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りんのショートストーリー https://rin-ohanasi.blog.ss-blog.jp/

気軽に読めて笑えるショートストーリーです。名作パロディーやファンタジーなどが中心です。

お話を作るのが大好きで、こっそり書き溜めていたのですが、夫と子供に見せたところ、面白いからブログに載せたら、と言われて、思い切って作っちゃいました。 重い話はありません。 楽しいショートストーリーが中心です。 お茶でも飲みながら読んで欲しいです。

りんさん
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2009/11/29

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  • ノラ猫だけど何か?

    おいらはノラ猫。 去年までは家ネコだった。 飼い主さんが突然死んじゃって、おいらノラになっちゃった。 飼い主さんが死んだあと、家族や親戚たちが集まって、遺産がどうとか揉めていた。 だけど、おいらのことを気にかけてくれる人間はひとりもいなかった。 おいらもあまり好きなタイプの人間じゃなかったから、そうっと家を出たのさ。 たまに家が恋しくなったけど、飼い主さんの家には息子や娘がいつもいた。 生きていたころは顔も見せなかったくせにさ。 あれから1年。 怖いノラ猫に追いかけられたり、車に轢かれそうになったりしながら何とか生きて来た。 ノラ猫にご飯をくれる人がいるという情報をキャッチすると、おこぼれをもらいに行った。 みんなに混ざって食べていると、必ず言われる。 「あんた、どこかの飼い猫だろう。おうちにお帰り」 おいらが首輪をしているから、どこに行っても飼い猫扱いだ..

  • 元妻1号

    元夫が、4度目の結婚をしたらしい。 懲りない男だ。どうせまた別れるに決まっている。 私は最初の妻だ。浮気を繰り返す夫に辟易して3年で別れた。 2番目の妻と、3番目の妻とは、たまに連絡を取り合っている。 同じ男と離婚した者同士。友達とは違う、不思議な関係だ。 私たちは、1号・2号・3号と呼び合っている。 2号は離婚しても、彼と仕事上のつながりがある。 3号は離婚しても、彼と同じ町内に住んでいる。 4度目の結婚の情報も、彼女たちから教えられた。 「で、今度はどんな女なの?」 居酒屋で、ビール片手に二人に訊いた。 「24歳らしいですよ。4号さん」 3号が言った。 「彼の秘書をしていたらしいわ。割と優秀みたい」 2号が言った。 「そんな若い女と? まるで親子じゃないの」 「でも、彼は若く見えるから大丈夫よ」 「そうですよ。一度見たけど、お似合いでしたよ..

  • 雨とカエルとワイパーと

    午後から降り出した雨は、時間を追うごとに強さを増した。 まるで暴力だ。「これでもか」と、フロントガラスを叩き続ける。 ふと見ると、ドアミラーにカエルがしがみついている。 必死だな。こんな暴風雨に耐えながら、踏ん張って生きている。 逆境に強いんだな。尊敬するよ。 ワイパーは忙しなく同じ動きを繰り返す。 働き者だ。僕の視界を確保するために、文句も言わずに動き続ける。 えらいな。不満だらけの僕とは大違いだ。 信号が赤になって、ワイパーを休ませた。 たちまち雨で視界が歪む。滝の中にいるみたいだ。 こんな雨の国で、カエルと暮らすのも悪くない。 クラクションを鳴らされた。 ああ、信号が青に変わったのか。 アクセルを踏んで、ワイパーを動かした。 その途端、ワイパーが何かを弾いた。 カエルだ。いつの間にか、カエルがドアミラーからワイパーの上に移動していた。 ..

  • おとぎ話(笑)30

    かさ地蔵 おや、峠の地蔵さんがノーマスクだ。 感染したら大変じゃ。 予備のマスクを持っているから掛けてあげよう。 あれ、1つ足りない。 仕方ない。わしのマスクを外して…… 「それだけは勘弁してくれ」 アリとキリギリス 「頼むよ。食べ物を分けておくれよ」 「いやだよ。夏のあいだ遊んでいた自分が悪いんじゃないか」 「そう言わずに。一匹でいいからさ」 「一匹? キリギリスさんは何を食べるの?」 「アリ」 「………」 赤ずきん 「やあ、赤ずきんちゃん。森の奥にきれいなお花が咲いてたよ。摘んでおばあちゃんのお見舞いにしたらどうだい?」 「ありがとう。オオカミさん」 さて、ここで問題です。 オオカミは、ここで赤ずきんを食べることも出来るのに、なぜ食べなかったのでしょう。 A:そこまで空腹じゃなかった。 B:おばあさんも食べ..

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