chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • 期待のクンゼイ咲く

    昨年実生接したエリオシケ達の中で目を引いたのはこのPyrrhocactus kunzei RS2304でした.実はこのFNの情報は,ヒルホsp.クンゼイ?と疑問形になっています.姿形からして多分そうなのだと思います.早いうちから白い刺が球体を覆い,紫の肌色と相まっていい雰囲気を出しています. 蕾の様子はこんな感じ,ほとんど毛を纏わず緑の蕾が特異です. 花を見て正直驚いてしまいました.これはなかなかのもんじゃない?渋さの中に華...

  • 今年は精巧丸が揃って咲いた

    精巧丸(Pelecyphora aselliformis)の良さはかなりサボテンに入れ込んでからではないとなかなか理解されないようです.覗き込まないとそのユニークな姿は見えてこず,ただ単に小さく地味なサボテンとしか見えません.種小名は,イボと刺の様子がホンワラジムシ(Oniscus asellus)に似ているからなのですが,よくぞこの名前を付けたと拍手です.日頃は忘れられたように栽培棚の隅で暮らしていますが,花は意外と美しいものです....

  • テネブリカの大人な花色

    昨年,カクタスクラブの方からテネブリカ(Eriosyce tenebrica)の種子をいただきました.播種して間もなくキリンにいくつか乗せてみました.生育が遅いと聞いていたので,せっかちなボクは早く花がみたくて乗せちゃいました.スクスクと大きくなり,キリンの園で花を上げてきました.刺の様子、肌の色合いなとナピナの変種(E.napina var.tenebrica)と見る見方もあるのが頷けます.花色の変異はどれほど出るか,それも楽しみの...

  • 眠り獅子を増やそう

    独特の雰囲気を持つ眠り獅子は,少しマニアックな人向けのテロらしいです.そうなのかなー,ボクは好きだけどなーと思いながら,毎年花を楽しみにしています.なんとなくユーモラスな顔つきも好きだし,花も好きです.種子を採りたいと思い昨年もう一株手に入れました. なおこの眠り獅子は,Thelocactus phymatotheleという学名でしたが,今はT. rinconensisに統合されています.同じ種で,刺の強いのが鶴巣丸,短いのが眠り獅...

  • 春の蠢き

    ハウスでは,何事も外よりひと足さきにやって来ます.アマガエルは年中活動していますが,この時期よく目に着くのが小さな虫たち,特に小さなカマキリはいたる所にいます.特にサボテンに悪さをするわけでもないので,眺めて楽しんでます.ヘキランの肩に乗って何を見ているのでしょうか. 兜の果実にぶら下がって小さいながらも戦闘モードでじっと何かが来るのを待っています. 実際のところカマキリの赤ちゃんはハウスの中で...

  • サビキの正体

    白花の太平だということで,以前から気になっていた太平丸変種サビキ(E. horizonthalonius var. subikii).ようやく種子を手に入れ蒔いてみました.キリンのおかげであっという間に顔が見えて来ました.この顔つきを見るとどうやら,いわゆる小平丸系の太平丸だとみました. そして花が咲いてみると,これは白花というよりは薄いピンク花です.これでは白花とは言えませんね. どうやらサビキは、花色の薄い小平丸の系統のよ...

  • 葉ウチワの促成栽培

    外に地植えしている葉ウチワに防寒のためにビニルを被せたのは11月のことです.その時にうまく囲いの中に収まるように幾つか枝を払いました.その時,いくつかの茎葉を挿し木しておきました.春に芽吹いたら欲しい人もいるんじゃないかと思ってのことです.ハウス内に置いていたので2月になって盛んに芽を吹いて来ました.その芽が少し大きくなって来たのをよく見るとどうやら多くは花芽のようです.へーこんなになるんだと驚く...

  • レモンイエローの世界

    白刺が美しいロビです.これは今年の初春,咲玉園さんの福袋に入っていたものです.ロビと書きましたが,Echinopsis aurea var. . quinesensis WR112です.故郷は,アルゼンチン San Luis州 Quines,変種名はこの地名から来ているようです.なおこの変種(var.)は,今はオーレアに統合されているようです. 力強い花芽が上がって来ました.蕾の形態は確かにエキノプシスです. 暖かさに後押しされ,あっという間に花開きました...

  • カニの二代目

    ウチには通称カニというなかなか優秀な紅葉ヘキランがいます.このカニを手にした13年前の姿を彷彿とさせる形をした実生がいます.その紅葉具合はどうでしょうか. 今年1月下旬の様子,頂部が少し色付いています. 2月下旬になり,色付きは進みましたが,イマイチです. 3月初旬に育苗バットから個鉢へ植え替えてやりました.関取になって大部屋から個室に移るようなものです. 4月上旬,このぐらいの紅葉が精一杯でしょう...

  • 美しい兜交配種

    暖かさがますとアストロ達の開花は急に始まります.同時に繁殖苗の移植も急ピッチ.特別自分で必要なわけでもないのですが,兜はありませんか,と聞かれることもあって少し実生をしています.そのついでにちょっとお遊びの交配も.白ラン兜×赤花兜,この組み合わせには結構色々な形が出ます.加えて兜系雑種に特有と言うべき斑が出ます.ただこの斑は組織が陥没して醜い肌になるので,実生の小さい時に斑のない整ったものを選び...

  • 卯月のマミたち

    どんどんと色々なサボテンたちの花が咲き,諸々の園芸作業も忙しい季節.じっくりと一つの花を見つめる時間的余裕がなくなります.4月に入ってなおたくさんのマミが咲いていますのでいくつかを紹介しておきます. この清楚な花はエステバネンシス(M. estebanensis).昨年初花を紹介しましたが,株が育っていい感じで花が咲くようになりました. 次は澄心丸(M. backebergiana).いかにもマミラリアらしい花輪を作ります.こ...

  • アカラグマが咲く

    Acharagma roseanum SB4599を昨年蒔いてみました.キリンに乗せるとスクスクと成長しました.美しい金色の刺を密生し,なかなか美しい種です.和名は金盃とされています. 初めてアカラグマをみたのは2度目にメキシコに行った時でした.美しい金刺の小型サボテンだなと思いましたが,全く馴染みのない属で何者やらわかりませんでした.エスコバリアに近縁の属で,エスコバリアに統合するとする見解もあるようです.なおKEWはこ...

  • 気品あるインターテクタスSB120

    インターテクタス(Echinomastus intertextus SB120),が綺麗に咲いていました.実に穏やかで気品ある花姿です.長らくエキノマスタスとして慣れ親しんで来ましたが,今はSclerocactus intertextusとすべきでしょうか. SB120の故郷はNew Mexico州,Los Pinos Mountains, Socorro County ということです.Gmapでみると低木の点在する何もない荒野のようです. これはどちらか言えば英丸系なのでしょうか.全体を覆うように刺...

