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2010/08/09

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  • 第3763日目 〈病床からのレポート──2024年02月17日「おはらななかへの大嘘と「白峯」翻訳」篇〉

    おはらななかへの想いを未練がましいものにしない為、居もしない奥さんと子供の話をでっちあげて、自分のまわりを〈大嘘〉という名の壁と濠を張りめぐらして整理して、そろそろ3年が経つ。「敵を騙すには味方から」を実践しなければならなかったのは些か慚愧に堪えるけれど。 このお陰で、さいわいとおはらななかは自分の求める幸せを摑み、いまは子供も生まれて静穏無事に暮らしていると想像したい。これぞわたくしが望んだ彼女の未来、おはらななかにもわたくしにもWin-Winな世界の訪れである──そう思おう。幸あれ。 考えてもみろ、おれが幸せに家庭を持てる立場であるわけないだろ。 さて、話題を変えて。 春一番の吹く少し前、化学療法の副作用期を脱する頃。気分の安定する日が目立ってきた。その頃から始めたのが、『雨月物語』巻頭を飾る「白峯」の翻訳である。 ポツリポツリと好みの怪談を見附けては気儘..

  • 第3762日目 〈病床からのレポート──2024年02月09日「夜明け前のみなとみらいを脇目にしながら」篇〉

    諸君、おはよう。おはようとしか言い様のない時間に、これを書いている。 只今午前6時12分、まだ外は暗い。闇夜である。先刻ブラインドを開けた。マンション屋上の公園や道端のイルミネーション、生活臭が感じられない海の向こうの白銀灯、ちらほら混じる小さな灯りの群れ群れ群れ、港湾の埠頭の突端を示す橙色の灯し火。それだけである、みなとみらいの街をどうにか彩るのは。 目が覚めて窓のブラインドを開けたり洗顔したり、この時間の病棟の様子を知りたい一心も手伝ってロビーへアクエリアスを買いに行った。戻ると、疲れが一斉に出た。ベッドでぐったりしているところへ看護師さんが来て、点滴の仕度を始めてゆく。起床時間05時から1時間以上経過してこれを書いているのは、そんな夜明けの散歩とMac Book Airの準備に手間取ったからである。 それにしても病院って、本当に24時間稼働の現場なのだね。故あって個室に..

  • 第3761日目 〈病床からのレポート──2024年02月07日「初めての洋古書」篇〉

    平井呈一の愛撫してやまぬ小説があるとすれば、それはホレス・ウォルポール『オトラント城綺談』であったろう。入院中に読んでいる(何度目かの読み直しをしている)荒俣宏『妖怪少年の日々 アラマタ自伝』と『平井呈一 その生涯と業績』を通してひしひしとわかってくる。 擬古文と現代語の両方で翻訳を残したと云うばかりでなく、手彩色の図版が入った19世紀だか18世紀だかの版本を、殊の外大事にされて誰彼に見せるときは胸に抱えて隣の書庫から大事そうに持ってきたそうだ。このあたり、荒俣氏の『稀書自慢紙の極楽』や『ブックライフ自由自在』等の記憶と重なっているところがあるので、自伝と師の年譜に載るところとはくれぐれも信じこまないで欲しい。 そんな事を思うているとプルーストのプチ・マドレーヌと紅茶の挿話の如く、記憶がじんわりと甦ってきて、モルヒネや多量の内服で朦朧となったこの脳ミソでも思い出せる一冊があるのに..

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