「ベジタルさんそちらの美しい女性をご紹介して頂けませんか?」 コンドルっぽい人がお父様に尋ねてきた。 「そうですな。ご紹介が遅れました。先日より、うちの家族の一員となった、養女のアカネです。」 「ご紹介に預かりました。アカネと言います。皆様宜しくお願いします。」 綺麗なお辞儀をスカートをつまみながら行った。 「アカネさん宜しくお願い…
近衛愛の書いた小説を投稿します
・TS転生で悪役令嬢に!?~婚約破棄され辺境に嫁ぎ、ホットケーキで婚約金返済です。~ ・雇われ勇者の薬草農園 ~チートスキルで薬草栽培始めます~ ・吸血鬼が始めるダンジョン経営 ~アトラクション化で効率的に魂採取~ など随時投稿していきます。
さて色々持ってきた本を整理しないとね。私は本棚に入っている本を一通り眺めてみた。『魔法大辞典』『便利な魔法100選―これできみも明日から大魔導士に』『魔法の基礎』『黒魔術大全』『呪いと呪術』『藁人形と供物の心得』・『あこがれの男子を落とす100の魅力』『みるみる育つバスト!これであなたも男性…
「さぁさぁアカネちゃん。しゃべってばかりだとお昼の準備が進まないよ。さぁ、こっち来て手伝って頂戴。」 「はぁ~~い、お母様」 それから、二人でお昼の準備をした。というかこのお昼は一体何人分用意しているのだろうか? 「「「ただいま~~」」」 どうやらみんな帰ってきたようだ。 「おかえりなさい、お昼の準備は出来てますよ。」 …
しばらく経った後 「あらあら、このこったら泣きつかれて眠っちゃったよ。ま~、それだけ気を張っていたんだろうね。緊張の糸が切れてしまったんだろうね。今日はゆっくり寝させてやろうかね。お休み、茜ちゃん」 お母様は私を抱っこして、そっと、部屋まで運んで寝かせてくれた。 目を覚ますと、カーテンの隙間から日がさしていた。あれっ、今って何時なんだろう?私、お母様…
「調理場にね~。上流貴族の御令嬢様がね~。それに料理はしたことないんじゃなかったのかな?」 「えぇと、それは・・・」 もぅ、ダメかもしれない。いやでも、説明ってどうやってすればいいんだろう?余計嘘ついているって思われないかな? 「ガーネット安心おし。なんのためにこの場に二人しかいないと思っているの。あなたには何か特別な事情があるんでしょう?でも、あなたは色…
「コンっ、コンっ」「ガーネット、さぁ起きて朝だよ~~~~」 昨日はそういえば、夜通し3人で話してたんだっけ。 「ふぁぁ~~あ、まだ眠たいです。」 って、窓から外を見てみると、まだ夜明け前じゃないですか。 「おやふみなさ~~~い」 誰かが部屋の中に入ってきて、私の布団を引っぺがす。 「う~寒い、お布団返してくだ…
私達3人は私の部屋に入って行った。「これがお姉さまのお荷物なんですね。結構沢山ありますわ。」 「まだ、荷物を運んでもらったばかりですので散らかってますけど、ベッドにでも座って下さい ね。ちょっと、プレゼントを探しますので。」 と、荷物を中心にあるものを、四隅に分類ごとにわけて、整理していった。キャロットちゃんには座っててもらっているけど、お母様は率先して…
1階に降りてみんなで夕食を食べた。普通貴族って、執事とかは一緒に食べないよね。でも、ここではバトリンさんたちと一緒な食卓で食べてたんだよ。ていうか、みんな私達が揃うのをずっと待っててくれてたんだよ。待たせちゃって悪いな。 でも、私が主賓だったので、そういわれると主賓より先に食事をするって出来ないよね。私の配慮が不足していたみたいです。内心頭を下げて謝っておきました。
「それは、母さん流石に難しいよ。ペガサス車は、4人乗りだしさ。ガーネットの荷物もあったから」 「それもそうね。マッシュやあなたと交代する訳にも行きませんもんね。」 「あの~~~、お父様、お母様。そのことで一つご相談なんですが……」 「なんだい?ガーネット」 「空間魔法を使えることはなるべく、秘密にした方がいいかなと思いまして。」 「あ~…
「大丈夫だよ。女性と家族だけだよ」 とマッシュ兄さんがこそっと耳元で囁(ささや)いて教えてくれた。よかったよ~。ほっとしたと思ったら自己紹介が始まった。 「ガーネットお嬢様。私はこのベジタル家の執事長を務めております。バトリンでございます。宜しくお願いします」 と一礼していた。そのときは、右手をお腹の前に持ってきての一例だった。執事服だと様になるのに、作…