  • スファセラータの小さな花輪

    マミ棚をふと見ると見慣れない小さな花がありました.Mammillaria sphacelata FO65です.一応白星山という和名を頂いていますが,まず流通していません.また名前ほど白いわけでもありません. 覗き込んでみると健気に小さな花輪を作っています. 親指ほどの太さの茎の基部から仔を出して自然に群生になりかけてます.Pilbeamの本では8年で20−25cmになると,佐藤さんの本では50cmにもなると書かれています.小さいながら大群...

  • 白点のある普通のランポーの紅葉

    紅葉ランポーといえばヘキランに紅葉が入るのが普通です.通常の白点のあるランポーに紅葉系がないのは不思議でした.コロンさんが,紅葉のしっかり出る白点ありのランポーにマグマと名付けて出しておられます.紅葉の起源はよく知りませんが,紅葉と紅葉をかけるとその実生はほぼ紅葉になります.しかし紅葉と青物をかけるとその後代にはまず紅葉は出ません.紅葉の血が入ったはずの青物の後代にも紅葉はほぼ出ません.まるで潜...

  • ゆっくりと生きるマグドガリー

    ある朝,地味な小型サボテンの棚で,マグドガリーの鮮やかな黄色の花がパッと目に飛び込んで来ました.ああもう咲いて来たんだねと,しばし覗き込みました.見た目はかなり特異なサボテンですが,種子が採りにくく,かつ成長も遅いので,実生苗を作っている人はそれほど多くありません.この株も2018年播種でこのサイズです.とは言えもうすっかり大人で盛んに花を咲かせます.昨年はこれらを交配して無事種子を採りました. も...

  • 雷帝を眺める

    雷帝と名付けられて太平丸は,今なお人気です.サボテン趣味を再開した15年前,ボクが子供の頃には雷帝なんかなかったよなーと少し前のめりになって幾つかの雷帝を買い求めました.そこですぐに気が付いたことは雷帝とは何か?がはっきりしておらず,名前先行で取引がなされていることでした.それは今も変わりません. 太平丸達の先陣を切って,雷帝の一つが早々に蕾をあげてきました.これは雷帝の顔をした6稜の太平丸です....

  • 綾波は一瞬にして

    寒さが和らぐと綾波が動き始めます.赤い刺の先端が覗き始めると,おおっ今年もお目覚めかと嬉しくなります.いつものように今年は凄い刺が出てきたのではないか?と人の心を惑わせながら,幾つもの蕾もあげてきます.この時が最も楽しみな時間ともいえます.他人様が作った大株も良いけれど,やはり自分で種子を蒔いたものが愛おしい. この赤い蕾が開くまで,それほど時間を要しません.春の日の急な昇温に導かれ,あっという...

  • 紅白の月宮殿

    毎年2月も後半になると月宮殿の赤いぽっちりが見えてきます.これは春をつげる嬉しい兆し,いつもそろそろかなと思いながら月宮殿の頭を観察しています. この赤いぽっちりはやがてハッキリとした蕾として刺の間からつのを出すかのように伸びてきます. そして約一月かかってようやく一斉に花を開きました. ウチにいるもう一つの大株の開花はこんな風でした. 今年は嬉しいことに白の月宮殿が仲間入りしました.どこかに白...

  • 咲きかけが美しいチレンシス

    昨年このチレンシス(Eriosyce chilensis FK3)が育苗バットの中で開花する様を記事にしました.旧ネオポルの中には花弁がたくさんあって最後まで開き切らないタイプの花をつけるものと,蕾から開花までは同じような姿をしながら花弁数が少ないがために花が開ききって雄ずい,雌ずいがすっかり露出するタイプの花をつけるものがあります.このチリエンシスは後者のタイプで,開いた花も良いのですが,この写真のような開きかけの...

  • 珠毛柱を吊す

    昔はWilcoxiaと呼ばれていた珠毛柱(Echinocereus schmollii)はなかなか素敵なサボテンなのですが,格好よく作りあぐねていました.以前は支柱を立てて縛り付けていたのですが,どうにも格好がつきませんでした.フニャフニャしたいのならいっそ吊り鉢で作ろうかと昨年から吊すことにしました.水が切れるとグニャリと垂れ下がり,水を吸うと少し戻ります.それでも茎の先端は常に上向になろうとします.そんな感じで蕾を着けて...

  • つながるニグリホリダの花

    今年もネオポルの季節が盛りを迎え,ハウスでネオポルがある一角を眺めるのが楽しみな時間が続いています.このNeoporteria nigrihorrida FK22(syn. Eriosyce subgibbosa subsp. clavata)は,もう長いことウチに居ます. まだ小さい2代目も花を咲かせています.多分最初にウチに来た初代はこれよりさらに小さい頃だったのでしょう.ウチに来て2年目に開花したことを記事にしています.花を初めて咲かすサイズぐらいが一番可...

  • 春のエビ その1

    弥生から卯月へとまたがるこの時期,エビたちも次々に開花してきます.今年も咲いてきたなという記録のためにアンソロジーとして紹介しておきます.まずはチソエンシス(E.chisoensis).相変わらずの美しい花です.これは一昨年蒔いてキリンに乗せたもの,エビとキリンの相性もかなり良いですね.花色,模様にはほぼ個体変異はありませんでした. そして定番の美しさは宇宙殿(E.knippelianus). 特にこの個体の花はキレイなので...

  • 紅梅殿の10年

    この紅梅殿(Turbinicarpus horripilus),ラベルを見ると10年前に西武屋上で手にしたことがわかります.ブログに初めて登場したのは その2年後,その頃は小さな単幹の株でした.そのうち基部から仔をふき始め,ゆっくりとそれが増えて行き,だんだんと群生株に近づいています.実生自根でどれくらいまで大きな群生株になるのか見極めたいなと思っています. 蕾や花の様子はこの仲間によくある形で,花の拡大を見せられると他種...

  • メンゼリーの開花

    メンゼリー(Pediocactus peeblesianus f. menzelii)が咲いてきました.3年前に播種し,すぐさまキリンに乗せ,翌年初夏に短いキリンの茎をつけて降ろしました.その時の様子を記事にしましたが,降ろしてからしばらくは気を使い過ぎて灌水も控えめ,成長もわずかでした.この春に植え替えたのですが,キリンの根はやはり灌水控えめだったので,なんとなく貧弱でした.植え替えが刺激になったのか,これまで全然開花の兆しがな...

