「もしもし。汀さんの携帯電話番号で…。」

真輝、愛実に、「電話、陽織ちゃんに代わってって。」

「こんにちは。初めまして。柚香の友達の井島愛実です。」

おどおどしている陽織。

今の陽織には到底理解できるものでは…。

3本指で表面を小刻みにトトトン。

「一体、陽織さん、どういう性格…???」

「私…、今、最初に自分の足で…って、言ったよね。」

「さて…。陽織さん…。どんな感じの人なのか…???」

「やっぱり…、病院でも、私…。陽織に…。」

「先生。…単刀直入に…。なんですけど…。」

「…その後、柚香さん…、何か、変わった事は…。」

「…でも、一番は…、柚香さん、君だよ。」

「…でさ。どんな感じだったの…???陽織になって…。」

思いの外、少々、寝不足気味。

「陽織ちゃんが眠りから覚めて…、柚香さんに変わっていた。」

「体はしっかりと大学生の年齢の柚香さんなんだ。」

柚香、その中身を。「うそ。…こんな格好で…。」

「真輝君、ナビ…、お願い出来るか…???」

「家は分かります。…けど～～。」

陽織、まだ泣きながら…。

「…どうして私、家に帰ると変なのか…。」

「陽織ちゃん、ここにどうぞ。」

ルシア、ニッコリと、「ふふ。お待ちかね。」

「また…。多分…、陽織に…、なるんだと…、思う。」

「実は…、陽織。何と。病院で、私と入れ替わってた。」

真輝、両眉の先を吊り上げて、「深夜の店…???」

「その仲人さんの場合は…、特殊なケースで…。」

「柚香さんに陽織ちゃんの事、教えるの～～。」

藪岡、柚香に、「怖く…、ない…???」

間髪入れずに柚香、「あっ。それっ。ないです。」