ペガサス車のスピードが段々とゆっくりになってくる。 「おっと、話し込んでいるうちに、どうやら領地に着いたみたいだな。」 私は、幌の隙間から外を見た。 「わぁ~~~綺麗。」 見渡す限りの黄金の麦と稲の農地が広がっている。これは壮大な光景だよ。山の多い日本では見られない光景だよ。風に揺られる黄金がなんとも綺麗に見える。 そして、その…
マッシュ兄さんって、もしかして恰好いいかもしれない。でも、守られているばかりじゃ、なにも変わらないわよ。茜。みんなを死なせないために私が出来ることをしなきゃ。でも私の出来ることって……なに? 私はお祖父ちゃんについてたから、農業やちょっとした経営のことはわかるけど、狩猟の仕方はわからないよ。あとは私の趣味は、お菓子作りとネット小説とテレビゲーム、部活は一応陸上やってたけど、ど…
「マッシュ兄さん。それでは、辺境に出てくる魔獣というのはどのような生き物なんでしょうか?」 「そうだね。都市部で暮らしていては縁のない話だね。魔獣というのは、人や家畜を襲ったり、農作物を荒らしたりする獣のことだよ。名前を言ってもわからないと思うけど、簡単に説明しておくね。辺境の地には、色々な魔獣がいるが危険で厄介なものについては、魔熊(デモンズベア)、魔猪(デモンズボア)、魔狼(デモンズウルフ…
「それで、うちは色々な農作物を作っているんだが代表的なものは主穀物である麦だ。そしてそれを収穫したものを細かく粉砕して小麦粉にしてものを、ガーネットのいた都市などに輸送船で運んでいるんだ。他にも、豚や、牛などの家畜用に、稗(ひえ)、粟(あわ)、黍(きび)、稲なども栽培していますね。」 「なるほど沢山の種類を栽培しているんですね。そうなると、かなり広い土地が必要ですね。」
ふ~~契約が終わったけど、前世で色々と農家のお祖父ちゃんのお手伝いをしていてよかったわ。 お祖父ちゃん、田んぼで、稲作ったり、小麦作ったり、それから2次産業からの販売までしている地元でも有名なお祖父ちゃんなんだよね。 毎年、麦を作る面積が不足しているから、同じ集落の人に土地を借りに行くんだ。私もよくついて回ってた。その時に、契約書のこととか、農作業のこととか、2次産業について…
「それで大切な話というのはなんだいガーネット。私達にも関係あることなのかな?」 と、ごくっと唾を飲みこんで緊張を押し隠し、質問してくるお義父様。 「ガーネットさん。無理難題はやめて下さいよ。」 と予め先手を打って牽制してくるマッシュ君。二人とも小娘相手にビビり過ぎですってば。 「ええ、お二人に関係があるといいますか、お二人も含めて関係があると申…
「レディアントさん。それはいささか虫がよすぎるのではないですかね。もうガーネットさんは、うちの子だ。返せと言われて返すわけにはいかないんですよ。」 「そこをなんとか、ベジタルさんお願い出来ないだろうか。うちとしてもまた、上流貴族として、立て直したいのだ。ガーネットの力があればそれがたやすくなる。それにここまで育てたのは私達によるものだろう。返してくれてもいいじゃないか。」
メリーナともお友達になれたし、私は嬉しくなって、ルンルンっと鼻歌を歌いながらスキップして、ベジタル家の待っている控室に行った。 『コンッコンッ』「ガーネットですわ。」 「入っていいぞ」 私は許可を得たので、入って皆さんに挨拶をした。 「おはようございますわ。ベジタル家の皆様。レディアント・ガーネットです。今日からお世話になりま…
ごはんもお腹一杯食べたし、明日の準備もしたしバッチリだね。 ◇ ◇ ◇ ◇ 翌日 ◇ ◇ ◇ ◇ 『ガチャッ』扉が開いて、昨日のメイド長が入ってきた。 「おはようございます。ガーネット様」 「おはようございます。」 私は優雅にスカートの裾を摘まんでお辞儀をした。これやってみたかったんだよね。地球だと、スカートを履いて、外…
さ~お父様もみんな出て行ったことだし、私は今の内に明日のための準備をしておかないと。さっきもらったお父様の契約書はしっかりと保存して持って行かないとね。 私がこれから辺境の地で頑張るのだから、その成果を後で娘だから寄越せ、な~~んて言われても断るために、記憶もしっかりあるのに恍(とぼ)けさせてもらったんだから。 さっ、その前にまずはどんな顔か確認しておかないとね…
【男の娘003】私はレディアント・ガーネットの悪役令嬢みたい?