  • 実は懐かしいサボテンだった

    これはM. guillauminiana TL45,故郷はデュランゴ州El Carrizoということです.この種はM.mercadensis(鳩目丸)のシノニムとなっています.このTL45は何年か前に蒔いたのですが,一株だけ生き残り大きくなって来たものです.典型的なカギ刺マミの風貌しており,ピンクの花もまたマミらしいマミと言えます. このメルカデンシスには初桜,鳩目丸,妙麗丸,名華殿などいくつもの和名が与えられています.どうしてこうなったのか...

  • 今年のベグイニーたち

    Rapicactus beguinii は,Turbinicarpus mandragora subsp. beguiniiとされることもあります.日本ではこの比較的大きなピンクの花をつけるタイプを白狼(琅,こちらが正しいか)玉と呼んでいます.ウチの双頭の白琅玉は今年植え替えてやり元気にしています.これからかなりの時間をかけてたくさんの蕾を次々と開花させます. Rapicactus beguinii にはいくつか亜種が提案されており,その中の一つであるRapicactus beguinii su...

  • 弥生のマミたち その3

    ようやく安定した暖かさがやってきました.2月3月と気温が低く,足踏みをした感のある春が本格的に動き始めています. 夢幻城,M. magnimammaの1タイプです.この強く湾曲したコルク質の刺が魅力的,そこにピンクの花がよく映えます. M. rekoiには色々なタイプがいるのですが,このML370はよく目立つ真紅の花を咲かせます.レプタカンサはこれの変種ですが,なるほどねと思わせる花色です. この雲峰はもう10年以上ウチに居...

  • サクラはまだか,桜は咲いたぞ

    毎年ソメイヨシノのサクラの便りよりずっと早くにこちらの桜は咲いてきます.蕾がたくさん見えるとああ春が近いなと嬉しくなります. 3月の中旬になると毎年咲いてくるのですが,桜丸(Echinomastus intertextus)の花は上品な美しさとでも言いましょうか,見るものをホッとさせるような美しさです.自分で交配して実生した苗たちもすっかり大きくなり,もう新たに種子を蒔く必要はすぐにはなさそうです.でも種子は必要って人...

  • これはヒスピダスなの?

    以前にMesaからワルノッキー(Echinomastus warnockii SB452)だと思って蒔いた種子,その後このSB452については,Echinomastus mariposensisだとしたり,Echinomastus hispidusだとしたり色々な情報がweb上に流れていました.現在のMesaのカタログではSB452をヒスピダスとしています.でもFNの検索サイトでは未だにワルノッキーとしており,Kewはヒスピダスそのものを認めていません.SB452はクアトロシネガス産とのことですが...

  • 脳みその摘出

    ドクロのポットにアルビコマ綴化を植えたのはおそらく2年前だと思います.面白がって何度か展示したりしていました.いつの間にかパンパンになって植え替えてやらねばならないと思いつつ先延ばししていました. ドクロのポットもサボテンに押されてヒビが入って来ました. これはもう限界だろうということで植え替えることに.どうにかこうにかポットの破壊も最小限に抑えて,なんとか引っ張り出しました.当初このポットは排...

  • 穏やかなテロたち

    2月の終わりから3月にかけて,テロカクタスも次々と花を咲かせてきます.穏やかなで気品のあるテロカクタスの花は,見るものを安心させます. この鶴巣丸(T. rinconensis)はもう長いことウチにいるのですが,最初にここに登場したのは12年前のことでした.毎年春一番に咲くテロです. 武者影(T. hexaedrophorus subsp.lloydii)の小株です.ガタイをすっかり覆う花,テロらしい花です. これは鶴武者,上の2種の種間交雑種...

  • ミニチュアなマミ トムソニー

    これはMammillaria thomsonii F83とされるものです.チェコの業者からの種子ですが,このF83というFNは検索サイトではヒットしません.故郷はデュランゴ州 Canyon de Caballoということです.まだ正式に記載されていない種であり,M. nazacensisやM. brachytrichionに近く、おそらく近縁種と考えられています.要するに陽炎系の種ということです.とにかく小さい時からよく咲くという特徴があるようです.昨年初夏に播種したもの...

  • 紅白のメラノケントラ

    夕凪丸(M. melanocentra)は子供の頃から知っていました.華やかなピンクの花は憧れの存在でした. このメラノケントラSB557は,白花です.まだ若苗ですが,それらしい姿になっています.故郷はヌエボレオン州 Huesteca渓谷,何度か歩いたことのある地域です. これはピンク花で,FNはMK 136.425, 故郷はコアウィラ州Sierra de la Pailaとのこと,FNの情報ではこれを M. rubrograndisとしています.うーんこれがメラノケン...

  • 緋冠竜2代目

    ウチには以前に手にした強刺緋冠竜が居ましたが,ウチの環境に合わず,早々に調子を崩しました.それでもウチに古くから居る赤刺の美しい個体と交配して,できた実生を3つだけキリンに乗せてみました.3個体とも少し顔つきは違いますが,いずれもまあまあ赤い刺を出しています.これは接木して1年が過ぎた昨年夏の様子です. そして年が明け,そこそこの刺を出しながら,早々に咲いて来ました.緋冠竜らしい花だなと感心するの...

  • ガッセリアーナの花色変異

    ガッセリアーナの多頭株を作ろうとしてなかなかうまくはいかないもんだといく記事を書いたのは去年の夏のことでした.それぞれが開花期を迎え,姿形が異なることよりそれぞれの花色が違うことが気になりました.この3個体は,花色の薄めの個体と濃いめの個体との交配からの後代なのですが,花色は個体ごとに微妙な変化がありました. このガッセリアーナ(M. gasseriana)というマミは,ラシアカンサに含めるとする見解もあり...

  • 今年も白閃

    2月の中頃から白閃(Cleistocactus strausii)の蕾がたくさん見えて来ました.だいぶんと落ち着いて大人顔になり名前に相応しい白い柱サボテンになっています.綿毛を纏って伸びてくる蕾はなかなかいい雰囲気です. この蕾は柱の東面に集中して着きます.この株は冬になる前に鉢を少し移動させましたが,大きくは回転させていません.一体いつの時期の方角がこの花芽分化を決定させるのか興味のあるところです. 花は独特の形を...

  • 弥生のマミたちその2

    3月中旬,暖かかったり肌寒かったり春らしい天気でした.マミラリアたちは次々と咲いてきます. ピコ(M. spinosissima 'Pico'),風貌は全く違いますが,花が咲くとああスピノッシシマだなと思わせます.大きくなるとなんとなく可愛さが失われてしますので,小株がいいなと思っています. この金洋丸錦は随分と前からウチに居ます.毎年春になるとこの花を眺めながら,子供の時にワクワクして眺めた小さなフレームの中のサボテ...

