マミラリア協会誌の2月号が届きました.表紙はペクチニフェラです.この号も魅力満点の記事が満載でした. 最初はロドリゴさんのM.julianaeの記事です.これが2月号に載ることは事前にFBで知っていました.実はこのジュリアナエを2年前にロドリゴさんのガイドでモンテレイ付近を歩いた時に見せてもらっています.典型的な金平糖マミなので,近縁種との関係は判断の難しいところです.果たして主として生き残れるかどうかは,今...
マミラリア協会誌の2月号が届きました.表紙はペクチニフェラです.この号も魅力満点の記事が満載でした. 最初はロドリゴさんのM.julianaeの記事です.これが2月号に載ることは事前にFBで知っていました.実はこのジュリアナエを2年前にロドリゴさんのガイドでモンテレイ付近を歩いた時に見せてもらっています.典型的な金平糖マミなので,近縁種との関係は判断の難しいところです.果たして主として生き残れるかどうかは,今...
日本でマガラニー(Mammillaria lasiacantha subsp. magallanii)と言えばは,渋い花を咲かせる雅卵丸がそれにあたります.ラシアカンサの1タイプなのだから色々変化があることは承知していました.ここに紹介するマガラニーはMesaの種子,FNのないマガラニーです. いわゆる雅卵丸のような薄茶色の中筋が目立つ花を咲かせる個体はなく,クリームからうすピンクです.ロゼオケントラとした方が良くないか?というような個体もあ...
ボクの誕生花と勝手に決めているバラ丸たちが丁度開花期を迎えています.以前に誕生日記念にバラ丸の絵を書いてもらったことを記事にしましたが,その群生株が綺麗に咲いています.また一つ歳をとったなと思うとともに,この花に励まされて,今年も1年頑張るぞとの思いを新たにしました. 如月の始め,蕾が目立って来ました. 気温が低めの日が続き足踏みしていましたが,誕生日に今年も立派に咲きました. 群生株が欲しいと...
これはMammillaria haageana subsp. schmollii FO239,故郷はプエブラ州San José Axuxco,テワカンの南東です.このFO239というFNのついたハーゲアナは,HaageでもMesaでも売っているのですが,このFNを検索サイトで打ち込むとオプンチアがヒットするという奇妙なことになっています.ハーゲアナとしては小型の亜種です. 次はハーゲアナF60,これの故郷は同じくプエブラ州Coxcatlán,上のところに近いところです.これもまた小...
サンチェスメホラダエ(Mammillaria sanchez-mejoradae)は,小さなサボテンで,かつ生育もそんなに早くはありません.この株は頂いたものなのですが,今年も元気に蕾を出して来ました. 小さくとも元気に華を咲かせる姿は,見ているものを幸せにします. 昨年の今頃実生苗を紹介した小苗も今年はちゃんと花をあげました.小さいのに幾つもの蕾を上げています.大丈夫かなーと心配になります. せっかくなので交配して少し種...
1年前の2024年お正月,地元のカクタスクラブで久しぶりの競作苗配布が行われました.お題は日の出丸です.正直えーっと思いました.苦手だからです.その時の様子がこれ,5mm程度の実生苗が配られました. 3ヶ月後の様子です.だいぶしっかりして来ましたね.でもまだ日の出らしさは見えていません.この後他の実生苗とともに育苗バットに植え替えました. 半年後の様子です.7月上旬1円玉ぐらいになってきました.まだ日の出...
古生物系雑貨を扱う店で,古本が並べられていて,その中に旧制中学の植物学の教科書がありました.大正時代のものです.所有者は旧制岩手県立遠野中学校の学生,名前は伏せておきますが,たくさんの書き込みがあり,よく勉強していたことがうかがえます.教科書の著者は安藤伊三郎,明治から大正にかけて理科関係のいくつかの教科書をまとめた人です. パラパラと眺めていると3箇所にサボテンが出て来ました.この教科書では「...
頂き物の赤花烏城丸(T. schwarzii)が咲いて来ました.実に艶かしい花ですね.烏城丸は懐かしのサボテンです.子供の時に眺めた烏城丸は清楚な白花でした. ツルビニは若い顔を大人の顔が違うし,分類も色々意見があるようで,懐かしの烏城丸も今はT. schmiedickeanus subsp. schwarziiとするのが良いのでしょうか.ツルビニは和名と学名の対応が難しい仲間の一つです. 魅力的なツルビニたちですが,実際にたくさん手にして...
今年もラウセリー(Thelocactus lausseri)の花の季節がやって来ました. 長い刺の個体とアレオレが螺旋状になる個体の後代が今一つ良い風貌にならないという記事を書いたのは3年前のことでした.ようやく本領を発揮して来たようで,スッと伸びた白い中刺が美しい個体に育って来ました. ラウセリーの花は,鉄板の美しさです.本当にオシャレな花ですね. 昨年秋に赤城とラウセリーの交配種ができていることを記事にしましたが,...
サボテン話をしてくれないかと頼まれ,その用意をするためにあたふたと過去の写真を見回して,ネタになりそうなものを考えました.植物としてのサボテンの特徴は色々あれど,やはり特異なのはアレオレの存在です.子供の頃,このアレオレという言葉に何やら特別なものを感じ,その意味を知っていることに得意になっていました. サボテンの刺は単純に葉の変形したものではなく,この刺の生えている場所である刺座(アレオレ)は...
この白刺カルメナエが初めてブログに登場したのは12年前のことです.毎年立春の頃に綺麗に咲き揃い,何度も記事にしてきました.この花は安心の美しさです. 蕾が見え出すのは年末で,ポツリポツリと年明け早々には咲き始めます. 1月中旬だいぶ花数が増えて来ました. 1月下旬全ての分頭で花が開き始めました. 2月になり立春の頃より長期間満開の状態が続きます.株としてもかなり大きくなり,突然の崩壊に備えて仔を一つ...
先日東京へ出掛けた際の帰路に,三河さんに寄って来ました.名古屋は雪でした.前日夜に名古屋に入り,いつもの櫃まぶしを堪能してぐっすり寝ました.朝起きると辺りは銀世界,まだ結構降っていました。新幹線も名鉄も遅れが出ていましたが,西尾駅に着く頃には小雪が舞いながらも日が射して来ました。ハウスの周りは薄らと雪が積もっていました. 土曜日だったこともあり、次々とお客さんが来ていました.いつものようにハウス...
正月明けの頃,それまでじっとしていた白斜子(Mammillaria pectinifera)の刺の隙間から一斉に蕾が覗きます.これを見ると外は寒いのですが,春に向けて動き出しているのが分かりワクワクした気分になります.実際にはまだ春が遠いのに,春が来るぞって思わせるサボテンたちの動きは本当に嬉しく,良いものですね.去年も今頃同じような写真を載せて記事を書いていますが,毎年このワクワク感は変わりません. 開花始めは1月の...
ウチに以前から居る剣恋丸が咲き始めました.いかにも旧エチノフォッスロカクタスらしい風貌,紫のストライプの花が素敵です.これから春先までかなり長い期間次々と咲いて来ます. 剣恋丸というのは,Stenocactus kellerianusの種小名ケレリアヌスからの当て字でしょうか.そうすると種子か植物か分かりませんが,学名を伴って日本に入って来て,和名がつけられたことになります.ものの本によるとこの剣恋丸の命名者は中島巌...
そろそろ植え替えをちゃんと始めようかという時期ですが,ちょっと出かけて来ます.よく出かけるねーと言われますが,現役の時の出張頻度からみれば,リタイア後の出歩く頻度は激減していると言えます.毎月1度ぐらいはどこかに出かけないと何となくソワソワして来るのです. 今回もマルチタスクの弾丸トリップ.世間ではよく退職したらのんびり旅行でも,なんてことを聞きますが,サボテンやってるとそうのんびりは出来ません...
ナザセンシス(Mammillaria pennispinosa subsp. nazasensis)はこの時期を華やかに彩る素敵なサボテンです.陽炎の亜種だけあって,刺の美しさは格別です.黄刺と赤刺があり,交配すると後代には両方が出て来ます.こうして横から光を透かすように眺めるのがこの刺の美しさを最もよく見ることができます. これはSB489, 故郷は デュランゴ州Rodeo付近です.園芸的に流通しているナザセンシスとの違いないようです.ただ黄色とげ...
