今年も冬至がやって来ました.先週あたりからようやくこの時期らしい天候になり,晴れるとハウス内はポカポカ,日が翳ると一気に気温は下がります.特にこれといってする事もなく,サボ活も一休みの時期です.ついこの前までハウス内を跳ねていたアマガエルくんもすっかり見なくなりました. 冬マミたちがだんだん花数を増やしつつあり,ハウス内で腰掛けてサボテンたちをボーッと眺めるには良い季節です.冬至が過ぎると寒さは...
今年も冬至がやって来ました.先週あたりからようやくこの時期らしい天候になり,晴れるとハウス内はポカポカ,日が翳ると一気に気温は下がります.特にこれといってする事もなく,サボ活も一休みの時期です.ついこの前までハウス内を跳ねていたアマガエルくんもすっかり見なくなりました. 冬マミたちがだんだん花数を増やしつつあり,ハウス内で腰掛けてサボテンたちをボーッと眺めるには良い季節です.冬至が過ぎると寒さは...
ハオかなと思ったらアロエでしたってヤツ,Aloe haworthioidesです.マダガスカル原産,随分前にパキポを見に行ったマダガスカルでは,正直ほとんどアロエは目に入りませんでした.でも結構たくさんマダガスカルアロがいるんですよね.このハオもどきのアロエは,ハオ似だというより最小のアロエということが売りの一つです.アロエらしく冬に花を上げてきました. 覗き込むと葉の鋸歯は大変美しいですね. 気温の低い時期です...
霧棲丸は昔からあるサボテンです.平尾さんの原色サボテン写真集や佐藤さんの原色サボテン事典ではM.woodsiiの学名を当てていますが,M. hahniana subsp. woodsiiとする見解もあります.さらにJohn PilbeamのThe Cactus File Handbook 6 Mammillariaではこの亜種扱いも中刺が黒いという点だけの違いであり多くの中間型が見られることから疑問視され,M.hahniana に含められています. 多毛霧棲丸として手にしたものですが,こ...
キリンの園があるハウスは,11月10日すぎに内張カーテンを張って,10月下旬にとりあえず上に乗っけていたトンネルも11月末からは張りっぱなしに,中はいつもポカポカです. 12月も半ばになり,キリンの園の防寒対策を本格化させました.最後の仕上げは,シルバーポリトウの開け閉め開始です.これによりキリンに乗ったサボテン達の成長を継続させることが出来ます.もちろん12月,1月の成長は緩慢なのですが,春の立ち上がりは...
ヘルナンデシーは春告げ鳥ならぬ冬告げマミです.これが咲いてくると間もなく冷たい風が吹くようになります. 実生を箱植えして一斉に咲く様を見たくて数年前から毎年少しずつ蒔いています.結構小さい時から咲いてくるので,育苗箱で育成中から賑やかに咲いてくれます. この小さなマミは水やりに気を遣います.ただ普通は気を遣うと言うと水のやり過ぎに注意することを指すのですが,この場合はどちらかといえば逆で,干から...
その独特の姿が人気のアロエ・スプラフォリアータ(Aloe suprafoliata),でも Book Aloeだったのはいっときの事でした.葉が旋回を始め,ただのアロエになってからは庭の片隅に置かれています.それでも毎年着実に葉を展開し,アロエらしく寒くなってから花を上げてきました. 日当たりの良い玄関先に移して花が咲く様を観察することにしました.昨年は背の低い防寒カバーの下に早々に押し込んだので,花芽は出たものの折れ曲...
毎年のことですが,12月になってからウチのリトたちが花の盛りを迎えます.寒くなってからの方が,リトの窓の模様が綺麗に見える様に思うのは錯覚でしょうか.これは黄金琥珀玉なのですが,いつも見るたびに不思議色合いだなと思ってしまいます. ウチのリトは年中外です.午後になって花を咲かせますが,太陽が出て暖かな日は一斉に花を開かせます.でもやはり12月,気温の上がらない日があり,そんな時はしっかり開かないこと...
東京に行くたびに西武の屋上を見るのが楽しみでした.西武があんなことになって,今や西武屋上の売店ということではなく,池袋の鶴仙園というべきお店になりました.今回は,広くなってから2回目の訪問です.特に目的のある買い物をするわけではないのですが,どんなものを並べているのか,いくらなのかなど観察するのが面白いです. 今の季節,リトやメセンが表に並び,冬型多肉などもあって,いつもながら多様な品揃えです....
小春日和の中,ハウスの中で覗き込む小さな世界.健気に咲く小さなサボテンを眺める幸せな時間.ヘルナンデシーはこんなひと時に最適なサボテン. マミ ラヨネンシス(M.rayonesensis ML453),他に押しつぶされそうになりながら花を着ける逞しさ. 黒肌明星たち,普通の明星より小さくても咲く傾向にあるように思う. そして白星ピンク花.この時期の定番.こんな小さくてもいくつも蕾を上げるのだから大変ながんばり屋さんだ...
もしかして1年ぶりかな,と思いつつ千葉ニュータウン中央から歩いてグランカクタスさんに向かいました.ハウスはすっかり冬支度,遮光のために張っていた防風ネットはハウス中央にまとめられ、二重張りにしたハウスの中では,夕方になると棚の上に更にビニルをかけておられます.ここはかなり冷え込む所のようです. 園主の佐藤さんはすっかりお元気になられたようで安心しました.色々とお話を伺いましたが,今のSNSでの情報の...
今月のカクタスクラブのミニ品評会のお題は「接木もの」です.ウチには接木されたものがないわけではありません,いえキリン接ならたくさんあります.でも柱ものは全て地植えになっていますし,キリン接は観賞に耐える代物ではありません.このお題には「接降ろしは除く」となっています.あくまで台に乗っていなければならいのです.うーんと唸ってしまいました.色々ハウスを徘徊して白羽の矢が当たったのがボンニアエです. ...
今年の師走は近年になく色々と予定が入ってきました.そんな時こそ自分で予定を立てて,自分がやりたいことを優先しなければなりません.今日からちょっと関東方面へお出かけ,いつものようにマルチタスクのトリップ,です. 牡丹の季節はあっという間に過ぎて行き,冬マミの盛りまではまだ少し時間があります.これから一年でも最も太陽の力が弱い1ヶ月を迎えます.ハウスの管理はほとんどすることがなく,入り口も閉めたま...
ボクが生まれた頃に緋牡丹錦なるサボテンは日本で生み出されました.以来本当に星の数ほどの緋牡丹錦の種子が蒔かれ,銘品が世に出されて来ました.一度種子を蒔いたことがありますが,ギムノは特に小さい時には斑入りなのかどうかがわかりません.せっかちなボクはとても全てを大きくして選抜するなんてことはできません.でも子供の頃にとても高くて手に入れられなかった緋牡丹錦も,今は手頃とも言える値段で結構な綺麗なもの...
竜神木に接木したものを降ろす方法にはそれぞれ流儀がある様です.ボクは少し面倒ですが2段階にしています.大体5cmぐらい台を残して降ろします.そして発根後の植え付けはわざと竜神木を少し見えるように浅植えします.短い台木にちょこんと乗った何となくユーモラスな姿になります. これはツルビニのニコラエ.以前に登場させましたが,ツルビニらしくずっと咲き続けています. 次はコピのモリキュラ.株の下側表皮にいく...
今年も自己満足の塊のようなカレンダーを僅かな部数だけ作り,お世話になった方,差し上げたいなと想う方に贈ることにしました.本年2024はメキシコ特集にしたので,来年はまた普通に戻しました.どの写真を採用しようかと考えるのは楽しいのですが,手元のサボテンを撮った写真ですから,バリエーションは限られています.それでも過去のカレンダーと被らないようになんとか選びました. カレンダーは近年その存在価値が大いに...
11月終盤から12月にかけての時期は,パキポジウムの休眠導入期です.ハウス内トンネルの中では,まだ青々と葉を繁らしているものからすっかり落葉したものまで,色々なものが見えます. 概して実生の小さな苗は落葉が遅いようです.これは恵比寿大黒とグラキリス小苗,まだ葉を落とす気配がありません.トンネルで温度を保っているので乾かさないようにしています. 少し大きくなったものは葉を落とし始めていますが,その様相...
2年前に赤ら顔の太平丸という記事で,冬になると肌の赤みが強くなる太平がいることを報告しました.その時の太平がこれで,今も変わらず紫色になっています.これは2018交配フランクリン×ニコリーです. 今ハウスを眺め回すと他にも赤ら顔のものが居ます.次は2020交配(ニコリー×雷帝)×フランクリンです. そして2020交配フランクリン×強刺雷帝. さらに2021交配フランクリン×[ニコリー×(ニコリー×雷帝)]というのも居ま...