  • この冬の温度と霜害

    ようやく春らしくなって来ました.今年の1,2月は低温の日が多かったような気がしていました.春になって周りを確認すると例年以上に外組のサボタニたちが被害を被っています. アロエ医者いらずと名前不明なアガベ.昨年はこれほどでもなかったのですが,両者とも相当葉が溶けました. 一方その横で,プシス,エビサボのレイケンバッキーと青王丸などは縮ながら耐え忍んだようです.彼らは本当に強いですね. 予め弱いこと...

  • 弥生のマミたち その1

    三月をさす弥生という言葉は,「木草(きくさ)弥(いや)生(お)ひ茂る月」に由来するそうです.3月に入りサボテンたちの開花もスピードアップ,全てを追いかけていられません.アンソロジーでいくつか載せておきます.ドドソニー(M.deherdtiana subsp. dodsonii),去年もアンソロジーで取り上げられてました.いくつかある株が決して同時に咲かないという仲の悪さが災いしてます. ダシアカンサ(Mammillaria laui subsp....

  • 白を愛でる

    春のハウスをボーッと眺めていると大多数の花たちはピンク系の花であることに気が付きます.そんな中でわずかに咲く白花は否が応でも目につきます. 白花バラ丸,ピンクのバラ丸が咲き誇るそばで,負けじと花宴を開いています.この株は接木で養成した多頭株ですが,豪華に咲くと悪くないなと思います. これは白花縮玉という名で手にしたもの.そもそも縮玉と呼んでいるサボテンが多様なので,これが本当にマルチコスタータな...

  • 綴化から石化へ

    このカルメナエは,始めは綴化株でした.長く伸びた成長線上に次々と小さな普通の分枝のようなものができて,今はまるで石化のようになっています.綴化のままが良かったのですが,こればかりは制御のしようがありません.マミラリアの綴化ではこんな風になるものが結構あります. 花はごく普通なのですが,これまで幾度も挑戦したのに実ができません.どうしたことでしょうか. 綴化株から小粒の多頭株が生まれるのは白鳥など...

  • ゆらゆら陽炎

    陽炎というネーミングセンスにはいつも感心させられます.この陽炎はM. pennispinosaという学名をいただいており,羽毛のような刺という意味です.この種の特徴はたくさん伸びるカギ刺ではなく,羽毛のような側棘を持って種小名にしたのはなかなか目のつけどころが良いと言えます.さらにこれを陽炎と名付けた日本人のセンスも光ります.ゆらゆらとしたところでもよし,春の季語になっている点でもよしです. たくさんの花を一...

  • エビの一番乗り

    以前にも書きましたが,ダビシー(Echinocereus viridiflorus subs. davisii)は春告げエビです.丁度毎年ひな祭りの頃に咲き始めるようです.エビの仲間たちはかなり暖かくなってから咲くものが多い中で,ダビシーはいつもエビの一番乗りです.ダビシーの蕾の発達は大変早く,最初蕾が小さい時は地味なので目立たないこともあって,気が付いたら咲いているってことになりがちです.でも咲いているのを見つけると,そっと顔を寄...

  • ナナの有望株

    小型のキャンディダであるナナは4年前からウチにいます.確かに小ぶりではあるのですが,まだ単幹です.キャンディダの仲間は10数cmになってから分枝を作り始め,その後主頭は成長を止め,分枝がどんどん成長して最終的には半球状の多頭大株になります.このような性質を持つため,この小型のキャンディダでも早々に分枝すればなと思っていました. 上の写真の株の相互交配から種子を採り,実生を育成しています.そんな中で3c...

  • 菊慈童と紫光丸

    菊慈童は10年以上前からウチにいます.Mammillaria cowperaeという学名が広く使われていますが,M. moelleriana var. cowperaeという位置付けで,今はモエレリアーナに包含されています.しかし,濁りのない黄色のカギ刺は大変美しく,菊慈童はよく普及しています.ですから学名は消えても園芸的には菊慈童が消滅することはないと思います. 一方の紫光丸は,M. moellerianaに対応する和名で,並べてみると確かによく似ています...

  • 金平糖マミの難しさ

    これはMammillaria amajacensis ML46です.このアマヤケンシスには和名はありません.FNの情報によれば,ML46の故郷はヒダルゴ州アクトパン Puente de Dios, 標高1800mとされます. ご覧の通りの金平糖マミです. 刺色,刺の長さには若干個体差があるように見受けられます. この植物をHuntはM.hahniana subsp. mendeliana(鶴裳丸)とし,Sanchez-MejoradaはM.lloydii(星恋)に,Charles GlassはM.senperivivi var. tetraca...

  • ムルチコスタータたち

    一月半ばになるとムルチコスタータたちの成長点付近に蕾が見えて来ます.あー今年も今季節がやってくるなとワクワクする眺めです.旧エチノフォッスロカクタスが大好きなんです. 振武玉タイプ,年明け早々から蕾が見え始め,2月中旬には咲き始めました.長い刺を押しのけ精いっぱい咲いています. 縮玉,サカテカエンセと呼ばれるSB492です.2月に入って蕾が見えて来ました.この個体の花は実に綺麗です.やはり紫のストライ...

  • 蟻とサボテン

    春が近づくとアリが目立つようになります.花を観察しているとアリがよく動き回っている花と何遍見てもアリが来ていない花があります.これは一体どうしたことでしょうか.何かアリを惹きつける香りを出しているのでしょうか.もちろんサボテンの花にも蜜線があり,ミツバチ,夜蛾,コウモリなどをよんで受粉してもらっています. エリオシケの中でも旧ネオポルの花なに特にありがよく来ます.普段はほとんど花粉が外に出ない花...

  • 朝な夕なに

    朝霧・夕霧は昔からあるマミラリアの普及種で,サボテン趣味を始ると遅かれ早かれ出会うどこにでもあるサボテンです.両者は同じ学名に対応しており,M. microheliaがそれです.どうして朝霧・夕霧という和名ができたんだろうかと思っていました.夕霧は黄花で,朝霧は赤花です.子供の頃,この区別を「朝焼けは赤い」と言って覚えていました.このネーミングの経緯は以下のような記述があります. 『昭和30年ごろ,賀来得四郎...

