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学園ラブコメディー小説「妄想少女」の第1話「少女走る」を連載中です。

ゆう
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2011/01/22

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  • 妄想少女/第7話 プロジェクトNANAKO 1

    西の空が朱色に染まり始めた頃、軟式テニス部の練習は終了した。 部活後の恒例となっている玄関前でのミーティングは、顧問である山口先生が職員会議で忙しいという事で、代わりに部長である奈々子が、みんなの前に立って山口先生から言付けされた連絡事項

  • 妄想少女/第6話 スタートライン 2

    桜の季節も終り、校庭にある木々には新緑の葉が姿を見せ始めていた。 放課後、奈々子は「各部の部長と副部長は美術室に集まってください」という放送で呼び出されたため、意味はわからないがきっと芸術性にすぐれているのだろう絵画や、奇妙な石工の像が置

  • 妄想少女/第6話 スタートライン 1

    短かった春休みも終り、再び新学期が始まる。 春の新学期というのは、どこかみんな浮かれがちになる。それは暖かな風が吹く陽気のせいばかりではなく、春の新学期には大きなイベントが待ち構えているからだ。「ほら、奈々子。いつまでもテレビを見ていない

  • 妄想少女/第5話 天国と地獄 4

    春休み最後の土曜日。 奈々子はピンク色のヨットパーカーに黒のジーンズという休日ファッションで、ショッピングセンターの五階にあるボウリング場にいた。「おい、市川。つぎ、お前の番だぞ」 同じレーンにいるクラスメイトの男子生徒にそう言われて、

  • 妄想少女/第5話 天国と地獄 3

    観覧車は遊園地内でもそこそこ人気のある乗り物らしく、小さな列が出来ていた。 その列の最後尾に奈々子たちは並ぶ。 観覧車には、自然と二人ずつで乗ることになっていた。澤田と岡田。そして、奈々子と磯山。 澤田と岡田は大丈夫だろうか。奈々子のそん

  • 妄想少女/第5話 天国と地獄 2

    「ねえ、次はあれに乗ろうよ」 そう言って澤田が指差したのは『日本一のスリル』と銘打ったジェットコースターだった。『史上初、無重力体験形ジェットコースター。あなたは四回転半のスリルに耐えられるか』とも書かれている。 四回転半って物凄く中途半端

  • 妄想少女/第5話 天国と地獄 1

    日曜日。 前日の晩、澤田に「どうせ暇でしょ」という、ちょっとムカツク誘われ方をした奈々子は、学校の校門脇にパーカーにジーンズという私服姿で座り込んでいた。 校庭では、野球部が隣町の学校と練習試合を行なっており、部員たちの歓声が聞こえてくる

  • 妄想少女/第4話 部長市川奈々子

    部活に行くと、珍しく三年の先輩たちがいた。「ごめんなさい、遅くなりました」 奈々子は遅れたことを詫びながら、久しぶりに部活へ顔を出してくれた先輩たちと話に花を咲かせる。 ようやく受験が一段落した三年生の先輩たちは、もうすぐ卒業なのだ。 軟

  • 妄想少女/第3話 少女、妄想す 3

    放課後の教室に、奈々子はひとり残っていた。 授業を終えた黒板を綺麗にした後、学級日誌へと鉛筆を走らせる。それが日直の仕事だった。 校庭からは部活動に励む生徒たちの声が聞こえてくる。 校舎内では、音楽室の方から吹奏楽部が演奏する「どうにも止

  • 妄想少女/第3話 少女、妄想す 2

    試合は、奈々子のいたチームが大差をつけて勝利した。バスケ部に所属する生徒が三人もいたのだから、勝って当然の試合でもあった。「ふう、暑い」 奈々子が体育着の襟の部分を摘んで、中へ風を送り込みながら言う。「あんたは頑張り過ぎなのよ。こんなのは

  • 妄想少女/第3話 少女、妄想す 1

    二時間目の授業は、体育だった。 体育の授業は二クラス合同で行なわれ、男子がグランドでサッカー、女子は体育館でバスケットボールだった。 奈々子たち女子生徒は、体操着に着替えるため、二組の教室へと移動をした。 一組の教室は男子が着替える場所と

  • 妄想少女/第2話 聖バレンタインの攻防 3

    翌朝、教室に入ると、澤田が走り寄って来た。「聞いたよ奈々子、昨日倒れたんだって。大丈夫?」「大丈夫だよ。倒れたなんて大げさ過ぎだって。ただ、ボールがぶつかって、ちょっと意識が飛んだだけ」「本当に大丈夫? 昨日、バンビちゃんから聞いた時はビ

  • 妄想少女/第2話 聖バレンタインの攻防 2

    ——遠くの方から、話し声が聞こえて来ていた。 目を開けると、そこには見覚えのあるような、ないような天井があった。 ここはどこだろう…… 奈々子が辺りを見回そうとすると、首に鈍い痛みが走った。 思わず、声を出してしまう。「あら、気が付いたみ

  • 妄想少女/第2話 聖バレンタインの攻防 1

    二月十四日。それは女の子にとっても、男の子にとっても、特別な日。 放課後の教室は、いつもとは違う空気が漂っていた。 学校へチョコレートなどのお菓子を持ってくるのは、もちろん校則違反。 だけど、抜き打ちの持ち物検査が行なわれるわけではない。

  • 妄想少女/第1話 少女走る 4

    日曜日だというのに学校へ行かなければならないということが、憂鬱だと感じるようになったのは、いつの頃からだろう。 スポーツバッグを片手に家を飛び出したのは、午前七時。 普段、学校へ行くよりも早い登校だった。 冬の新人戦。一年生部員が出ること

  • 妄想少女/第1話 少女走る 3

    放課後、部活に出るため、奈々子は女子更衣室で制服からジャージに着替えていた。 ジャージに着替え終わると、ラケットを持って校庭に出る。 校庭の半分は野球部が使っており、残った半分をサッカー部が使っているという状態で、軟式テニス部の練習場所と

  • 妄想少女/第1話 少女走る 2

    下駄箱で靴を履き代えた奈々子は、教室へと向かった。 ひさしぶりに会うクラスメイトたち。休みのあいだ、みんなは何をしていたのだろう。 休み明けの教室というのは、何処か新鮮な感じがするから、奈々子は好きだった。「おはよー」 元気のいい挨拶をし

  • 妄想少女/第1話 少女走る 1

    まるで風のようだった。 地面を蹴る白いスニーカー。そのスニーカーから伸びる紺色のソックスを履いた細い足。 膝よりも少しだけ短いスカートをはためかせながら、少女は坂道を駆け上る。 心臓破りの坂。 だれが読んだかは知らないけれど、みんながそう

  • 妄想少女 目次

    妄想少女 -Fantasy Girl- 新学期の朝、市川奈々子におとずれた転機。 妄想が妄想を呼び、妄想が現実となる。学園どたばたラブコメディーです。 ▼第1話 少女走る � � � � ▼第2話 聖バレンタインの攻防 �

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    このブログでは「ゆう」によるオリジナル小説を掲載しています。現在、連載中の小説は妄想少女 -Fantasy Girl- 女子中学生、市川奈々子の日常を描いた学園ラブコメディーです。2011/04/07 第7話 プロジェクトNANAKO�を公

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