今迄のレディアント・ガーネットが体験したものが全て頭の中に入ってきたので混乱していた。 でも、なんとなくこの子がすごくダメで残念な子というのはよくわかったわ。こんな子に入るなんて、神様もなかなか厳しい試練を課されるんですね。 私は周りの喧騒など聞こえずに、自分の手足を見た。綺麗なブルーのドレスに傷一つない真っ白な手とすらっとした足。そして、金髪のストレートな髪質の綺麗…
【TS転生で悪役令嬢に!?~婚約破棄され辺境に嫁ぎ、ホットケーキで婚約金返済です。~】 作者:近衛 愛 【あらすじ】女性に憧れていた、黒沢茜(男)が女装していた所を同級生に見られた。SNSで暴露され、心ない言葉をかけられ意識を失った。神界で神に出会い自分の本心を語る。『私は生まれ変わって女の子になりたい』アカネは悪役令嬢に転生することに。転生先…
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ とても立派なお屋敷の一室にて 「お父様、お母様、なぜ私があんな辺境の下級貴族の農地になんていかなければならないのよ」 私は激高して、父と母に問い詰めます。 「ガーネット。それは何度も説明しただろう。お前の起こした不祥事により、わがレディアント家は没落してしまったんだ。このままでは、一家全員不祥事で、首が飛ぶと…
私は高校3年の黒沢茜(くろさわあかね)です。。小学校の頃から、自分の体が男であることに違和感を持つようになったんです。代わりに女性にものすごい興味を持つようになりました。 中学の時から、あこがれの女子の服をお小遣いでこっそり買って、お洒落してたりしたんです。 あるとき、同級生の男子がそれを聞きつけて、私の部屋に遊びにきました。私はその時女性らしく、優雅に過ごしていたので、まったく無警戒で…
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「ベジタルさんそちらの美しい女性をご紹介して頂けませんか?」 コンドルっぽい人がお父様に尋ねてきた。 「そうですな。ご紹介が遅れました。先日より、うちの家族の一員となった、養女のアカネです。」 「ご紹介に預かりました。アカネと言います。皆様宜しくお願いします。」 綺麗なお辞儀をスカートをつまみながら行った。 「アカネさん宜しくお願い…
それから私は、パン作りの担当になった。大人数分のタネを捏ねる力は令嬢であった私にはなく、お母様にお手伝いしてもらった。『発酵』魔法で、短時間で今迄のパン生地よりさらに膨らむ結果となった。 「さて、もういい頃かね。」 お母様がオーブンから、パンを取り出す。焼きたてのパンがでてきた。香ばしい香りがして、いまにも食べたくなってくる。私のお祖父ちゃんって、麦は作ってたけど…
その後私は、色々な魔法書を読んで、使えそうな魔法を調べていった。うん、便利100の本は結構使える魔法が多かったよ。でも、この作者の人って、あんまり適正とか考えてないのかな?だって、私みたいなレアな属性の魔法が結構載ってたんだよね。私はそれで助かったけど。 で、面白い魔法が一個見つかった。それは『発酵(フェルメンテ)』の時魔法。これが欲しかった。いや、魔物との防衛ではまったく使…
二人は調理場に戻っていった。 「お母様魔法の適正検査ありがとうございます。おかげで基本の4大属性がNGなことがよくわかりましたわ。」 『7人の小人』 「小人ちゃんたち、また、お母様のお手伝いお願いしますね。」 『イエッサー』とばかりに、私に向かって、小人達が一斉に敬礼してくる。もう、可愛いけどこれは小人じゃなくて、7人の兵隊さんだよ。 …