以前にグランカクタスさんで,ネグレクタと言う名札の立ったツルビニを手にしました.ネグレクタって聞いたことのない変わった名前,ラテン語のnegrectaは未修正ってことらしいけど,どうしてもネグレクト(無視する)を連想する語彙.なんだこれはと思い,友人のツルビニストにお尋ねしたところ,T.sp.Negritaのことではないかとのご返事をいただきました.メキシコ サンルイスポトシ州のLa Negritaで採取されたものが,新種で...
ピンク花白星の花色の改良については3年前の記事で書いています.正直思うようには形質改善していません. この元株は2011年に廣仙園さんで買っています.羽毛の揃いが良いのですが,ピンクは薄い花です. 昨年の選抜株,上の株からのF2です.見比べると確かにピンクは濃くなっています.花色と羽毛の揃いに気をつけて選抜しました. さらに次世代の選抜途中の株,あまり進歩はないような気がします. 赤花の他のマミと交配...
師走が近づきシャコバが咲き始めました.ずっと炎天下の露路栽培なので茎は赤茶けていますが,元気に咲いてきました.せっかくなのでしばらく玄関に飾ってやることにしました.シャコバサボテンという名は,葉の形がシャコに似ているからそう呼ばれたのですが,花の時期からクリスマスカクタスとも呼ばれていました.その後欧州産の改良された園芸品種が作られる様になり,デンマークカクタスと呼ばれるようになりました.売る方...
ウチには黒牡丹(Ariocarpus kotschoubeyanus)と色々なレッツーサス(A. retusus)との交配種が居ます.自作のものではなく,以前にこうした交配種が気になった時期に,色々なサボテン屋さんなどで見るたびに手にしたもものです.下の3株はそれぞれ花粉親のレッツーサスが異なります.草姿は似たり寄ったり,花も似たり寄ったりで,見るべき個性がありません. そしてこの株は,やはりレッツーサスとの交配種ですが,花も黒牡...
キリンに接木して気持ちよく成長していたザラゴザエ.キリンの冬の寝床を開け閉めしている際に,誤って枠の支柱をぶつけてしまい,キリンが折れてしまいました.元に戻しても切断面が綺麗に繋がりそうにありません.葉がひどく汚れていますが,これは数日前にヨトウムシ対策で粉剤を撒いたためです. 仕方なく切り取り,キリンの茎が大変短いのですが,葉を2枚温存させて挿し木しました.11月上旬,温度的には心許ない季節です...
ラベルには玉牡丹×赤花三角牡丹となっていました.でも出来上がってきたものは,昔でいう厚葉ロイヤル皺玉牡丹とでも呼べるような顔つきです.2株あるのですが,ともに同じ系統の顔.うーんラベルを間違えたのか?と思いながら花を待っていました. 花はご覧のように典型的なレッツーサスの花で,とても赤花三角牡丹が掛かったとは思われません.花を見て,うーんやっぱりなと思いました. 多分これはラベル間違いなのですが...
時間がかかってようやく雪冠雲の後継ができたと報告したのは8月のことでした.秋になり果実が伸びてきました.最初に果実が伸びてきた時,おや?っと思いました.果実の色がうっすらピンクを帯びているのです.親の写真を確認してみましたが,記憶通り真っ白です.これじゃ雪冠雲じゃなくて桃冠雲じゃん!と思ってしまいました. さらに時間が経っていくつもの果実が伸びてきました.桃色がかった果実を出す傾向は薄れてきまし...
秋にいつもの通りMesaへ種子の注文をし,返事が来て,これもいつもの通りPayPalで支払いを終え,種子を待っていました.ところが今頃になって,あなたの注文は謝絶されましたので返金します,というメールが.一体何事が起きたのか?その説明は以下の通りです. 「米国農務省との間に変化がありました,現時点では全てのサボテンはワシントン条約2号リストに載っています.現時点ではどのような書類が必要か決定されるまで私た...
ウチの牡丹棚には銘品は一つもありませんが,色々な顔のレッツーサスが居ます.花が綺麗なのが良いなと思って交配した3兄弟です.ある程度のサイズになり,しっかり個性が現れてきました.牡丹類の花は数日間開いたり閉じたりしますが,その間の変化もまた見て楽しいものです. 1番目の個体の開花時は,白花で外側の花弁がはっきりとしたピンクを帯びます.開花後日数を経ると赤味が増し,夕方に閉じた花ははっきりとしたピン...
マミラリア協会誌の11月号が届きました.表紙はニヴォサ,金銀司です.プエルトリコの東にあるクレブラ島の海外の写真です.こんなところにマミラリアが居るなんてちょっと不思議な気がします.でも実際に見てみたいなあ. さて中身はマミラリア協会誌なのにテロカクタスの大統領の記事,コリファンタのC. retusaの記事があります.それもそのはず,このマミ協会の守備範囲は、マミラリア,コケミアエ,テロカクタス,ツルビニ...
この小さな姫牡丹を手にしたのは一昨年のことです.それまでは接木で育成したまん丸の姫牡丹しかうウチにはいませんでした.牡丹らしく過ごさせようと,手にしてすぐに植え替えて小石に埋めました.今年の夏はことの他暑く,残暑も厳しかったので,何やら顔色が黒ずんできて,ああ腐ったのかなと思っていましたが大丈夫.季節を忘れず蕾を上げてきました. 花が咲き,こんな角度から眺めて,うん,いいぞ!と一人悦に行ってい...
昨年簡単な風除けをしてやった露地植えの葉ウチワ,春先からいたく元気であっという間に倍ぐらいのボリュームになりました.秋の陽射しのもとで元気よく過ごしています. 面白いもので,葉ウチワの花は春に咲いたあと夏は一休みし,秋にまた咲いてきます.10月も終わりになってもまだ少し咲いていました. 根元には多肉らしいものを植えたくてデロスペルマを植え付けておきました.全面を覆うようになれば,雑草対策にもなりま...
今ウチではアガベ牡丹をほぼ小石に埋めて栽培しています.本当は黒土に埋めてイボ先だけ出して栽培すると自生地らしくなるのですが,さすがにそこまで行く勇気がなく,こんな感じで維持しています.牡丹類の栽培はどうも苦手なのですが,こうした小石を株回り敷くことにより,大いに楽になった気がします.ほぼ小石の中から花が上がってきました. 横から見ると小石の中に咲くように見え,その姿は悪くありません. 普通の視点...
ごく最近のこと,普通の白星ありませんか?と聞かれ,ウチにはないねーと返事しながら,そういえば長いこと種子を蒔いていないなと気付きました.ピンク花の方は毎年少しですが蒔いてきましたが,普通の白星は大きくなった株が2つあるだけ,カキコ繁殖もしないので,手元には小苗が全くありません.実際にサボテン屋さんに行ってもあまり白星は並んでいません.すっかり駄物扱いで,増やしても売れない・お金にならないサボテン...
竜角牡丹(Ariocarpus scaphirostris)の独特の蕾が膨らんでくると,ああ今年もこの季節が来たなと嬉しくなります. 竜角牡丹の花は他の牡丹類にない,かわいい系の花です.開きかけの抱え咲気になった頃の姿は本当にかわいいです. しっかりと開くと雄しべがふわっと開き,それはそれでまた他の牡丹類にはない美しさを演出します.このように花が開く各ステージを愛でるのが竜角の楽しみです. この株は13年前からウチに居る...
綿毛に包まれてなんだか咲きにくそうな連山(Ariocarpus fissuratus)です.でもこの時が一番美しく見えます. 人が多毛系を選抜してきたので,花が咲きにくいほど綿毛がありますが, 野生の亀甲・連山はこれほど綿毛が豊かではありません.おまけにボクは頭から容赦なくジャーっと水をかけるので,毛が固まってほつれにくくなっています.綿毛を少し外してやるとふわーっと花が開いてきます. この株は先日の亀甲牡丹同様,一...
この金鯱は2年前に今の場所に落ち着きました.今度3度目の冬を迎えようとしています.晩秋の陽射しのもとで元気良さそうにしています. まだそんなに寒いわけではありませんが,周りにビニルを張ってやることにしました. ちょっとスペースに余裕があるので,外組のアガベ君を同居人に迎えることにしました.今は北側の上部をすかせてあるので,晴れた日でも中がそれほど高温にはなることはありません.でもこれを設置するとい...
