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神永佳さんのプロフィール

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男と男の情愛やら肉欲やらをはらんだ娯楽小説を目指しております。 キャラの猛禽ケモノ率、高め。衆道色、濃いめ。男臭、きつめ。情愛、うざいほど! 作品は「江戸もの」「上海もの」など。楽しんでもらえたら幸いです。

ブログタイトル
夫夫善哉(めおとぜんざい)
ブログURL
http://oyatuniku.blog.fc2.com/
ブログ紹介文
オリジナル『夫夫小説』 推奨肉食系時代劇。オールド上海。薩摩藩風男子高。現代モノ。完結作品多数あり!
更新頻度(1年)

22回 / 365日(平均0.4回/週)

ブログ村参加:2011/05/21

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ハンドル名
神永佳さん
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夫夫善哉(めおとぜんざい)
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神永佳さんの新着記事

1件〜30件

  • 男道Ⅶ 男鹿用心<12>

    「んじゃ、やるか」 沈黙をやぶって、伊達さんがぽつりと云う。「ならあのう……」「おう」「ならあのう……おれ」「おう」 伊達さんがレジャーシートに大の字になって眼をつぶる。「じゃあ、あのう、ハァ、ハァ……失礼、しますぅ〜〜」 云うが早いか、褌一つの白い体にむしゃぶりつく。すべすべの喉に吸いつき、鎖骨に吸いつき、ハァハァと獣のような息を吐きながら、悲願のかわいらしいちっちゃな乳首に吸いつく。 舌で触るとつん...

  • 謹賀新年2020

    元年が明けて、令和二年となりました。元号を三つ跨ぐなんて、昭和が遠くなってゆく〜〜は、さて置き。昨年中はご贔屓を賜り、心よりお礼を申し上げます。本年も引き続き、お付き合い頂けましたら嬉しいです。さて。今年は久々に関東で年越しをしました。ここ数年、実家に行っておりましたので、年末の掃除は全くしておらず(汗)なもので、今年こそはとマジで掃除をした結果、翌日筋肉痛で動けませんでした(;∇;)(情けなや〜)...

  • 男道Ⅶ 男鹿用心<11>

    「へくしっ!」 寒気にぶるっと身を震わせ、おれはガラス扉を押してオトコメロンの温室に戻った。 室内は土の匂いと植物の匂いで充満しているものの、ガラスを透かせて月光がそそぎ、ほかほかと温かく、布団とまではいかないけれど、レジャーシートと毛布があったはずだ。 おれは寝床をつくるべく、棚からレジャーシートを引っ張り出して、戸口脇の空いているスペースにいそいそと敷いた。 伊達さんは通路にしゃがんでオトコメ...

  • 男道Ⅶ 男鹿用心<10>

    「伊達さん。そういう時は、これからはおれを呼んでください。それから麝香臭が消えるまで、伊達さんは外へ出ちゃ駄目です! 大体そんな大事なこと、どうしておれに云ってくれないんです? 水臭いじゃないですかっ!」「すまん。なんか……カッコ悪くて……怒ってるか?」「怒ってますよ」 おれは低く云った。 飢えた狼のごとく群がってきた密命団の前で、伊達さんがあの大満月蠢惑悪魔になったのではないかと思うと、ドロドロとし...

  • 男道Ⅶ 男鹿用心<9>

     おれは行進する男鹿たちを追いこし、木々におおわれた夜の山道を駆け上がった。冬枯れた梢から洩れる月明かりを頼りに、つまづきながらも上ってゆくと、徐々に笛の音が近づいて、侍ダウンジャケットのバックプリント〈SAMURAI〉の白い文字が鹿影から垣間見える。「伊達さんっ!」 男鹿軍団を掻き分け、伊達さんの横にならぶ。けれども伊達さんは、おれに眼もくれず、横笛を吹き鳴らしながら夜の山道を上ってゆく。「伊達さん!...