  • 小さなポトシ

    頭の部分だけ見ているとエスコバリアか?と思えるような刺です.これはMammillaria pottsii v. multicaulis SB1062.故郷はデュランゴ州 トレオンの郊外Lerd付近です.ポトシの1タイプに大和錦という和名が与えられています. ポトシはこのような小さくやや半開きの赤い花が特徴です.花型はミクロへリアなどに似ています.いくつかの個体を見てみましたが,あまり個体変異は認められませんでした. このmulticaulisという...

  • 小さなバラ丸

    バラ丸は実生が難しいサボテンではありません.でも成長が決して早くなく,いつまで経っても小さいままです.でもそれは彼らにとっては普通の成長過程をとっているだけ,もともとごく小型種なのです.先月記事にしたように接木をすると結構なサイズに育ち,全く違った姿を見せますが,本来は小さなサボテンなのです.年明けごろに小さな蕾を発見すると嬉しくなります.1円玉にも満たない小さなものでも花を咲かせるのです. こ...

  • 早春を彩るツルビニたち

    先月2月のハウスを彩ったツルビニたち.備忘録のような感じで載せておきます.彼らは決まった開花期があるというより,機嫌さえ良ければいつでも咲いている感があるのは,彼らの長い開花期間によるものでしょう. 長城丸(T. pseudomacrochele ),今ウチにいるツルビニの中では最も大きく綺麗な花をつけます.昨年蒔いた実生もしっかり育ってきているので,楽しみにしています. パストリザとして種子をもらったものですが,...

  • 魅惑の舞星

    今年も魅惑の花,舞星が咲く時期になりました.ボクはこの花が大好きです,でも決して栽培容易というマミではなく,大きくなると気難しく調子を崩しがち.そこで実生苗を禁断のキリンに乗せた株をいくつか作ってみています.キリンの根であれば,そうした気難しさは無くなるのではないかと期待しています.特段大きくなることは求めていません,ただただ丈夫でいてくれたら良いのです.以下の写真はキリン根の株ですが今の所いい...

  • いい花を咲かすザラゴザエ

    ザラゴザエがたくさん咲いています.Gymnocactus subterraneus var. zaragosaeは、ツルビニカルプスに編入されるも,再び分離独立,Rapicactus zaragosaeという学名をいただいています. 最初にウチに来たザラゴザエは,このようなピンクの花とややアンバー色の花を咲かせました. すぐに交配して種子を採り,増やし始めました.最初にキリンに乗せたものはもう咲いています.花色は両親の中間型です.数がないのでバリエーシ...

  • 交配種の彩り

    マミたちが次々と咲いていますが,そんな中で交配種もまたマミ棚に彩りを添えています.随分前から居る絞り花のラウイ,多分交配種だろうなと思っていますが,このインパクトのある花が好きで,毎年これが咲くのを楽しみにしています. これは偶然に見つけた絞り花の白刺カルメナエ,上の絞り花ラウイとそっくりの花です.時々交配種の中にこのような絞り花が生まれるようで,web上でも同じような花をつけたマミラリアが時々登...

  • 紅白の銀冠玉

    ロフォフォラ属は,うば玉などの地域変異を亜種としたり変種としたりして色々な名前のものがあるのですが,Kewは種として4種のみを認めています.この銀冠玉はLophophora williamsii var. fricii としたり,L. friciiとしたりです.日本ではこの銀冠玉の色々な変異が園芸的に磨かれ,イボ銀冠などは完全に品種化しています.また銀冠錦を追求する余りに,銀冠なのか分からないものと交配された形跡があり,銀冠なの?ってものが...

  • 待ち焦がれた花

    この花が咲くのをずっと待っていました.Mammillaria hermosana VZD1181です.2月に入って蕾が見えたので,あー今年は咲くんだと嬉しくなり,毎日眺めていました.素敵な花ですね,もちろん写真では知っていました.鮮やかなピンクのストライプの花はちょっと他にはない花,しばし座り込んで眺めてしまいました. VZD1181の故郷はサカテカス州El Encinoです.一昨年の12月にメキシコで見た ことを記事にしました.ウチでも花を...

  • いつものラウイ ノビージョ

    このラウイの大株はもう10年以上前からウチにいます.一体群生株としてどれほどまで大きくできるのかと,移植のたびに鉢サイズを大きくして来ました.今やかなりの大きさです.いつ崩壊するかちょっと心配な感じになって来ました.両方から写真を撮っておきましたが,40頭を超えるようになりました. 穏やかなピンクの花が黄色刺に映えて,全体として柔らかな雰囲気を醸し出しています.早春のハウス定番の花です.最近はやや刺...

  • 県フラフェス2025とKCC

    今年もフラフェスの時期がやってきました.一昨日と昨日が会期でしたのでその報告をしておきます.早春の恒例行事で,大勢の方が来られました.香川カクタスクラブ(KCC)も品評会と販売の両方でフェスに貢献しました.サボテン・多肉植物品評会には,17名の会員から総計84点とまずまずの出品が集まりました. 昨年から始めた来場者の「いいね」投票も今年は男女に分けて集計ができるように工夫しました.結果もっとも「いいね...

  • 家族が増えたスタンフェリー

    4年前にスタンフェリー(M. longiflora subsp. stampferi)を友人から頂き,交配して種子を蒔き,次世代の株が仕上がって来ました.元の株は4つありましたが,一つは大切な人へのプレゼントとして出陣し,残る3株が今年も元気に咲いています. 最も小さな株の開花,1円玉ぐらいで十分開花します.こんなサイズでもいくつも蕾を着ける逞しいマミです. これは実生バットの中で他の諸々のサボテンたちを共におしくらまんじゅう...

  • マミラリア協会誌 2025年Feb号

    マミラリア協会誌の2月号が届きました.表紙はペクチニフェラです.この号も魅力満点の記事が満載でした. 最初はロドリゴさんのM.julianaeの記事です.これが2月号に載ることは事前にFBで知っていました.実はこのジュリアナエを2年前にロドリゴさんのガイドでモンテレイ付近を歩いた時に見せてもらっています.典型的な金平糖マミなので,近縁種との関係は判断の難しいところです.果たして主として生き残れるかどうかは,今...

  • Mesaからのマガラニー

    日本でマガラニー(Mammillaria lasiacantha subsp. magallanii)と言えばは,渋い花を咲かせる雅卵丸がそれにあたります.ラシアカンサの1タイプなのだから色々変化があることは承知していました.ここに紹介するマガラニーはMesaの種子,FNのないマガラニーです. いわゆる雅卵丸のような薄茶色の中筋が目立つ花を咲かせる個体はなく,クリームからうすピンクです.ロゼオケントラとした方が良くないか?というような個体もあ...

