chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • だからステノはむずい

    ボクは旧エチノフォッスロカクタスが大好きです.でも彼らはなかなかの曲者です.このサボテン以前ブログで白玉として記事を書きましたが,だんだんと育ってくるともしかしてこれは雪渓丸なのか?とも思えてきました.それがこのサボテンです. さて雪渓丸にはStenocactus albatusという学名が対応されています.S. albatusがそもそなかなかの曲者で,学名と実物の対応が論争の的になっています.黄色刺で,黄色花は共通認識の...

  • 冬に咲く恵比寿笑い

    12月下旬から恵比寿笑いの中苗たちが順次花をあげ始めました.恵比寿笑いは,葉より蕾が先に出ます.年末にはすでに結構な数の花が咲いていました.今シーズン,外からハウス内に持ち込んだのは10月16日、ハウス内のサイドを下ろしたのは11月8日,さらにトンネルを閉めたのは11月28日でした.おそらく花芽は夏の終わりには形成されており,それは休眠状態にあります.落葉するのは温度にもよりますが,10月後半からです.その時...

  • 大寒のキリン接たち

    今日は大寒,暦の上では一年で一番寒い時期を迎えます.実際にここ数年のハウスの温度記録を見ても確かに最低最高ともに低めの日が並んでいます.こんな時期,ウチで最もぬくぬくのキリンの園はどんな様子でしょうか. 太平丸たちを始め,大竜冠,鯱頭(白鳥),兜,大祥冠など皆元気よく成長しています. 年明けに来た寒波ではハウスの外の最低気温は−4.5℃,ハウスの外側はビシッと凍りましたが、防寒対策をしっかりしたキリ...

  • 寒のマミたちアラカルト

    昨年は記録的な暖冬から始まりましたが,2025年の冬はどうやら平年並みの寒さのようです.年明け間も無く北日本では大雪となり,ここ讃岐平野でも何度か雪が舞いました.そんな中で冬マミたちは順々にハウスを彩ってくれています.まずはフンボルディの剽軽な顔から.これは通称白雪姫と呼ばれるタイプです. 玉翁錦は冬になると斑色が鮮やかになり,赤い花とのコントラストが美しくなります.今年も交配して種子を採ろうとして...

  • ディスコロルの1タイプ

    これはMammillaria ochoterenae FO108で,このオコテレナエは M. discolorのシノニムとされます.FO108の故郷はオアハカ州 Sierra Mixteca San Francisco Teopan付近です.ディスコロルにはたくさんのシノニムがあり,かつてはいくつもの種,亜種に分かれていました.つまりかなりの形態的変異が内包されているものと推察されます.和名も異色丸ほかいくつかが与えられていました. 刺は,5−6本の黒っぽい中刺と白い側刺とい...

  • スクレロ シェリーは冬の花

    年明け早々にAncistrocactus megarhizus var.gonzalesi KSM711(syn. Sclerocactus scheeri var. megarhizus)が咲いてきました.なんとも大人しい花です.彼らは夏にはまるで死んだように成長点が開いてすっかり寝込んでいますが,気温の低下と共にもりもり新しい刺を出して成長してきます.メキシコ北部では至る所で出会うことを以前に記事にしました.原産地におけるその変異の幅は相当なもので,これをいちいち金羅紗,黒羅...

  • 銀河 老熟と若者

    この銀河はここ1,2年ですっかり老化した様相を示しています.ウチに来たのは10年以上前のことです.これまで何度も冬期の記事に登場してきました. 銀河の学名対応については何度も書きましたので繰り返しませんが,M.hanianaの1タイプとするのが自然の様です.その上で園芸品種名として銀河が成立するためには,銀河らしい銀河はどんなものかという共通認識が必要です.ボクの中での銀河は,やはり綿毛が織りなす銀河模様が...

  • 赤味が増すヘキラン錦たち

    冬が近くなるといくつかのヘキラン錦たちは斑色が黄色から赤味を帯びてきます.この赤味の出方には個体差があるようで,ほぼ黄色のままのものもあります.やはり赤味が混ざった方が綺麗ですよね. この株は真っ先に赤みを帯びてきました.こんな色合いが綺麗です.11月,12月,1月と並べてみました. 斑柄と赤みとはあまり関係ないようで,いろんな株でこうした斑色の変化が見られます. ヘキランだけではなく,白点のあるラ...

  • 鳥の巣の後継者

    ニデュリフォルミス(M. huitzilopochtli subsp. niduliformis L1495)が12月下旬から咲き始めました.これは数年前に友人から分けてもらったものです.だいぶ大きくなってきて,3株3様の個性も見えてきました.中刺の色と長さが違うとかなり印象が異なりますね.たくさんの蕾をつけるのでかなり長期間楽しませてくれます. このマミは鳥の巣のようなという亜種名をもらっていますが,このくるくるした中とげが魅力.基本単頭...

  • 金鯱の小苗たち

    昨年秋に友人から金鯱の小苗をいただきました.かれらは冬の間も盛んに成長を続けています.小さな苗の新刺は本当に綺麗ですよね.一つ目は,ケーレスの種子のインターメディウスとのこと.これは国内ではプラチナ金鯱とか鷲爪金鯱などとして流通しています.Web上ではK.grusonii var. intermediusという表記が見られますが,何がintermedius?何と何の中間なの?と思ってしまいます. もう一方は狂刺金鯱,この苗を頂いた友人...

  • ディクサケントたち

    M. dixanthocentronは,夢の黄金なる和名をもらっているが,ほぼ使われていません.これはまだ小苗なので,本領は発揮していませんが,和名に恥じない素敵な姿になることを期待してます. これはよく似た風貌を持つM. flavicentra L680,和名は春宮.それもそのはず今はM. dixanthocentron subsp. flavicentra,ディクサケントの亜種となっています. 中刺が密にピッと伸びているので,花は開きにくそうです.花色はこの写真の...

  • 白鯱の立ち位置

    年末あたりから白鯱(Turbinicarpus knuthianus)に蕾が見えてきます.この蕾は低温下でも着実に伸び出し,冬の晴れ間に反応して花を咲かせます. 白鯱,以前はGymnocactus knuthianusでした.これが Turbinicarpusに統合され,T. saueri subsp. knuthianusもしくはT. knuthianusとなりました.このサウレイの亜種にはいろんなものがあり,イザベラエなどもその一つ.メキシコに居たイザベラエを見ると確かに白鯱に通ずるものが...