  • 男道Ⅶ 男鹿用心<8>

    「謙一。目障りだ、摘みだせ!」 バルコニーから、明智さんの声が飛ぶ。「目障りなら、あなたが摘み出せばよいでしょう。大友くんには文句を云う権利がある」 上杉がきっぱりと返す。明智さんに逆らう上杉をおれは初めて見た。「問答無用と云うわけか」「男鹿に惑わされたあなたと語れるのは、もはや剣のみ」 上杉が侍ダウンジャケットを脱ぎ捨て、竹刀を抜く。表情を消した冷たい顔。こんな上杉、見たことない。「いいだろう」...

  • 男道Ⅶ 男鹿用心<7>

     ケーン! ケーン!  ケ〜〜ン! 大満月の光にそまった鶴丸(中央広場)は、数十頭もの男鹿たちでひしめいていた。切なく鳴いては角を突き合わせ、芝を食べたり寝そべったりして我がもの顔でのし歩いている。 晩秋のキンと冷えた、糞尿くさい(麝香くさい)夜気の中、おれと毛利は男鹿をよけて鶴丸を突っきり、冬枯れた林に入った。大満月の光は木々を透かしてさえ、かなり明るく、その分黒々とした影をくっきりと引いて不気...

  • 男道Ⅶ 男鹿用心<6>

    「迎えに?」「そのめえに一つ云っておく。この騒ぎ、おめえの所為だぜ。皆が皆、おめえみてえなわけじゃあねえ。あぶれチゴもいれば、捨てチゴもいる」 毛利が低く云って、おれは息を飲んだ。 《あぶれチゴ》は、文字通りあぶれたチゴのことで学年に四人いる。そして《捨てチゴ》は、契っていながらニセに顧みられないチゴのことだ。(別所は……捨てチゴなのか?) 別所のニセの曽我部さんは、前遊撃隊士だ。ごつくて一見怖そう...

  • 男道Ⅶ 男鹿用心<5>

    「ふっ……ざけんなっ!」 腕をつっぱらせて押し返す。けれども奴は、もの凄い力でおれを押さえつけ、毟る勢いでおれのベルトを外そうとする。「やめろっ! はなせっ!」 闇の中で揉み合い、膝で蹴る。 奴が、うっと呻いて、おれの腰から手を離す。「はァ、はァ……ふ、ざけんな馬鹿っ!」 苛立ちと自己嫌悪に、おれは怒鳴った。手探りでベッドから降り、壁をつたって廊下へ出る。 と、背後からタックルされ、つんのめって廊下に...

  • 男道Ⅶ 男鹿用心<4>

     恐ろしいほど巨大な、無気味なほど蒼い大満月が、晩秋の夜空に上る。 ケーン! 秩父麝香男鹿が、月に向って力強く哭く。 ケーン! (やりてえ!) ケーン! (やりてえ!) ケ〜〜〜ン! (やりてえぇぇよぉぉ〜〜〜〜!) 朗読テープのおかげでバイリンガル脳になったらしいおれには、男鹿の声がはっきり聞こえた。 あたり一面ものすごい糞尿臭というか、ケモノ臭というか、矢を射るかのような凄まじい麝香臭にむせ返...

  • 男道Ⅶ 男鹿用心<3>

    「けど……毛利が」 おれはてっきり武翔が夜襲をしかけてくるのかと。(確かに、夜襲時に戒厳令を布いたら闘えないよな……)「戒厳令は布かないよ。それぞれが侍として自身を律していれば、問題は起こらないはずなんだ」「なら、なんで毛利があそこまで?」「毛利くんが懸念したのは、今夜が大満月だからだよ」 上杉が重い溜息をついて腕を組む。「戒厳令とまではいかなくとも、戸外へ出るのは自粛した方がいいね」「戸外?」「うん...