この素敵なマミラリアを自分で増やしてみたい,でも実生には苦戦をしています.以下3枚の写真は昨年の開花の様子,こんなに咲くのですからそりゃたくさん種子は採れます. これまでに何度か種子を蒔いてみています.生えないわけではありません,でも極めて発芽率が低いのです.この世のあらゆる現象には必ず理由があります.ただ人間がこれを知らないだけです.ベルソルディの種子も何か発芽のCueがあるはずです.これまで,硫...
今日は立春,昨年より1日早い日付です.太陽と地球の地軸の関係は,人が編み出した太陽暦グリニッジ標準時間と微妙なズレがあり,太陽高度で定義された立春は2月3日だったり4日だったりします.先週までは異様に暖かい日が続きましたが,今週は平年並みの気温です.春を待ちかねたマミたちは一斉に花を咲かせ始めています.個別に取り上げ損ねそうなモノを少し載せておきます. 豊明丸はウチに古くからいます.赤刺と黄刺それぞ...
昨年夏にはキリンの花がたくさん咲き,ランダムに結構な数を交配しました.開花後,花の部分はポロリと取れるのですが,子房と思われる部分は緑を保ってあまり変化しない時期が続きました. 10月に入り,子房が段々と膨らんできたものが見受けられました. 一方であまり膨らまず,先端から再び栄養芽が伸びたものもあります.これは受精,未受精の違い何のか,ステージの差なのか,はたまた個体差なのか,今のところ判然とはし...
カルメナエ(M. carmenae)は冬に咲くマミラリアの中では最も普及しているのではないでしょうか.サボテン栽培を再開した時,色々なカルメナエがあることに興味を覚え幾つも手にしてしまいました.近縁のものと交配された種間交雑種もいくつかあることも知りました. カルメナエは,毎年これでもかってくらいたくさんの蕾をつけ,長い間咲いてくれます. この株はごく初期に手に入れたもので,群生株になっていますが,胴体の...
これはM. albata var. sanciro MBF146で,故郷はサンスイスポトシ州San Ciro de Acosta付近です.この種は,M.geminispina subsp. leucocentraとされます.この亜種はゲミニスピナの短刺系という位置付けでしょうか.ただ,M.geminispina complexとされる幅広い変異を含む種の中ですから,一様ではないようです. 正月早々から咲いて来ました.ウィンクする様子がキュートです. いかにもマミラリアらしい風貌と赤い花です.下...
ウチには何故か今まで居なかったグミフェラ(Uebelmannia gummifera)です.古木はよく言えば風格があるのですが,悪くいうと地味に汚い.同時1960年代に同時に発表されたペクチニフェラのような古木の美しさは余り感じられません.こんな若い苗の方が綺麗で見頃というのは言い過ぎでしょうか. ユーベルの花はどれも地味なのですが,このグミフェラの花はそんな中でもまあまあ見られる花です. どうしてそうなったのか,ペク...
ペトロフィラ(Mammillaria petrophila L052)です.この美しい黄色花はなかなかインパクトがあります.昨年新春に記事にしたときは,まだほんの小苗でした.1年経って結構大きくなり,本領発揮してきた感じです.マミを眺める来客が決まって足を止めてこのペトロフィラを見入るので,なんとなく不思議な雰囲気があるのでしょうね.今年は少し種子を採るべく交配をしました. いくつかある株をよく眺めてみると,イボの間の綿毛...
毎年寒の入りあたりからグラシーが咲き始めます.寒さに向かって咲く彼らは一体何をトリガーにしているのか,本当に不思議に思います.それはさておき,桜色の優しい花を見ると本当にホッとします. 種蒔きをして気に入った株を少量残しています.ほとんど変異が見受けられないようですが,じっくり見ると少しだけ他と違ったものがあるようにも思えます.今の所,花の濃色化,大輪化,大玉化などの視点で,良さそうなものを手元...
冬になってEriosyce villosa FK71がいつものように炎のような花をあげています.本当に美しい花です. 花のシーズン前に花殻の掃除をしていないので,もう株の上側はすっかり花殻に覆われています.昨年のシーズンはこんなたくさん咲いたんだね,そして今からまた咲いて来る.いやーお疲れ様,大丈夫?と声をかけたくなります. この株は長らく2頭で大きくなって来ましたが,最近になって株の下の方から新たな分枝が3つ顔を...
今年の大寒を挟んだ1週間は比較的穏やかな日が続きました.1月も最終週になり,心なしかお日様の力も戻ってきたように思います.毎日1分ずつ伸びていく日の入りまでの時間に,春への着実な歩みを実感します. ウチにいるいくつかの仏頭白星たち,年末から次々と咲いています.以前にも書きましたが,普通の白星とは明らかに違う花を咲かせるので,この仏頭タイプは交配種起源ではないかと疑っています. ウチに古くからいるギ...
小さな冬の風物詩,マクドガリー(Ortegocactus macdougallii)の赤備え,彼らの冬の装いです.冬の陽射しのもとで,白く粉を吹いた肌と赤い裾模様がとても美しく見えます. この株は10年以上前に,信州西沢さんで入手したものです.小さな単頭株でしたが,10頭あまりの群生株になりました.ひょろ長く立ち上がった株をよく見かけますが,もしかするとコピなんかと同じで,水をやらなさすぎると返って縦に伸びるのかもしれませ...
寒い季節ですが,強刺類たちの小苗は元気よく新刺を出しています.大して水もやっていないのですが,もりもりと刺を出す様子を見ていると,彼らの体内時計は何を計っているのかなと不思議に思います. まずは鯱頭(Ferocactus cylindraceus).大きく立派な鯱頭も良いのですが,元気な小苗も見飽きません. そして鯱頭×偉冠竜(F.peninsulae subsp. viscainensis)と言うことで手にしたものです.なお今は偉冠竜がF.gracilis s...
アズレウス柱が冬場も休まず成長しています.いつもは早春から動いていたように思うのですがどうしたことでしょうか.新しく成長した部分は,肌のブルームがまだ形成されておらず,一目で分かります. 昨年後半に株の下の方に分枝が生まれました.これがみるみる間に大きくなり,冬場も盛んに成長しています.もしかするとメインの成長点もこれに釣られて成長しているのかもしれません. 昨年は3月の発見した蕾ですが,今年は...
ボクは旧エチノフォッスロカクタスが大好きです.でも彼らはなかなかの曲者です.このサボテン以前ブログで白玉として記事を書きましたが,だんだんと育ってくるともしかしてこれは雪渓丸なのか?とも思えてきました.それがこのサボテンです. さて雪渓丸にはStenocactus albatusという学名が対応されています.S. albatusがそもそなかなかの曲者で,学名と実物の対応が論争の的になっています.黄色刺で,黄色花は共通認識の...
12月下旬から恵比寿笑いの中苗たちが順次花をあげ始めました.恵比寿笑いは,葉より蕾が先に出ます.年末にはすでに結構な数の花が咲いていました.今シーズン,外からハウス内に持ち込んだのは10月16日、ハウス内のサイドを下ろしたのは11月8日,さらにトンネルを閉めたのは11月28日でした.おそらく花芽は夏の終わりには形成されており,それは休眠状態にあります.落葉するのは温度にもよりますが,10月後半からです.その時...
今日は大寒,暦の上では一年で一番寒い時期を迎えます.実際にここ数年のハウスの温度記録を見ても確かに最低最高ともに低めの日が並んでいます.こんな時期,ウチで最もぬくぬくのキリンの園はどんな様子でしょうか. 太平丸たちを始め,大竜冠,鯱頭(白鳥),兜,大祥冠など皆元気よく成長しています. 年明けに来た寒波ではハウスの外の最低気温は−4.5℃,ハウスの外側はビシッと凍りましたが、防寒対策をしっかりしたキリ...
昨年は記録的な暖冬から始まりましたが,2025年の冬はどうやら平年並みの寒さのようです.年明け間も無く北日本では大雪となり,ここ讃岐平野でも何度か雪が舞いました.そんな中で冬マミたちは順々にハウスを彩ってくれています.まずはフンボルディの剽軽な顔から.これは通称白雪姫と呼ばれるタイプです. 玉翁錦は冬になると斑色が鮮やかになり,赤い花とのコントラストが美しくなります.今年も交配して種子を採ろうとして...
これはMammillaria ochoterenae FO108で,このオコテレナエは M. discolorのシノニムとされます.FO108の故郷はオアハカ州 Sierra Mixteca San Francisco Teopan付近です.ディスコロルにはたくさんのシノニムがあり,かつてはいくつもの種,亜種に分かれていました.つまりかなりの形態的変異が内包されているものと推察されます.和名も異色丸ほかいくつかが与えられていました. 刺は,5−6本の黒っぽい中刺と白い側刺とい...