  • 誕生花 今年も華麗に花開く

    ボクの誕生花と勝手に決めているバラ丸たちが丁度開花期を迎えています.以前に誕生日記念にバラ丸の絵を書いてもらったことを記事にしましたが,その群生株が綺麗に咲いています.また一つ歳をとったなと思うとともに,この花に励まされて,今年も1年頑張るぞとの思いを新たにしました. 如月の始め,蕾が目立って来ました. 気温が低めの日が続き足踏みしていましたが,誕生日に今年も立派に咲きました. 群生株が欲しいと...

  • プエブラの小型ハーゲアナ

    これはMammillaria haageana subsp. schmollii FO239,故郷はプエブラ州San José Axuxco,テワカンの南東です.このFO239というFNのついたハーゲアナは,HaageでもMesaでも売っているのですが,このFNを検索サイトで打ち込むとオプンチアがヒットするという奇妙なことになっています.ハーゲアナとしては小型の亜種です. 次はハーゲアナF60,これの故郷は同じくプエブラ州Coxcatlán,上のところに近いところです.これもまた小...

  • 小さくても元気なサンチェス

    サンチェスメホラダエ(Mammillaria sanchez-mejoradae)は,小さなサボテンで,かつ生育もそんなに早くはありません.この株は頂いたものなのですが,今年も元気に蕾を出して来ました. 小さくとも元気に華を咲かせる姿は,見ているものを幸せにします. 昨年の今頃実生苗を紹介した小苗も今年はちゃんと花をあげました.小さいのに幾つもの蕾を上げています.大丈夫かなーと心配になります. せっかくなので交配して少し種...

  • 競作苗の成長記録

    1年前の2024年お正月,地元のカクタスクラブで久しぶりの競作苗配布が行われました.お題は日の出丸です.正直えーっと思いました.苦手だからです.その時の様子がこれ,5mm程度の実生苗が配られました. 3ヶ月後の様子です.だいぶしっかりして来ましたね.でもまだ日の出らしさは見えていません.この後他の実生苗とともに育苗バットに植え替えました. 半年後の様子です.7月上旬1円玉ぐらいになってきました.まだ日の出...

  • 旧制中学の植物学の教科書にみるサボテン

    古生物系雑貨を扱う店で,古本が並べられていて,その中に旧制中学の植物学の教科書がありました.大正時代のものです.所有者は旧制岩手県立遠野中学校の学生,名前は伏せておきますが,たくさんの書き込みがあり,よく勉強していたことがうかがえます.教科書の著者は安藤伊三郎,明治から大正にかけて理科関係のいくつかの教科書をまとめた人です. パラパラと眺めていると3箇所にサボテンが出て来ました.この教科書では「...

  • 艶かしい烏城丸の花

    頂き物の赤花烏城丸(T. schwarzii)が咲いて来ました.実に艶かしい花ですね.烏城丸は懐かしのサボテンです.子供の時に眺めた烏城丸は清楚な白花でした. ツルビニは若い顔を大人の顔が違うし,分類も色々意見があるようで,懐かしの烏城丸も今はT. schmiedickeanus subsp. schwarziiとするのが良いのでしょうか.ツルビニは和名と学名の対応が難しい仲間の一つです. 魅力的なツルビニたちですが,実際にたくさん手にして...

  • ようやく本領発揮のラウセリー

    今年もラウセリー(Thelocactus lausseri)の花の季節がやって来ました. 長い刺の個体とアレオレが螺旋状になる個体の後代が今一つ良い風貌にならないという記事を書いたのは3年前のことでした.ようやく本領を発揮して来たようで,スッと伸びた白い中刺が美しい個体に育って来ました. ラウセリーの花は,鉄板の美しさです.本当にオシャレな花ですね. 昨年秋に赤城とラウセリーの交配種ができていることを記事にしましたが,...

  • 改めてアレオレを眺める

    サボテン話をしてくれないかと頼まれ,その用意をするためにあたふたと過去の写真を見回して,ネタになりそうなものを考えました.植物としてのサボテンの特徴は色々あれど,やはり特異なのはアレオレの存在です.子供の頃,このアレオレという言葉に何やら特別なものを感じ,その意味を知っていることに得意になっていました. サボテンの刺は単純に葉の変形したものではなく,この刺の生えている場所である刺座(アレオレ)は...

  • 長い付き合い

    この白刺カルメナエが初めてブログに登場したのは12年前のことです.毎年立春の頃に綺麗に咲き揃い,何度も記事にしてきました.この花は安心の美しさです. 蕾が見え出すのは年末で,ポツリポツリと年明け早々には咲き始めます. 1月中旬だいぶ花数が増えて来ました. 1月下旬全ての分頭で花が開き始めました. 2月になり立春の頃より長期間満開の状態が続きます.株としてもかなり大きくなり,突然の崩壊に備えて仔を一つ...

  • 三河サボテン園さん 25早春

    先日東京へ出掛けた際の帰路に,三河さんに寄って来ました.名古屋は雪でした.前日夜に名古屋に入り,いつもの櫃まぶしを堪能してぐっすり寝ました.朝起きると辺りは銀世界,まだ結構降っていました。新幹線も名鉄も遅れが出ていましたが,西尾駅に着く頃には小雪が舞いながらも日が射して来ました。ハウスの周りは薄らと雪が積もっていました. 土曜日だったこともあり、次々とお客さんが来ていました.いつものようにハウス...

  • いつものワクワクから

    正月明けの頃,それまでじっとしていた白斜子(Mammillaria pectinifera)の刺の隙間から一斉に蕾が覗きます.これを見ると外は寒いのですが,春に向けて動き出しているのが分かりワクワクした気分になります.実際にはまだ春が遠いのに,春が来るぞって思わせるサボテンたちの動きは本当に嬉しく,良いものですね.去年も今頃同じような写真を載せて記事を書いていますが,毎年このワクワク感は変わりません. 開花始めは1月の...

  • 惑わすステノ

    ウチに以前から居る剣恋丸が咲き始めました.いかにも旧エチノフォッスロカクタスらしい風貌,紫のストライプの花が素敵です.これから春先までかなり長い期間次々と咲いて来ます. 剣恋丸というのは,Stenocactus kellerianusの種小名ケレリアヌスからの当て字でしょうか.そうすると種子か植物か分かりませんが,学名を伴って日本に入って来て,和名がつけられたことになります.ものの本によるとこの剣恋丸の命名者は中島巌...

