いつもRace to Elevenをご覧頂き、ありがとうございます。しばらく更新が滞ってご迷惑をおかけしましたが、当ブログは第87話をもってビリヤード・ウォーカー(ビリヲカ)に移転することになりました。バックナンバーにつきまして
JUGEMテーマ:連載JUGEMテーマ:連続ブログ小説 「あの男はなかなか現れませんな」 葵のお抱え運転手である瀬名は、やれやれといった困った表情を浮かべた。あの男が来てから一週間が経過していた。 「さあ…。なるように、なるわよ
JUGEMテーマ:連続ブログ小説JUGEMテーマ:連載 「なんですって!?」 ビリヤードの世界においても噂というものは一人で歩き出すらしい。ゴスロリ少女、葵の情報源は主に兄からのものだったが、彼女がライバル視している佐倉南が試合
JUGEMテーマ:連載JUGEMテーマ:連続ブログ小説 二人を乗せたマスタングは国道24号線を北上した。お嬢は赤信号で停車したときにふと助手席を見やり、涙を拭う佐倉に気付いた。 「ん…」 カーステレオもつけないで静かに車はクル
JUGEMテーマ:連続ブログ小説JUGEMテーマ:連載 「オレやったらこんな感じのセーフティやな。この状況での『攻め』はあり得へんな」 ギャラリーの一人が連れの参加者と小声で話しかけている。セーフティとは、的球をポケットインする
JUGEMテーマ:連載JUGEMテーマ:連続ブログ小説 佐倉は危なっかしいながらも辛うじて勝者側での勝ちを進め、お嬢の方はショットの安定も手伝って互いに決勝シングルへの進出を決めていた。ここからはもう1つでも負けてしまうと即終了
JUGEMテーマ:連続ブログ小説JUGEMテーマ:連載 「宇治っていうからお茶のイメージだったけど、茶畑って意外にみあたらないんですね」 「そんなこと言ってたら宇治の人に怒られるわよ。平等院だってあるんだから」 「あたし抹茶アイ
JUGEMテーマ:連載JUGEMテーマ:連続ブログ小説 「試合に精を出すのはええことやけど、なんや寂しなるな…」堀川のマスターはこうつぶやいた。 それもそのはず、試合が行われるのは平日の夜からで、堀川ビリヤードでもお客の混み合う
JUGEMテーマ:連続ブログ小説JUGEMテーマ:連載 堀川ビリヤードは、以前は昔ながらの地味なビリヤード場だった。古きを残しながらも新しさを感じさせる、今はそんな風に生まれ変わっている。そのことをお客にアピールしているのは意外
JUGEMテーマ:連載JUGEMテーマ:連続ブログ小説 「それにしても・・・」佐倉は憧れのお嬢の背中がまた少し遠のいたように感じた。彼女は常に自分よりももっと先を見据えている。遠い世界を見つめているように感じる。彼女の原動力とは
JUGEMテーマ:連続ブログ小説JUGEMテーマ:連載 第五章 ブレイクランアウト第77話 新生「堀川」とお嬢の決意 京都市の中心部よりやや西寄りに位置する堀川ビリヤードは、かつては中華料理店だった。この界隈の地主である相田氏が窮
JUGEMテーマ:連載JUGEMテーマ:連続ブログ小説 佐倉はサトの車いすを押しながら、老人ホームの庭の中をミヨ子との3人で散歩していた。秋の気配が強まり、空が清々しく晴れ渡る気持ちのいい日で、少し乾いた風が木々の間を爽やかに駆
JUGEMテーマ:連続ブログ小説JUGEMテーマ:連載 前期試験が終わると長い夏休みがやってきた。老人ホームでのアルバイトに出かけようと、アパートの玄関で靴を履き替える佐倉を大家がいつものように見守っていて、この夏の暑さとともに
JUGEMテーマ:連載 決して華やかな演出とは行かないが、『大正デモクラシーズ』の二人はちょっとフォーマルにワイシャツを着て、年代物のスラックスをはきこなし、もう一方の『昭和モボス』は赤と青のバンダナをそれぞれ頭に巻いて、タンゴ
JUGEMテーマ:連載 「なんとかサトさんに、一回でもいいから当てさせてあげたいんだけどな〜」佐倉はため息をついて、大家や石黒らを片っ端から捕まえては相談して回っていた。アイデアの中の一つがメカニカル・ブリッジを使用する方法だ。