日頃は地味な紫丸(Mammillaria voburnensis),花どきは少し主張しています.7年前に手にした時と比べるとすっかり貫禄が出ています. 秋の陽射しを浴びて一斉に花を開き始め,賑やかな雰囲気になりました. 花弁の外側に茶色の筋が入るクリームの花は,華やかさこそありませんが,安心感のある美しさです. 彼らの故郷はメキシコ南部からグアテマラに至る場所で,ウチの無加温ハウスは彼らにとって寒いんじゃないかなと心配...
三角牡丹(Ariocarpus trigonus)の小さな株が花を咲かせました.あーこれこれと手にとってしばし眺めました.三角牡丹はとても思い入れのあるサボテンです. 牡丹類の中では異彩を放つ薄黄色の花,なんとも言えない雰囲気を持った花ですね. 昔,この三角牡丹を持っていました.セピア色の写真に映る牡丹類の中でひときわ大きな三角牡丹.おそらくこれは輸入球で,大阪エキゾチック植物研究所の黒田さんのところから買った...
赤城(Ferocactus macrodiscus)とテロカクタスのラウセリー(Thelocactus lausseri) が交配できると知ったのは去年のことです.恥ずかしながら,フェロとテロの属間交配が可能とはそれまで知りませんでした.早速半信半疑で赤城にラウセリーの花粉を載せてみました.ちゃんと着果しました. そして採れた種子を直ぐに蒔いて見ました.とても異属間交配種とは思えない良好な発芽です.また種間交雑種にしばしば認められる過剰な...
この天紫丸(Gymnocalycium pflanzii var.albipulpa = G.zegarae)錦はなんと13年前からうちに居ます.手にした時は6−7cmの小さな株でした.まずまずの斑柄だったのですが,成長するに従い,斑が勝っている部分が段々と肥大して行き,株全体の形が歪んできていました.斑が入った部分はどういうわけか肥大する傾向にあり,このため斑が偏った株では不整形になりやすいのです.本当にもう廃棄するかと思うほどでしたが,我慢して...
アルビコマ(Mammillaria albicoma)は,淡雪丸という和名をもらっていますが,普通はアルビコマで流通しています.タマウリパス,ヌエボレオン州の比較的狭い地域が故郷です.ウチにはいくつかのアルビコマがいて,ちょうど花が咲いてきています.白マミであり,中刺の強弱こそあれ,カギ刺はありません. これは三重のコロンさんのところから来たもの. 次は奈良多肉研さんから来たもの.上に比べてややイボが小ぶりでしょう...
サボテンたちに影で,オトンナ ユーフォルビオイデス(Othonna euphorbioides)のおチビさんが黄色い小さな花を上げています. 花はキク科らしい頭状花序で,小花には舌状花はなく,全て筒状花です.それでもはっきりと5枚の花弁があることがみて取れます.茎の先端に複合花序を形成し,その直下の腋芽から新たな芽が出るため,花をつけた幹はその後二つに分かれることが多いようです. 茎に残る刺のようなものは花茎が枯れて...
この亀甲牡丹は随分前におそらくオオタバコガの食害と思われる災難に遭い,成長点部に大穴が開きました.その後分枝が出てきて,復活して来ました.あれからさらに2年が経ち,7頭が全体を覆うようになって,ようやく形になってきました. とは言え全頭が一斉に開花することなく,なんとなくバラバラと咲きがちです.さらにそれぞれの頭が10cmぐらいまで大きくなればもっと見事な花姿を見せてくれるかなと期待しています. 今...
暖かな陽差しに誘われて,ミズクエンシスが綺麗に咲いてきました.ミズクエンシスと言ってもスルコではありません.4年前にプシスの原種シリーズで紹介した旧ロビビアのミズクエンシス(Lobivia calorubra v. mizquensis TB488.1)です.やや小型のロビで年に何度も咲く素敵なヤツです. 先に紫野との交配種を紹介しましたが,彼らは大変花着きもよく,いいものだと思いました.花色のバリエーションがないのがちょっと残念です...
二十四節気の立冬は「木枯らしが吹き,冬の気配を感じる頃」とされます.木枯らしは吹いていませんが,朝の気温低下は遠からず冬がやって来ることを予感させます.温度の低下を気にするハウスから内張をしっかり留めて二重被覆を完成させました.陽がさせばハウス内の気温は30℃以上にはすぐ上がります.柱サボテンのひだに縮こまっていた雨蛙くんも昼には活動再開. 晴れさえすればハウスは30℃を超える時間を5時間ほど確保でき...
ミニムスが咲いていました.ツルビニたちの開花は季節外れという言葉が適用できません.不定期に年中咲いてくるからです.このミニムスというサボテンは,T. krainzianus var. minimusまたはT. pseudomacrochele subsp. krainzianus f. minimus(蕪城丸ミニムス)とされたりT. pseudomacrochele subsp. minimus (長城丸亜種 ミニムス)とされたりで,ツルビニストでないものにとってお前は誰なんだって感じになります. また茎...
盛んに秋の成長をするサボテンたちがいます.一方で春にはあれほど盛んに刺を出したのに,夏以降すっかりお休みしてしまうものたちもいます.まだ小さな苗たちは,この季節も精一杯成長してようとしており,新刺の美しさを存分に味合わせてくれます. 琴系丸(M. camptotricha)の短刺変異,欧州ではBruという品種名で流通しています.このbruの語源は何なのか,調べてもそれらしいものは出てきませんでした.新しい刺が淡い象...
冬咲きのピクタ(M.picta SB944)の開花が始まっています.pictaという種小名を持つ動植物がたくさんあり,これはpictusの女性名詞形で,色彩のある,美しく色付いたなどの意味です.どうしてこのサボテンこのような種小名が付けられたのかちょっと理解に苦しみます.イタヤカエデ(Acer pictum)ならなるほどと思いますが. 一昨年の今頃,播種後初めて咲いた花を記事にしています.その時に比べて随分と大きくなり,おや?と...
この初夏にキリンウチワに乗せたアリオが横っ腹から蕾を出しています.確か竜角牡丹を蒔いたと思ったのですが,こんなふうにイボの先にアレオレがあって正解なの?なんか違うでしょう! 数日後,健気に花を咲かせました.花を見たからと言って何者かがわかるわけではありません. 今年蒔いたアリオたちは少しずつキリンに乗せています.これはいわゆるゴジラ,小さい時からゴジラ顔です. そしてこれは黒牡丹,これまたああ黒...
Neoporteria clavata KK1447が咲き始めました.ネオポルらしい花です.このクラバータはこれから長期間にわたり,次々と花を上げてゆきます.ネオポルは一つのアレオレから複数の花芽を出すことがあり,これが花数を増やしている一つの要因です. クラバータの1タイプが暗黒王として日本では広く流通していますが,このFNは暗黒王に近い姿をしています.この個体は刺がやや強く正に暗黒王タイプです. 自家受粉するのかどうか...
今年もあと2ヶ月となりました.いえ,まだ2ヶ月もあります.これから防寒対策が本格化しますが,毎年あーでもない,こーでもないとマイナーチェンジをしながら,冬に備えます.それが済めば比較的暇な時間がやってきます.冬の園芸の楽しみはカタログ園芸,特にサボテンの場合は種子の注文です.海外のサイトは秋に種子リストが更新されますが,人気の種子はすぐに売り切れてしまします.そんなリストを見ながら,来春向けて何を...
先日ウチワに接木したボンニアエのことを記事にしました.キリンウチワほどではありませんが,台にしたウチワから結構脇芽が出てきます.これはもぎ取れば済むことなのですが,以前にキリンで報告した腋芽抑制剤処理をするとどうなるか試してみました。5mm程度と1cm程度の脇芽を使ってみました. 昔の記事では,イエローリボンという薬剤を使っていましたが,現在は発売中止になっています.今はキリンの腋芽抑制にはエキガゾー...
ゲンリョウといってもダイエットではありません.減稜すなわち稜の数を減らすことです.昨日は多稜系太平でしたが,今度は逆です.減稜というのはどうなることを言うのかと言うと,下の写真のように稜の数が突然減って行くのです.それと2つの稜が一つに融合することもあります. 今見ていて綺麗だなと思える6稜の個体です.特に花王だとか雷帝だとか刺などの形質と稜数にはリンクは見られません.こうした形質を示す個体の相互...
太平丸は基本8稜のサボテンです.実生間もない頃ははっきりしませんが,下の写真のように1円玉ぐらいになる前にすでに8稜を示し,大株になっても同じ8稜です.多くのサボテンが成長に伴い,5,8,13,21とフィボナッチ数例に従うことを基本に増稜してゆくのとは対照的です.このように稜数が固定しているサボテンは少数派です. 以前から多稜系の太平丸には興味があり,いくつか集めていました.交配に使ったのですが,単に親...