年明け早々にAncistrocactus megarhizus var.gonzalesi KSM711(syn. Sclerocactus scheeri var. megarhizus)が咲いてきました.なんとも大人しい花です.彼らは夏にはまるで死んだように成長点が開いてすっかり寝込んでいますが,気温の低下と共にもりもり新しい刺を出して成長してきます.メキシコ北部では至る所で出会うことを以前に記事にしました.原産地におけるその変異の幅は相当なもので,これをいちいち金羅紗,黒羅...
この銀河はここ1,2年ですっかり老化した様相を示しています.ウチに来たのは10年以上前のことです.これまで何度も冬期の記事に登場してきました. 銀河の学名対応については何度も書きましたので繰り返しませんが,M.hanianaの1タイプとするのが自然の様です.その上で園芸品種名として銀河が成立するためには,銀河らしい銀河はどんなものかという共通認識が必要です.ボクの中での銀河は,やはり綿毛が織りなす銀河模様が...
冬が近くなるといくつかのヘキラン錦たちは斑色が黄色から赤味を帯びてきます.この赤味の出方には個体差があるようで,ほぼ黄色のままのものもあります.やはり赤味が混ざった方が綺麗ですよね. この株は真っ先に赤みを帯びてきました.こんな色合いが綺麗です.11月,12月,1月と並べてみました. 斑柄と赤みとはあまり関係ないようで,いろんな株でこうした斑色の変化が見られます. ヘキランだけではなく,白点のあるラ...
ニデュリフォルミス(M. huitzilopochtli subsp. niduliformis L1495)が12月下旬から咲き始めました.これは数年前に友人から分けてもらったものです.だいぶ大きくなってきて,3株3様の個性も見えてきました.中刺の色と長さが違うとかなり印象が異なりますね.たくさんの蕾をつけるのでかなり長期間楽しませてくれます. このマミは鳥の巣のようなという亜種名をもらっていますが,このくるくるした中とげが魅力.基本単頭...
昨年秋に友人から金鯱の小苗をいただきました.かれらは冬の間も盛んに成長を続けています.小さな苗の新刺は本当に綺麗ですよね.一つ目は,ケーレスの種子のインターメディウスとのこと.これは国内ではプラチナ金鯱とか鷲爪金鯱などとして流通しています.Web上ではK.grusonii var. intermediusという表記が見られますが,何がintermedius?何と何の中間なの?と思ってしまいます. もう一方は狂刺金鯱,この苗を頂いた友人...
M. dixanthocentronは,夢の黄金なる和名をもらっているが,ほぼ使われていません.これはまだ小苗なので,本領は発揮していませんが,和名に恥じない素敵な姿になることを期待してます. これはよく似た風貌を持つM. flavicentra L680,和名は春宮.それもそのはず今はM. dixanthocentron subsp. flavicentra,ディクサケントの亜種となっています. 中刺が密にピッと伸びているので,花は開きにくそうです.花色はこの写真の...
年末あたりから白鯱(Turbinicarpus knuthianus)に蕾が見えてきます.この蕾は低温下でも着実に伸び出し,冬の晴れ間に反応して花を咲かせます. 白鯱,以前はGymnocactus knuthianusでした.これが Turbinicarpusに統合され,T. saueri subsp. knuthianusもしくはT. knuthianusとなりました.このサウレイの亜種にはいろんなものがあり,イザベラエなどもその一つ.メキシコに居たイザベラエを見ると確かに白鯱に通ずるものが...
例年1月にセールをされるのですが,今年は早め,正月早々に始まりました.まだ正月気分が抜けないまま,カクタスクラブのメンバー2人とちょっと覗いてきました. もう何回とお伺いしていますが,こんな雨の日は初めてでした.温室の中はかなり雨漏りがひどくてちょっとびっくり.屋上では細かな修理は大変なのでしょうね.相変わらずカオスの温室の中で宝探し.色々ありました,新たなそして懐かしい出会いが. 今回のお持ち帰...
以前にキリンで養成したらちょっとメタボのネオポルになってしまったという記事にしたNeoporteria clavata KK1447です.今はEriosyce subgibbosa subsp.clavataが正式な名前.あれから2年,普通に栽培するに従い,それらしい姿になってきました.もうメタボな風貌はありません. ネオポルの仲間は頂点付近のアレオーレに花が付くのですが,この株は結構中間的なところからも花が咲いています.これには訳があって,ネオポルのい...
この小さな柱状のマミは,Mammillaria eriacantha L1104です.故郷は,ベラクルス州 JalapaからPalma Sola辺り標高0-800mのようです.メキシコ湾に面し,標高も低いのでかなり暖かいところと思われます.Webで自生の様子を見ると,かなり傾斜のきつい岩の割れ目に生えているようです. 花は小さく全開せず,刺の色と同じなので,ほとんど目立ちません. こんな地味なマミラリアを覗き込んでいるのは,よほどの変わり者でしょ...
園芸の世界で牡丹といえば,ボタン科のPeonyのことです.寒牡丹といって二季咲き性の牡丹の花を冬に愛でるのは大変風流です.最近は一季咲きの牡丹を開花調節して咲かせて観賞する冬牡丹の方が幅を利かせています.さてサボテンの牡丹,アリオカルプスたちは晩秋に花を咲かせますが,遅れた花がぼちぼちと年末ごろまで咲いてきます.これは姫牡丹ですが,最後の開花は12月下旬になりました.力のない陽射しのお陰で,いく日も咲...
黒肌明星はそれほどもりもりとは大きくなりませんが,時間が経過するとそれなりに育っています.この2株はこれまで種子採りに活躍してきたものです.じっくり見ると確かに独特の雰囲気を持ったサボテンですね. たくさんは蒔きませんが,毎年少しずつ蒔いて実生苗を作っています.小さいうちから咲くので,それなりに見ていて楽しいものです.作る実生の数が限られているからでもありますが,なかなか変わったものは出てきませ...
今日から寒の入り.早咲きのネオポルが咲き始めると冬が本格化するのですが,この花を見るのがこの季節の楽しみの一つでもあります.これはNeoporteria rapifera KK120,黒肌と黒刺が美しいネオポルです. これは2年前にキリンで育成したもので,径もできて貫禄も出てきました.これぐらいから少し立ち上がりかけぐらいが見頃ですね. 同期で接木をしなかったものも,小さいながら花を咲かせ始めています.実生のものは小さくで...
いつものように初詣をして,諸々をお願いして来ました.歳を重ねるごとに時間は加速度を増して過ぎ去っていくように思えます.たいそうな目標を立てても,掛け声倒れになりかねません.なので,今年は事細かに抱負を書くのはやめにしました.シンプルに3つ.1つ サボテン栽培を心底楽しみます1つ 何事も先送りせず積極的に行動します1つ 心も身体も健康に生きます あれ?これでは評価の仕様がないんじゃないの?いいんですこ...
明けましておめでとうございます.2025年が全てのサボ友さんにとって素晴らしい年になりますように. 面白い,なるほど,へーそうなの?などと思ったら下のサボテンの文字をポチっと押して応援して下さい、よろしくお願いします.にほんブログ村...
2024年もあとわずかとなりました.リタイアして3年目の今年,日々のサボテンの管理や畑・庭のメンテはすっかりルーティン化しました.しかし,今年はチリへ行こうと新年から意気込んでいたのですが,春頃に実現が難しいと分かるとなんとなく目標を失った様になり,ボーッとした日々が続きました.これが噂の老人鬱か?と不安になりましたが,幸い植物たちは縮かけた脳に適度な刺激を与え続けてくれ,なんとか持ち堪えました....
もう2024年もあと少し,ちょっと立ち止まって今年のこと思い返す時期です.正月に書いた今年の抱負に沿って,この一年のサボ活を振り返ってみました.抱負①自らの感性を信じて様々な育種に取り組む. 太平,ランポー,マミなどいくつかの継続並びに新規の育種を進め,それなりの成果を実感しました.ただヒトの欲はしばしばヒトの目を曇らせます.要らない交配をして,肝心の交配が疎かになったこともあり,反省することもしば...
以前に黒兜を手にしたことを記事にしました.小さいながら開花したので,せっかくなので大イボルリ兜の花粉を乗せて種子を採りました.予想では黒肌は顕性なので実生は黒肌になるはず.比較のために普通の兜と一緒に種子を蒔いてみました.結果は予想通り,左は普通の兜,右は黒肌の後代,肌黒はしっかり現れています.黒くない,ただ赤いだけではないかと思われるかもしれませんが,そもそも黒肌というのは赤い色素が過剰に集積...
