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財部剣人の館(旧:アヴァンの物語の館) https://blog.goo.ne.jp/avantgarde-october

「マーメイド クロニクルズ〜第三部配信中!」「第一部 神々がダイスを振る刻」幻冬舎より出版中!

財部剣人
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2010/03/19

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  • マーメイド クロニクルズ 第二部 第11章−8 さあ、奴らの罪を数えろ!(再編集版)

    「叔母メデューサは、醜くなった姿を見られるくらいなら、死んだ方がマシだと自分自身で石になるための鏡を肌身離さず持っていたくらいなのだ。さあ、奴らの罪を数えろ、スカル仮面!自らの野心のために何の力もない老婆三人を脅迫して、罪のないメデューサを自らの勝手な理屈で殺したペスセウス。もてあそんだ恋人を救おうともせず、見殺しにしたネプチュヌス。自分たちの気まぐれで罪を与えたのみならず、共犯に手を染めた他の神々。死者を悼むどころか、自らの武器として恥ずかしくもなくメデューサの顔を矛にはめ込み悦に入っていた軍神アテネ。自らの猜疑心の虜となってメデューサを殺しておいて、勝手におそろしい化け物として語り継いだものたち。さあ、誰が一番罪深いか、数えてみろ!だが、呪いは叔母メデューサの死によっても終わらなかったのだ。ゴルゴン一族は、...マーメイドクロニクルズ第二部第11章−8さあ、奴らの罪を数えろ!(再編集版)

  • マーメイド クロニクルズ 第二部 第11章−7 蛇姫ライムの告白(再編集版)

    「何か気にさわったか?敵を倒すために、醜い顔になる。だが、勝利とはつねに何かと引き替えではないのか」「わかったようなことを・・・・・・気に入らなかったのは、醜いうんぬんというセリフではない。どうせ生まれついたからには、どこかでいつか死ぬのが定めという貴様が軽々しく言ったセリフの方じゃ。冥土の土産に言って聞かせてやろう。おっと、貴様は元々冥土から来た存在。死ねばどこに行くのは、死んだ後に貴様の魂に聞くとするか。よいか、あまり知られていないことだが、我が母エウリュアレと叔母ステンノは、メデューサが首をはねられて軍神アテナの盾にはめ込まれてから、美しい堕天使として降臨を許されたのだ。ふん、神々にも多少は、やましい気持ちがあったと見える。そして母は、闘いの神カンフと契りを結び我が生まれた。だが、母と伯母たちにかけられた...マーメイドクロニクルズ第二部第11章−7蛇姫ライムの告白(再編集版)

  • マーメイド クロニクルズ 第二部 第11章−6 不死身の蛇姫ライム(再編集版)

    いっぺんに数十匹の毒蛇が、スカルラーベに襲いかかった。普通なら、相手がもだえ苦しむのを見ながら勝利の舞を踊るライムであったが、ドクロでできた鎧に阻まれて蛇の鋭い牙もまったく歯が立たない。「なんだ、それは?蚊にさされたほどにも感じぬぞ。それでは、こちらからも行かせてもらうとするか」ブーーン!ものすごい音を立てて、冥界一の切れ味を持つ大鎌がライムの首をとばした。口ほどにもない。あっさり勝負アリか。そう思った瞬間、スカルラーベは、鎌に目を閉じたライムの生首が乗っかっているのに気づいた。鎌の上に乗ったライムの首の眼が開いて、ニッコリ微笑んだ。「口ほどにもない。これで勝負アリとお思いか?」スカルラーベの目の前でライムの髪から生み出された毒蛇たちが、スカルラーベの鎧の隙間から筋肉に向かってうねうねと動き出した。だが、スカル...マーメイドクロニクルズ第二部第11章−6不死身の蛇姫ライム(再編集版)

  • マーメイド クロニクルズ 第二部 第11章−5 第二の部屋(再編集版)

    全員が、虹のうずまく部屋に入った。あまりの光の流れのすさまじさに、何が目の前にあるのかわからない。これもアストロラーベの作戦で、光の渦でほとんど輪郭しかわからない状態であれば、蛇姫ライムの魔眼によって自陣営が石に変えられてしまう心配もない。もともと盲目のマクミラは心眼ですべてを見切っていたが、どうにもアポロノミカンの予言が気になっていた。すべてを燃やし尽くす蒼き炎がすべてを覆い尽くす氷に変わり猛々しき白骨が愛に包まれて石に変わり冥界の神官が一人の人間の女に変わる時巨大な合わせ鏡が割れて太古の蛇がよみがえり新たなる終わりが始まりを告げてすべての神々のゲームのルールが変わるここまでは、予言通り。さすが天才軍師だけあってアストロラーベの読みによって、最悪と思われた氷天使メギリヌとマーメイドのナオミの勝負は、こちらの勝...マーメイドクロニクルズ第二部第11章−5第二の部屋(再編集版)

  • マーメイド クロニクルズ 第二部 第11章−4 氷と水(再編集版)