  • 2025如月のお出かけ

    そろそろ植え替えをちゃんと始めようかという時期ですが,ちょっと出かけて来ます.よく出かけるねーと言われますが,現役の時の出張頻度からみれば,リタイア後の出歩く頻度は激減していると言えます.毎月1度ぐらいはどこかに出かけないと何となくソワソワして来るのです. 今回もマルチタスクの弾丸トリップ.世間ではよく退職したらのんびり旅行でも,なんてことを聞きますが,サボテンやってるとそうのんびりは出来ません...

  • ナザセンシスの刺色

    ナザセンシス(Mammillaria pennispinosa subsp. nazasensis)はこの時期を華やかに彩る素敵なサボテンです.陽炎の亜種だけあって,刺の美しさは格別です.黄刺と赤刺があり,交配すると後代には両方が出て来ます.こうして横から光を透かすように眺めるのがこの刺の美しさを最もよく見ることができます. これはSB489, 故郷は デュランゴ州Rodeo付近です.園芸的に流通しているナザセンシスとの違いないようです.ただ黄色とげ...

  • ベルソルディの実生に苦戦

    この素敵なマミラリアを自分で増やしてみたい,でも実生には苦戦をしています.以下3枚の写真は昨年の開花の様子,こんなに咲くのですからそりゃたくさん種子は採れます. これまでに何度か種子を蒔いてみています.生えないわけではありません,でも極めて発芽率が低いのです.この世のあらゆる現象には必ず理由があります.ただ人間がこれを知らないだけです.ベルソルディの種子も何か発芽のCueがあるはずです.これまで,硫...

  • 立春のマミたちアラカルト

    今日は立春,昨年より1日早い日付です.太陽と地球の地軸の関係は,人が編み出した太陽暦グリニッジ標準時間と微妙なズレがあり,太陽高度で定義された立春は2月3日だったり4日だったりします.先週までは異様に暖かい日が続きましたが,今週は平年並みの気温です.春を待ちかねたマミたちは一斉に花を咲かせ始めています.個別に取り上げ損ねそうなモノを少し載せておきます. 豊明丸はウチに古くからいます.赤刺と黄刺それぞ...

  • キリンの種子が採れた

    昨年夏にはキリンの花がたくさん咲き,ランダムに結構な数を交配しました.開花後,花の部分はポロリと取れるのですが,子房と思われる部分は緑を保ってあまり変化しない時期が続きました. 10月に入り,子房が段々と膨らんできたものが見受けられました. 一方であまり膨らまず,先端から再び栄養芽が伸びたものもあります.これは受精,未受精の違い何のか,ステージの差なのか,はたまた個体差なのか,今のところ判然とはし...

  • カルメナエたち

    カルメナエ(M. carmenae)は冬に咲くマミラリアの中では最も普及しているのではないでしょうか.サボテン栽培を再開した時,色々なカルメナエがあることに興味を覚え幾つも手にしてしまいました.近縁のものと交配された種間交雑種もいくつかあることも知りました. カルメナエは,毎年これでもかってくらいたくさんの蕾をつけ,長い間咲いてくれます. この株はごく初期に手に入れたもので,群生株になっていますが,胴体の...

  • マミラリアらしいレウコケントラ

    これはM. albata var. sanciro MBF146で,故郷はサンスイスポトシ州San Ciro de Acosta付近です.この種は,M.geminispina subsp. leucocentraとされます.この亜種はゲミニスピナの短刺系という位置付けでしょうか.ただ,M.geminispina complexとされる幅広い変異を含む種の中ですから,一様ではないようです. 正月早々から咲いて来ました.ウィンクする様子がキュートです. いかにもマミラリアらしい風貌と赤い花です.下...

  • 新入りのグミフェラ

    ウチには何故か今まで居なかったグミフェラ(Uebelmannia gummifera)です.古木はよく言えば風格があるのですが,悪くいうと地味に汚い.同時1960年代に同時に発表されたペクチニフェラのような古木の美しさは余り感じられません.こんな若い苗の方が綺麗で見頃というのは言い過ぎでしょうか. ユーベルの花はどれも地味なのですが,このグミフェラの花はそんな中でもまあまあ見られる花です. どうしてそうなったのか,ペク...

  • 本領を発揮してきたペトロフィラ

    ペトロフィラ(Mammillaria petrophila L052)です.この美しい黄色花はなかなかインパクトがあります.昨年新春に記事にしたときは,まだほんの小苗でした.1年経って結構大きくなり,本領発揮してきた感じです.マミを眺める来客が決まって足を止めてこのペトロフィラを見入るので,なんとなく不思議な雰囲気があるのでしょうね.今年は少し種子を採るべく交配をしました. いくつかある株をよく眺めてみると,イボの間の綿毛...

  • グラシーが咲き春を待つ

    毎年寒の入りあたりからグラシーが咲き始めます.寒さに向かって咲く彼らは一体何をトリガーにしているのか,本当に不思議に思います.それはさておき,桜色の優しい花を見ると本当にホッとします. 種蒔きをして気に入った株を少量残しています.ほとんど変異が見受けられないようですが,じっくり見ると少しだけ他と違ったものがあるようにも思えます.今の所,花の濃色化,大輪化,大玉化などの視点で,良さそうなものを手元...

  • ヴィロサお疲れ様

    冬になってEriosyce villosa FK71がいつものように炎のような花をあげています.本当に美しい花です. 花のシーズン前に花殻の掃除をしていないので,もう株の上側はすっかり花殻に覆われています.昨年のシーズンはこんなたくさん咲いたんだね,そして今からまた咲いて来る.いやーお疲れ様,大丈夫?と声をかけたくなります. この株は長らく2頭で大きくなって来ましたが,最近になって株の下の方から新たな分枝が3つ顔を...

  • 寒のマミたちアラカルトその2

    今年の大寒を挟んだ1週間は比較的穏やかな日が続きました.1月も最終週になり,心なしかお日様の力も戻ってきたように思います.毎日1分ずつ伸びていく日の入りまでの時間に,春への着実な歩みを実感します. ウチにいるいくつかの仏頭白星たち,年末から次々と咲いています.以前にも書きましたが,普通の白星とは明らかに違う花を咲かせるので,この仏頭タイプは交配種起源ではないかと疑っています. ウチに古くからいるギ...

  • 冬の装い

    小さな冬の風物詩,マクドガリー(Ortegocactus macdougallii)の赤備え,彼らの冬の装いです.冬の陽射しのもとで,白く粉を吹いた肌と赤い裾模様がとても美しく見えます. この株は10年以上前に,信州西沢さんで入手したものです.小さな単頭株でしたが,10頭あまりの群生株になりました.ひょろ長く立ち上がった株をよく見かけますが,もしかするとコピなんかと同じで,水をやらなさすぎると返って縦に伸びるのかもしれませ...