11月下旬,玉翁(Mammillaria hahniana)が咲き始めました.以前にも書きましたが,玉翁と玉翁殿は別種とするには根拠が曖昧ですが,園芸品種としては区別するに足る十分な違いがあります.ただ,これらの中間型はいくらでもあるので,玉翁殿は玉翁の中の長毛優良タイプを指すとした方がスッキリしそうです.しばしば玉翁と玉翁殿の違いの一つとして開花期の違いが挙げられ,確かにいわゆる玉翁殿の開花は春になってからです.下...
To my cactus-loving friends,May the spirit of Christmas bring you peace and happiness....
イギリスのサボテン・多肉植物協会のFBに古い接木の紹介記事が載っていました.書いた人はどうやら日本人です.このFUJIO HIRATAというのは何方かなと思い色々調べてみました.あるところで平尾博さんが,「実生接というものの始まりは1950年代後半」で,「東京・上野の松坂屋の近くで印刷業を営んでおられた平田藤男さんが考案されたのが最初と思う」と書いておられます.この平田藤男さんがこの写真のノートの著者と思われます...
今年も冬至がやって来ました.先週あたりからようやくこの時期らしい天候になり,晴れるとハウス内はポカポカ,日が翳ると一気に気温は下がります.特にこれといってする事もなく,サボ活も一休みの時期です.ついこの前までハウス内を跳ねていたアマガエルくんもすっかり見なくなりました. 冬マミたちがだんだん花数を増やしつつあり,ハウス内で腰掛けてサボテンたちをボーッと眺めるには良い季節です.冬至が過ぎると寒さは...
ハオかなと思ったらアロエでしたってヤツ,Aloe haworthioidesです.マダガスカル原産,随分前にパキポを見に行ったマダガスカルでは,正直ほとんどアロエは目に入りませんでした.でも結構たくさんマダガスカルアロがいるんですよね.このハオもどきのアロエは,ハオ似だというより最小のアロエということが売りの一つです.アロエらしく冬に花を上げてきました. 覗き込むと葉の鋸歯は大変美しいですね. 気温の低い時期です...
霧棲丸は昔からあるサボテンです.平尾さんの原色サボテン写真集や佐藤さんの原色サボテン事典ではM.woodsiiの学名を当てていますが,M. hahniana subsp. woodsiiとする見解もあります.さらにJohn PilbeamのThe Cactus File Handbook 6 Mammillariaではこの亜種扱いも中刺が黒いという点だけの違いであり多くの中間型が見られることから疑問視され,M.hahniana に含められています. 多毛霧棲丸として手にしたものですが,こ...
キリンの園があるハウスは,11月10日すぎに内張カーテンを張って,10月下旬にとりあえず上に乗っけていたトンネルも11月末からは張りっぱなしに,中はいつもポカポカです. 12月も半ばになり,キリンの園の防寒対策を本格化させました.最後の仕上げは,シルバーポリトウの開け閉め開始です.これによりキリンに乗ったサボテン達の成長を継続させることが出来ます.もちろん12月,1月の成長は緩慢なのですが,春の立ち上がりは...
ヘルナンデシーは春告げ鳥ならぬ冬告げマミです.これが咲いてくると間もなく冷たい風が吹くようになります. 実生を箱植えして一斉に咲く様を見たくて数年前から毎年少しずつ蒔いています.結構小さい時から咲いてくるので,育苗箱で育成中から賑やかに咲いてくれます. この小さなマミは水やりに気を遣います.ただ普通は気を遣うと言うと水のやり過ぎに注意することを指すのですが,この場合はどちらかといえば逆で,干から...
その独特の姿が人気のアロエ・スプラフォリアータ(Aloe suprafoliata),でも Book Aloeだったのはいっときの事でした.葉が旋回を始め,ただのアロエになってからは庭の片隅に置かれています.それでも毎年着実に葉を展開し,アロエらしく寒くなってから花を上げてきました. 日当たりの良い玄関先に移して花が咲く様を観察することにしました.昨年は背の低い防寒カバーの下に早々に押し込んだので,花芽は出たものの折れ曲...
毎年のことですが,12月になってからウチのリトたちが花の盛りを迎えます.寒くなってからの方が,リトの窓の模様が綺麗に見える様に思うのは錯覚でしょうか.これは黄金琥珀玉なのですが,いつも見るたびに不思議色合いだなと思ってしまいます. ウチのリトは年中外です.午後になって花を咲かせますが,太陽が出て暖かな日は一斉に花を開かせます.でもやはり12月,気温の上がらない日があり,そんな時はしっかり開かないこと...
東京に行くたびに西武の屋上を見るのが楽しみでした.西武があんなことになって,今や西武屋上の売店ということではなく,池袋の鶴仙園というべきお店になりました.今回は,広くなってから2回目の訪問です.特に目的のある買い物をするわけではないのですが,どんなものを並べているのか,いくらなのかなど観察するのが面白いです. 今の季節,リトやメセンが表に並び,冬型多肉などもあって,いつもながら多様な品揃えです....
小春日和の中,ハウスの中で覗き込む小さな世界.健気に咲く小さなサボテンを眺める幸せな時間.ヘルナンデシーはこんなひと時に最適なサボテン. マミ ラヨネンシス(M.rayonesensis ML453),他に押しつぶされそうになりながら花を着ける逞しさ. 黒肌明星たち,普通の明星より小さくても咲く傾向にあるように思う. そして白星ピンク花.この時期の定番.こんな小さくてもいくつも蕾を上げるのだから大変ながんばり屋さんだ...
もしかして1年ぶりかな,と思いつつ千葉ニュータウン中央から歩いてグランカクタスさんに向かいました.ハウスはすっかり冬支度,遮光のために張っていた防風ネットはハウス中央にまとめられ、二重張りにしたハウスの中では,夕方になると棚の上に更にビニルをかけておられます.ここはかなり冷え込む所のようです. 園主の佐藤さんはすっかりお元気になられたようで安心しました.色々とお話を伺いましたが,今のSNSでの情報の...
今月のカクタスクラブのミニ品評会のお題は「接木もの」です.ウチには接木されたものがないわけではありません,いえキリン接ならたくさんあります.でも柱ものは全て地植えになっていますし,キリン接は観賞に耐える代物ではありません.このお題には「接降ろしは除く」となっています.あくまで台に乗っていなければならいのです.うーんと唸ってしまいました.色々ハウスを徘徊して白羽の矢が当たったのがボンニアエです. ...
今年の師走は近年になく色々と予定が入ってきました.そんな時こそ自分で予定を立てて,自分がやりたいことを優先しなければなりません.今日からちょっと関東方面へお出かけ,いつものようにマルチタスクのトリップ,です. 牡丹の季節はあっという間に過ぎて行き,冬マミの盛りまではまだ少し時間があります.これから一年でも最も太陽の力が弱い1ヶ月を迎えます.ハウスの管理はほとんどすることがなく,入り口も閉めたま...
ボクが生まれた頃に緋牡丹錦なるサボテンは日本で生み出されました.以来本当に星の数ほどの緋牡丹錦の種子が蒔かれ,銘品が世に出されて来ました.一度種子を蒔いたことがありますが,ギムノは特に小さい時には斑入りなのかどうかがわかりません.せっかちなボクはとても全てを大きくして選抜するなんてことはできません.でも子供の頃にとても高くて手に入れられなかった緋牡丹錦も,今は手頃とも言える値段で結構な綺麗なもの...
竜神木に接木したものを降ろす方法にはそれぞれ流儀がある様です.ボクは少し面倒ですが2段階にしています.大体5cmぐらい台を残して降ろします.そして発根後の植え付けはわざと竜神木を少し見えるように浅植えします.短い台木にちょこんと乗った何となくユーモラスな姿になります. これはツルビニのニコラエ.以前に登場させましたが,ツルビニらしくずっと咲き続けています. 次はコピのモリキュラ.株の下側表皮にいく...
今年も自己満足の塊のようなカレンダーを僅かな部数だけ作り,お世話になった方,差し上げたいなと想う方に贈ることにしました.本年2024はメキシコ特集にしたので,来年はまた普通に戻しました.どの写真を採用しようかと考えるのは楽しいのですが,手元のサボテンを撮った写真ですから,バリエーションは限られています.それでも過去のカレンダーと被らないようになんとか選びました. カレンダーは近年その存在価値が大いに...