    神獣同士にだけ通じるメッセージで、シンガパウムが何かをジュニペロスに伝えた。三番目の首の右目を傷つけられてぐったりしていた魔犬ジュニベロスがすっくと起き上がった。向かってくる氷柱を砕き続けていたシンガパウムが、自分が乗っていた竜巻に沈み込んだ。同時に、向かってきた数本の氷柱が竜巻の中に吸い込まれた。スキをつかれたメギリヌに、巨大な竜巻から、手に氷柱を持ったシンガパウムが飛び出した。グサリと二本の氷柱がメギリヌの羽の中央に突き刺さった。そのままメギリヌの裏に回ると、羽交い締めにして動きを封じる。その時、ジュニベロスは、冥界でメギリヌに右目をつぶされた父ケルベロスがしたように、足下に落ちていた右目をガリガリと食べた。アオーーン!一泣きすると、ジャンプして動きの取れないメギリヌののど笛に食らいついた。氷天使メギリヌに...マーメイドクロニクルズ第二部第11章−4氷と水(再編集版)

  • マーメイド クロニクルズ 第二部 第11章−3 最初の闘いの決着(再編集版)

    「たしかに・・・・・・闘いにあたって道理を説くなどとは、柄にもないことをした。メギリヌよ、闘って敗れれば、我らが軍門に下る約束は忘れておらぬであろうな?闘って雌雄を決する方が先であった」「それでこそシンガパウム。そちらこそ、我が勝てばアポロノミカンをいただくことを忘れてはおらぬであろうな」「言うまでもない」ガオーーン!シンガパウムが、咆哮を上げて伸び上がると、一気に身の丈が数メートルにもなったかのように感じた。いきなり方向転換するとそびえ立つ巨大な氷柱に、一撃を加えた。その一撃は、氷柱に固まりきっていない土壁かのようにめり込んでいった。バランスを保っていた氷柱が、メキメキ音を立てると倒れた。崩れた氷柱は、かき氷状になると、一気に轟音を立てて竜巻になった。シンガパウムは振りかぶると、竜巻を別の氷柱に投げつけるしぐ...マーメイドクロニクルズ第二部第11章−3最初の闘いの決着(再編集版)

  • マーメイド クロニクルズ 第二部 第11章−2 氷天使メギリヌの告白(再編集版)

    「我が父レイデンは、冥主プルートゥより人間を苦しませる役目を負っていた。不安、嫉妬、苦悩、悲しみ、ありとあらゆる苦しみを人間に与え続けた結果、だんだんと脳波共振現象によって、自分が人間に与えた苦しみに自分自身も苦しむようになっていった。そんな時。父は、日本と呼ばれる小さな島国の東北に立ち寄った際に、我が母である深雪に出会った。雪の精であった母の純白の姿は、いっさいのけがれを知らず、冷たいが内に熱い情熱を秘めていた。母は、苦しむ人間を見続けたために疲れ果ても、その責務から逃れることができない父に優しかった。やがて、母は我を身ごもった。しかし、母は産み落とす時に、我が持つ16枚の羽によって激しく傷つき、その命を失った。最初、母にうり二つだった我に父は愛情を注いでくれた。だが、だんだんと父の悩みの影響を受けて、羽の色...マーメイドクロニクルズ第二部第11章−2氷天使メギリヌの告白(再編集版)

  • マーメイド クロニクルズ 第二部 第11章−1 鬼神シンガパウム(再編集版)

    「夢ではない。私だ。シンガパウムだ」えっ・・・・・・ナオミの意識が、わずかに戻ってきた。「ネプチュヌス様から一度だけ降臨するご許可をいただいたのだ。寝ている時ではないぞ。見よ。お主を救うため、血しぶきをあげたケネスは死にかけている。早く片をつけて、私が体内に戻らなければ・・・・・・」えっ・・・・・・ナオミの目が開いた。「ここは精神世界なのだ。弱気になればつけ込まれる。落ち着いて考えれば、氷天使メギリヌといえども、絶対零度を使いこなすことなどできるものではない。お主は、足に突き刺さった黄金のステッキの冷たさと、氷天使の言葉によって魔術にかかっているだけなのだ。メギリヌは、悩みの神レイデンの娘。最大の能力は、相手を苦しめ悩ませて、闘いを有利に進めることだ。だが、マーメイドの血潮の流れをとめられるものなど、どこの世界...マーメイドクロニクルズ第二部第11章−1鬼神シンガパウム(再編集版)

  • マーメイド クロニクルズ 第二部再編集版 序章〜第10章バックナンバー

    「第一部神々がダイスを振る刻」をお読みになりたい方へ「第二部序章」「第二部第1章−1ビックアップルの都市伝説」「第二部第1章−2深夜のドライブ」「第二部第1章−3子ども扱い」「第二部第1章−4堕天使ダニエル」「第二部第1章−5マクミラの仲間たち」「第二部第1章−6ケネスからの電話」「第二部第1章−7襲撃の目的」「第二部第1章−8MIA」「第二部第1章−9オン・ザ・ジョブ・トレーニング」「第二部第2章−1神々の議論、再び!」「第二部第2章−2四人の魔女たち」「第二部第2章−3プル−トゥの提案」「第二部第2章−4タンタロス・リデンプション」「第二部第2章−5さらばタンタロス」「第二部第2章−6アストロラーベの回想」「第二部第2章−7裁かれるミスティラ」「第二部第2章−8愛とは何か?」「第二部第3章−1スカルラーベの...マーメイドクロニクルズ第二部再編集版序章〜第10章バックナンバー

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