北京史(三十四) 第六章 明代の北京(12)

北京史(三十四) 第六章 明代の北京(12)

雑技第五節明代の北京の文化民間の技芸と歌謡明代中葉以後、都市住民と商工業者の文化娯楽の需要を満足するため、北京の街頭の講談(説書)、弾詞(江蘇、浙江の語り物)、琵琶、雑技も空前の隆盛を迎えた。琵琶を弾くのは北京でたいへん盛んになり、多くの店舗の前には「琵琶教えます」という張り紙が貼られた。歌姫たちは皆、陳大声の小曲を愛唱し、「聞く者を生き生きした表情にさせる」ことができた。陳大声は明代江南の著名な散曲(元曲の一形式で、せりふが入らない)家で、名を陳鋒といい、彼は微に入り細に入り人々の生活を思いやることができた。彼の作品は人々を褒め称えた。それゆえ彼の散曲を、各地の人々は皆喜んで聞き、愛唱した。北京の講談も、琵琶の伴奏を多用した。講談の演者の多くは最も圧迫を受け、最も蹂躙された男女のめくらで、彼らは「古今の...北京史(三十四)第六章明代の北京(12)