11月終盤から12月にかけての時期は,パキポジウムの休眠導入期です.ハウス内トンネルの中では,まだ青々と葉を繁らしているものからすっかり落葉したものまで,色々なものが見えます. 概して実生の小さな苗は落葉が遅いようです.これは恵比寿大黒とグラキリス小苗,まだ葉を落とす気配がありません.トンネルで温度を保っているので乾かさないようにしています. 少し大きくなったものは葉を落とし始めていますが,その様相...
2年前に赤ら顔の太平丸という記事で,冬になると肌の赤みが強くなる太平がいることを報告しました.その時の太平がこれで,今も変わらず紫色になっています.これは2018交配フランクリン×ニコリーです. 今ハウスを眺め回すと他にも赤ら顔のものが居ます.次は2020交配(ニコリー×雷帝)×フランクリンです. そして2020交配フランクリン×強刺雷帝. さらに2021交配フランクリン×[ニコリー×(ニコリー×雷帝)]というのも居ま...
以前にグランカクタスさんで,ネグレクタと言う名札の立ったツルビニを手にしました.ネグレクタって聞いたことのない変わった名前,ラテン語のnegrectaは未修正ってことらしいけど,どうしてもネグレクト(無視する)を連想する語彙.なんだこれはと思い,友人のツルビニストにお尋ねしたところ,T.sp.Negritaのことではないかとのご返事をいただきました.メキシコ サンルイスポトシ州のLa Negritaで採取されたものが,新種で...
ピンク花白星の花色の改良については3年前の記事で書いています.正直思うようには形質改善していません. この元株は2011年に廣仙園さんで買っています.羽毛の揃いが良いのですが,ピンクは薄い花です. 昨年の選抜株,上の株からのF2です.見比べると確かにピンクは濃くなっています.花色と羽毛の揃いに気をつけて選抜しました. さらに次世代の選抜途中の株,あまり進歩はないような気がします. 赤花の他のマミと交配...
師走が近づきシャコバが咲き始めました.ずっと炎天下の露路栽培なので茎は赤茶けていますが,元気に咲いてきました.せっかくなのでしばらく玄関に飾ってやることにしました.シャコバサボテンという名は,葉の形がシャコに似ているからそう呼ばれたのですが,花の時期からクリスマスカクタスとも呼ばれていました.その後欧州産の改良された園芸品種が作られる様になり,デンマークカクタスと呼ばれるようになりました.売る方...
ウチには黒牡丹(Ariocarpus kotschoubeyanus)と色々なレッツーサス(A. retusus)との交配種が居ます.自作のものではなく,以前にこうした交配種が気になった時期に,色々なサボテン屋さんなどで見るたびに手にしたもものです.下の3株はそれぞれ花粉親のレッツーサスが異なります.草姿は似たり寄ったり,花も似たり寄ったりで,見るべき個性がありません. そしてこの株は,やはりレッツーサスとの交配種ですが,花も黒牡...
キリンに接木して気持ちよく成長していたザラゴザエ.キリンの冬の寝床を開け閉めしている際に,誤って枠の支柱をぶつけてしまい,キリンが折れてしまいました.元に戻しても切断面が綺麗に繋がりそうにありません.葉がひどく汚れていますが,これは数日前にヨトウムシ対策で粉剤を撒いたためです. 仕方なく切り取り,キリンの茎が大変短いのですが,葉を2枚温存させて挿し木しました.11月上旬,温度的には心許ない季節です...
ラベルには玉牡丹×赤花三角牡丹となっていました.でも出来上がってきたものは,昔でいう厚葉ロイヤル皺玉牡丹とでも呼べるような顔つきです.2株あるのですが,ともに同じ系統の顔.うーんラベルを間違えたのか?と思いながら花を待っていました. 花はご覧のように典型的なレッツーサスの花で,とても赤花三角牡丹が掛かったとは思われません.花を見て,うーんやっぱりなと思いました. 多分これはラベル間違いなのですが...
時間がかかってようやく雪冠雲の後継ができたと報告したのは8月のことでした.秋になり果実が伸びてきました.最初に果実が伸びてきた時,おや?っと思いました.果実の色がうっすらピンクを帯びているのです.親の写真を確認してみましたが,記憶通り真っ白です.これじゃ雪冠雲じゃなくて桃冠雲じゃん!と思ってしまいました. さらに時間が経っていくつもの果実が伸びてきました.桃色がかった果実を出す傾向は薄れてきまし...
秋にいつもの通りMesaへ種子の注文をし,返事が来て,これもいつもの通りPayPalで支払いを終え,種子を待っていました.ところが今頃になって,あなたの注文は謝絶されましたので返金します,というメールが.一体何事が起きたのか?その説明は以下の通りです. 「米国農務省との間に変化がありました,現時点では全てのサボテンはワシントン条約2号リストに載っています.現時点ではどのような書類が必要か決定されるまで私た...
ウチの牡丹棚には銘品は一つもありませんが,色々な顔のレッツーサスが居ます.花が綺麗なのが良いなと思って交配した3兄弟です.ある程度のサイズになり,しっかり個性が現れてきました.牡丹類の花は数日間開いたり閉じたりしますが,その間の変化もまた見て楽しいものです. 1番目の個体の開花時は,白花で外側の花弁がはっきりとしたピンクを帯びます.開花後日数を経ると赤味が増し,夕方に閉じた花ははっきりとしたピン...
マミラリア協会誌の11月号が届きました.表紙はニヴォサ,金銀司です.プエルトリコの東にあるクレブラ島の海外の写真です.こんなところにマミラリアが居るなんてちょっと不思議な気がします.でも実際に見てみたいなあ. さて中身はマミラリア協会誌なのにテロカクタスの大統領の記事,コリファンタのC. retusaの記事があります.それもそのはず,このマミ協会の守備範囲は、マミラリア,コケミアエ,テロカクタス,ツルビニ...
この小さな姫牡丹を手にしたのは一昨年のことです.それまでは接木で育成したまん丸の姫牡丹しかうウチにはいませんでした.牡丹らしく過ごさせようと,手にしてすぐに植え替えて小石に埋めました.今年の夏はことの他暑く,残暑も厳しかったので,何やら顔色が黒ずんできて,ああ腐ったのかなと思っていましたが大丈夫.季節を忘れず蕾を上げてきました. 花が咲き,こんな角度から眺めて,うん,いいぞ!と一人悦に行ってい...
昨年簡単な風除けをしてやった露地植えの葉ウチワ,春先からいたく元気であっという間に倍ぐらいのボリュームになりました.秋の陽射しのもとで元気よく過ごしています. 面白いもので,葉ウチワの花は春に咲いたあと夏は一休みし,秋にまた咲いてきます.10月も終わりになってもまだ少し咲いていました. 根元には多肉らしいものを植えたくてデロスペルマを植え付けておきました.全面を覆うようになれば,雑草対策にもなりま...
今ウチではアガベ牡丹をほぼ小石に埋めて栽培しています.本当は黒土に埋めてイボ先だけ出して栽培すると自生地らしくなるのですが,さすがにそこまで行く勇気がなく,こんな感じで維持しています.牡丹類の栽培はどうも苦手なのですが,こうした小石を株回り敷くことにより,大いに楽になった気がします.ほぼ小石の中から花が上がってきました. 横から見ると小石の中に咲くように見え,その姿は悪くありません. 普通の視点...
ごく最近のこと,普通の白星ありませんか?と聞かれ,ウチにはないねーと返事しながら,そういえば長いこと種子を蒔いていないなと気付きました.ピンク花の方は毎年少しですが蒔いてきましたが,普通の白星は大きくなった株が2つあるだけ,カキコ繁殖もしないので,手元には小苗が全くありません.実際にサボテン屋さんに行ってもあまり白星は並んでいません.すっかり駄物扱いで,増やしても売れない・お金にならないサボテン...
竜角牡丹(Ariocarpus scaphirostris)の独特の蕾が膨らんでくると,ああ今年もこの季節が来たなと嬉しくなります. 竜角牡丹の花は他の牡丹類にない,かわいい系の花です.開きかけの抱え咲気になった頃の姿は本当にかわいいです. しっかりと開くと雄しべがふわっと開き,それはそれでまた他の牡丹類にはない美しさを演出します.このように花が開く各ステージを愛でるのが竜角の楽しみです. この株は13年前からウチに居る...
綿毛に包まれてなんだか咲きにくそうな連山(Ariocarpus fissuratus)です.でもこの時が一番美しく見えます. 人が多毛系を選抜してきたので,花が咲きにくいほど綿毛がありますが, 野生の亀甲・連山はこれほど綿毛が豊かではありません.おまけにボクは頭から容赦なくジャーっと水をかけるので,毛が固まってほつれにくくなっています.綿毛を少し外してやるとふわーっと花が開いてきます. この株は先日の亀甲牡丹同様,一...