秋のある日のこと,ふと眺めると綿毛を被ったメキシカーナ(Geohintonia mexicana)の花姿が目に留まりました.あまりにも素敵だったので,しばし鉢を手に取って覗き込み,写真を撮りました.この株は数年前に小さなカキコを頂き,発根させたものです.しっかり刺もあって,まだ若々しい印象です. 数日するとウチにいるもう一株,古株も花を咲かせました.これは10年以上前に手にして以来,本当にボチボチを成長してきた株です...
ウチには随分前からボンニアエが居て,増えた苗は色々な方の元へお嫁に行きました.これまでプシスに接いだりしたことがありましたが,ウチワに接ぐことはありませんでした.ほんの気まぐれからウチワ台を作って見たので,ボンニアエを接木してみました. ボクは糸かけなどという面倒なことが嫌いなので,なんでも伸縮包帯で済ませてしまいます.ウチワの刺座では包帯が留まらないので,短刺ウチワの刺を取って来て,ちょうど良...
紅葉系のヘキランたちが美しい季節になってきました.この時期,実生たちの紅葉の姿にはいつもいい色合いだな〜と目を留めてしまいます. 大体紅葉系といえば成長点付近が色付くのですが、中にはもっと下の方まで色が出てくるものがあります.この違いはなんなのか,緑の時は見分けがつきません. しっかり亀甲かつしっかり紅葉というのを目指しているのですが,小さい時の亀甲も紅葉もしばしば「二十歳過ぎればタダの人」的な...
キクの季節です.仕事では長らくキクと関わりましたが,リタイアしてからは手元に全くキクがなく,このような小さなキク科の花を見て,ああキクだなーと思うくらいです. このオトンナ クラビフォリア(Othonna clavifolia)手にしたのは6年前のことです.知らぬ間に図体はでかくなりました.当時は結構高かったのですが,今やダイソーにもあるというのですから,ちょっとびっくりです. 下から覗くと茎がどのように伸びたの...
ちょっと季節外れにも思える秋のオブレパンダ(Echinopsis obrepanda)です.秋らしくなって蕾が上がってきたのですが,ちゃんと咲くかなーと少し心配しながら見ていました. 例年に比べて気温の高い秋が幸いして,なんとか無事開花してきました.一般論ではありますが,ゆっくりと発達した花は概して大きく,見応えもあります. 朝ハウスに入るとしっかり咲いていました.僅かな香りも清々しく,ああ,いい花だとしばし見入っ...
亀甲牡丹は子供の頃から馴染みのサボテンです.その頃はゴジラなんてなかったので,一生懸命亀甲牡丹と連山の違いを確認していました.何が良型なのかわからず,何が大イボなのかも曖昧でした.その後ゴジラの時代になり,今なおゴジラ自体も進化を続けているのですが,ボクの気持ちはオーソドックスは亀甲牡丹に回帰しています. ウチにいる亀甲牡丹はいわゆるゴジラを除き,それぞれ少しずつ違う顔をしています. 今ボクは再...
秋の気温低下に伴い,水を吸ってむっくりと起き上がってくるマミラリアたちを見るのは実に楽しくかつ幸せを感じます.そろそろ明星たちが開花を始める季節ですが,今年はこの姫明星がいち早く存在をアピールしています.明星(Mammillaria schiedeana)は色々なタイプがあり,交配種を含めいくつもの園芸品種が出来上がっています.姫という接頭語をつけたマミラリアはいくつもあるのですが,いずれも小さい分枝をたくさん作る変...
今年の1月に黒肌明星における肌色の遺伝について記事にしました.その際に実生の写真を載せていたのですが,それらが育ってもう花をつけ始めています. 左側が銀の明星×黒肌明星,そして右側が黒肌明星×銀の明星,どちらがどちらか見分けがつかない感じです.両方とも肌色に差は見られず,肌色が濃くなっているようです.黒肌が完全な顕性かどうかは,まだ今の段階ではわかりませんが,少なくとも肌に色素の集積はしそうです....
一昨日最後まで残っていた薄手の白寒冷紗を外し,代わりに内張カーテンを伸ばしました.これは薄い遮光の役割も果たしてくれます.まだ肩の部分は開けていますし,サイドのカーテンも半分だけ降ろしています.これは当面はクルクルを少し開けて換気できるようにするためです. この時期の温度管理は,明け方の最低気温を気にするのではなく,どちらかといえば昼間の温度確保に重点を置きます.晴天日には朝から十分昇温する...
白ランモンストの花が正常ではないけど花粉は機能していることは先に記事にしました.その後も何度かこの白ランモンストの兄弟たちが花を咲かせましたが,皆外観は同じです. 花を縦に割ってみると,特に大きな異形はないようです.ただ明かな雌しべがありません. 雄しべだらけなのですが,その中に雌しべもどきがいました.柱頭がちゃんとできていません. 柱頭の下にある子房の部分は外観を見る限り正常にできているようで...
春からずっと外で雨ざらしの栽培を続けてきたパキポジウムもそろそろ中に取り入れる季節になりました.今年は春以降しばらく順調でしたが,夏の暑さは予想以上に大変でした.日中に暑くなったポリポットに水が入ると茹でパキポにならないか心配なくらいでした.灌水してもすぐに乾くし,全体にどの植物はぐったりでした.その分秋の雨の力には目を見張るものがありました.本格的な秋を迎え,パンパンに張ったパキポたちをみて一...
朝ハウスに入ると何やらツンとした薬くさいような匂いが充満していました.前日の昼間留守にし,夜暗くなってからハウスを閉めたので,何か動物でも侵入していたのかとハウスを見渡すも何も変わったことがありません.側窓のクルクルを上げて水やりを開始して初めてあー杢キリンが咲いているだと分かりました.これまでは外に置いてある株が開花したのを見て,写真を撮るなどしていたので,密室ではこんなに強い匂いになるとは知...
毎年秋になると咲いてくる白珠丸が今年も咲いて来ました.残暑が厳しく、ようやく涼しくなった9月下旬,何時ものようにちゃんと咲いて来たことに感心しました. 白珠丸には色々なタイプがあり,下の写真のような長刺タイプが最も流通しています. 長刺と言っても大株になると中刺はだんだん短くなっていくようで,図体がデカくなった分,相対的に刺短く見えることも相まって,中苗の時の刺の良さはだんだん失われてしまいます...
花を観賞するサボテンではないコピ達.しかし猛残暑の中でも,涼しくなった秋空の下でも,それぞれ元気に黄色い花を咲かせました.コピ達は驚くほどよく似た花を咲かせるのですが,周りの刺と肌色は様々です.そんな姿をちょっと記録してみました. 一本刺の黒士冠,それに囲まれて柔らかな雰囲気で花を咲かせていました.こんな写真にするとなかなかイケてるかも知れません. 接木のモリキキュラ,台の力を借りてモリモリ花を...
秋の陽射しの元でベルソルディが咲いています.春には大株も小株っも皆しっかりと開花してくれたのですが,諸般の事情から記事にできませんでした.なので秋の花を見て,春の素晴らしい開花を思い出しました.秋の成長期,このベルソルディも盛んに成長しています.この独特の刺は新しい時が最も美しいですね. そしてイボの間にはこの春に交配した花の果実が膨れています。もう種子が透けて見えるので,そろそろ穿り出しても...
急速に秋めく神無月の始め,今年最後と思われる太平丸の花がポツンと咲いていました.5,6月に一斉開花をする太平丸ですが,毎年のように秋にポツリポツリと咲きます.これがどのような意味を持つのか分かりませんが,同じ個体が咲くわけでもないので,個体の性質でないと思われます.すでに成長を休止している時期の花ですので,刺に挟まれ不整形となっています. これはいわゆる花王系の太平丸です.幼苗の時丸みを帯びてむっ...
このブログに何度も登場する銀姫ことMammillaria slevinii ,今年も6月,7月,8月そして9月と何度も群花を楽しませてくれました.下の2枚の写真はごく最近9月下旬のものです.いったい1年に何花咲かせるのか驚くばかりです.普通は滅多に仔吹きをしないので、1枚目の写真のように適当なところで胴切りして多頭株に仕上げた方が見栄えがします. こんな素敵なマミラリアなのにあまり流通することはなく,知らない人も多い種,そ...
