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初冠 https://uikoburi.jugem.jp/

『伊勢物語』を中心に古典や和歌に関するあれこれを書き綴っています。

『土佐日記』『蜻蛉日記』『枕草子』『源氏物語』や和歌、古典に登場する植物など目の留まったものを、語句や表現について心の赴くままに調べ、書いています。 時折、四季の名所や古典文学に縁のある場所の紹介も。 どうぞよろしくお願いします。

かんみ
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2010/11/25

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  • 風のうしろめたさに

     先週、庭の枝垂れの白梅が満開を迎え、窓を開けるとほのかに香りが届くようになりました。ところが、良い季節だなあと思っていたのもつかの間の出来事。その後は強風の日が続いています。香りは吹き飛ばされて何処へ行ったのやら、とても楽しむど

  • みな人の心に春ぞ立ちぬべらなる

     明けましておめでとうございます。旧年中、拙ブログに来訪された皆様に感謝申し上げます。  撮影:すしぱく(写真素材ぱくたそ) 〈 本文 〉『貫之集』第四、四○二 同じ御時の内裏の仰せごとにて&nbs

  • 柞(ははそ)の色

     撮影:あめまん(写真素材ぱくたそ) “紅葉”というと、真っ赤な楓(カエデ)の姿がまず思い出されます。けれどすっかり秋も深まった10月末〜11月にかけて、山や森に出かけると楓の赤以外にも様々に色づ

  • 九月十三夜

     今年の十月十三日の夜は陰暦九月十三夜、後の名月にあたります。陰暦八月十五夜の月を鑑賞する、いわゆる中秋の名月はよく知られた風習ですが、それと同様に陰暦九月十三夜の月を鑑賞する風習があります。 〈参考〉八月十五夜の記事は

  • 小大君 降らぬ夜の心を知らで

     平安時代中期の歌人、小大君の詠歌の魅力が詰まっていると思うものを一首。 画像:写真素材足成 枯れた薔薇の花〈本文〉『拾遺集』巻十三、恋三、七九七 題しらず 東宮左近 降らぬ夜の心を知らで大空の雨をつらしと

  • あれたる宿のたますだれ哉

     1週間ほど雨が続いているせいか、ここのところ雨に関連した和歌に目がいきます。前回から“露”つながりでこちらを。   〈本文〉『能因法師集』、九九 くものいに露のかかれるを見て

  • 萩の露

     画像:無料写真素材 花ざかりの森 ヤマハギ 〈本文〉『古今集』 巻四、秋歌上、二二二 題知らず よみ人知らず  萩の露玉に貫かむと取れば消ぬよし見む人は枝ながら見よ  ある人の曰く、こ

  • 八月十五夜

     今宵は陰暦八月十五夜、中秋の名月にあたります。    〈本文〉『貫之集』第四、四七七 八月十五夜  月ごとにあふ夜なれども世を経つゝ今宵にまさる影なかりけり &nbs

  • 秋来れば野もせに虫の織り乱る

    この頃になると、日暮れと共に我が家の庭のそこかしこでコオロギなどの様々な虫達が鳴き始めます。さあ、秋の開演だと言わんばかりに。撮影:つるたま(写真素材ぱくたそ) 〈本文〉『後撰集』、巻五、秋上、二六二 題しらず

  • 天竺牡丹の姿を追う (江戸末期の資料を中心にして)

     ※「森鴎外『田楽豆腐』の天竺牡丹とダアリヤ」を先に読んでから、ご覧になることをおすすめします。  伊藤圭介『植物図説雑纂』江戸末期〜明治時代(写)・天竺牡丹国立国会図書館デジタルコレクションより &

  • ほのかにしつるひぐらしの声

     撮影:しおしお(写真素材ぱくたそ) ヒグラシ〈本文〉『後撰集』巻五、秋上、二五三 題知らず よみ人知らず 秋風の草葉そよぎて吹くなへにほのかにしつるひぐらしの声〈 現代語訳 〉 題知らず

  • 宵の間に出でて入りぬる三日月の

       画像:写真素材足成 〈本文〉『古今集』巻十九、雑体、誹諧歌、一○五九 題知らず よみ人知らず  宵の間に出でて入りぬる三日月の割れてもの思ふ頃にもあるかな &nbs

  • 夕づつの星

     画像:写真素材足成 右上の白い点は金星 〈本文〉『忠岑集』六二 日暮るれば山の端出づる夕づゝの星とは見れどはるけきやなぞ  〈 現代語訳 〉 日が暮れると山の端から出てくる

  • 玉だれの御簾の間とほりさやけきは

     撮影:しおしお(写真素材ぱくたそ)〈本文〉『大弐高遠集』玉だれの御簾の間とほりさやけきは星にはあらじ夜半の蛍か〈現代語訳〉御簾の隙間を透かして見える冴え冴えとした光は星ではあるまい、夜更けの蛍なのか岩波書店・新日本古典文学大系『

  • 『蜻蛉日記』中巻、降る雨のあしとも落つる涙かな

     ※今回見る『蜻蛉日記』の箇所は、中巻「なびくかな思はぬかたに呉竹の」の記事の直後に続く部分です。ここに書いている試論は、私が検討したことをざっとまとめたものです。諸注釈書とは異なる見解もままありますので、その点ご注意ください。&