この金鯱は2年前に今の場所に落ち着きました.今度3度目の冬を迎えようとしています.晩秋の陽射しのもとで元気良さそうにしています. まだそんなに寒いわけではありませんが,周りにビニルを張ってやることにしました. ちょっとスペースに余裕があるので,外組のアガベ君を同居人に迎えることにしました.今は北側の上部をすかせてあるので,晴れた日でも中がそれほど高温にはなることはありません.でもこれを設置するとい...
日頃は地味な紫丸(Mammillaria voburnensis),花どきは少し主張しています.7年前に手にした時と比べるとすっかり貫禄が出ています. 秋の陽射しを浴びて一斉に花を開き始め,賑やかな雰囲気になりました. 花弁の外側に茶色の筋が入るクリームの花は,華やかさこそありませんが,安心感のある美しさです. 彼らの故郷はメキシコ南部からグアテマラに至る場所で,ウチの無加温ハウスは彼らにとって寒いんじゃないかなと心配...
三角牡丹(Ariocarpus trigonus)の小さな株が花を咲かせました.あーこれこれと手にとってしばし眺めました.三角牡丹はとても思い入れのあるサボテンです. 牡丹類の中では異彩を放つ薄黄色の花,なんとも言えない雰囲気を持った花ですね. 昔,この三角牡丹を持っていました.セピア色の写真に映る牡丹類の中でひときわ大きな三角牡丹.おそらくこれは輸入球で,大阪エキゾチック植物研究所の黒田さんのところから買った...
赤城(Ferocactus macrodiscus)とテロカクタスのラウセリー(Thelocactus lausseri) が交配できると知ったのは去年のことです.恥ずかしながら,フェロとテロの属間交配が可能とはそれまで知りませんでした.早速半信半疑で赤城にラウセリーの花粉を載せてみました.ちゃんと着果しました. そして採れた種子を直ぐに蒔いて見ました.とても異属間交配種とは思えない良好な発芽です.また種間交雑種にしばしば認められる過剰な...
この天紫丸(Gymnocalycium pflanzii var.albipulpa = G.zegarae)錦はなんと13年前からうちに居ます.手にした時は6−7cmの小さな株でした.まずまずの斑柄だったのですが,成長するに従い,斑が勝っている部分が段々と肥大して行き,株全体の形が歪んできていました.斑が入った部分はどういうわけか肥大する傾向にあり,このため斑が偏った株では不整形になりやすいのです.本当にもう廃棄するかと思うほどでしたが,我慢して...
アルビコマ(Mammillaria albicoma)は,淡雪丸という和名をもらっていますが,普通はアルビコマで流通しています.タマウリパス,ヌエボレオン州の比較的狭い地域が故郷です.ウチにはいくつかのアルビコマがいて,ちょうど花が咲いてきています.白マミであり,中刺の強弱こそあれ,カギ刺はありません. これは三重のコロンさんのところから来たもの. 次は奈良多肉研さんから来たもの.上に比べてややイボが小ぶりでしょう...
サボテンたちに影で,オトンナ ユーフォルビオイデス(Othonna euphorbioides)のおチビさんが黄色い小さな花を上げています. 花はキク科らしい頭状花序で,小花には舌状花はなく,全て筒状花です.それでもはっきりと5枚の花弁があることがみて取れます.茎の先端に複合花序を形成し,その直下の腋芽から新たな芽が出るため,花をつけた幹はその後二つに分かれることが多いようです. 茎に残る刺のようなものは花茎が枯れて...
この亀甲牡丹は随分前におそらくオオタバコガの食害と思われる災難に遭い,成長点部に大穴が開きました.その後分枝が出てきて,復活して来ました.あれからさらに2年が経ち,7頭が全体を覆うようになって,ようやく形になってきました. とは言え全頭が一斉に開花することなく,なんとなくバラバラと咲きがちです.さらにそれぞれの頭が10cmぐらいまで大きくなればもっと見事な花姿を見せてくれるかなと期待しています. 今...
暖かな陽差しに誘われて,ミズクエンシスが綺麗に咲いてきました.ミズクエンシスと言ってもスルコではありません.4年前にプシスの原種シリーズで紹介した旧ロビビアのミズクエンシス(Lobivia calorubra v. mizquensis TB488.1)です.やや小型のロビで年に何度も咲く素敵なヤツです. 先に紫野との交配種を紹介しましたが,彼らは大変花着きもよく,いいものだと思いました.花色のバリエーションがないのがちょっと残念です...
二十四節気の立冬は「木枯らしが吹き,冬の気配を感じる頃」とされます.木枯らしは吹いていませんが,朝の気温低下は遠からず冬がやって来ることを予感させます.温度の低下を気にするハウスから内張をしっかり留めて二重被覆を完成させました.陽がさせばハウス内の気温は30℃以上にはすぐ上がります.柱サボテンのひだに縮こまっていた雨蛙くんも昼には活動再開. 晴れさえすればハウスは30℃を超える時間を5時間ほど確保でき...
ミニムスが咲いていました.ツルビニたちの開花は季節外れという言葉が適用できません.不定期に年中咲いてくるからです.このミニムスというサボテンは,T. krainzianus var. minimusまたはT. pseudomacrochele subsp. krainzianus f. minimus(蕪城丸ミニムス)とされたりT. pseudomacrochele subsp. minimus (長城丸亜種 ミニムス)とされたりで,ツルビニストでないものにとってお前は誰なんだって感じになります. また茎...
盛んに秋の成長をするサボテンたちがいます.一方で春にはあれほど盛んに刺を出したのに,夏以降すっかりお休みしてしまうものたちもいます.まだ小さな苗たちは,この季節も精一杯成長してようとしており,新刺の美しさを存分に味合わせてくれます. 琴系丸(M. camptotricha)の短刺変異,欧州ではBruという品種名で流通しています.このbruの語源は何なのか,調べてもそれらしいものは出てきませんでした.新しい刺が淡い象...
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マミラリア協会誌の2月号が届きました.表紙はペクチニフェラです.この号も魅力満点の記事が満載でした. 最初はロドリゴさんのM.julianaeの記事です.これが2月号に載ることは事前にFBで知っていました.実はこのジュリアナエを2年前にロドリゴさんのガイドでモンテレイ付近を歩いた時に見せてもらっています.典型的な金平糖マミなので,近縁種との関係は判断の難しいところです.果たして主として生き残れるかどうかは,今...
日本でマガラニー(Mammillaria lasiacantha subsp. magallanii)と言えばは,渋い花を咲かせる雅卵丸がそれにあたります.ラシアカンサの1タイプなのだから色々変化があることは承知していました.ここに紹介するマガラニーはMesaの種子,FNのないマガラニーです. いわゆる雅卵丸のような薄茶色の中筋が目立つ花を咲かせる個体はなく,クリームからうすピンクです.ロゼオケントラとした方が良くないか?というような個体もあ...
ボクの誕生花と勝手に決めているバラ丸たちが丁度開花期を迎えています.以前に誕生日記念にバラ丸の絵を書いてもらったことを記事にしましたが,その群生株が綺麗に咲いています.また一つ歳をとったなと思うとともに,この花に励まされて,今年も1年頑張るぞとの思いを新たにしました. 如月の始め,蕾が目立って来ました. 気温が低めの日が続き足踏みしていましたが,誕生日に今年も立派に咲きました. 群生株が欲しいと...
これはMammillaria haageana subsp. schmollii FO239,故郷はプエブラ州San José Axuxco,テワカンの南東です.このFO239というFNのついたハーゲアナは,HaageでもMesaでも売っているのですが,このFNを検索サイトで打ち込むとオプンチアがヒットするという奇妙なことになっています.ハーゲアナとしては小型の亜種です. 次はハーゲアナF60,これの故郷は同じくプエブラ州Coxcatlán,上のところに近いところです.これもまた小...
サンチェスメホラダエ(Mammillaria sanchez-mejoradae)は,小さなサボテンで,かつ生育もそんなに早くはありません.この株は頂いたものなのですが,今年も元気に蕾を出して来ました. 小さくとも元気に華を咲かせる姿は,見ているものを幸せにします. 昨年の今頃実生苗を紹介した小苗も今年はちゃんと花をあげました.小さいのに幾つもの蕾を上げています.大丈夫かなーと心配になります. せっかくなので交配して少し種...