今年の牡丹類の一番乗りは,この小さな亀甲牡丹です.全体に何やら何時とは違った開花の様子を見せるサボテンたちですが,牡丹類も何時もとは順番が違います.毎年9月頃から蕾を出して秋を待つメンバーが今年はダンマリです.やはり猛暑と猛残暑が開花時期を狂わせているのでしょうか. この株はShabomaniac!さんから頂いたもので,メキシコ産の種子由来の株です.どうやら2008年播種のようですから,すでに16年生です.彼の作...
今年の初夏にマグドガリーの交配を報告しました. その後何か鞘のようなものが見えてくるかなーと見ていましたが,一向にその気配はなく.すっかり忘れかけていました.あれから3ヶ月以上経ち,ふと見ると種子が見えています.まあ,なんとダイレクトな種子の埋もれ方. これは細いピンセットで穿るしかないなと,家に持ち込みました.そしてピンセットで種子を摘むと,ポロリ,あっという間に鉢の中に消えて行きました. こ...
今年はキリン接の穂が齧られないようにかなり気を使って防除して来ました.そんな中,手薄になった袖接のランポー錦に穴を開けられてしまいました.ある朝ふと見ると何やら白い粉のようなものが付いています.しまった,またやられたか.粉は芋虫のフン,しかも新鮮なフンなので白いのです. 振り払ってみると成長点付近に穴が空いています.穴の中でお食事中かと,穴の中を細い棒で突いてみました. 程なくして小さな芋虫が出...
これまで何度か開花していた鬼面角,秋がやって来たのですが,最後の一踏ん張りをしていました.せっかくなので写真を撮ってやろうと夕食が終わりすでに暗くなったハウスへ向かいました.7時すぎでしたが,まだ蕾は半開きでした.仕方なく引き返し,9時前にもう一度ハウスへ,今度はなんとか開いていました.冷気の中で咲く花は,真夏の夜の花とはちょっと違うようにも見えます. 初夏の頃はもっと早い時間に開いていましたが,...
秋になったなと思ったら,ホッケアの火星人が一斉に花をつけました.とは言え地味な花なので覗き込まないと分かりません.しかし,カメラのファイダーという小宇宙の中でこの花を見ていると,もしかすると火星人という名前は花を見てつけたんじゃないのかと思えて来ました. 今から7年前に来たこの株は,だんだんと大きくなり,芸のある地下部はすっかり貫禄が出て来ました.わざわざ素直に生育していないイモを選んだのは大正...
わずかですが有星類もキリンに乗せています.個体発生は系統発生を繰り返すと言いますが,有星類の実生接はその形態変化が実に興味深いのです. これは白ランモンストで以前に記事にしたものと同じ系統の種子で,すでにモンストになる顔になっています.この刺の出方は,なんとなく般若の関与を類推させます. 大抵の白ランモンストは生殖機能が低下しており,退化した(正確にいうと雄蕊化した)雌しべを持ちます.でもこのモ...
先の日曜は大阪でプランツジャンキー9thがありました.会場はいつものATC,昨年に引き続きの参加です. 朝10時半ごろ入ったのですが,ごった返している様子はありません.落ち着いた人出といったところでしょうか.ただ若い人が圧倒的で,ボクのような白髪の老人はほとんどいません.知り合いに一通りご挨拶して,あとは何度もブースを見て回りました. ブースの品々を眺め回すと,サボテンは全体の4割ほど,旧来の多肉でもな...
昨年の春に育苗バットに播種した(平蒔きした)太平丸です.いつも播種に使っているタキイのたねまき用土を深さ3cmぐらいバットに敷き,そこへバラバラと低密度で播種しました.その上からいつものように細かい砂利を敷き,スーパーのレジ袋のようなものですっぽり覆って発芽を促しました.発芽後はしばらく他の実生と同居していましたが,その後はフレームの平場へずっ置かれていました.ボクはこれまで,25穴のトレーを使った...
先週末にお邪魔して来ました.今年は6月に行っているので,そんなに久しぶりではありませんが,ここへは何時もワクワクして行きます.いつものように駅で拾ってもらいました.天気予報は良い天気でしたが,今にも降り出しそうな空模様でした.丁度オークションが開催されていましたので、出品物を生でまじまじと観察.やはりWeb上の写真目見るのとはかなり違いますね.ハウスの中は,いつもながらバライティーに富んでいて,見て...
最近渋さがちょっと人気のエリオシケも色々導入してみています.もともとネオポルテリアが大好きなので,それにつられてコレクションが周辺に広がりつつあります. 最初はNeoporteria coimasensis KK1554です.ネオポルらしいネオポル,今はEriosyce senilis subsp. coimasensisとなっているのでしょうか.セニリスは本当に変化に富んでいますね. 次はPyrrhocactus strausianus DJF337,今はEriosyce strausianaです.いかに...
池袋西武は外資を挟んでヨドバシカメラに売却され,大幅にその姿を変えようとしています.デパート面積は約半分になり,ヨドバシカメラが入ります.そんな中で屋上の鶴仙園さんはどうなるんだろうかと心配していました.鶴仙園さんのXで,売り場を拡張して9月から新規スタートという記事を読み,これはどうなったのか見に行かねばと思い,先日行ってみました.池袋西武デパートに着くと,いつもの地下入り口が閉鎖されています,...
初めて蒔いてみたものは,取り敢えずキリンに乗せて株の確保です.まずは自家交配の大竜冠,それらしい刺を出して来ています.キリンの力を借りても開花株になるまでは相当な時間を要します.とにかく早く大きくしたい. 次はAcharaguma,メキシコで見たのですが,いったいどんなものなのか知りませんでした.国内ではなかなかこの仲間に出会いません.仕方ないので手に入ったA.roseanum SB459の種子を蒔いてみることにしました...
今月初めに狂仙会に出かけたのですが,実はこの時その他色々回る遠征を計画していました.ところが鈍足台風と超慎重派のJRの計画運休の煽りを受けて遠征を中止していました.今回はリベンジのお出かけです.ちょっと詰め込み過ぎぐらいのマルチパーパスですが,ミッション完遂して楽しんでこようと思います.そんなわけでブログは数日お休みします. 秋移植のメインは終わり,特に差し迫ったことはありません.まだハウスは開け...
近年目にするようになった黒兜,ちょっと興味があって手に入れてみました.ベタシアニン系色素の生産量が多くなっている変異なのだろうと思っています.これに斑が入ると赤斑になります.ボクは赤斑にはさして興味はありません.兜命の方々がこぞって作られるでしょうから,数年すれば極上赤斑兜なんかがマニアのセリに出てくるでしょう.ボクの興味はこの黒肌性質の遺伝です. まずはこの黒兜の花はどうか.花色と肌色は兜にお...
いつもの太平たちもたくさん接木されています.栴檀は双葉より芳しってやつは居るでしょうか.これはなかなか良い刺を出しています.小さい時はゴツイ刺より長い刺を選ぶのが大切です. 白刺翠平は,とにかく新刺から色の着かないものを目指しますが,頻度は低ですね. 特異な顔つきの新産地太平丸.どんなものになるのか楽しみにしています. そして近年力を入れている白花の太平,色々なタイプの白花が出来つつあり,これぐ...
今年もキリンの園では,初夏に接木された多士済々のサボテンが育っています.記録のために3回に分けて少し紹介しておきます.まずはコピ,これまでほぼ黒王丸とコルムナアルバに集中していましたが,ちょっと違うものも種子を蒔いてみました. これはC.gigantea AdB2.42です.C.haseltonianaのシノニムとされると思うのですが,ギガンティアはハセルトニアナのなかで大型のものにつけられた名前で,あまり分枝せず単幹であるこ...
年に何度かディスコカクタスたちが咲いてくるのですが,持ち駒の少ないウチのハウスでは中々交配のチャンスが訪れません.ある夏の日,運良く2株のホルスティが咲いてくれました.家に持ち込み,あの柑橘系の香りを楽しみながらしばしのデスクワーク.贅沢な時間です. 暑い夜の饗宴は実を結んだでしょうか.残念ながらこの地には南国のモスはおらず,翌朝に人の手で花を切り裂き,雌しべをむき出しにして花粉を乗せます.ちょ...
以前に鉢植えのままハウスに地植えされたパキプスを掘り返したことを記事にしました.その際に地面に深く張った根はそのままにしていました.掘り上げ後梅雨らしい天気が続き,堀った穴に水が溜まるほどハウスの中もぐちゃぐちゃに.残した根が腐ってしまうんじゃないかと心配しましたが,切り口に殺菌剤を塗布してあったのが功を奏し,無事でした.パキプスの根は外側の皮が柔らかくて剥けやすく,これを傷つけると根が腐ると聞...