  • 新春の山城愛仙園さん

    例年1月にセールをされるのですが,今年は早め,正月早々に始まりました.まだ正月気分が抜けないまま,カクタスクラブのメンバー2人とちょっと覗いてきました. もう何回とお伺いしていますが,こんな雨の日は初めてでした.温室の中はかなり雨漏りがひどくてちょっとびっくり.屋上では細かな修理は大変なのでしょうね.相変わらずカオスの温室の中で宝探し.色々ありました,新たなそして懐かしい出会いが. 今回のお持ち帰...

  • メタボからの脱却

    以前にキリンで養成したらちょっとメタボのネオポルになってしまったという記事にしたNeoporteria clavata KK1447です.今はEriosyce subgibbosa subsp.clavataが正式な名前.あれから2年,普通に栽培するに従い,それらしい姿になってきました.もうメタボな風貌はありません. ネオポルの仲間は頂点付近のアレオーレに花が付くのですが,この株は結構中間的なところからも花が咲いています.これには訳があって,ネオポルのい...

  • 地味なマミ エリアカンサ

    この小さな柱状のマミは,Mammillaria eriacantha L1104です.故郷は,ベラクルス州 JalapaからPalma Sola辺り標高0-800mのようです.メキシコ湾に面し,標高も低いのでかなり暖かいところと思われます.Webで自生の様子を見ると,かなり傾斜のきつい岩の割れ目に生えているようです. 花は小さく全開せず,刺の色と同じなので,ほとんど目立ちません. こんな地味なマミラリアを覗き込んでいるのは,よほどの変わり者でしょ...

  • 冬の牡丹

    園芸の世界で牡丹といえば,ボタン科のPeonyのことです.寒牡丹といって二季咲き性の牡丹の花を冬に愛でるのは大変風流です.最近は一季咲きの牡丹を開花調節して咲かせて観賞する冬牡丹の方が幅を利かせています.さてサボテンの牡丹,アリオカルプスたちは晩秋に花を咲かせますが,遅れた花がぼちぼちと年末ごろまで咲いてきます.これは姫牡丹ですが,最後の開花は12月下旬になりました.力のない陽射しのお陰で,いく日も咲...

  • 黒肌明星はまだ人気なのか

    黒肌明星はそれほどもりもりとは大きくなりませんが,時間が経過するとそれなりに育っています.この2株はこれまで種子採りに活躍してきたものです.じっくり見ると確かに独特の雰囲気を持ったサボテンですね. たくさんは蒔きませんが,毎年少しずつ蒔いて実生苗を作っています.小さいうちから咲くので,それなりに見ていて楽しいものです.作る実生の数が限られているからでもありますが,なかなか変わったものは出てきませ...

  • 冬来たりてネオポル輝く

    今日から寒の入り.早咲きのネオポルが咲き始めると冬が本格化するのですが,この花を見るのがこの季節の楽しみの一つでもあります.これはNeoporteria rapifera KK120,黒肌と黒刺が美しいネオポルです. これは2年前にキリンで育成したもので,径もできて貫禄も出てきました.これぐらいから少し立ち上がりかけぐらいが見頃ですね. 同期で接木をしなかったものも,小さいながら花を咲かせ始めています.実生のものは小さくで...

  • 2025今年の抱負

    いつものように初詣をして,諸々をお願いして来ました.歳を重ねるごとに時間は加速度を増して過ぎ去っていくように思えます.たいそうな目標を立てても,掛け声倒れになりかねません.なので,今年は事細かに抱負を書くのはやめにしました.シンプルに3つ.1つ サボテン栽培を心底楽しみます1つ 何事も先送りせず積極的に行動します1つ 心も身体も健康に生きます あれ?これでは評価の仕様がないんじゃないの?いいんですこ...

  • 謹賀新年2025

    明けましておめでとうございます.2025年が全てのサボ友さんにとって素晴らしい年になりますように. 面白い,なるほど,へーそうなの?などと思ったら下のサボテンの文字をポチっと押して応援して下さい、よろしくお願いします.にほんブログ村...

  • 大晦日に想う

    2024年もあとわずかとなりました.リタイアして3年目の今年,日々のサボテンの管理や畑・庭のメンテはすっかりルーティン化しました.しかし,今年はチリへ行こうと新年から意気込んでいたのですが,春頃に実現が難しいと分かるとなんとなく目標を失った様になり,ボーッとした日々が続きました.これが噂の老人鬱か?と不安になりましたが,幸い植物たちは縮かけた脳に適度な刺激を与え続けてくれ,なんとか持ち堪えました....

  • 2024今年の振り返り

    もう2024年もあと少し,ちょっと立ち止まって今年のこと思い返す時期です.正月に書いた今年の抱負に沿って,この一年のサボ活を振り返ってみました.抱負①自らの感性を信じて様々な育種に取り組む. 太平,ランポー,マミなどいくつかの継続並びに新規の育種を進め,それなりの成果を実感しました.ただヒトの欲はしばしばヒトの目を曇らせます.要らない交配をして,肝心の交配が疎かになったこともあり,反省することもしば...

  • 黒兜の実生

    以前に黒兜を手にしたことを記事にしました.小さいながら開花したので,せっかくなので大イボルリ兜の花粉を乗せて種子を採りました.予想では黒肌は顕性なので実生は黒肌になるはず.比較のために普通の兜と一緒に種子を蒔いてみました.結果は予想通り,左は普通の兜,右は黒肌の後代,肌黒はしっかり現れています.黒くない,ただ赤いだけではないかと思われるかもしれませんが,そもそも黒肌というのは赤い色素が過剰に集積...

  • 逆は真ならず玉翁

    11月下旬,玉翁(Mammillaria hahniana)が咲き始めました.以前にも書きましたが,玉翁と玉翁殿は別種とするには根拠が曖昧ですが,園芸品種としては区別するに足る十分な違いがあります.ただ,これらの中間型はいくらでもあるので,玉翁殿は玉翁の中の長毛優良タイプを指すとした方がスッキリしそうです.しばしば玉翁と玉翁殿の違いの一つとして開花期の違いが挙げられ,確かにいわゆる玉翁殿の開花は春になってからです.下...

  • メリークリスマス

    To my cactus-loving friends,May the spirit of Christmas bring you peace and happiness....

  • 古い接木の紹介記事

    イギリスのサボテン・多肉植物協会のFBに古い接木の紹介記事が載っていました.書いた人はどうやら日本人です.このFUJIO HIRATAというのは何方かなと思い色々調べてみました.あるところで平尾博さんが,「実生接というものの始まりは1950年代後半」で,「東京・上野の松坂屋の近くで印刷業を営んでおられた平田藤男さんが考案されたのが最初と思う」と書いておられます.この平田藤男さんがこの写真のノートの著者と思われます...