「そうね。なら、ちょっと魔法の適正検査やってしまおうかしら。」 「えっ、お母様、そんなに簡単に出来るものなのですか?」 「通常は教会や学校などで専用の装置を使うんだけどね。それだと、行けない子たちは適正がわからないから、民間でもできる簡単な方法があるのよ。その分、大雑把にしかわからないわ。」 二人は、話ながら地面の見えるを外に出た。お母様は木の枝を取り出して…
さて色々持ってきた本を整理しないとね。私は本棚に入っている本を一通り眺めてみた。『魔法大辞典』『便利な魔法100選―これできみも明日から大魔導士に』『魔法の基礎』『黒魔術大全』『呪いと呪術』『藁人形と供物の心得』・『あこがれの男子を落とす100の魅力』『みるみる育つバスト!これであなたも男性…
「さぁさぁアカネちゃん。しゃべってばかりだとお昼の準備が進まないよ。さぁ、こっち来て手伝って頂戴。」 「はぁ~~い、お母様」 それから、二人でお昼の準備をした。というかこのお昼は一体何人分用意しているのだろうか? 「「「ただいま~~」」」 どうやらみんな帰ってきたようだ。 「おかえりなさい、お昼の準備は出来てますよ。」 …
しばらく経った後 「あらあら、このこったら泣きつかれて眠っちゃったよ。ま~、それだけ気を張っていたんだろうね。緊張の糸が切れてしまったんだろうね。今日はゆっくり寝させてやろうかね。お休み、茜ちゃん」 お母様は私を抱っこして、そっと、部屋まで運んで寝かせてくれた。 目を覚ますと、カーテンの隙間から日がさしていた。あれっ、今って何時なんだろう?私、お母様…
「調理場にね~。上流貴族の御令嬢様がね~。それに料理はしたことないんじゃなかったのかな?」 「えぇと、それは・・・」 もぅ、ダメかもしれない。いやでも、説明ってどうやってすればいいんだろう?余計嘘ついているって思われないかな? 「ガーネット安心おし。なんのためにこの場に二人しかいないと思っているの。あなたには何か特別な事情があるんでしょう?でも、あなたは色…
「コンっ、コンっ」「ガーネット、さぁ起きて朝だよ~~~~」 昨日はそういえば、夜通し3人で話してたんだっけ。 「ふぁぁ~~あ、まだ眠たいです。」 って、窓から外を見てみると、まだ夜明け前じゃないですか。 「おやふみなさ~~~い」 誰かが部屋の中に入ってきて、私の布団を引っぺがす。 「う~寒い、お布団返してくだ…
私達3人は私の部屋に入って行った。「これがお姉さまのお荷物なんですね。結構沢山ありますわ。」 「まだ、荷物を運んでもらったばかりですので散らかってますけど、ベッドにでも座って下さい ね。ちょっと、プレゼントを探しますので。」 と、荷物を中心にあるものを、四隅に分類ごとにわけて、整理していった。キャロットちゃんには座っててもらっているけど、お母様は率先して…
1階に降りてみんなで夕食を食べた。普通貴族って、執事とかは一緒に食べないよね。でも、ここではバトリンさんたちと一緒な食卓で食べてたんだよ。ていうか、みんな私達が揃うのをずっと待っててくれてたんだよ。待たせちゃって悪いな。 でも、私が主賓だったので、そういわれると主賓より先に食事をするって出来ないよね。私の配慮が不足していたみたいです。内心頭を下げて謝っておきました。
「それは、母さん流石に難しいよ。ペガサス車は、4人乗りだしさ。ガーネットの荷物もあったから」 「それもそうね。マッシュやあなたと交代する訳にも行きませんもんね。」 「あの~~~、お父様、お母様。そのことで一つご相談なんですが……」 「なんだい?ガーネット」 「空間魔法を使えることはなるべく、秘密にした方がいいかなと思いまして。」 「あ~…