残暑厳しいく,猛暑ならぬ猛残暑なる新語が生まれた今年の9月初旬,大文字白鳥たちが揃って返り咲きをしてくれました. 返り咲きとは,「通常の開花時期が終わった後,年内に再び花が咲くこと」とか「定まった開花期以外に花が咲くことをさし,狂い咲きともいう」とか定義されています. 注目すべきは,白鳥は滅多に秋に咲くことはないのですが,この大文字白鳥は決まって秋にも咲くことです.つまり正常な白鳥は,温度なのか...
大豪丸斑入りに大豪丸の花粉を乗せ,採れた種子を蒔いたのを記事にしたのは去年の夏です.すぐにたくさん生えました.しかし5㎜ぐらいになっても斑入りかどうか判別できませんでした.すっかり興味が失せて,フレームの片隅に捨て置かれていました.秋が来たので,雑草の生えたフレームの中を綺麗にすべく育苗バットを一つ一つ引っ張り出して草を抜いていきました.かの大豪実生バットは,実生苗がうねるように盛り上がり,いか...
先月にギラウムニアーナの実生をしているって記事を書きました.7月に蒔いた実生苗が2ヶ月ですっかり大きくなり,移植が必要になりました.それにしてもなんと成長が早いことか.IB化成の効果がぐんと出ました. 抜きあげた苗は,やはり栽植密度が高かったので,やや徒長気味です.炎天下,雨曝しでも栽植密度が高いとこうなってしまいます.これはバランスが良くないので,下胚軸を切って挿し木したらどうだろうかと1本試して...
大虹(Ferocactus hamatocanthus)の斑入り株は,別段珍しいものではありませんが,なかなか大株というものに巡り合うことはありません.ウチに居る大虹錦ものんびり屋さんで大きくなったのかどうか,よく分からない成長具合です.なんとなく病的な佇まいで,危うい雰囲気を醸し出しています.それでも毎年花を見せてくれているので,いくつか新たなアレオレは出しているようです. 暑い最中に蕾を出して来ましたが,蕾の色もな...
昨日夏マミの記事を載せたのですが,これもバハグループです.M. estebanensis,和名はありません.なんとも表現が難しいのですが,このグループの中では実に清楚な花です. このエステバネンシスは,M. dioica subsp. estebanensisともされ,ディオイカに近いもののようです.ちょうど同時に咲いていたディオイカです,雰囲気は似ているような,違うような.花は違うけど,草姿は似ているかも.. このディオイカは,単独丸と...
毎年残暑厳しい時期に次々と咲いてくれる夏マミたち.故郷バハカリフォルニアの秋を思いながら咲いてくれているのでしょうか. ウチには随分前から風蓮丸(M. fraileana)がいるのですが,これは改めて種子(SB1263)を蒔いてみたものです.フライレアーナはどれもほぼ同じようです. いつもの銀姫(Mammillaria slevinii).赤い実と白い花が綺麗です. アルビカンス(M. albicans),上のスレビニーのシノニム扱いなのです...
残暑厳しいかなで,トリコケレウスのモンスターが大きな花を2輪咲かせてくれました.去年初めて咲いて,今年の5月にも咲いていたのですが,また咲きました. 花の色合いといい,そのサイズといい,中々の優れものですよね.でも季節外れの猛暑日で,無遮光のハウスの中,残念ながら夕方には萎れてしまいました.彼らは外に置いた方が良いのでしょうね. 植物自体は昨年より2倍以上の大きさに育ち,まっすぐ植えたのに少し傾い...
豊明殿(M. grahamii)は随分前からウチにいるのですが,これはどれほど変異があるのかと思い,いくつか輸入種子を蒔いてみました.まだ小さな実生苗ですが,咲いて来たので比較してみました.最初のものはMesaのFNなしのグラハミーです.よく知っているグラハミーそのものです.この写真の後も何度か群花を見せてくれました. 次はDJF1000, 故郷はRincon Mountains, Pima County, Arizona. ツーソンの東サワロ国立公園のある場...
2年前に三河さんから連れ帰ったDiscocactus squamibaccatusに花がつきました.このスクアミバッカタスは,D. heptacanthusのシノニムとされています.ディスコカクタスは15種あるとされていますが,日頃目にする種は限られています.しかも種内変異が結構大きかったりして,よく分からん!というのが本音です. 丸い頭がのぞくとあっという間に伸び上がってきます.いかにもディスコカクタスらしい蕾です.夕方に家の中に持ち込...
フローラの神殿に描かれた大輪の柱サボテンの花はとても有名ですが,これが時々夜の女王と紹介されています.しかし,種としてはどうやら大輪柱(Selenicereus grandiflorus)のようで,夜の女王は,S. macdonaldiaeとされるも流通している夜の女王は混乱しているようです. この春に小さな苗をヤフオクで買ったのですが,順調に伸びて花芽をつけてきました.小さい時は 5−6稜でしたが,成長するに従い4稜になり3稜になり,う...
ミズクエンシス×紫野の花が初めて一つ咲いたことを7月に記事にしました.これはキリンで育成していたのですが,無事接降ろしては鉢上げし,上手く3株揃って開花したので,記録の意味で載せておきます.夏の花ですから本領発揮はしていないかもしれません. 一つ目は紫野の雰囲気を出した花です.草姿はミズクエンシスよりですね. 二つ目もよく似た雰囲気ですが,花弁の色はより濃いピンクになって居ます. 三つ目は,花形も...
ツルビニのニコラエ(Turbinicarpus nikolae)が夏の終わりに綺麗に咲いています. 2016年に初めて報告された比較的新しい種で, 亜種や変種は知られていません.アロンソイと近縁でT. alonsoi var. nikolaeという記載もあります.ウチで初めて開花したことを昨年秋に記事にしています.その時はまだ草姿もはっきりしませんでした.今はイボの様子や肌色などもはっきりしています,どう見てもアロンソイに似ていますね. 花はと...
ウチでは袖ヶ浦とともに花袖も台木に利用しています.どれをどの台木に使うというこだわりはなく,両方養成しておいてその時旺盛に成長している台木に接木するって感じです.ですから接木した後の地植え圃では袖と花袖はランダムに並んでいます.花袖は,台木として働いている間も結構な頻度で花芽をあげてきます.穂の成長から見れば,花芽は早々に取った方が良いのかもしれませんが,いつも咲くのでこれは彼らの通常運転なのだ...
「ブログリーダー」を活用して、さぼちゃんだいすきさんをフォローしませんか?
今年も冬至がやって来ました.先週あたりからようやくこの時期らしい天候になり,晴れるとハウス内はポカポカ,日が翳ると一気に気温は下がります.特にこれといってする事もなく,サボ活も一休みの時期です.ついこの前までハウス内を跳ねていたアマガエルくんもすっかり見なくなりました. 冬マミたちがだんだん花数を増やしつつあり,ハウス内で腰掛けてサボテンたちをボーッと眺めるには良い季節です.冬至が過ぎると寒さは...
ハオかなと思ったらアロエでしたってヤツ,Aloe haworthioidesです.マダガスカル原産,随分前にパキポを見に行ったマダガスカルでは,正直ほとんどアロエは目に入りませんでした.でも結構たくさんマダガスカルアロがいるんですよね.このハオもどきのアロエは,ハオ似だというより最小のアロエということが売りの一つです.アロエらしく冬に花を上げてきました. 覗き込むと葉の鋸歯は大変美しいですね. 気温の低い時期です...
霧棲丸は昔からあるサボテンです.平尾さんの原色サボテン写真集や佐藤さんの原色サボテン事典ではM.woodsiiの学名を当てていますが,M. hahniana subsp. woodsiiとする見解もあります.さらにJohn PilbeamのThe Cactus File Handbook 6 Mammillariaではこの亜種扱いも中刺が黒いという点だけの違いであり多くの中間型が見られることから疑問視され,M.hahniana に含められています. 多毛霧棲丸として手にしたものですが,こ...
キリンの園があるハウスは,11月10日すぎに内張カーテンを張って,10月下旬にとりあえず上に乗っけていたトンネルも11月末からは張りっぱなしに,中はいつもポカポカです. 12月も半ばになり,キリンの園の防寒対策を本格化させました.最後の仕上げは,シルバーポリトウの開け閉め開始です.これによりキリンに乗ったサボテン達の成長を継続させることが出来ます.もちろん12月,1月の成長は緩慢なのですが,春の立ち上がりは...
