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アメリカ、バーモント州より。
俳句、短歌、その英訳と、毎日の生活や思い出をエッセイ風に、写真と共に紹介しています。どうぞよろしく。
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2010/09/24
2022年12月
父からの贈り物なり毎日のメールに返事を書いてくれたり
目を開けることの難儀はどれほどか重荷をおろし帰れと呼ばれ
手に皺がありて浮腫みがひいてきたあの日信じた父の回復
日本語の本のみ並ぶ本屋さん日本で一番行きたいところ
クリスマスは一番日記が長くなる5年日記の5行は足りぬ
音楽に合わせて踊る暖炉の火
暖かき家母にあり降誕祭
クリスマス前の停電闇ありてこその光を忍びて待ちぬ
思い出すことの楽しみ冬菫
後悔はしないと決めて蓼の花
天と地で共に祝いしクリスマス
蝋燭を灯し世界を眠らせぬ
1か月ぶりのピアノや草の花
冬至の火雪の祠に灯したる4時47分光戻りぬ
悲しみと時差の頭をピノキオのストップモーション揺さぶりおこす
時差の頭かんがえることできなくて菓子の紙にて鶴折り続けん
風邪の子にハーブティーとスチームバス
天国の父と一緒に冬ごもり
公園で草笛を吹く友を得し晩年の父蘇す音
誕生日カードに描く赤い薔薇叔母と一緒に越して来し薔薇
握る手を離さぬ父の温もりや
握る手の握り返せし暖かさ
捕まえたトンボを逃がし落としたる補聴器みつけ今日は好日
春が来るまでがんばってと祈りつつ千鳥ヶ淵へおむすび持ちて
水筒と旅風鈴を携えて訪ねてみたし父のいる場所
美術館のあとはカレーが食べたいといわれるままにカレー屋目指す
天高し母と訪ねる美術館
あの手術あの歩行器がと思えどもなすすべはなし転院の他
罪咎もあるまま帰れと言われればすべて許して花いちもんめ
どんぐりを枯葉に並べどんぐりの方舟作る母の夕暮れ
ハンモックの後期高齢姉妹かな
ぽつぽつと友との回線繋がりて電気が通るごとく暖か
あみだくじ負けて一人でお留守番秋の一日を栗とすごせり
おろおろとしているうちにバーモントが一番きれいな時がすぎゆく
明日のことわからぬままにさんま焼く
懐かしき最初の家のありし地に咲き残りたる花を貰いし
柿の実が光る頃なり父よ父よ
すずらんという名のパン屋霧の奥
かえれやと呼ばれておりし父なれど浮腫みし手足を摩るしかなし
父からのプレゼントなり還暦のクラスの友と拳合わせて
会食はできないけれど還暦のクラスのみんな、会えてよかった
イヤホンで父に聞かせる「田園」はマスク手袋エプロンをして
1人5分1日おきに父に会う6人部屋のカーテン開けて
長き長き橋の麓の彼岸花
父の手の縛られている夜寒かな
今日は目を開けてくれたり秋澄めり
秋深し交わしたかった言の葉よ
父見舞ふ金木犀を纏いつつ
ただ一人病院に寝て戦いし父の周りに数多の天使
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