「大丈夫だよ。女性と家族だけだよ」 とマッシュ兄さんがこそっと耳元で囁(ささや)いて教えてくれた。よかったよ~。ほっとしたと思ったら自己紹介が始まった。 「ガーネットお嬢様。私はこのベジタル家の執事長を務めております。バトリンでございます。宜しくお願いします」 と一礼していた。そのときは、右手をお腹の前に持ってきての一例だった。執事服だと様になるのに、作…
ペガサス車のスピードが段々とゆっくりになってくる。 「おっと、話し込んでいるうちに、どうやら領地に着いたみたいだな。」 私は、幌の隙間から外を見た。 「わぁ~~~綺麗。」 見渡す限りの黄金の麦と稲の農地が広がっている。これは壮大な光景だよ。山の多い日本では見られない光景だよ。風に揺られる黄金がなんとも綺麗に見える。 そして、その…
マッシュ兄さんって、もしかして恰好いいかもしれない。でも、守られているばかりじゃ、なにも変わらないわよ。茜。みんなを死なせないために私が出来ることをしなきゃ。でも私の出来ることって……なに? 私はお祖父ちゃんについてたから、農業やちょっとした経営のことはわかるけど、狩猟の仕方はわからないよ。あとは私の趣味は、お菓子作りとネット小説とテレビゲーム、部活は一応陸上やってたけど、ど…
「マッシュ兄さん。それでは、辺境に出てくる魔獣というのはどのような生き物なんでしょうか?」 「そうだね。都市部で暮らしていては縁のない話だね。魔獣というのは、人や家畜を襲ったり、農作物を荒らしたりする獣のことだよ。名前を言ってもわからないと思うけど、簡単に説明しておくね。辺境の地には、色々な魔獣がいるが危険で厄介なものについては、魔熊(デモンズベア)、魔猪(デモンズボア)、魔狼(デモンズウルフ…
「それで、うちは色々な農作物を作っているんだが代表的なものは主穀物である麦だ。そしてそれを収穫したものを細かく粉砕して小麦粉にしてものを、ガーネットのいた都市などに輸送船で運んでいるんだ。他にも、豚や、牛などの家畜用に、稗(ひえ)、粟(あわ)、黍(きび)、稲なども栽培していますね。」 「なるほど沢山の種類を栽培しているんですね。そうなると、かなり広い土地が必要ですね。」
ふ~~契約が終わったけど、前世で色々と農家のお祖父ちゃんのお手伝いをしていてよかったわ。 お祖父ちゃん、田んぼで、稲作ったり、小麦作ったり、それから2次産業からの販売までしている地元でも有名なお祖父ちゃんなんだよね。 毎年、麦を作る面積が不足しているから、同じ集落の人に土地を借りに行くんだ。私もよくついて回ってた。その時に、契約書のこととか、農作業のこととか、2次産業について…
「それで大切な話というのはなんだいガーネット。私達にも関係あることなのかな?」 と、ごくっと唾を飲みこんで緊張を押し隠し、質問してくるお義父様。 「ガーネットさん。無理難題はやめて下さいよ。」 と予め先手を打って牽制してくるマッシュ君。二人とも小娘相手にビビり過ぎですってば。 「ええ、お二人に関係があるといいますか、お二人も含めて関係があると申…
さて色々持ってきた本を整理しないとね。私は本棚に入っている本を一通り眺めてみた。『魔法大辞典』『便利な魔法100選―これできみも明日から大魔導士に』『魔法の基礎』『黒魔術大全』『呪いと呪術』『藁人形と供物の心得』・『あこがれの男子を落とす100の魅力』『みるみる育つバスト!これであなたも男性…
「さぁさぁアカネちゃん。しゃべってばかりだとお昼の準備が進まないよ。さぁ、こっち来て手伝って頂戴。」 「はぁ~~い、お母様」 それから、二人でお昼の準備をした。というかこのお昼は一体何人分用意しているのだろうか? 「「「ただいま~~」」」 どうやらみんな帰ってきたようだ。 「おかえりなさい、お昼の準備は出来てますよ。」 …