  • 男道Ⅶ 男鹿用心<2>

    「……ないね」 探知機を動かしながら、上杉が云う。「そんなはずはない!」 おれは鼻の穴を膨らませて云った。 翌日の放課後である。窓の外は晩秋の早い夕暮れが迫りつつあり、カラスたちが哭きながらせわしなく羽ばたいている。「けど、反応しないよ。これ警視庁が使っている最新型なんだけどな」 おれの部屋を見回しながら、上杉が溜息をつく。色白のきりっとした賢そうな顔に銀縁眼鏡をかけている。中肉中背でどちらかと云え...

  • 男鹿用心<1>

     山里は 秋こそことにわびしけれ 鹿の鳴く音に 目をさましつつ    詠み人知らず『古今和歌集』 〈鹿〉は、秋の季語だ。 なぜかと云えば、秋は鹿の恋の季節(交尾の季節)。男鹿は独特の澄んだ高い声で鳴き、角を突き合わせて、恋と縄張りの為に闘うので他の動物たちより目立ったらしい。 だから昔から、秋といえば男鹿。 そして、ここ秩父山中にある全寮制男子校、武徳学園も秋といえば、《男鹿》なのである———が、し...

  • 伊十郎、執念の鯉もよう<後之三> 完結♡

    「おおおおおおお」 伊十郎は瞠目したまま吼えた。光の尾を引く小竜の体長は、二丈(約6.06メートル)ほどもあろうか。薄闇に朱金の鱗がきらきらと輝いて眩いばかりである。と、向きを変え、伊十郎へと真っ向迫ってくる。「おッ」 声を放った刹那、伊十郎は小竜がおのれの躰を通り抜けるのがわかった。次の刹那、伊十郎は戸外にいた。小竜の背につかまり、夜空を飛翔している。少しふっくらした月が、薄雲の流れる夜空に掛かって...

  • 伊十郎、執念の鯉もよう<後之二>

    「天狗は、そう申していた」「天狗……おぬしを育てたと云う?」「まだ鼻血が止まらぬのか?」 鯉蔵が案じるように眉根を寄せる。 伊十郎は眼を泳がせながらうなずいた。鯉蔵の背中のそれが痣ではなく、生きている竜であることは確かに伊十郎を驚かせたが、鬼火島の轟音とどろく潮の渦を鎮めた鯉蔵であれば、竜の化身であったとて今更驚きはしない。それより背を向けて立つ鯉蔵の、小豆色の下帯を結んだ小さな白い尻臀に新たな鼻血...

  • 伊十郎、執念の鯉もよう<後之一>

     男を抱くのは初めてではない。数こそ少ないが、陰間あがりの玄人から一通りのことは教わった。とはいえ、まな板に乗っただけ、と云えなくもない。いや、最後は伊十郎が主導を握り、男たちを悦ばせてやった。いや、上手におだてられ、そうなるよう仕向けられただけ、だったのやもしれぬ。何にせよ相手は陰間あがりであるから、そこらへんを歩いているふつうの男とちがってなよやかで、言葉も所作も万事がやさしく色っぽかった。 ...

  • 伊十郎、執念の鯉もよう<中>

    「おや、鷹見様。ずいぶん遅い御戻りで」 浄雲寺の門前で、檀家の寄合から戻ってきたという住職とばったり会う。五ツ半(午後九時)を過ぎていたから、互いに提灯を下げている。「知人の家でいささか馳走になり申した」 伊十郎は隠さずに返した。珠之助を送っていった筑前守の屋敷で、その筑前守と鉢合わせし、そのままぜひ礼をしたいと引き留められたのである。「それはようござりましたな」 老住職が鷹揚に返す。伊十郎の持つ...

  • 伊十郎、執念の鯉もよう<上>

     鷹見伊十郎が、木船町にさしかかったのは、夕暮れ近くになってからである。 木船町と坂町の境となる山那彦神社の参道は梅の木が多数植えられ、咲き出した白梅が、日の傾きだした往来を春めいた甘やかな芳香で満たしていた。 春と云ってもまだ雪のちらつく時節であるから、伊十郎は編笠を被り、着流した黒羽二重の小袖に江戸風の万筋文様を染めぬいた灰青の長羽織をつけていた。肩まで伸びた断髪を首の後ろで結わえ、白献上の帯...

