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学園ラブコメディー小説「妄想少女」の第1話「少女走る」を連載中です。

ゆう
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2011/01/22

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  • 妄想少女/第5話 天国と地獄 4

    春休み最後の土曜日。 奈々子はピンク色のヨットパーカーに黒のジーンズという休日ファッションで、ショッピングセンターの五階にあるボウリング場にいた。「おい、市川。つぎ、お前の番だぞ」 同じレーンにいるクラスメイトの男子生徒にそう言われて、

  • 妄想少女/第5話 天国と地獄 3

    観覧車は遊園地内でもそこそこ人気のある乗り物らしく、小さな列が出来ていた。 その列の最後尾に奈々子たちは並ぶ。 観覧車には、自然と二人ずつで乗ることになっていた。澤田と岡田。そして、奈々子と磯山。 澤田と岡田は大丈夫だろうか。奈々子のそん

  • 妄想少女/第5話 天国と地獄 2

    「ねえ、次はあれに乗ろうよ」 そう言って澤田が指差したのは『日本一のスリル』と銘打ったジェットコースターだった。『史上初、無重力体験形ジェットコースター。あなたは四回転半のスリルに耐えられるか』とも書かれている。 四回転半って物凄く中途半端

  • 妄想少女/第5話 天国と地獄 1

    日曜日。 前日の晩、澤田に「どうせ暇でしょ」という、ちょっとムカツク誘われ方をした奈々子は、学校の校門脇にパーカーにジーンズという私服姿で座り込んでいた。 校庭では、野球部が隣町の学校と練習試合を行なっており、部員たちの歓声が聞こえてくる

  • 妄想少女/第4話 部長市川奈々子

    部活に行くと、珍しく三年の先輩たちがいた。「ごめんなさい、遅くなりました」 奈々子は遅れたことを詫びながら、久しぶりに部活へ顔を出してくれた先輩たちと話に花を咲かせる。 ようやく受験が一段落した三年生の先輩たちは、もうすぐ卒業なのだ。 軟

  • 妄想少女/第3話 少女、妄想す 3

    放課後の教室に、奈々子はひとり残っていた。 授業を終えた黒板を綺麗にした後、学級日誌へと鉛筆を走らせる。それが日直の仕事だった。 校庭からは部活動に励む生徒たちの声が聞こえてくる。 校舎内では、音楽室の方から吹奏楽部が演奏する「どうにも止

  • 妄想少女/第3話 少女、妄想す 2

    試合は、奈々子のいたチームが大差をつけて勝利した。バスケ部に所属する生徒が三人もいたのだから、勝って当然の試合でもあった。「ふう、暑い」 奈々子が体育着の襟の部分を摘んで、中へ風を送り込みながら言う。「あんたは頑張り過ぎなのよ。こんなのは

  • 妄想少女/第3話 少女、妄想す 1

    二時間目の授業は、体育だった。 体育の授業は二クラス合同で行なわれ、男子がグランドでサッカー、女子は体育館でバスケットボールだった。 奈々子たち女子生徒は、体操着に着替えるため、二組の教室へと移動をした。 一組の教室は男子が着替える場所と

  • 妄想少女/第2話 聖バレンタインの攻防 3

    翌朝、教室に入ると、澤田が走り寄って来た。「聞いたよ奈々子、昨日倒れたんだって。大丈夫?」「大丈夫だよ。倒れたなんて大げさ過ぎだって。ただ、ボールがぶつかって、ちょっと意識が飛んだだけ」「本当に大丈夫? 昨日、バンビちゃんから聞いた時はビ

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