しばらく経った後 「あらあら、このこったら泣きつかれて眠っちゃったよ。ま~、それだけ気を張っていたんだろうね。緊張の糸が切れてしまったんだろうね。今日はゆっくり寝させてやろうかね。お休み、茜ちゃん」 お母様は私を抱っこして、そっと、部屋まで運んで寝かせてくれた。 目を覚ますと、カーテンの隙間から日がさしていた。あれっ、今って何時なんだろう?私、お母様…
「調理場にね~。上流貴族の御令嬢様がね~。それに料理はしたことないんじゃなかったのかな?」 「えぇと、それは・・・」 もぅ、ダメかもしれない。いやでも、説明ってどうやってすればいいんだろう?余計嘘ついているって思われないかな? 「ガーネット安心おし。なんのためにこの場に二人しかいないと思っているの。あなたには何か特別な事情があるんでしょう?でも、あなたは色…
「コンっ、コンっ」「ガーネット、さぁ起きて朝だよ~~~~」 昨日はそういえば、夜通し3人で話してたんだっけ。 「ふぁぁ~~あ、まだ眠たいです。」 って、窓から外を見てみると、まだ夜明け前じゃないですか。 「おやふみなさ~~~い」 誰かが部屋の中に入ってきて、私の布団を引っぺがす。 「う~寒い、お布団返してくだ…
私達3人は私の部屋に入って行った。「これがお姉さまのお荷物なんですね。結構沢山ありますわ。」 「まだ、荷物を運んでもらったばかりですので散らかってますけど、ベッドにでも座って下さい ね。ちょっと、プレゼントを探しますので。」 と、荷物を中心にあるものを、四隅に分類ごとにわけて、整理していった。キャロットちゃんには座っててもらっているけど、お母様は率先して…
1階に降りてみんなで夕食を食べた。普通貴族って、執事とかは一緒に食べないよね。でも、ここではバトリンさんたちと一緒な食卓で食べてたんだよ。ていうか、みんな私達が揃うのをずっと待っててくれてたんだよ。待たせちゃって悪いな。 でも、私が主賓だったので、そういわれると主賓より先に食事をするって出来ないよね。私の配慮が不足していたみたいです。内心頭を下げて謝っておきました。
「それは、母さん流石に難しいよ。ペガサス車は、4人乗りだしさ。ガーネットの荷物もあったから」 「それもそうね。マッシュやあなたと交代する訳にも行きませんもんね。」 「あの~~~、お父様、お母様。そのことで一つご相談なんですが……」 「なんだい?ガーネット」 「空間魔法を使えることはなるべく、秘密にした方がいいかなと思いまして。」 「あ~…
「大丈夫だよ。女性と家族だけだよ」 とマッシュ兄さんがこそっと耳元で囁(ささや)いて教えてくれた。よかったよ~。ほっとしたと思ったら自己紹介が始まった。 「ガーネットお嬢様。私はこのベジタル家の執事長を務めております。バトリンでございます。宜しくお願いします」 と一礼していた。そのときは、右手をお腹の前に持ってきての一例だった。執事服だと様になるのに、作…
ペガサス車のスピードが段々とゆっくりになってくる。 「おっと、話し込んでいるうちに、どうやら領地に着いたみたいだな。」 私は、幌の隙間から外を見た。 「わぁ~~~綺麗。」 見渡す限りの黄金の麦と稲の農地が広がっている。これは壮大な光景だよ。山の多い日本では見られない光景だよ。風に揺られる黄金がなんとも綺麗に見える。 そして、その…
マッシュ兄さんって、もしかして恰好いいかもしれない。でも、守られているばかりじゃ、なにも変わらないわよ。茜。みんなを死なせないために私が出来ることをしなきゃ。でも私の出来ることって……なに? 私はお祖父ちゃんについてたから、農業やちょっとした経営のことはわかるけど、狩猟の仕方はわからないよ。あとは私の趣味は、お菓子作りとネット小説とテレビゲーム、部活は一応陸上やってたけど、ど…
