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2011/01/21

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  • ハラカルラ 第40回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第30回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第40回ワハハおじさんの運転の元、助手席でモヤがジッパーを開け中のメモを出す。「どんな返事だと思う?」「その言い方って何ですか?え?〇か×かじゃなかったんですか?」後部座席から新緑が訊く。「モヤさん、気を持たせるようなことを言わないでくださいよ、どうだったんですか?」これも後部座席からである。後部座席の二人が前屈みになり助手席を見ている。ワハハおじさんのハンドルを握る手に力が入る。挟み込んだやり方が失敗したのだろうか、いや、そうであったのならば部屋の中に落ちたはずであって、あんな風に外側に見えるような位置に残ってはいなかったはず。「くっ、悪い悪い。メモに残...ハラカルラ第40回

  • ハラカルラ 第39回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第30回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第39回ワハハおじさんに続いてモヤと新緑が話す。「俺も新緑も見回りと思われる男連れしか見かけなかった。家の明かりもどこも灯っていなかったな」ということは、ワハハおじさんたちの担当した場所に怪しい場所は一か所だけということになる。それはモニターの置かれていた家。モヤから目配せを受け次にキリたちが話す。キリが泉水に目配せをする。「こちらもナギと二人で回りましたが、見回りと思われるおっさん連れ一組を見ただけです。その二人がモヤさんたちの方に行ったので、多分同じ二人連れを見たのではないでしょうか」「村の中のあちこちを見回りが歩いているのか。家の明かりはどうだった」...ハラカルラ第39回

  • ハラカルラ 第38回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第30回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第38回キリが河原に上がった。泉水とナギがそれに続く。「ここは?」「下見した渓流釣りの場所だ、方向的にまだこの先になるがそろそろ人家があるかもしれない。普通の村ならなんてことはないが、もし黒門が関係している村なら気をつけなくちゃならん。下手に河原の砂利一つ音を立てても渓流の音と聞き分けるかもしれん」「分かりました」二人の声が重なる。「よし、では進む」山の上まで来た。そこから渓流を挟んだ向こう側が見える。「ぽつぽつ明かりが見えますね。ここから見える範囲で五軒ってとこですか」「あそこが今回の村ってことですよね?」「ああ、間違いない」「どうします?ここから慎重に...ハラカルラ第38回

  • ハラカルラ 第37回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第30回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第37回「ほぅー」煉炭から渡された地図を片手にワハハおじさんが目の前の景色を目にしている。「あの山の裾野か」今回も相棒はモヤである。そしてもう一台の運転手は前回とは別人であるが、相棒は前回と同じくキリである。今回も前回同様、互いに別行動をとっている。「黒門の村のように山の中に入らなくてもよさそうですね。けど・・・やはり村ですかね」黒門の村は山の裾野の村を通り越して山の中腹辺りにあった。だが白門は山の裾野の村。裾野であるが故、町とそんなに離れていなく、村と町との区切りと言えばこの道路になる。道路の町側の反対には田んぼが広がっていて、その先、山の裾野に白門の村...ハラカルラ第37回

  • ハラカルラ 第36回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第30回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第36回「やぁ、俺をお呼びかな?」雄哉が広世を連れてきた。広世が水無瀬の前に座り、当の雄哉は水無瀬の後ろで少し離れた所に座っていて部屋から出る様子はない。「俺はいつまでここに縛られなきゃいけないんですか」「うーん、いつまでってことは無いんだけどね、取り敢えず君が落ち着いてくれるまでってとこかな?」「落ち着くも何も、俺、暴れもしてないし逃げようともしてませんよね。大体、どうしてここに縛られているかも分からない」「ああ、言い方が悪かったかな。それじゃあ言い方を変えよう。君が俺たちを受け入れてくれるようになれば、ってことで理解してもらえるかな?」「理解?理解も何...ハラカルラ第36回

  • ハラカルラ 第35回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第30回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第35回「なー、水無ちゃん、いい加減に機嫌治してよー」「別に悪くしてない」広世はもうここに居ない。結局、水無瀬にしてみれば黒門から白門に移ったというだけだった。白門は水無瀬をここから出す気はないらしい。「悪くしてないんだったらどうして俺に背中向けてんの。大体、ずっと着拒してた水無ちゃんが悪いんだろ。ラインの返事も何あれ、実家で親孝行って嘘並べて」“嘘”と言われてしまった。確かに嘘を書いた。嘘をつかれて怒りまくっていた自分なのに、その自分が雄哉に嘘をついていた。何を言い訳してもそれは言い訳にしかならない、身をもって知っている。「ごめん、そこは謝る」“謝る”長...ハラカルラ第35回

  • ハラカルラ 第34回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第30回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第34回ピピピという音が鳴った。「・・・ん」「・・・どしたの?」煉炭の二人が目をこすって工作室の長方形の机でうつ伏せていた顔を上げる。「あ・・・GPSが反応した」煉がレシーバーのマークボタンを押す。「へ・・・。あ、やった!ハラカルラを通過しても作動できたってことだよね」「だよね。でもナギが帰ってからでないと・・・」「うん、言い切れないね」ナギが操作している機械と照らし合わせてみないと、間違いなく作動しているかとは言い切れない。水無瀬からのメモを受け取った煉炭。そのあとに水無瀬にお返事のメモを書いたのだが、その時にUSBスティックに手を加えた。単なる追跡機だ...ハラカルラ第34回

  • ハラカルラ 第33回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第30回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第33回烏たちと話していた時に思い出せなかったことを思い出そうとする。『水無瀬君にも強制はしたくなかった』『あるがままを見て選んでほしかった』その前だ、その前に何と言っていた長は。「うー・・・」頭を掻きむしるがどこにも記憶が残っていない。「うん?あれ?」他のことが頭に浮かんだ。「そう言えば、長・・・ずっと水の世界とかって言ってたのに、あの時ハラカルラって言ってた」それに守り人とも。ずっとその単語は言っていなかったのに。「なんでだ・・・」その単語を知っていた、知っていて使わなかった。「そういえば」水無瀬がライたちの村に向かった時、ワハハおじさんが運転をしてい...ハラカルラ第33回

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