  • 花月夜<後>―兵庫とお半シリーズ・七郎次外伝―

    (※注)登場する七郎次の女房名は「半太夫」ですが、『兵庫とお半』の「半太夫」と混同しそうなので「七郎次」と表記しております。    ややこしくてすみません。(;´∀`) 山を覆っていた瘴気が払われ、枝葉を透かせて十三夜月の明るい光が差していた。 七郎次は気を失った玄也を両の腕に抱いて、荷を置いた山道へと戻る。(お軽くなった……) もともと丈夫な質ではない上に、体力のみならず精神力をも酷使する陰狩の旅を、七...

  • 花月夜<前>―兵庫とお半シリーズ・七郎次外伝―

    (※注)登場する七郎次の女房名は「半太夫」ですが、『兵庫とお半』の「半太夫」と混同しそうなので「七郎次」と表記しております。    ややこしくてすみません。(;´∀`) 「行く」 荒れた山道を歩んでいた玄也が、ふいに声を発して立ち止る。 道を塞ぐ枝草を払いながら先を歩いていた七郎次は、六つ若い、おのが主へと振り返った。空には十三夜月が掛かっていたが原生する巨木と伸び放題の枝々に遮られ、その白い、凛々しい...

  • 薩摩秩父カルテット+御館様♪(Slow Luv♡勝手に応援企画)

    (薩摩秩父カルテット+御館様?) おれは配られたチラシに見入る。(カルテットって……四人組のことだよな?)(プラスおやかた様って……なに?) 貸し切りバスに揺られながら、おれは首を傾げる。 車窓の外は雨――雨――雨―― 久しぶりの東京は鈍よりした雨雲に覆われ、時折強く降る雨に濡れて、暗くじめっとしている。 ヨハネス・ブラームス作 ピアノ五重奏曲ヘ短調作品34
  数多のピアノ五重奏曲の中でも最高傑作と評される...

  • 暗黒 <十一> 四章完結! ―風の道(兵庫とお半シリーズ)―

    「開けてはならぬ!」 古弦太の背後から、刃のごとく鋭い、冴えた声音が飛んだ。棺桶をとり囲む者どもの、血走った眸子が一斉にそちらを見、次の瞬間、ぞっと肌を粟立てる。 いつから居たのか、古弦太のすぐ後ろ、一間ほど離れた先に供を従えた若武者が立っている。色の白い、ほっそりした若者である。総髪にしているも、火影にうかぶやさしげな貌は若衆といっても通ることだろう。ふっくらと織った明るい色目の上等な小袖に綾織...

  • ばれんたいん秘話♡或日の野廻り組(完結編)

    神永です。ヴァレンタインデイ、過ぎてしまいましたね……( ;∀;)間に合いませんでしたが、めげずにお届けいたします。さて。『或日の野廻り組』 ☜覚えておられますか?前編(?)をお届けしてから、早六年っ!!!今年こそはと思いつつ、なかなかお届けすることができなかった後編を、前編ともども一挙掲載いたします。楽しんでいただけましたら、嬉しいです(≧◇≦)    或日の野廻り組(ばれんたいん秘話) ちよこらあとなる品...

  • 『読みたいCP投票企画』発表!ヾ( ̄∇ ̄=ノ ☆*:.。.

    神永です。「迎春2019」の記事から唐突に生まれた『読みたいCP投票企画』(笑)投票期間が終了しましたので、結果発表させていただきますね。総投票数、656票。スゴイです。そしてチャンピオンCPに輝いたのは、なんと「鷹見玄也と七郎次」☆*:.。. 順位は以下の通り。1位  鷹見玄也と七郎次「陰狩の鷹」200票  2位  久住と花籠「疑惑」85票 3位  羽仁とゆき「かくれ家」71票 4位  柘とリュイ「上海的情人」67票5位  ...