  • 冬至 2024

    今年も冬至がやって来ました.先週あたりからようやくこの時期らしい天候になり,晴れるとハウス内はポカポカ,日が翳ると一気に気温は下がります.特にこれといってする事もなく,サボ活も一休みの時期です.ついこの前までハウス内を跳ねていたアマガエルくんもすっかり見なくなりました. 冬マミたちがだんだん花数を増やしつつあり,ハウス内で腰掛けてサボテンたちをボーッと眺めるには良い季節です.冬至が過ぎると寒さは...

  • アロハオ

    ハオかなと思ったらアロエでしたってヤツ,Aloe haworthioidesです.マダガスカル原産,随分前にパキポを見に行ったマダガスカルでは,正直ほとんどアロエは目に入りませんでした.でも結構たくさんマダガスカルアロがいるんですよね.このハオもどきのアロエは,ハオ似だというより最小のアロエということが売りの一つです.アロエらしく冬に花を上げてきました. 覗き込むと葉の鋸歯は大変美しいですね. 気温の低い時期です...

  • 霧棲丸の親子

    霧棲丸は昔からあるサボテンです.平尾さんの原色サボテン写真集や佐藤さんの原色サボテン事典ではM.woodsiiの学名を当てていますが,M. hahniana subsp. woodsiiとする見解もあります.さらにJohn PilbeamのThe Cactus File Handbook 6 Mammillariaではこの亜種扱いも中刺が黒いという点だけの違いであり多くの中間型が見られることから疑問視され,M.hahniana に含められています. 多毛霧棲丸として手にしたものですが,こ...

  • キリンの園は本格的防寒開始

    キリンの園があるハウスは,11月10日すぎに内張カーテンを張って,10月下旬にとりあえず上に乗っけていたトンネルも11月末からは張りっぱなしに,中はいつもポカポカです. 12月も半ばになり,キリンの園の防寒対策を本格化させました.最後の仕上げは,シルバーポリトウの開け閉め開始です.これによりキリンに乗ったサボテン達の成長を継続させることが出来ます.もちろん12月,1月の成長は緩慢なのですが,春の立ち上がりは...

  • ヘルナンデシーが冬を告げる

    ヘルナンデシーは春告げ鳥ならぬ冬告げマミです.これが咲いてくると間もなく冷たい風が吹くようになります. 実生を箱植えして一斉に咲く様を見たくて数年前から毎年少しずつ蒔いています.結構小さい時から咲いてくるので,育苗箱で育成中から賑やかに咲いてくれます. この小さなマミは水やりに気を遣います.ただ普通は気を遣うと言うと水のやり過ぎに注意することを指すのですが,この場合はどちらかといえば逆で,干から...

  • 外組のスプラフォリアータ

    その独特の姿が人気のアロエ・スプラフォリアータ(Aloe suprafoliata),でも Book Aloeだったのはいっときの事でした.葉が旋回を始め,ただのアロエになってからは庭の片隅に置かれています.それでも毎年着実に葉を展開し,アロエらしく寒くなってから花を上げてきました. 日当たりの良い玄関先に移して花が咲く様を観察することにしました.昨年は背の低い防寒カバーの下に早々に押し込んだので,花芽は出たものの折れ曲...

  • 大雪のリトープス

    毎年のことですが,12月になってからウチのリトたちが花の盛りを迎えます.寒くなってからの方が,リトの窓の模様が綺麗に見える様に思うのは錯覚でしょうか.これは黄金琥珀玉なのですが,いつも見るたびに不思議色合いだなと思ってしまいます. ウチのリトは年中外です.午後になって花を咲かせますが,太陽が出て暖かな日は一斉に花を開かせます.でもやはり12月,気温の上がらない日があり,そんな時はしっかり開かないこと...

  • 池袋鶴仙園2024師走

    東京に行くたびに西武の屋上を見るのが楽しみでした.西武があんなことになって,今や西武屋上の売店ということではなく,池袋の鶴仙園というべきお店になりました.今回は,広くなってから2回目の訪問です.特に目的のある買い物をするわけではないのですが,どんなものを並べているのか,いくらなのかなど観察するのが面白いです. 今の季節,リトやメセンが表に並び,冬型多肉などもあって,いつもながら多様な品揃えです....

  • 小さきもの達を覗き込む

    小春日和の中,ハウスの中で覗き込む小さな世界.健気に咲く小さなサボテンを眺める幸せな時間.ヘルナンデシーはこんなひと時に最適なサボテン. マミ ラヨネンシス(M.rayonesensis ML453),他に押しつぶされそうになりながら花を着ける逞しさ. 黒肌明星たち,普通の明星より小さくても咲く傾向にあるように思う. そして白星ピンク花.この時期の定番.こんな小さくてもいくつも蕾を上げるのだから大変ながんばり屋さんだ...

  • グランカクタスさん2025師走

    もしかして1年ぶりかな,と思いつつ千葉ニュータウン中央から歩いてグランカクタスさんに向かいました.ハウスはすっかり冬支度,遮光のために張っていた防風ネットはハウス中央にまとめられ、二重張りにしたハウスの中では,夕方になると棚の上に更にビニルをかけておられます.ここはかなり冷え込む所のようです. 園主の佐藤さんはすっかりお元気になられたようで安心しました.色々とお話を伺いましたが,今のSNSでの情報の...

  • 紅花ウチワ接のボンニアエ

    今月のカクタスクラブのミニ品評会のお題は「接木もの」です.ウチには接木されたものがないわけではありません,いえキリン接ならたくさんあります.でも柱ものは全て地植えになっていますし,キリン接は観賞に耐える代物ではありません.このお題には「接降ろしは除く」となっています.あくまで台に乗っていなければならいのです.うーんと唸ってしまいました.色々ハウスを徘徊して白羽の矢が当たったのがボンニアエです. ...

  • 師走のお出かけ

    今年の師走は近年になく色々と予定が入ってきました.そんな時こそ自分で予定を立てて,自分がやりたいことを優先しなければなりません.今日からちょっと関東方面へお出かけ,いつものようにマルチタスクのトリップ,です. 牡丹の季節はあっという間に過ぎて行き,冬マミの盛りまではまだ少し時間があります.これから一年でも最も太陽の力が弱い1ヶ月を迎えます.ハウスの管理はほとんどすることがなく,入り口も閉めたま...