「マッシュ兄さん。それでは、辺境に出てくる魔獣というのはどのような生き物なんでしょうか?」 「そうだね。都市部で暮らしていては縁のない話だね。魔獣というのは、人や家畜を襲ったり、農作物を荒らしたりする獣のことだよ。名前を言ってもわからないと思うけど、簡単に説明しておくね。辺境の地には、色々な魔獣がいるが危険で厄介なものについては、魔熊(デモンズベア)、魔猪(デモンズボア)、魔狼(デモンズウルフ…
「それで、うちは色々な農作物を作っているんだが代表的なものは主穀物である麦だ。そしてそれを収穫したものを細かく粉砕して小麦粉にしてものを、ガーネットのいた都市などに輸送船で運んでいるんだ。他にも、豚や、牛などの家畜用に、稗(ひえ)、粟(あわ)、黍(きび)、稲なども栽培していますね。」 「なるほど沢山の種類を栽培しているんですね。そうなると、かなり広い土地が必要ですね。」
ふ~~契約が終わったけど、前世で色々と農家のお祖父ちゃんのお手伝いをしていてよかったわ。 お祖父ちゃん、田んぼで、稲作ったり、小麦作ったり、それから2次産業からの販売までしている地元でも有名なお祖父ちゃんなんだよね。 毎年、麦を作る面積が不足しているから、同じ集落の人に土地を借りに行くんだ。私もよくついて回ってた。その時に、契約書のこととか、農作業のこととか、2次産業について…
「それで大切な話というのはなんだいガーネット。私達にも関係あることなのかな?」 と、ごくっと唾を飲みこんで緊張を押し隠し、質問してくるお義父様。 「ガーネットさん。無理難題はやめて下さいよ。」 と予め先手を打って牽制してくるマッシュ君。二人とも小娘相手にビビり過ぎですってば。 「ええ、お二人に関係があるといいますか、お二人も含めて関係があると申…
「レディアントさん。それはいささか虫がよすぎるのではないですかね。もうガーネットさんは、うちの子だ。返せと言われて返すわけにはいかないんですよ。」 「そこをなんとか、ベジタルさんお願い出来ないだろうか。うちとしてもまた、上流貴族として、立て直したいのだ。ガーネットの力があればそれがたやすくなる。それにここまで育てたのは私達によるものだろう。返してくれてもいいじゃないか。」
メリーナともお友達になれたし、私は嬉しくなって、ルンルンっと鼻歌を歌いながらスキップして、ベジタル家の待っている控室に行った。 『コンッコンッ』「ガーネットですわ。」 「入っていいぞ」 私は許可を得たので、入って皆さんに挨拶をした。 「おはようございますわ。ベジタル家の皆様。レディアント・ガーネットです。今日からお世話になりま…
ごはんもお腹一杯食べたし、明日の準備もしたしバッチリだね。 ◇ ◇ ◇ ◇ 翌日 ◇ ◇ ◇ ◇ 『ガチャッ』扉が開いて、昨日のメイド長が入ってきた。 「おはようございます。ガーネット様」 「おはようございます。」 私は優雅にスカートの裾を摘まんでお辞儀をした。これやってみたかったんだよね。地球だと、スカートを履いて、外…
さ~お父様もみんな出て行ったことだし、私は今の内に明日のための準備をしておかないと。さっきもらったお父様の契約書はしっかりと保存して持って行かないとね。 私がこれから辺境の地で頑張るのだから、その成果を後で娘だから寄越せ、な~~んて言われても断るために、記憶もしっかりあるのに恍(とぼ)けさせてもらったんだから。 さっ、その前にまずはどんな顔か確認しておかないとね…
今迄のレディアント・ガーネットが体験したものが全て頭の中に入ってきたので混乱していた。 でも、なんとなくこの子がすごくダメで残念な子というのはよくわかったわ。こんな子に入るなんて、神様もなかなか厳しい試練を課されるんですね。 私は周りの喧騒など聞こえずに、自分の手足を見た。綺麗なブルーのドレスに傷一つない真っ白な手とすらっとした足。そして、金髪のストレートな髪質の綺麗…