JUGEMテーマ:連載 その後も『先生』の佐倉とタンゴのおじいちゃんのレッスンは続き、2回に1回ぐらいは当たるようになってきた。 「上手い、上手い。ナイス!」 この『先生』は『生徒』を褒めて伸ばすのが上手らしい。 「それもこれも
JUGEMテーマ:連載 その後のレクリエーションルームは、ミヨ子おばあちゃんが腰掛けた椅子の周囲に、他の老人たち数人で埋められることが多くなった。館長が気を利かせて、中古のテレビをどこからかもらってきてくれて、佐倉が説明書を読み
JUGEMテーマ:連載 「こんな時間にどこに行くんだい?」 老人ホームの館長が二人に訊ねると、岩倉は庭の方を指さし、館長はゆっくりと頷いた。 かつては豪邸だった広い庭の中を、岩倉はゆっくりと歩き、佐倉はそれに従った。 「あた
JUGEMテーマ:連載 「へえ、ミナミちゃんが四つ球を…ねぇ」 マンガ喫茶で集った面々からそのことを知ったお嬢が感心してそう言った。 「まあ、手球の動きを理解するには手っ取り早くてよさそうやけどな」 「まさか、佐倉さんがそこまで
JUGEMテーマ:連載 黒いセンチュリーが堀川ビリヤードの前に停車した。緑地に白文字で88のナンバーが刻印されたプレートは、日本酒の原料が米であることから米の字を分解して「八十八」を縁起物とした造り酒屋の娘、酒井葵が乗っている。
JUGEMテーマ:連載 佐倉が電車に乗って向日市の駅で降りると、改札口を出たところで岩倉が待っていた。動きやすい服装でとのことで、佐倉はジャージを着ていったが、岩倉は白いTシャツにブルージーンズという出で立ちだった。二人は駅から
JUGEMテーマ:連載 「あー、なんか、バイトだるいなー」 一般教養の大教室で、佐倉は机の上に両腕を投げ出して、腕の上にあごを乗せながら言った。いかにもけだるそうだ。 「いっそのこと、辞めちゃえば〜?」可南子は一見、無責任そうに
JUGEMテーマ:連載 佐倉がバイトしていた喫茶店は常に賑わいを見せていた。ショッピングや観光のちょっとした息抜きにちょうど良い場所でコーヒーやケーキも評判、情報誌にも頻繁に掲載されるほどの人気店だ。そうなればバイトのシフトも頻
JUGEMテーマ:連載 翌日のアルバイトも授業が終わってからの遅番だった。そんなにがむしゃらに働かなければならないほど、佐倉は困っていなかったが、何かしていないと落ち着かないのである。 店には社員やアルバイト含め、常時10人程度
JUGEMテーマ:連載 馬子にも衣装の言葉がぴったり似合いそうなぐらい、佐倉は張り切ってめかし込んでいた。アパートを出ようとするときに大家と出くわした。 「今日はなんだい? めかし込んじゃってさ」 「アルバイトの面接なんです。河
JUGEMテーマ:連載 私鉄電車の地下階段を上がると、そこは観光客も賑わう繁華街だった。佐倉はお嬢からの伝言を頼りに人混みをかき分けるように、時には人混みに流されそうになりながら目的地を目指した。土産物屋も建ち並ぶ商店街の辻を折
JUGEMテーマ:連載 「で、どうすんのさ〜?」退屈な一般教養、社会学の教室で、同級生の可南子は佐倉に尋ねた。 「うーん、ビリヤード、辞めちゃうかな〜って」ホームを失った佐倉は、和気藹々と皆で仲良く過ごしていた空間を突然奪われた
JUGEMテーマ:連載 円筒形の白い石油ストーブの中で、灯された炎がオレンジ色に光り、相田邸の離れを静かに暖めている。春の到来が近づくにつれ、冬との別れを惜しむように外の天候は荒れていた。不気味なほどの濃い灰色の雲が空を覆い、時
JUGEMテーマ:連載 真っ暗で焦げ臭い店内には二人の男がカウンターの椅子に腰掛けていた。一人はこの店のマスター、そしてもう一人は”世話焼き”の石黒である。 「やれやれ、やっと落ち着いてきたよ」マスターは天井に向けて照らしてい
JUGEMテーマ:連載 翌日になってゴスロリ少女の兄、酒井正人が堀川ビリヤードを訪れたのは午後6時を過ぎたところだった。妹とは違って徒歩で店のドアを開けて普通に入店し、手にはキューケースの他に洋菓子屋の袋を下げていた。 「昨日
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