  • 緋牡丹錦を見て想う

    ボクが生まれた頃に緋牡丹錦なるサボテンは日本で生み出されました.以来本当に星の数ほどの緋牡丹錦の種子が蒔かれ,銘品が世に出されて来ました.一度種子を蒔いたことがありますが,ギムノは特に小さい時には斑入りなのかどうかがわかりません.せっかちなボクはとても全てを大きくして選抜するなんてことはできません.でも子供の頃にとても高くて手に入れられなかった緋牡丹錦も,今は手頃とも言える値段で結構な綺麗なもの...

  • 短い竜神木の上で

    竜神木に接木したものを降ろす方法にはそれぞれ流儀がある様です.ボクは少し面倒ですが2段階にしています.大体5cmぐらい台を残して降ろします.そして発根後の植え付けはわざと竜神木を少し見えるように浅植えします.短い台木にちょこんと乗った何となくユーモラスな姿になります. これはツルビニのニコラエ.以前に登場させましたが,ツルビニらしくずっと咲き続けています. 次はコピのモリキュラ.株の下側表皮にいく...

  • 2025サボテンカレンダー

    今年も自己満足の塊のようなカレンダーを僅かな部数だけ作り,お世話になった方,差し上げたいなと想う方に贈ることにしました.本年2024はメキシコ特集にしたので,来年はまた普通に戻しました.どの写真を採用しようかと考えるのは楽しいのですが,手元のサボテンを撮った写真ですから,バリエーションは限られています.それでも過去のカレンダーと被らないようになんとか選びました. カレンダーは近年その存在価値が大いに...

  • 晩秋のパキポたち

    11月終盤から12月にかけての時期は,パキポジウムの休眠導入期です.ハウス内トンネルの中では,まだ青々と葉を繁らしているものからすっかり落葉したものまで,色々なものが見えます. 概して実生の小さな苗は落葉が遅いようです.これは恵比寿大黒とグラキリス小苗,まだ葉を落とす気配がありません.トンネルで温度を保っているので乾かさないようにしています. 少し大きくなったものは葉を落とし始めていますが,その様相...

  • 紫の系譜

    2年前に赤ら顔の太平丸という記事で,冬になると肌の赤みが強くなる太平がいることを報告しました.その時の太平がこれで,今も変わらず紫色になっています.これは2018交配フランクリン×ニコリーです. 今ハウスを眺め回すと他にも赤ら顔のものが居ます.次は2020交配(ニコリー×雷帝)×フランクリンです. そして2020交配フランクリン×強刺雷帝. さらに2021交配フランクリン×[ニコリー×(ニコリー×雷帝)]というのも居ま...

  • 未修正・無視・太い

    以前にグランカクタスさんで,ネグレクタと言う名札の立ったツルビニを手にしました.ネグレクタって聞いたことのない変わった名前,ラテン語のnegrectaは未修正ってことらしいけど,どうしてもネグレクト(無視する)を連想する語彙.なんだこれはと思い,友人のツルビニストにお尋ねしたところ,T.sp.Negritaのことではないかとのご返事をいただきました.メキシコ サンルイスポトシ州のLa Negritaで採取されたものが,新種で...

  • ピンク花白星の改良

    ピンク花白星の花色の改良については3年前の記事で書いています.正直思うようには形質改善していません. この元株は2011年に廣仙園さんで買っています.羽毛の揃いが良いのですが,ピンクは薄い花です. 昨年の選抜株,上の株からのF2です.見比べると確かにピンクは濃くなっています.花色と羽毛の揃いに気をつけて選抜しました. さらに次世代の選抜途中の株,あまり進歩はないような気がします. 赤花の他のマミと交配...

  • シャコバの季節

    師走が近づきシャコバが咲き始めました.ずっと炎天下の露路栽培なので茎は赤茶けていますが,元気に咲いてきました.せっかくなのでしばらく玄関に飾ってやることにしました.シャコバサボテンという名は,葉の形がシャコに似ているからそう呼ばれたのですが,花の時期からクリスマスカクタスとも呼ばれていました.その後欧州産の改良された園芸品種が作られる様になり,デンマークカクタスと呼ばれるようになりました.売る方...

  • 黒牡丹交配種の姿

    ウチには黒牡丹(Ariocarpus kotschoubeyanus)と色々なレッツーサス(A. retusus)との交配種が居ます.自作のものではなく,以前にこうした交配種が気になった時期に,色々なサボテン屋さんなどで見るたびに手にしたもものです.下の3株はそれぞれ花粉親のレッツーサスが異なります.草姿は似たり寄ったり,花も似たり寄ったりで,見るべき個性がありません. そしてこの株は,やはりレッツーサスとの交配種ですが,花も黒牡...

  • 事故に遭ったザラゴザエ

    キリンに接木して気持ちよく成長していたザラゴザエ.キリンの冬の寝床を開け閉めしている際に,誤って枠の支柱をぶつけてしまい,キリンが折れてしまいました.元に戻しても切断面が綺麗に繋がりそうにありません.葉がひどく汚れていますが,これは数日前にヨトウムシ対策で粉剤を撒いたためです. 仕方なく切り取り,キリンの茎が大変短いのですが,葉を2枚温存させて挿し木しました.11月上旬,温度的には心許ない季節です...

  • 想定外の顔と花

    ラベルには玉牡丹×赤花三角牡丹となっていました.でも出来上がってきたものは,昔でいう厚葉ロイヤル皺玉牡丹とでも呼べるような顔つきです.2株あるのですが,ともに同じ系統の顔.うーんラベルを間違えたのか?と思いながら花を待っていました. 花はご覧のように典型的なレッツーサスの花で,とても赤花三角牡丹が掛かったとは思われません.花を見て,うーんやっぱりなと思いました. 多分これはラベル間違いなのですが...

  • 雪冠雲の実が伸びてきた

    時間がかかってようやく雪冠雲の後継ができたと報告したのは8月のことでした.秋になり果実が伸びてきました.最初に果実が伸びてきた時,おや?っと思いました.果実の色がうっすらピンクを帯びているのです.親の写真を確認してみましたが,記憶通り真っ白です.これじゃ雪冠雲じゃなくて桃冠雲じゃん!と思ってしまいました. さらに時間が経っていくつもの果実が伸びてきました.桃色がかった果実を出す傾向は薄れてきまし...

  • どうしたMesa

    秋にいつもの通りMesaへ種子の注文をし,返事が来て,これもいつもの通りPayPalで支払いを終え,種子を待っていました.ところが今頃になって,あなたの注文は謝絶されましたので返金します,というメールが.一体何事が起きたのか?その説明は以下の通りです. 「米国農務省との間に変化がありました,現時点では全てのサボテンはワシントン条約2号リストに載っています.現時点ではどのような書類が必要か決定されるまで私た...