  • 伊十郎への100の質問<ファイナル> ―鷹見伊十郎シリーズ―

     またしても、あっという間に日々が過ぎ、スポンサー広告が出てしまいました〜(;^ω^) リアルはすっかり日常ですが、「読みたいCP投票企画\(◎o◎)/」が思いの外盛り上がっていて楽しませていただいております。 現在の断トツトップCPは、なんと「鷹見玄也と七郎次」!!! まさに意外(笑) あのどシリアスなスプラッタ―時代劇『風の道』を楽しんでくださっている方が思っているより多いということでしょうか? しかも「序章...

  • 読みたいCP投票企画\(◎o◎)/

    神永です。「迎春2019」の記事を書きながら、ふいに思い立った『読みたいCP投票企画』(笑)お急ぎでなかったら、ぜひ投票していってください。・〆切は二月三日の節分まで。・投票は一日一回五票です。・選択肢に読みたいCPがないときは、「新しい選択肢」の欄に書き込んでください。・コメント歓迎\(^o^)/投票数の多かったCPの短編をお届けします .。.:*どのCPが読みたいチャンピオンに輝くのか、楽しみに待ってます~~(^.^)/~...

  • 迎春 2019

    昨年中はご贔屓を賜り、心よりお礼を申し上げます。のろのろ更新ではありますが、本年も引きつづき、お付き合いいただけたら嬉しいです。さて。私の年末は、実家でひたすら障子張り(;^ω^) 古い家なので、一部屋につき、窓面と廊下面の二面の障子戸があり、それぞれ二枚組なので計四枚。茶の間は窓面が二間なので障子戸四枚、廊下の雪見障子とあわせると六枚。客間、寝室、姉の部屋、母の寝室に納戸。すべてを全張替したわけではな...

  • 暗黒 <十> ―風の道(兵庫とお半シリーズ)―

    (なにゆえ……イ組が?) 半太夫は眉根を寄せる。楢芝衆頭目直属のイ組は、鷹見家当主の影守として集められた格別の組である。その頭である火喰いの仙蔵が現れるなど――「飛丸。わしが良いというまで、部屋を出てはならぬ」 緊張する飛丸を残し、半太夫は手燭を持って、小さいながら式台を設けた表玄関へ向かった。通常、忍びは表玄関など使わぬ。公の用向きか、身分の高い武家の名代であるときを除いて――(江戸の殿の遣い?) 式...

  • 暗黒 <九> ―風の道(兵庫とお半シリーズ)―

     半太夫は下肢にこびりついた血糊を拭い、裂傷を負った箇所に木菟がつくった霊薬を塗った。痛みはあるも、耐えられぬものではない。一刻も早く、雨月丸に連れ攫われた兵庫介を見つけださねばならぬのだ。 呪法印を記した胸に武具を仕込んだ胴衣をつけ、身支度を始める。木菟によれば、雨月丸は青翁を操り、西の丸の若君を呪詛するほどの妖力をもっているという。今の兵庫介では太刀打ちできぬと――「兵庫介様……」 胸の痛みを絞り...

  • 暗黒 <八> ―風の道(兵庫とお半シリーズ)―

     館の外より、太鼓の音が聞こえだす。瞬く間に時は過ぎ、期限の半刻(一時間)になろうとしているらしい。打ち鳴らされる太鼓は、それを報せる合図だ。「古弦太様。退いてくださりませ。もはや刻限、瘴気の毒にやられ申す!」 躍り掛かって来る喰鬼を斬り払いつつ、瑞木(みずき)が叫ぶ。忍びは白兵戦などやらぬものだが、瑞木はそれに長けている。天井も壁も破壊された祈り堂は、結界に封じられる前の、人と喰鬼の壮絶な争いを...

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