すると、どうやらこの部屋に向かっていたのは一人じゃないようで、それが証拠にあるかなきかの音で、忍びやかに何事かを囁き合う気配がする。室内の女房...
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***短編*** ＜年末年始スペシャル＞ジャパネスク・プリンセス～2～ ***
『なんて素敵にジャパネスク〜二次小説』 ***短編*** ＜年末年始スペシャル＞ジャパネスク・プリンセス～2～ ***カラカラと車輪の音を響かせながら牛車は進んで行く。冷たい風が入ってくるのも構わずに、物見窓を全開にし身を乗り出すようにしながらあたしは景色を眺めた。と言っても、別に観光気分で見ているわけではなく、万が一に備えて道順を覚えておくため。もし囚われで...
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***短編*** ＜年末年始スペシャル＞ジャパネスク・プリンセス～1～ ***
『なんて素敵にジャパネスク〜二次小説』 ***短編*** ＜年末年始スペシャル＞ジャパネスク・プリンセス～1～ ***「姫さま、お文でございますわ」冬晴れの昼下り───空気は澄み渡り、部屋から見える空には雲一つなく、遮るもののない日射しが我が三条邸の庭に降り注いでいる。脇息にもたれながら、つれづれに冬庭の風情を楽しんでいると、小萩が文箱を手に現れた。文箱は遠目にも...
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『なんて素敵にジャパネスク〜二次小説』 注）このお話は一話完結です。 ***短編*** やんごとなき姫君の物語 ***あーあ、つまんないの・・・脇息を倒しゴロンと横になると、静かな部屋に衣擦れの音が響いた。脇息を枕代わりにするだなんてお行儀の悪いことだけど、部屋の隅に控えている女房たちは誰一人、あたしに注意してこない。皆、最近のあたしの不機嫌さに恐れをなし、口を...
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土曜の午後6時過ぎ、街は人でごった返している。大通りの歩道に等間隔に植えられている木にはイルミネーションが施されており、そうでなくても華やかなこの街に、更なる彩りを与えている。足を止めてイルミネーションに見入る人、写真を撮る人、待ち合わせでもあるのかお洒落な格好で足早に通り過ぎる人───「皆、楽しそうね」「うん」高彬が頷いた次の瞬間、信号が青に変わりクルマが動きだし────Up to you ！Ⅲ─side R ＜第1話＞...
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『なんて素敵にジャパネスク〜二次小説』 注）このお話は一話完結です。 ***短編*** 東の空から ***前はこんなことはなかったんだけどな・・・格子から僅かな朝の明るさが感じられ、おそらく今は卯の刻あたりだろうか。いくら閉め切っているとは言え、そこかしこから冷気が入り込んできており、冬の早朝の室内は恐ろしいほどに寒い。もう起きなくては。起き出して、朝の支度を済...
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***短編*** 思へども験（しるし）なしと知るものを ***
『なんて素敵にジャパネスク〜二次小説』 注）このお話は一話完結です。 ***短編*** 思へども験（しるし）なしと知るものを ***「丹波ちゃん、もうじき右近少将さまがお見えになるわ。お迎えをお願いね」「はぁい、・・・あ、はい」「・・ふふ、いいのよ『はぁい』でも、丹波ちゃんは」間延びした返事を慌てて言い直すと、先輩女房の越後はクスクスと笑った。そうして回りに誰も...
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***＜原作シリーズ＞～My dear ジャパネスク～5＜吉野夕景＞***
『なんて素敵にジャパネスク〜二次小説』注）このお話は一話完結です。原作の「その後」を書いていますのでネタバレ要素を多く含みます。原作未読の方はご注意ください。 ***＜原作シリーズ＞ ～My dear ジャパネスク ～5＜吉野夕景＞ ***ここ吉野は、京よりも春が来るのが遅く、なのに秋が深まるのは早い。京ではまだようやく木々の葉が色づき始めたばかりだというのに、山荘の部屋から...
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