  • レッツーサス3兄弟

    ウチの牡丹棚には銘品は一つもありませんが,色々な顔のレッツーサスが居ます.花が綺麗なのが良いなと思って交配した3兄弟です.ある程度のサイズになり,しっかり個性が現れてきました.牡丹類の花は数日間開いたり閉じたりしますが,その間の変化もまた見て楽しいものです. 1番目の個体の開花時は,白花で外側の花弁がはっきりとしたピンクを帯びます.開花後日数を経ると赤味が増し,夕方に閉じた花ははっきりとしたピン...

  • マミラリア協会誌2024年Nov号

    マミラリア協会誌の11月号が届きました.表紙はニヴォサ,金銀司です.プエルトリコの東にあるクレブラ島の海外の写真です.こんなところにマミラリアが居るなんてちょっと不思議な気がします.でも実際に見てみたいなあ. さて中身はマミラリア協会誌なのにテロカクタスの大統領の記事,コリファンタのC. retusaの記事があります.それもそのはず,このマミ協会の守備範囲は、マミラリア,コケミアエ,テロカクタス,ツルビニ...

  • 牡丹らしく生きる

    この小さな姫牡丹を手にしたのは一昨年のことです.それまでは接木で育成したまん丸の姫牡丹しかうウチにはいませんでした.牡丹らしく過ごさせようと,手にしてすぐに植え替えて小石に埋めました.今年の夏はことの他暑く,残暑も厳しかったので,何やら顔色が黒ずんできて,ああ腐ったのかなと思っていましたが大丈夫.季節を忘れず蕾を上げてきました. 花が咲き,こんな角度から眺めて,うん,いいぞ!と一人悦に行ってい...

  • 葉ウチワの防寒

    昨年簡単な風除けをしてやった露地植えの葉ウチワ,春先からいたく元気であっという間に倍ぐらいのボリュームになりました.秋の陽射しのもとで元気よく過ごしています. 面白いもので,葉ウチワの花は春に咲いたあと夏は一休みし,秋にまた咲いてきます.10月も終わりになってもまだ少し咲いていました. 根元には多肉らしいものを植えたくてデロスペルマを植え付けておきました.全面を覆うようになれば,雑草対策にもなりま...

  • 埋もれるアガベ牡丹

    今ウチではアガベ牡丹をほぼ小石に埋めて栽培しています.本当は黒土に埋めてイボ先だけ出して栽培すると自生地らしくなるのですが,さすがにそこまで行く勇気がなく,こんな感じで維持しています.牡丹類の栽培はどうも苦手なのですが,こうした小石を株回り敷くことにより,大いに楽になった気がします.ほぼ小石の中から花が上がってきました. 横から見ると小石の中に咲くように見え,その姿は悪くありません. 普通の視点...

  • 駄物と呼ばないで

    ごく最近のこと,普通の白星ありませんか?と聞かれ,ウチにはないねーと返事しながら,そういえば長いこと種子を蒔いていないなと気付きました.ピンク花の方は毎年少しですが蒔いてきましたが,普通の白星は大きくなった株が2つあるだけ,カキコ繁殖もしないので,手元には小苗が全くありません.実際にサボテン屋さんに行ってもあまり白星は並んでいません.すっかり駄物扱いで,増やしても売れない・お金にならないサボテン...

  • 竜角の楽しみ

    竜角牡丹(Ariocarpus scaphirostris)の独特の蕾が膨らんでくると,ああ今年もこの季節が来たなと嬉しくなります. 竜角牡丹の花は他の牡丹類にない,かわいい系の花です.開きかけの抱え咲気になった頃の姿は本当にかわいいです. しっかりと開くと雄しべがふわっと開き,それはそれでまた他の牡丹類にはない美しさを演出します.このように花が開く各ステージを愛でるのが竜角の楽しみです. この株は13年前からウチに居る...

  • 綿毛に囲まれて

    綿毛に包まれてなんだか咲きにくそうな連山(Ariocarpus fissuratus)です.でもこの時が一番美しく見えます. 人が多毛系を選抜してきたので,花が咲きにくいほど綿毛がありますが, 野生の亀甲・連山はこれほど綿毛が豊かではありません.おまけにボクは頭から容赦なくジャーっと水をかけるので,毛が固まってほつれにくくなっています.綿毛を少し外してやるとふわーっと花が開いてきます. この株は先日の亀甲牡丹同様,一...

  • 外の金鯱にカバーをかけ同居人を迎える

    この金鯱は2年前に今の場所に落ち着きました.今度3度目の冬を迎えようとしています.晩秋の陽射しのもとで元気良さそうにしています. まだそんなに寒いわけではありませんが,周りにビニルを張ってやることにしました. ちょっとスペースに余裕があるので,外組のアガベ君を同居人に迎えることにしました.今は北側の上部をすかせてあるので,晴れた日でも中がそれほど高温にはなることはありません.でもこれを設置するとい...

  • 渋さと貫禄

    日頃は地味な紫丸(Mammillaria voburnensis),花どきは少し主張しています.7年前に手にした時と比べるとすっかり貫禄が出ています. 秋の陽射しを浴びて一斉に花を開き始め,賑やかな雰囲気になりました. 花弁の外側に茶色の筋が入るクリームの花は,華やかさこそありませんが,安心感のある美しさです. 彼らの故郷はメキシコ南部からグアテマラに至る場所で,ウチの無加温ハウスは彼らにとって寒いんじゃないかなと心配...

  • 思い出の三角牡丹

    三角牡丹(Ariocarpus trigonus)の小さな株が花を咲かせました.あーこれこれと手にとってしばし眺めました.三角牡丹はとても思い入れのあるサボテンです. 牡丹類の中では異彩を放つ薄黄色の花,なんとも言えない雰囲気を持った花ですね. 昔,この三角牡丹を持っていました.セピア色の写真に映る牡丹類の中でひときわ大きな三角牡丹.おそらくこれは輸入球で,大阪エキゾチック植物研究所の黒田さんのところから買った...

  • 赤城ラウセリー

    赤城(Ferocactus macrodiscus)とテロカクタスのラウセリー(Thelocactus lausseri) が交配できると知ったのは去年のことです.恥ずかしながら,フェロとテロの属間交配が可能とはそれまで知りませんでした.早速半信半疑で赤城にラウセリーの花粉を載せてみました.ちゃんと着果しました. そして採れた種子を直ぐに蒔いて見ました.とても異属間交配種とは思えない良好な発芽です.また種間交雑種にしばしば認められる過剰な...