  • 冬の新刺

    寒い季節ですが,強刺類たちの小苗は元気よく新刺を出しています.大して水もやっていないのですが,もりもりと刺を出す様子を見ていると,彼らの体内時計は何を計っているのかなと不思議に思います. まずは鯱頭(Ferocactus cylindraceus).大きく立派な鯱頭も良いのですが,元気な小苗も見飽きません. そして鯱頭×偉冠竜(F.peninsulae subsp. viscainensis)と言うことで手にしたものです.なお今は偉冠竜がF.gracilis s...

  • 冬も伸びるアズレウス柱

    アズレウス柱が冬場も休まず成長しています.いつもは早春から動いていたように思うのですがどうしたことでしょうか.新しく成長した部分は,肌のブルームがまだ形成されておらず,一目で分かります. 昨年後半に株の下の方に分枝が生まれました.これがみるみる間に大きくなり,冬場も盛んに成長しています.もしかするとメインの成長点もこれに釣られて成長しているのかもしれません. 昨年は3月の発見した蕾ですが,今年は...

  • だからステノはむずい

    ボクは旧エチノフォッスロカクタスが大好きです.でも彼らはなかなかの曲者です.このサボテン以前ブログで白玉として記事を書きましたが,だんだんと育ってくるともしかしてこれは雪渓丸なのか?とも思えてきました.それがこのサボテンです. さて雪渓丸にはStenocactus albatusという学名が対応されています.S. albatusがそもそなかなかの曲者で,学名と実物の対応が論争の的になっています.黄色刺で,黄色花は共通認識の...

  • 冬に咲く恵比寿笑い

    12月下旬から恵比寿笑いの中苗たちが順次花をあげ始めました.恵比寿笑いは,葉より蕾が先に出ます.年末にはすでに結構な数の花が咲いていました.今シーズン,外からハウス内に持ち込んだのは10月16日、ハウス内のサイドを下ろしたのは11月8日,さらにトンネルを閉めたのは11月28日でした.おそらく花芽は夏の終わりには形成されており,それは休眠状態にあります.落葉するのは温度にもよりますが,10月後半からです.その時...

  • 大寒のキリン接たち

    今日は大寒,暦の上では一年で一番寒い時期を迎えます.実際にここ数年のハウスの温度記録を見ても確かに最低最高ともに低めの日が並んでいます.こんな時期,ウチで最もぬくぬくのキリンの園はどんな様子でしょうか. 太平丸たちを始め,大竜冠,鯱頭(白鳥),兜,大祥冠など皆元気よく成長しています. 年明けに来た寒波ではハウスの外の最低気温は−4.5℃,ハウスの外側はビシッと凍りましたが、防寒対策をしっかりしたキリ...

  • 寒のマミたちアラカルト

    昨年は記録的な暖冬から始まりましたが,2025年の冬はどうやら平年並みの寒さのようです.年明け間も無く北日本では大雪となり,ここ讃岐平野でも何度か雪が舞いました.そんな中で冬マミたちは順々にハウスを彩ってくれています.まずはフンボルディの剽軽な顔から.これは通称白雪姫と呼ばれるタイプです. 玉翁錦は冬になると斑色が鮮やかになり,赤い花とのコントラストが美しくなります.今年も交配して種子を採ろうとして...

  • ディスコロルの1タイプ

    これはMammillaria ochoterenae FO108で,このオコテレナエは M. discolorのシノニムとされます.FO108の故郷はオアハカ州 Sierra Mixteca San Francisco Teopan付近です.ディスコロルにはたくさんのシノニムがあり,かつてはいくつもの種,亜種に分かれていました.つまりかなりの形態的変異が内包されているものと推察されます.和名も異色丸ほかいくつかが与えられていました. 刺は,5−6本の黒っぽい中刺と白い側刺とい...

  • スクレロ シェリーは冬の花

    年明け早々にAncistrocactus megarhizus var.gonzalesi KSM711(syn. Sclerocactus scheeri var. megarhizus)が咲いてきました.なんとも大人しい花です.彼らは夏にはまるで死んだように成長点が開いてすっかり寝込んでいますが,気温の低下と共にもりもり新しい刺を出して成長してきます.メキシコ北部では至る所で出会うことを以前に記事にしました.原産地におけるその変異の幅は相当なもので,これをいちいち金羅紗,黒羅...

  • 銀河 老熟と若者

    この銀河はここ1,2年ですっかり老化した様相を示しています.ウチに来たのは10年以上前のことです.これまで何度も冬期の記事に登場してきました. 銀河の学名対応については何度も書きましたので繰り返しませんが,M.hanianaの1タイプとするのが自然の様です.その上で園芸品種名として銀河が成立するためには,銀河らしい銀河はどんなものかという共通認識が必要です.ボクの中での銀河は,やはり綿毛が織りなす銀河模様が...

  • 赤味が増すヘキラン錦たち

    冬が近くなるといくつかのヘキラン錦たちは斑色が黄色から赤味を帯びてきます.この赤味の出方には個体差があるようで,ほぼ黄色のままのものもあります.やはり赤味が混ざった方が綺麗ですよね. この株は真っ先に赤みを帯びてきました.こんな色合いが綺麗です.11月,12月,1月と並べてみました. 斑柄と赤みとはあまり関係ないようで,いろんな株でこうした斑色の変化が見られます. ヘキランだけではなく,白点のあるラ...

  • 鳥の巣の後継者

    ニデュリフォルミス(M. huitzilopochtli subsp. niduliformis L1495)が12月下旬から咲き始めました.これは数年前に友人から分けてもらったものです.だいぶ大きくなってきて,3株3様の個性も見えてきました.中刺の色と長さが違うとかなり印象が異なりますね.たくさんの蕾をつけるのでかなり長期間楽しませてくれます. このマミは鳥の巣のようなという亜種名をもらっていますが,このくるくるした中とげが魅力.基本単頭...

  • 金鯱の小苗たち

    昨年秋に友人から金鯱の小苗をいただきました.かれらは冬の間も盛んに成長を続けています.小さな苗の新刺は本当に綺麗ですよね.一つ目は,ケーレスの種子のインターメディウスとのこと.これは国内ではプラチナ金鯱とか鷲爪金鯱などとして流通しています.Web上ではK.grusonii var. intermediusという表記が見られますが,何がintermedius?何と何の中間なの?と思ってしまいます. もう一方は狂刺金鯱,この苗を頂いた友人...

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、さぼちゃんだいすきさんをフォローしませんか?

ハンドル名
さぼちゃんだいすきさん
ブログタイトル
さぼちゃんマイラブ
フォロー
 さぼちゃんマイラブ

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用