  • 森鴎外『田楽豆腐』の天竺牡丹とダアリヤ

     数年前、様々なダリアを見てみたいと思い、4000種ものダリアが栽培されているという東京・町田ダリア園へ出かけました。訪れたのは七月上旬でその年は少々早かったものの、豊富な品種数で楽しめました。今年は7月1日から開園。開花状況は園

  • 久方の月人男(つきひとおとこ)

     本日は新暦7月7日、七夕です。七夕というと現代では夏のイメージがありますが、旧暦七月七日は今年で言うと八月九日に当たり、季節の区分としても秋となります。   撮影:すしぱく(写真素材ぱくたそ)道に差

  • 曾禰好忠の夏の歌 その三

     ※「好忠の夏の歌 その二」から続いて、第三回です。 撮影:すしぱく(写真素材ぱくたそ)〈本文〉『曾禰好忠集』、一七六 六月をはり 下紅葉秋も来なくに色づくはてる夏の日にこがれたるかも 〈現代語訳〉 六月終

  • 曾禰好忠の夏の歌 その二

    ※「好忠の夏の歌 その一」から続いて、第二回です。 撮影:すしぱく(写真素材ぱくたそ) 〈本文〉『曾禰好忠集』、一六七 六月中 燃ゆれどもけぶりもたゝぬ夏の日の暑さぬるさをしのびてぞ経る〈現代語訳〉 六月中 燃えるよ

  • 曾禰好忠の夏の歌 その一

    夏の歌と言えば曾禰好忠(そねのよしただ)。それ位、私には夏の歌の印象が強い平安時代の歌人です。和歌において四季では春と秋にとりわけ関心が寄せられる風潮があり、例えば三代集(『古今集』、『後撰集』、『拾遺集』)での四季歌の歌数を見れば、圧倒的

  • 『蜻蛉日記』中巻、なびくかな思はぬかたに呉竹の

    ※「「思はぬ方」について考える」と『伊勢物語』の112段「思はぬ方」を踏まえてご覧ください。「思わぬ方」の検討を経て、いよいよここのところずっと頭を悩ませてきた『蜻蛉日記』の次の歌を見てゆきたいと思います。 写真素材足成〈 本文

  • 112段 おもはぬ方にたなびきにけり

     強い風にたなびく煙※「「思はぬ方」について考える」を読んでから、この記事を見ることをおすすめします。〈 本文 〉『伊勢物語』112段 むかし、男、ねむごろに言ひ契りける女の、ことざまになりにければ、 須磨の海人の塩焼く煙風をい

  • 「思はぬ方」について考える

    『蜻蛉日記全注釈 上巻』(柿本 奨氏、角川書店 、1966年)を読んでいて、おやと思うことがありました。今後解釈したい部分と関わるものなので、検討したことをこちらに書き留めておきます。柿本氏の『拾遺集』963番歌の解釈についてです。&nbs

  • 梔子こぼれ話

     八重咲きのコクチナシ。花径は約5cmほど、葉も梔子に比べ小さいです。 前回の梔子の記事を書いていて思ったのですが、かつてはその染め色であったり「口無し」と掛けて詠まれるばかりだった梔子が、いつ頃から梔子の花そのものや香

  • 梔子(くちなし)の染め色

       空気もジメジメとして肌にまとわりつくようなこの時期、庭の梔子(クチナシ)の花から甘やかな香りが風にのって届きます。今年は例年よりも早く6月6日に開花しました。梔子はアカネ科クチナシ属の常緑潅木。キンモクセ

  • 昼の月

    青空にぽっかりと浮かぶ月を見つけて、幼い頃、昼に月が見えるのが不思議で仕方なかったことを思い出しました。お月様は夜のものだと思っていたのです。でも長じて太陽との位置関係によっては月は昼間も見ることができるのだと知った時、それはもうすっきりし

  • 青梅市・吹上しょうぶ公園

       そろそろ花菖蒲の時期だなあ…というわけで、以前訪れた東京・町田市にある吹上しょうぶ公園をご紹介します。吹上しょうぶ公園は、谷戸(やと)と呼ばれる自然の谷地、湿地を保全するためにつくられた花菖

  • 夏は緑の葉のみ繁れば

     写真素材足成〈本文〉『後撰集』巻四、夏、一六五 題しらず よみ人しらず にほひつゝ散りにし花ぞおもほゆる 夏は緑の葉のみ繁れば〈現代語訳〉 題しらず よみ人しらず 美しく咲いては散り咲いては散り

  • 睡蓮と未草(ひつじぐさ)

     外来種の温帯性スイレンこの頃になると、公園や庭園、寺社の池に睡蓮の花が咲いているのをよく見かけます。早いと5月の新緑の頃から始まり、夏を越えても花を見かける開花期の長い水生植物です。今日目にする多くは明治以降観賞用として入ってき

  • 日野・高幡不動尊の紫陽花

    東京日野市にある高幡不動尊金剛寺。寺伝によれば平安初期に開山した古刹で、平安時代に創られた丈六不動三尊も安置されています。関東三大不動の一つに挙げられ、都内屈指の紫陽花の名所としても有名で、多種多様なアジサイの花姿を楽しめます。写真は全て、

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