  • 晴れ舞台の天紫丸錦

    この天紫丸(Gymnocalycium pflanzii var.albipulpa = G.zegarae)錦はなんと13年前からうちに居ます.手にした時は6−7cmの小さな株でした.まずまずの斑柄だったのですが,成長するに従い,斑が勝っている部分が段々と肥大して行き,株全体の形が歪んできていました.斑が入った部分はどういうわけか肥大する傾向にあり,このため斑が偏った株では不整形になりやすいのです.本当にもう廃棄するかと思うほどでしたが,我慢して...

  • ウチのアルビコマたち

    アルビコマ(Mammillaria albicoma)は,淡雪丸という和名をもらっていますが,普通はアルビコマで流通しています.タマウリパス,ヌエボレオン州の比較的狭い地域が故郷です.ウチにはいくつかのアルビコマがいて,ちょうど花が咲いてきています.白マミであり,中刺の強弱こそあれ,カギ刺はありません. これは三重のコロンさんのところから来たもの. 次は奈良多肉研さんから来たもの.上に比べてややイボが小ぶりでしょう...

  • オトンナのおチビさん

    サボテンたちに影で,オトンナ ユーフォルビオイデス(Othonna euphorbioides)のおチビさんが黄色い小さな花を上げています. 花はキク科らしい頭状花序で,小花には舌状花はなく,全て筒状花です.それでもはっきりと5枚の花弁があることがみて取れます.茎の先端に複合花序を形成し,その直下の腋芽から新たな芽が出るため,花をつけた幹はその後二つに分かれることが多いようです. 茎に残る刺のようなものは花茎が枯れて...

  • 災転じた亀甲牡丹

    この亀甲牡丹は随分前におそらくオオタバコガの食害と思われる災難に遭い,成長点部に大穴が開きました.その後分枝が出てきて,復活して来ました.あれからさらに2年が経ち,7頭が全体を覆うようになって,ようやく形になってきました. とは言え全頭が一斉に開花することなく,なんとなくバラバラと咲きがちです.さらにそれぞれの頭が10cmぐらいまで大きくなればもっと見事な花姿を見せてくれるかなと期待しています. 今...

  • 小春日和のミズクエンシス

    暖かな陽差しに誘われて,ミズクエンシスが綺麗に咲いてきました.ミズクエンシスと言ってもスルコではありません.4年前にプシスの原種シリーズで紹介した旧ロビビアのミズクエンシス(Lobivia calorubra v. mizquensis TB488.1)です.やや小型のロビで年に何度も咲く素敵なヤツです. 先に紫野との交配種を紹介しましたが,彼らは大変花着きもよく,いいものだと思いました.花色のバリエーションがないのがちょっと残念です...

  • 立冬のハウス

    二十四節気の立冬は「木枯らしが吹き,冬の気配を感じる頃」とされます.木枯らしは吹いていませんが,朝の気温低下は遠からず冬がやって来ることを予感させます.温度の低下を気にするハウスから内張をしっかり留めて二重被覆を完成させました.陽がさせばハウス内の気温は30℃以上にはすぐ上がります.柱サボテンのひだに縮こまっていた雨蛙くんも昼には活動再開. 晴れさえすればハウスは30℃を超える時間を5時間ほど確保でき...

  • ツルビニ ミニムスの秋

    ミニムスが咲いていました.ツルビニたちの開花は季節外れという言葉が適用できません.不定期に年中咲いてくるからです.このミニムスというサボテンは,T. krainzianus var. minimusまたはT. pseudomacrochele subsp. krainzianus f. minimus(蕪城丸ミニムス)とされたりT. pseudomacrochele subsp. minimus (長城丸亜種 ミニムス)とされたりで,ツルビニストでないものにとってお前は誰なんだって感じになります. また茎...

  • 秋の陽の下で新しい刺を覗き込む

    盛んに秋の成長をするサボテンたちがいます.一方で春にはあれほど盛んに刺を出したのに,夏以降すっかりお休みしてしまうものたちもいます.まだ小さな苗たちは,この季節も精一杯成長してようとしており,新刺の美しさを存分に味合わせてくれます. 琴系丸(M. camptotricha)の短刺変異,欧州ではBruという品種名で流通しています.このbruの語源は何なのか,調べてもそれらしいものは出てきませんでした.新しい刺が淡い象...

  • どこが彩り豊かなの

    冬咲きのピクタ(M.picta SB944)の開花が始まっています.pictaという種小名を持つ動植物がたくさんあり,これはpictusの女性名詞形で,色彩のある,美しく色付いたなどの意味です.どうしてこのサボテンこのような種小名が付けられたのかちょっと理解に苦しみます.イタヤカエデ(Acer pictum)ならなるほどと思いますが. 一昨年の今頃,播種後初めて咲いた花を記事にしています.その時に比べて随分と大きくなり,おや?と...

  • 小さな牡丹の健気な花

    この初夏にキリンウチワに乗せたアリオが横っ腹から蕾を出しています.確か竜角牡丹を蒔いたと思ったのですが,こんなふうにイボの先にアレオレがあって正解なの?なんか違うでしょう! 数日後,健気に花を咲かせました.花を見たからと言って何者かがわかるわけではありません. 今年蒔いたアリオたちは少しずつキリンに乗せています.これはいわゆるゴジラ,小さい時からゴジラ顔です. そしてこれは黒牡丹,これまたああ黒...

  • クラバータが咲き始める

    Neoporteria clavata KK1447が咲き始めました.ネオポルらしい花です.このクラバータはこれから長期間にわたり,次々と花を上げてゆきます.ネオポルは一つのアレオレから複数の花芽を出すことがあり,これが花数を増やしている一つの要因です. クラバータの1タイプが暗黒王として日本では広く流通していますが,このFNは暗黒王に近い姿をしています.この個体は刺がやや強く正に暗黒王タイプです. 自家受粉するのかどうか...

  • 霜月始まる

    今年もあと2ヶ月となりました.いえ,まだ2ヶ月もあります.これから防寒対策が本格化しますが,毎年あーでもない,こーでもないとマイナーチェンジをしながら,冬に備えます.それが済めば比較的暇な時間がやってきます.冬の園芸の楽しみはカタログ園芸,特にサボテンの場合は種子の注文です.海外のサイトは秋に種子リストが更新されますが,人気の種子はすぐに売り切れてしまします.そんなリストを見ながら,来春向けて何を...