1年前の2024年お正月,地元のカクタスクラブで久しぶりの競作苗配布が行われました.お題は日の出丸です.正直えーっと思いました.苦手だからです.その時の様子がこれ,5mm程度の実生苗が配られました. 3ヶ月後の様子です.だいぶしっかりして来ましたね.でもまだ日の出らしさは見えていません.この後他の実生苗とともに育苗バットに植え替えました. 半年後の様子です.7月上旬1円玉ぐらいになってきました.まだ日の出...
古生物系雑貨を扱う店で,古本が並べられていて,その中に旧制中学の植物学の教科書がありました.大正時代のものです.所有者は旧制岩手県立遠野中学校の学生,名前は伏せておきますが,たくさんの書き込みがあり,よく勉強していたことがうかがえます.教科書の著者は安藤伊三郎,明治から大正にかけて理科関係のいくつかの教科書をまとめた人です. パラパラと眺めていると3箇所にサボテンが出て来ました.この教科書では「...
頂き物の赤花烏城丸(T. schwarzii)が咲いて来ました.実に艶かしい花ですね.烏城丸は懐かしのサボテンです.子供の時に眺めた烏城丸は清楚な白花でした. ツルビニは若い顔を大人の顔が違うし,分類も色々意見があるようで,懐かしの烏城丸も今はT. schmiedickeanus subsp. schwarziiとするのが良いのでしょうか.ツルビニは和名と学名の対応が難しい仲間の一つです. 魅力的なツルビニたちですが,実際にたくさん手にして...
今年もラウセリー(Thelocactus lausseri)の花の季節がやって来ました. 長い刺の個体とアレオレが螺旋状になる個体の後代が今一つ良い風貌にならないという記事を書いたのは3年前のことでした.ようやく本領を発揮して来たようで,スッと伸びた白い中刺が美しい個体に育って来ました. ラウセリーの花は,鉄板の美しさです.本当にオシャレな花ですね. 昨年秋に赤城とラウセリーの交配種ができていることを記事にしましたが,...
サボテン話をしてくれないかと頼まれ,その用意をするためにあたふたと過去の写真を見回して,ネタになりそうなものを考えました.植物としてのサボテンの特徴は色々あれど,やはり特異なのはアレオレの存在です.子供の頃,このアレオレという言葉に何やら特別なものを感じ,その意味を知っていることに得意になっていました. サボテンの刺は単純に葉の変形したものではなく,この刺の生えている場所である刺座(アレオレ)は...
この白刺カルメナエが初めてブログに登場したのは12年前のことです.毎年立春の頃に綺麗に咲き揃い,何度も記事にしてきました.この花は安心の美しさです. 蕾が見え出すのは年末で,ポツリポツリと年明け早々には咲き始めます. 1月中旬だいぶ花数が増えて来ました. 1月下旬全ての分頭で花が開き始めました. 2月になり立春の頃より長期間満開の状態が続きます.株としてもかなり大きくなり,突然の崩壊に備えて仔を一つ...
先日東京へ出掛けた際の帰路に,三河さんに寄って来ました.名古屋は雪でした.前日夜に名古屋に入り,いつもの櫃まぶしを堪能してぐっすり寝ました.朝起きると辺りは銀世界,まだ結構降っていました。新幹線も名鉄も遅れが出ていましたが,西尾駅に着く頃には小雪が舞いながらも日が射して来ました。ハウスの周りは薄らと雪が積もっていました. 土曜日だったこともあり、次々とお客さんが来ていました.いつものようにハウス...
正月明けの頃,それまでじっとしていた白斜子(Mammillaria pectinifera)の刺の隙間から一斉に蕾が覗きます.これを見ると外は寒いのですが,春に向けて動き出しているのが分かりワクワクした気分になります.実際にはまだ春が遠いのに,春が来るぞって思わせるサボテンたちの動きは本当に嬉しく,良いものですね.去年も今頃同じような写真を載せて記事を書いていますが,毎年このワクワク感は変わりません. 開花始めは1月の...
ウチに以前から居る剣恋丸が咲き始めました.いかにも旧エチノフォッスロカクタスらしい風貌,紫のストライプの花が素敵です.これから春先までかなり長い期間次々と咲いて来ます. 剣恋丸というのは,Stenocactus kellerianusの種小名ケレリアヌスからの当て字でしょうか.そうすると種子か植物か分かりませんが,学名を伴って日本に入って来て,和名がつけられたことになります.ものの本によるとこの剣恋丸の命名者は中島巌...
そろそろ植え替えをちゃんと始めようかという時期ですが,ちょっと出かけて来ます.よく出かけるねーと言われますが,現役の時の出張頻度からみれば,リタイア後の出歩く頻度は激減していると言えます.毎月1度ぐらいはどこかに出かけないと何となくソワソワして来るのです. 今回もマルチタスクの弾丸トリップ.世間ではよく退職したらのんびり旅行でも,なんてことを聞きますが,サボテンやってるとそうのんびりは出来ません...
ナザセンシス(Mammillaria pennispinosa subsp. nazasensis)はこの時期を華やかに彩る素敵なサボテンです.陽炎の亜種だけあって,刺の美しさは格別です.黄刺と赤刺があり,交配すると後代には両方が出て来ます.こうして横から光を透かすように眺めるのがこの刺の美しさを最もよく見ることができます. これはSB489, 故郷は デュランゴ州Rodeo付近です.園芸的に流通しているナザセンシスとの違いないようです.ただ黄色とげ...
この素敵なマミラリアを自分で増やしてみたい,でも実生には苦戦をしています.以下3枚の写真は昨年の開花の様子,こんなに咲くのですからそりゃたくさん種子は採れます. これまでに何度か種子を蒔いてみています.生えないわけではありません,でも極めて発芽率が低いのです.この世のあらゆる現象には必ず理由があります.ただ人間がこれを知らないだけです.ベルソルディの種子も何か発芽のCueがあるはずです.これまで,硫...
今日は立春,昨年より1日早い日付です.太陽と地球の地軸の関係は,人が編み出した太陽暦グリニッジ標準時間と微妙なズレがあり,太陽高度で定義された立春は2月3日だったり4日だったりします.先週までは異様に暖かい日が続きましたが,今週は平年並みの気温です.春を待ちかねたマミたちは一斉に花を咲かせ始めています.個別に取り上げ損ねそうなモノを少し載せておきます. 豊明丸はウチに古くからいます.赤刺と黄刺それぞ...
昨年夏にはキリンの花がたくさん咲き,ランダムに結構な数を交配しました.開花後,花の部分はポロリと取れるのですが,子房と思われる部分は緑を保ってあまり変化しない時期が続きました. 10月に入り,子房が段々と膨らんできたものが見受けられました. 一方であまり膨らまず,先端から再び栄養芽が伸びたものもあります.これは受精,未受精の違い何のか,ステージの差なのか,はたまた個体差なのか,今のところ判然とはし...
カルメナエ(M. carmenae)は冬に咲くマミラリアの中では最も普及しているのではないでしょうか.サボテン栽培を再開した時,色々なカルメナエがあることに興味を覚え幾つも手にしてしまいました.近縁のものと交配された種間交雑種もいくつかあることも知りました. カルメナエは,毎年これでもかってくらいたくさんの蕾をつけ,長い間咲いてくれます. この株はごく初期に手に入れたもので,群生株になっていますが,胴体の...
今年もバラ丸の花の季節がやって来ました.昨年この株の満開の様子を誕生日の記念としてSaori Ohwadaさんに描いてもらいました. 今年も誕生日に向けていっぱいの蕾をあげています. 天候に左右有される植物の開花,今年は誕生日に遅れること1日でほぼ9分咲きになりました.誕生日の記念の絵にもなったし,実際毎年誕生日前後に咲いてくるので,これをボクの誕生花にしてはどうかとサボ友さんに言われ,なるほどね,誕生花と...
ウチに居るザラゴザエ(Gymnocactus subterraneus var. zaragozae = Turbinicarpus zaragozae)の兄弟3株は,ご覧のようにピンクと少しアンバーな薄茶色の花を咲かせています.早春の素敵な花です. 少し増やそうと昨年蒔いてみたのですが,あまり発芽が良くなく,ほんの少しだけキリンに乗せました.それはそれで順調に育っています.成長点部位を見ているとベグイニーとまるっきり同じで,見分けがつきませんね.開花期が...