ヘルナンデシーは春告げ鳥ならぬ冬告げマミです.これが咲いてくると間もなく冷たい風が吹くようになります. 実生を箱植えして一斉に咲く様を見たくて数年前から毎年少しずつ蒔いています.結構小さい時から咲いてくるので,育苗箱で育成中から賑やかに咲いてくれます. この小さなマミは水やりに気を遣います.ただ普通は気を遣うと言うと水のやり過ぎに注意することを指すのですが,この場合はどちらかといえば逆で,干から...
その独特の姿が人気のアロエ・スプラフォリアータ(Aloe suprafoliata),でも Book Aloeだったのはいっときの事でした.葉が旋回を始め,ただのアロエになってからは庭の片隅に置かれています.それでも毎年着実に葉を展開し,アロエらしく寒くなってから花を上げてきました. 日当たりの良い玄関先に移して花が咲く様を観察することにしました.昨年は背の低い防寒カバーの下に早々に押し込んだので,花芽は出たものの折れ曲...
毎年のことですが,12月になってからウチのリトたちが花の盛りを迎えます.寒くなってからの方が,リトの窓の模様が綺麗に見える様に思うのは錯覚でしょうか.これは黄金琥珀玉なのですが,いつも見るたびに不思議色合いだなと思ってしまいます. ウチのリトは年中外です.午後になって花を咲かせますが,太陽が出て暖かな日は一斉に花を開かせます.でもやはり12月,気温の上がらない日があり,そんな時はしっかり開かないこと...
東京に行くたびに西武の屋上を見るのが楽しみでした.西武があんなことになって,今や西武屋上の売店ということではなく,池袋の鶴仙園というべきお店になりました.今回は,広くなってから2回目の訪問です.特に目的のある買い物をするわけではないのですが,どんなものを並べているのか,いくらなのかなど観察するのが面白いです. 今の季節,リトやメセンが表に並び,冬型多肉などもあって,いつもながら多様な品揃えです....
小春日和の中,ハウスの中で覗き込む小さな世界.健気に咲く小さなサボテンを眺める幸せな時間.ヘルナンデシーはこんなひと時に最適なサボテン. マミ ラヨネンシス(M.rayonesensis ML453),他に押しつぶされそうになりながら花を着ける逞しさ. 黒肌明星たち,普通の明星より小さくても咲く傾向にあるように思う. そして白星ピンク花.この時期の定番.こんな小さくてもいくつも蕾を上げるのだから大変ながんばり屋さんだ...
もしかして1年ぶりかな,と思いつつ千葉ニュータウン中央から歩いてグランカクタスさんに向かいました.ハウスはすっかり冬支度,遮光のために張っていた防風ネットはハウス中央にまとめられ、二重張りにしたハウスの中では,夕方になると棚の上に更にビニルをかけておられます.ここはかなり冷え込む所のようです. 園主の佐藤さんはすっかりお元気になられたようで安心しました.色々とお話を伺いましたが,今のSNSでの情報の...
今月のカクタスクラブのミニ品評会のお題は「接木もの」です.ウチには接木されたものがないわけではありません,いえキリン接ならたくさんあります.でも柱ものは全て地植えになっていますし,キリン接は観賞に耐える代物ではありません.このお題には「接降ろしは除く」となっています.あくまで台に乗っていなければならいのです.うーんと唸ってしまいました.色々ハウスを徘徊して白羽の矢が当たったのがボンニアエです. ...
今年の師走は近年になく色々と予定が入ってきました.そんな時こそ自分で予定を立てて,自分がやりたいことを優先しなければなりません.今日からちょっと関東方面へお出かけ,いつものようにマルチタスクのトリップ,です. 牡丹の季節はあっという間に過ぎて行き,冬マミの盛りまではまだ少し時間があります.これから一年でも最も太陽の力が弱い1ヶ月を迎えます.ハウスの管理はほとんどすることがなく,入り口も閉めたま...
ボクが生まれた頃に緋牡丹錦なるサボテンは日本で生み出されました.以来本当に星の数ほどの緋牡丹錦の種子が蒔かれ,銘品が世に出されて来ました.一度種子を蒔いたことがありますが,ギムノは特に小さい時には斑入りなのかどうかがわかりません.せっかちなボクはとても全てを大きくして選抜するなんてことはできません.でも子供の頃にとても高くて手に入れられなかった緋牡丹錦も,今は手頃とも言える値段で結構な綺麗なもの...
竜神木に接木したものを降ろす方法にはそれぞれ流儀がある様です.ボクは少し面倒ですが2段階にしています.大体5cmぐらい台を残して降ろします.そして発根後の植え付けはわざと竜神木を少し見えるように浅植えします.短い台木にちょこんと乗った何となくユーモラスな姿になります. これはツルビニのニコラエ.以前に登場させましたが,ツルビニらしくずっと咲き続けています. 次はコピのモリキュラ.株の下側表皮にいく...
今年も自己満足の塊のようなカレンダーを僅かな部数だけ作り,お世話になった方,差し上げたいなと想う方に贈ることにしました.本年2024はメキシコ特集にしたので,来年はまた普通に戻しました.どの写真を採用しようかと考えるのは楽しいのですが,手元のサボテンを撮った写真ですから,バリエーションは限られています.それでも過去のカレンダーと被らないようになんとか選びました. カレンダーは近年その存在価値が大いに...
11月終盤から12月にかけての時期は,パキポジウムの休眠導入期です.ハウス内トンネルの中では,まだ青々と葉を繁らしているものからすっかり落葉したものまで,色々なものが見えます. 概して実生の小さな苗は落葉が遅いようです.これは恵比寿大黒とグラキリス小苗,まだ葉を落とす気配がありません.トンネルで温度を保っているので乾かさないようにしています. 少し大きくなったものは葉を落とし始めていますが,その様相...
2年前に赤ら顔の太平丸という記事で,冬になると肌の赤みが強くなる太平がいることを報告しました.その時の太平がこれで,今も変わらず紫色になっています.これは2018交配フランクリン×ニコリーです. 今ハウスを眺め回すと他にも赤ら顔のものが居ます.次は2020交配(ニコリー×雷帝)×フランクリンです. そして2020交配フランクリン×強刺雷帝. さらに2021交配フランクリン×[ニコリー×(ニコリー×雷帝)]というのも居ま...
以前にグランカクタスさんで,ネグレクタと言う名札の立ったツルビニを手にしました.ネグレクタって聞いたことのない変わった名前,ラテン語のnegrectaは未修正ってことらしいけど,どうしてもネグレクト(無視する)を連想する語彙.なんだこれはと思い,友人のツルビニストにお尋ねしたところ,T.sp.Negritaのことではないかとのご返事をいただきました.メキシコ サンルイスポトシ州のLa Negritaで採取されたものが,新種で...
ピンク花白星の花色の改良については3年前の記事で書いています.正直思うようには形質改善していません. この元株は2011年に廣仙園さんで買っています.羽毛の揃いが良いのですが,ピンクは薄い花です. 昨年の選抜株,上の株からのF2です.見比べると確かにピンクは濃くなっています.花色と羽毛の揃いに気をつけて選抜しました. さらに次世代の選抜途中の株,あまり進歩はないような気がします. 赤花の他のマミと交配...
師走が近づきシャコバが咲き始めました.ずっと炎天下の露路栽培なので茎は赤茶けていますが,元気に咲いてきました.せっかくなのでしばらく玄関に飾ってやることにしました.シャコバサボテンという名は,葉の形がシャコに似ているからそう呼ばれたのですが,花の時期からクリスマスカクタスとも呼ばれていました.その後欧州産の改良された園芸品種が作られる様になり,デンマークカクタスと呼ばれるようになりました.売る方...
松林にジェントリーと共にプロトアメリカーナ(Agave americana subsp. protoamericana)が居ました.ジェントリーは以前にも紹介したようにメキシコ北部ではよく目にするアガベです.このプロトアメリカーナは,いわゆるアオノリュウゼツラン(Agave americana)の亜種に当たるものです.日本で公園などに植栽されているアオノリュウゼツランは,周辺の葉がビロ〜ンと伸びて先が垂れ下がり決して美しい草姿とはいえません.しか...
この春にメキシコの野原には緑と赤の吹上があるって記事を書きました.季節は変わり冬の姿は,どちらかといえばシルバーのものが目立ちましした. 下の写真では真ん中の緑のものとシルバーのものは明らかに異なったものに見えますが混在しています. 赤味の強い一群も見られました. 学名にはAgave strictaとA.striataがあり,前者が吹上,後者が姫吹上となるのですが,そもそもこの両者の学名の使用は混乱してるかのように見...