  • ウチワの脇芽を退治する

    先日ウチワに接木したボンニアエのことを記事にしました.キリンウチワほどではありませんが,台にしたウチワから結構脇芽が出てきます.これはもぎ取れば済むことなのですが,以前にキリンで報告した腋芽抑制剤処理をするとどうなるか試してみました。5mm程度と1cm程度の脇芽を使ってみました. 昔の記事では,イエローリボンという薬剤を使っていましたが,現在は発売中止になっています.今はキリンの腋芽抑制にはエキガゾー...

  • 減稜系太平に注目

    ゲンリョウといってもダイエットではありません.減稜すなわち稜の数を減らすことです.昨日は多稜系太平でしたが,今度は逆です.減稜というのはどうなることを言うのかと言うと,下の写真のように稜の数が突然減って行くのです.それと2つの稜が一つに融合することもあります. 今見ていて綺麗だなと思える6稜の個体です.特に花王だとか雷帝だとか刺などの形質と稜数にはリンクは見られません.こうした形質を示す個体の相互...

  • 太平の多稜系形質の集積

    太平丸は基本8稜のサボテンです.実生間もない頃ははっきりしませんが,下の写真のように1円玉ぐらいになる前にすでに8稜を示し,大株になっても同じ8稜です.多くのサボテンが成長に伴い,5,8,13,21とフィボナッチ数例に従うことを基本に増稜してゆくのとは対照的です.このように稜数が固定しているサボテンは少数派です. 以前から多稜系の太平丸には興味があり,いくつか集めていました.交配に使ったのですが,単に親...

  • メキシカーナの優しい花姿

    秋のある日のこと,ふと眺めると綿毛を被ったメキシカーナ(Geohintonia mexicana)の花姿が目に留まりました.あまりにも素敵だったので,しばし鉢を手に取って覗き込み,写真を撮りました.この株は数年前に小さなカキコを頂き,発根させたものです.しっかり刺もあって,まだ若々しい印象です. 数日するとウチにいるもう一株,古株も花を咲かせました.これは10年以上前に手にして以来,本当にボチボチを成長してきた株です...

  • ボンニアエを増やしてみる

    ウチには随分前からボンニアエが居て,増えた苗は色々な方の元へお嫁に行きました.これまでプシスに接いだりしたことがありましたが,ウチワに接ぐことはありませんでした.ほんの気まぐれからウチワ台を作って見たので,ボンニアエを接木してみました. ボクは糸かけなどという面倒なことが嫌いなので,なんでも伸縮包帯で済ませてしまいます.ウチワの刺座では包帯が留まらないので,短刺ウチワの刺を取って来て,ちょうど良...

  • 紅葉の季節

    紅葉系のヘキランたちが美しい季節になってきました.この時期,実生たちの紅葉の姿にはいつもいい色合いだな〜と目を留めてしまいます. 大体紅葉系といえば成長点付近が色付くのですが、中にはもっと下の方まで色が出てくるものがあります.この違いはなんなのか,緑の時は見分けがつきません. しっかり亀甲かつしっかり紅葉というのを目指しているのですが,小さい時の亀甲も紅葉もしばしば「二十歳過ぎればタダの人」的な...

  • クラビフォリアを眺める

    キクの季節です.仕事では長らくキクと関わりましたが,リタイアしてからは手元に全くキクがなく,このような小さなキク科の花を見て,ああキクだなーと思うくらいです. このオトンナ クラビフォリア(Othonna clavifolia)手にしたのは6年前のことです.知らぬ間に図体はでかくなりました.当時は結構高かったのですが,今やダイソーにもあるというのですから,ちょっとびっくりです. 下から覗くと茎がどのように伸びたの...

  • 秋のオブレパンダ

    ちょっと季節外れにも思える秋のオブレパンダ(Echinopsis obrepanda)です.秋らしくなって蕾が上がってきたのですが,ちゃんと咲くかなーと少し心配しながら見ていました. 例年に比べて気温の高い秋が幸いして,なんとか無事開花してきました.一般論ではありますが,ゆっくりと発達した花は概して大きく,見応えもあります. 朝ハウスに入るとしっかり咲いていました.僅かな香りも清々しく,ああ,いい花だとしばし見入っ...

  • 亀甲牡丹を眺める

    亀甲牡丹は子供の頃から馴染みのサボテンです.その頃はゴジラなんてなかったので,一生懸命亀甲牡丹と連山の違いを確認していました.何が良型なのかわからず,何が大イボなのかも曖昧でした.その後ゴジラの時代になり,今なおゴジラ自体も進化を続けているのですが,ボクの気持ちはオーソドックスは亀甲牡丹に回帰しています. ウチにいる亀甲牡丹はいわゆるゴジラを除き,それぞれ少しずつ違う顔をしています. 今ボクは再...

  • 姫明星が元気

    秋の気温低下に伴い,水を吸ってむっくりと起き上がってくるマミラリアたちを見るのは実に楽しくかつ幸せを感じます.そろそろ明星たちが開花を始める季節ですが,今年はこの姫明星がいち早く存在をアピールしています.明星(Mammillaria schiedeana)は色々なタイプがあり,交配種を含めいくつもの園芸品種が出来上がっています.姫という接頭語をつけたマミラリアはいくつもあるのですが,いずれも小さい分枝をたくさん作る変...

  • 黒肌の遺伝その後

    今年の1月に黒肌明星における肌色の遺伝について記事にしました.その際に実生の写真を載せていたのですが,それらが育ってもう花をつけ始めています. 左側が銀の明星×黒肌明星,そして右側が黒肌明星×銀の明星,どちらがどちらか見分けがつかない感じです.両方とも肌色に差は見られず,肌色が濃くなっているようです.黒肌が完全な顕性かどうかは,まだ今の段階ではわかりませんが,少なくとも肌に色素の集積はしそうです....

  • ハウスも冬支度

    一昨日最後まで残っていた薄手の白寒冷紗を外し,代わりに内張カーテンを伸ばしました.これは薄い遮光の役割も果たしてくれます.まだ肩の部分は開けていますし,サイドのカーテンも半分だけ降ろしています.これは当面はクルクルを少し開けて換気できるようにするためです. この時期の温度管理は,明け方の最低気温を気にするのではなく,どちらかといえば昼間の温度確保に重点を置きます.晴天日には朝から十分昇温する...

  • 白ランモンストの花を解剖してみた

    白ランモンストの花が正常ではないけど花粉は機能していることは先に記事にしました.その後も何度かこの白ランモンストの兄弟たちが花を咲かせましたが,皆外観は同じです. 花を縦に割ってみると,特に大きな異形はないようです.ただ明かな雌しべがありません. 雄しべだらけなのですが,その中に雌しべもどきがいました.柱頭がちゃんとできていません. 柱頭の下にある子房の部分は外観を見る限り正常にできているようで...