新しいマミラリア協会誌が届きました.この表紙の地味な金平糖マミは,M.nacoriensisでM.standleyのシノニムです.花も咲いていないこんな地味なサボテンを堂々と表紙にするのは流石にマミラリア狂の雑誌です.今回の記事は,クルシゲラの解説,旅行記が2本,エスコバリアの解説,その他でした. 中でもこのエスコバリアの解説記事が気に入りました.16種について解説していますが,内15種については写真もあり,納得の説明です...
小型マミのサンチェスメホラダエ(Mammillaria sanchez-mejoradae)が咲いています.小さなガタイにこれでもかってほど蕾が着きます.天気が良いと花弁が反転するくらい開くのですが,これぐらいの開き具合が丁度見頃ですよね. 10年以上前からこのサンチェスメホラダエは手元にあります.でもこの写真の株は何代目なのか,とにかく小さくて干からび易いのです.気を付けていたつもりでもやってしまうのです. 自分で繁殖でき...
毎年この時期に華やかなピンクの花を咲かせてくれます.太白丸(Thelocactus macdowellii)の太白(たいはく)は,白いことという意味で,英語でChihuahuan snowballと呼ばれるようにまさに名は体を表すといった名前です.その純白の刺に優しいピンクの花は,誰が見てもほっこりします. この株は2011年に手にしたもので,このブログ初登場は2012年,それは小さい若苗でした.あれからほぼ毎年きちんと花を咲かせてくれました....
白岳丸(Mammillaria lasiacantha subsp. egregia)の渋い花が咲いてきました.エグレギアでも花色は少しずつ異なり,もっとピンクっぽいもの,中筋のほとんど見えない白っぽいものなどがあります.ボクはこの茶色い渋い花のタイプが好きです. 大好きなマミなのですが,これがまたなかなか気難しいところがあり,これまで結構な頻度で群生株を崩壊させてしまっています.この株はキリンの根なのですが,これなら丈夫でしょうか...
冬の陽射しに反応して長城丸(Turbinicarpus pseudomacrochele)が咲いて来ました.いつもこの時期に咲いてくるので,冬の花のイメージです.この写真は開花初日なのですが,数日間開いたり閉じたりしてゆく間に花径は相当大きくなります.これほど花径が変わるサボテンも珍しいと思います.チューリップなんかと同じ現象,花弁の開閉に伴って花弁裏表の細胞が肥大して,結果として花弁のサイズが大きくなります. この双頭の株...
最初にラウセリー (Thelocactus lausseri) )に出会ったのは10年も前のことでした.毎年立春の頃にこのおしゃれな花を咲かせ始めます. 少し株が大きくなるとこの程度の数は一度に咲くのですが,もともと大型の種ではないので、株の直径はこれ以上は大きくならず,だんだんと立ち上がって来ます.適当なところで胴切りすると多頭株になるでしょういか. 数年前に少しだけキリンに実生接をしみたのですが,それらは皆巣立ってゆ...
エリオカクトイデス(Uebelmannia pectinifera var. eriocactoides)の小さな株は実に愛らしい姿をしています.昨年エリオカクトイデスを手にしたことを記事に書きました.竜神木接でしたので,短い台木をつけて難なく接降ろしが完了し,双頭のまま随分と大きくなってきました. 成長点付近の穏やかな金刺も健在です.花を観賞するような植物ではありませんが,花が咲いてくるのは元気な証拠と思えばそれはそれでよしです. 一...
冬の時期に実生バットを覗くのは楽しいものです.毎年幾つものマミラリアを実生するのですが,彼らは実生2年目に咲くものが結構あります.1円玉より小さな体で花をあげる健気な様子は,みるものを幸せな気分にします. ヘルナンデシー(Mammillaria hernandezii)は,小さくても咲くマミの代表選手です.ガタイより大きな花をつける姿は,見るものを勇気づけます.毎年,年末ごろから彼らの花を見るのが楽しみです.他の冬マミ...
高砂(M.bocasana)は古くからあるマミです.決して魅力のないサボテンではなく,温かみのあるホワッとした印象のマミです.近年は多毛系が選抜されて白いものを結構見るのですが,何か偽物くさくて好きではありません.いつもこの時期に穏やかな花を見せてくれます. 古くからあって長らく国内で実生が続けられてきた高砂ですが,元々はどんな姿をしているのか知りたくて,FNのついた種子を取り寄せてみました.こんなベタなマ...
先日東京へ行く途中に名古屋で降りて,三河まで足を伸ばしました.三河サボテン園さんは,サボテン談義ができる数少ないところなので,機会があれば必ず寄り道しています.いつものように駅まで迎えに来てもらい,楽しい時間を過ごさせてもらいました.斑入りのサボテンのこと,タイのサボテンのことなど色々話をしているとあっという間に時間が経ちました. 二代目が頑張っているので,ハウスの中はいつ行っても少しずつ変化し...
寒の頃に咲く冬マミの中に明星たちがいます.中でも交配種たちはなかなか華やかで,この時期ハウス彩る重要なメンバーです.いつも先頭切って咲いてくるのは赤花明星.寒い時期だからでしょうか,開花している期間はやたら長いんです. そして明けの明星.この小豆色の花を見るとなんだかホッとします. 最後は優美明星.明星らしい花なのですが,刺が強くて花が開きにくく咲いているのかどうかも見えにくい状態です. このメ...
冬の陽射しに反応して,ロゼオケントラ(Mammillaria roseocentra)の小苗が花を咲かせています. このロゼオケントラは,姫曙に対応する学名とされます.姫曙は以前から何度か手元にありました.しかし大きな株は結構気難しく,しばしば突然崩壊します.その度に新しいものを手にするのですが,その度に刺色や花色,顔つきは微妙に違います.それもそのはず,ロゼオケントラはマガラニー(雅卵丸)の変種とされたり,その雅卵...
立春が過ぎてだいぶ春の兆しが見えてきました.今日からまたちょっとお出かけします.ハウスでは春の花が沢山咲いています.でもサボテンを見てばかりで,ついつい家の周り半径50mで1日が完結する生活に浸ってしまいがちです.やりたい事をちゃんとやって,行動の幅と奥行きを広げなければなりません.ときどき日常を離れて脳に刺激を与えるのがボケ防止には効果的とされています.毎日ワクワクして生きて行きたいものです. ...
ロエメリ(Mammillaria roemeri)は小さなマミラリアです.小さなガタイにたくさん花を着ける様は実に可愛らしいものです.丸弁の花がかわいいですよね.彼らは小さい割に頑張り屋で,たくさんの蕾をつけて1ヶ月以上ずっと咲き続けます. ぜひ自ら種を蒔いて次世代を作るべく一昨年あたりから種取りをしていました.その一部が健気にも花をつけています.1cm強ぐらいのサイズですから,覗き込んで写真を撮るって感じです. こ...
寒の最中に鶴巣丸(T.rinconensis subsp. nidulans)が蕾を上げてきました.刺に挟まれ咲きにくそうですが,これはいつもの姿です.素敵な花ですよね,これが咲くともうすぐ春だなと思わせます.そういえば今日が立春です. この株は10年前からウチに居ますが,着実に大きくなってきています.ただ刺を周囲に広げて占有面積が半端ないので,これ以上大きくならなくても良いように同じサイズの鉢に植え替えています. この株は...
コルムナアルバは黒い王様と共にコピアポアの中の人気種です.ここでいう人気というのは,なぜかこれを欲しがる人が多いという意味です.種子繁殖は決して難しくはないのですが,成長が遅くてなかなか見応えがあるほどのサイズにならないことが原因です.ボクはある程度までキリンの力を借りて大きくして,その後締めてかかるという栽培を追求しています.でも実生苗を盲信する人もいて,実生苗が欲しいとよく言われます.実生苗...
この株を手にしたの随分前のこと,初めてこのブログに登場した11年前にすでによくわからない種だと書いています.おそらく交配種起源のこの白刺カルメナエは毎年冬のハウスを彩り,着実成長して今や20cmを超える大きな株に成長しています.冬の陽射しをいっぱいに浴びて咲く姿は見るものを幸せにします. 花の様子はこんな感じ、カルメナエの花ではなく,ラウイ ダシアカンサに近い感じです.おそらくその交配種なのでしょう....
この関白(M. coahuilensis)というマミは,故郷での過酷な生き様を想像させない優雅な佇まいをしています.悪く言えば地味なわけで,日頃は全く目立たず,マミ棚の中にひっそりと暮らしています.毎年年明けの頃から蕾を伸ばしてくるのですが,いつもいい感じかといえばそうでもなく,調子悪そうに萎縮したまま蕾を上げる年もあります.今年はどうやら元気そうです. 花は,薄いクリームのマミラリアらしい花です.この大人し...