これは希少種Ancistrocactus pinkavanusです.この春にクワトロシネガスを訪れた時は,夕刻迫る時間帯で十分な探索の時間がありませんでした.それでも砂に埋もれたピンカヴァヌスをなんとか見ることができました.しかしなんとも中途半端で,正直残念な気分でした.今回はそれらしい姿を見ることが出来てリベンジできた気分です.なるほどアンシストロカクタスらしい姿です. 地面に近い位置から見ると,いかにも地中から盛り...
メキシコの野では,アガベが大きな花茎を伸ばしているのをよく見かけます.数十年に一度という割には,結構な頻度で花を咲かせているようにも見えます.これはジェントリーのようです. この大きな花茎を採取して,蒸すとなかなか美味しいのです.市場では輪切りにしたものが売られています.これをキヨテと呼びます. これをさらに小片にして,レモン汁を垂らして食べると甘くて美味しいのです.ただ繊維質なので,食べるとい...
ヌエボレオン州のCerro El Potosí(通称ポトシマウンテン)にて素晴らしいモンタナ(Agabe montana)を見ました.この山は標高3800mで頂上には航空レーダーがあり,その周りには先週降った雪が残っていました. 標高3000m付近で数多くの立派なモンタナを見ることができ,それ以上高い所は松が,さらに上は這松が主な植物になります.国内で売られているモンタナはせいぜい株径20−30cmぐらいで,全くの別物の様です.下の写真の...
巌(Echinocactus platyacanthus)は,メキシコで最もよく目にするフェロカクタスです.メキシコらしいさまざまな風景の中に登場します.これまでも色々な場所で写真を撮ってきました.今回はアガベやユッカを中心に見たので,アガベとユッカと共に居る巌の写真を載せます. 以前の記事で,この巌の大株になって横に広がり出した頂部が東西を示しているってことを書きました.今回,ふと思い立ち携帯のコンパスを並べて見ました...
先日グランカクタスさんと西武屋上鶴仙園さんをハシゴして来ました.イベントなどで佐藤さん親子にはたびたびお会いするので,前回はいつお伺いしたのか記憶が定かではありません.でも千葉の栽培場へお邪魔するのは久しぶりなことは確かです.いつものように千葉にニュータウン中央から歩いて25分,ちょうど良い運動です. ハウスはすでに冬仕様.ほどんとの棚にビニルトンネルを掛けておられ,一方で中の鉢にはしっかり水がや...
ニッケルシー(Agave nickelsiae)は,日本でも人気のアガベです.下の写真の株は,ボク自身過去に2度,2019年と今年の春に写真を撮っています.また多くの日本人がロドリゴさんの案内でこの場所を訪れ,この株の写真を撮ってさまざまなところにアップされています.しかしこれが見納めなのです. 実はこの丘が近いうちに開発され,完全に潰されてフラットな土地になるそうです.そこには大学が建設されるとか.こうした荒野の開...
毎年のことですが,全くの自己満足的カレンダーを作っています.今年はせっかく久しぶりにメキシコへ行ったのだから,現地の写真だけを13枚使って来年のカレンダーを作りました.あまり花がなく,やや地味かなと思ったのですが,仕上がりは上出来でした,と自己満足.ぜひ差し上げたい人,お世話になった人そして自分用と部数限定のカレンダーです. パラパラとめくりながら,2024年はどんな年になるのかなと想像を巡らし,鬼に...
メキシコから無事帰り一息ついたので,ちょっと花の東京へお出かけして来ます.そのため数日ブログはお休みします. この時期らしい天気が続き,ハウスの中は穏やかです.多くのサボテンたちは春に向けてエネルギーを蓄えているかの様です.そんな中で冬マミたちは蕾をあげ始め,年明けには多くが開花のピークを迎えます.冬マミの先陣はいつもこのヘルナンデシー,今年も師走の声と共に元気に咲いています. この時期はサボテ...
マミラリア協会誌11月号の表紙は牡丹の舞です.自生地オアハカでの写真ですね。実際に見てみたいものです.今回も盛りだくさんの内容,まず前号に引き続きメキシコマミラリア紀行文.マミのウェインガルティアーナ,カレッティ,メラノケントラ,ラシアカンサ,キャンディダなど,さらにはテロカクタス,ネオベネシアなどの写真がある面白いフィールドツアーの記事になっていました. そして新しいマミラリアとしてM.monochrysa...
今年のリトたちは明らかに開花が遅くなっています.大体10月から11月にかけて次々と咲くのですが,今年は12月になってピークを迎えています.今年の11月は異様な高温が続き,全国的に紅葉は美しくないなど様々な変調が見られました.秋に咲くリトたちは気温の低下が蕾発達の一つのサインらしく,ここで足止めを食らった形でした.下の写真は順に,寿麗玉,麗紅玉,Fuscorus Form,レティキュラータです.花ばかりの写真で,肝心...
メキシコおよび合衆国南部の先住民には,ペヨテを伝統行為として使用するために採取することが現在でも認められています.ロフォフォラはこの辺りでは珍しくもないサボテンで,至る所で見ることが出来ます. サンルイスポトシ州にあるReal De Ccatorceは,銀鉱山で栄えた古い街で今は観光名所になっています.映画「ザ メキシカン」のロケ地でもあり,多くに外国人観光客が訪れています.町のメインストリートにはスタバのパク...
小春日和というには少し良すぎるお天気.日差しに反応して白星が一斉に開花しています.白花と言っても先かけはグリーンがかっていて,開くと薄クリームの花になります. このオーソドックスな白星がだんだん流通しなくなっている様です.もしかすると園芸界での絶滅危惧種?になるんじゃないかと心配するくらいです.いっときピンク花が持て囃され,どんどんピンク花が交配され,ベージュから薄ピンク花の白星ばかりが目につく...
先週行ってきたメキシコは,主にユッカ,アガベ,ダシリリオンなどの植物資源を見ることが目的の旅でした.ボクにとってはこれらは守備範囲外,いつもはユッカだ,アガベだ以上のことは気にしないでいた植物たちです.おかげで少し理解が深まりました.サボテンを含め,今回の旅で見た色々なことは,これから不定期なアラカルト記事として挟んでゆきます. 今日は大きなユッカ.ユッカ フィリフェラ(Yucca filifera)の話です...
銀手毬(Mammillaria vetula subsp. gracilis)は古くから知られたマミで,広く栽培されてきたいわゆる駄物です.100均サボテンのメンバーでもあります.しかし,この駄物を綺麗に作るのが意外と難しいのです.なぜかというと銀手毬の仔は触れるとすぐにポロリと落ちます.植え替えの時、粗雑に扱うと分枝がみな取れて丸裸になってしまいます.この株は随分と気を遣って数年栽培してようやくこのような姿になりました. 花は覗...
数年前に友人から頂いたニデュリフォルミス(M. huitzilopochtli subsp. niduliformis)L1495が随分と大きくなりました.亜種名が鳥の巣様とあるように長く渦巻く中刺がだんだん鳥の巣のようになってきました.刺色は明るい,暗いに若干の個体差があり,L1495は,刺色の変異を包含している集団の種子であるものと推察されます. 昨年播種した子供たちはまだ小さいのですが,少しずつ巻き毛を出してきています.花はまだです...
今日から1週間ほどメキシコへ出掛けてきます.またサボテン見にゆくの?と言われそうですが,そうではありません.植物の輸入をする友人のお手伝いに行くのです.ですから残念ながらカクタスツアーではないのです.とは言えそこはメキシコ,街中にせよ道端にせよサボテンを目にする機会はあるでしょう.もし面白い写真撮れたらそれはそれで個別に記事としてアップします.今回はこれまでとは違ったメキシコを見る良い機会にもな...
フンボルディいわゆる春星には多様な園芸品種があり,姫春星,仏頭姫春星,白雪姫,春星綴化など色々なものが流通しています.それぞれ特徴があって素敵なのですが,白雪姫タイプが最も白く赤い花が映えます.大体白雪姫タイプはやや早咲きの傾向があり,ウチではこの株が毎年一番先に咲いてきます. 春星のタイプは色々でも花の様子は皆同じですね.濃いピンクの丸弁がかわいく,緑がかった雌しべも良いアクセントになってい...
紅葉シーズンが終わる頃,賑やかだった牡丹類の棚がひっそりとしてきます.来年の成長シーズンまで牡丹類は静かな時を過ごします.この霜月のハウスを明るくしてくれた面々を少し振り返りましょう. アガベ牡丹,今年は砂利に埋める栽培ですっかり元気.たくさんの花を咲かせてくれました. 花の美しさを指標に交配した玉牡丹たち.大体想定したような花になりましたが,もう少し外側の花弁に色がついたらなと思います. 白花...