  • パキポたちの冬支度

    春からずっと外で雨ざらしの栽培を続けてきたパキポジウムもそろそろ中に取り入れる季節になりました.今年は春以降しばらく順調でしたが,夏の暑さは予想以上に大変でした.日中に暑くなったポリポットに水が入ると茹でパキポにならないか心配なくらいでした.灌水してもすぐに乾くし,全体にどの植物はぐったりでした.その分秋の雨の力には目を見張るものがありました.本格的な秋を迎え,パンパンに張ったパキポたちをみて一...

  • 今年も盆栽杢キリンが見事に開花

    朝ハウスに入ると何やらツンとした薬くさいような匂いが充満していました.前日の昼間留守にし,夜暗くなってからハウスを閉めたので,何か動物でも侵入していたのかとハウスを見渡すも何も変わったことがありません.側窓のクルクルを上げて水やりを開始して初めてあー杢キリンが咲いているだと分かりました.これまでは外に置いてある株が開花したのを見て,写真を撮るなどしていたので,密室ではこんなに強い匂いになるとは知...

  • 暦を忘れず白珠丸

    毎年秋になると咲いてくる白珠丸が今年も咲いて来ました.残暑が厳しく、ようやく涼しくなった9月下旬,何時ものようにちゃんと咲いて来たことに感心しました. 白珠丸には色々なタイプがあり,下の写真のような長刺タイプが最も流通しています. 長刺と言っても大株になると中刺はだんだん短くなっていくようで,図体がデカくなった分,相対的に刺短く見えることも相まって,中苗の時の刺の良さはだんだん失われてしまいます...

  • コピの花たち

    花を観賞するサボテンではないコピ達.しかし猛残暑の中でも,涼しくなった秋空の下でも,それぞれ元気に黄色い花を咲かせました.コピ達は驚くほどよく似た花を咲かせるのですが,周りの刺と肌色は様々です.そんな姿をちょっと記録してみました. 一本刺の黒士冠,それに囲まれて柔らかな雰囲気で花を咲かせていました.こんな写真にするとなかなかイケてるかも知れません. 接木のモリキキュラ,台の力を借りてモリモリ花を...

  • ベルソルディの秋の舞

    秋の陽射しの元でベルソルディが咲いています.春には大株も小株っも皆しっかりと開花してくれたのですが,諸般の事情から記事にできませんでした.なので秋の花を見て,春の素晴らしい開花を思い出しました.秋の成長期,このベルソルディも盛んに成長しています.この独特の刺は新しい時が最も美しいですね. そしてイボの間にはこの春に交配した花の果実が膨れています。もう種子が透けて見えるので,そろそろ穿り出しても...

  • 太平のしんがり

    急速に秋めく神無月の始め,今年最後と思われる太平丸の花がポツンと咲いていました.5,6月に一斉開花をする太平丸ですが,毎年のように秋にポツリポツリと咲きます.これがどのような意味を持つのか分かりませんが,同じ個体が咲くわけでもないので,個体の性質でないと思われます.すでに成長を休止している時期の花ですので,刺に挟まれ不整形となっています. これはいわゆる花王系の太平丸です.幼苗の時丸みを帯びてむっ...

  • 銀姫の咲きっぷり

    このブログに何度も登場する銀姫ことMammillaria slevinii ,今年も6月,7月,8月そして9月と何度も群花を楽しませてくれました.下の2枚の写真はごく最近9月下旬のものです.いったい1年に何花咲かせるのか驚くばかりです.普通は滅多に仔吹きをしないので、1枚目の写真のように適当なところで胴切りして多頭株に仕上げた方が見栄えがします. こんな素敵なマミラリアなのにあまり流通することはなく,知らない人も多い種,そ...

  • 今年の一番乗りは小さな亀甲牡丹

    今年の牡丹類の一番乗りは,この小さな亀甲牡丹です.全体に何やら何時とは違った開花の様子を見せるサボテンたちですが,牡丹類も何時もとは順番が違います.毎年9月頃から蕾を出して秋を待つメンバーが今年はダンマリです.やはり猛暑と猛残暑が開花時期を狂わせているのでしょうか. この株はShabomaniac!さんから頂いたもので,メキシコ産の種子由来の株です.どうやら2008年播種のようですから,すでに16年生です.彼の作...

  • マグドガリーの種子採り

    今年の初夏にマグドガリーの交配を報告しました. その後何か鞘のようなものが見えてくるかなーと見ていましたが,一向にその気配はなく.すっかり忘れかけていました.あれから3ヶ月以上経ち,ふと見ると種子が見えています.まあ,なんとダイレクトな種子の埋もれ方. これは細いピンセットで穿るしかないなと,家に持ち込みました.そしてピンセットで種子を摘むと,ポロリ,あっという間に鉢の中に消えて行きました. こ...

  • 今年もまたやられる

    今年はキリン接の穂が齧られないようにかなり気を使って防除して来ました.そんな中,手薄になった袖接のランポー錦に穴を開けられてしまいました.ある朝ふと見ると何やら白い粉のようなものが付いています.しまった,またやられたか.粉は芋虫のフン,しかも新鮮なフンなので白いのです. 振り払ってみると成長点付近に穴が空いています.穴の中でお食事中かと,穴の中を細い棒で突いてみました. 程なくして小さな芋虫が出...

  • 夜の冷気の中で

    これまで何度か開花していた鬼面角,秋がやって来たのですが,最後の一踏ん張りをしていました.せっかくなので写真を撮ってやろうと夕食が終わりすでに暗くなったハウスへ向かいました.7時すぎでしたが,まだ蕾は半開きでした.仕方なく引き返し,9時前にもう一度ハウスへ,今度はなんとか開いていました.冷気の中で咲く花は,真夏の夜の花とはちょっと違うようにも見えます. 初夏の頃はもっと早い時間に開いていましたが,...

  • 火星人らしく

    秋になったなと思ったら,ホッケアの火星人が一斉に花をつけました.とは言え地味な花なので覗き込まないと分かりません.しかし,カメラのファイダーという小宇宙の中でこの花を見ていると,もしかすると火星人という名前は花を見てつけたんじゃないのかと思えて来ました. 今から7年前に来たこの株は,だんだんと大きくなり,芸のある地下部はすっかり貫禄が出て来ました.わざわざ素直に生育していないイモを選んだのは大正...

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、さぼちゃんだいすきさんをフォローしませんか?

ハンドル名
さぼちゃんだいすきさん
ブログタイトル
さぼちゃんマイラブ
フォロー
 さぼちゃんマイラブ

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用