企業再生経営者、山田修の戦略ブログ。6社で社長を務め再生させた戦略を日々語る。
MBA社長などの異名を取りながら、20年以上にわたりプロフェッショナル経営者として活動してきた。 企業再生や業績回復には、「やり方を変えろ」つまり一にも二にも「戦略の立案とその実践」が必要となる。 経営学的な立場からその要諦を解説する。日々の実践を書き連ねている。
外資ファンドに子会社化されたパイオニア、「無給」宣言した森谷社長は即刻辞任すべきだ(8)
森谷氏が無給でパイオニアの経営に当たるというのは、それを自分はボランティアでやると宣言したわけだ。聞こえがいいかもしれないが、経営の責任への認識がプロフェッショナリズムと対極にあることを晒してしまっている。プロの対極とはアマチュアなので、森谷氏は自分が経営者として自信がない...
外資ファンドに子会社化されたパイオニア、「無給」宣言した森谷社長は即刻辞任すべきだ(7)
無給の社長など禁じ手ではないか 森谷社長は、実はパイオニアで新任の社長である。今年の6月に常務から昇格したばかりである。新卒でパイオニアに入社して各部署を歴任したプロパー社員であり、創業家出身でもない。サラリーマン社長といってよいだろう。 6月に新社長に昇格して...
外資ファンドに子会社化されたパイオニア、「無給」宣言した森谷社長は即刻辞任すべきだ(6)
しかし、シャープやパイオニアのように技術特化が見られる製造会社の場合、外から乗り込んで行ってビジネスを立て直すことは難しい。日産をV字回復させたカルロス・ゴーン前会長にしても、同業他社での豊富な経営経験があったからこそ、「技術の日産」という大企業を切り回すことができた。 ...
外資ファンドに子会社化されたパイオニア、「無給」宣言した森谷社長は即刻辞任すべきだ(5)
さて、せっかく買収した、それも100%子会社とした会社にベアリング側が新社長を送り込まないのはなぜだろう。 同じ電気メーカーでも、シャープの場合は親会社となった台湾・鴻海精密工業(ホンハイ)から戴正呉氏が最初から新社長として送り込まれ、同社長の指揮のもと、V字回復を遂げて...
外資ファンドに子会社化されたパイオニア、「無給」宣言した森谷社長は即刻辞任すべきだ(4)
投資ファンドはメーカーを経営できない 栄光と挫折を繰り返してきたパイオニアは、結局現時点ではキャッシュを生みだす基幹事業を喪失してしまった状況だ。 7日の発表で森谷社長は、「地図やデータの組み合わせによるソリューション・ビジネスでの成功を目指す」とした。...
外資ファンドに子会社化されたパイオニア、「無給」宣言した森谷社長は即刻辞任すべきだ(3)
次にパイオニアが名を馳せたのは、カー・ナビゲーションである。市販品としては世界で最初にGPS対応のカーナビを世に送り出したのが90年のことだった。パイオニアのカーナビは90年代に「カロッツエリア」というブランドでマーケットをリードしたが、その後スマートフォン(スマホ)の普及に...
外資ファンドに子会社化されたパイオニア、「無給」宣言した森谷社長は即刻辞任すべきだ(2)
勝ちきれなかった先駆者、パイオニア パイオニアの創業は古く、伝統がある電気メーカーだ。1938年に福音商会電機製作所という社名で創業されたときはスピーカーのメーカーだった。戦後、ステレオの製造販売も始め、「スピーカーのパイオニア」としてそのオーディオ技術が評価されていた。...
外資ファンドに子会社化されたパイオニア、「無給」宣言した森谷社長は即刻辞任すべきだ(1)
経営再建中のパイオニアが12月7日に、アジア企業に投資するアジア系投資ファンド、ベアリング・プライベート・エクイティ・アジアの傘下に入ると発表した。 ベアリングは総額1020億円で買収してパイオニアを完全子会社とする。これによりパイオニアは東京証券取引所での上場を廃止する...
昨夕、九段クラブの忘年会に出席した。 九段クラブは国際関係学院の主任講師をなさっていた水谷栄二先生の教え子により創設され、40年に渡って自主的な勉強、研鑽を続けてきた。 昨夕の集まりで、水谷先生の命日、1月30日が13回忌となることから、ぜひ「偲ぶ会」を催そうということ...
ライザップ、赤字転落で成長神話の終焉か…「実態は零細企業の寄せ集め」と失望広まる(8)
松本氏がカルビーを退任すると報道されたその夜に、瀬戸氏は自ら電話を入れたと伝えられる。当初、松本氏をCOOとして迎えたのは、85社を見てほしい、との希望だったのだろう。しかし、いかにプロ経営者だとしても、それを自ら執行していくのは不可能だ。プロ経営者ができるのは、85社の経営...
ゼブラからの回答書には次のような記載もあった。 「現状の価格設定で、今以上にペン先を強度を持たせることが難しいのも正直なところでございます。」 正直なところはいいが、メーカーとしての本音としての 「安いのだからがまんしろ」という論理は通らないだろう。 確かに、本...
ライザップ、赤字転落で成長神話の終焉か…「実態は零細企業の寄せ集め」と失望広まる(7)
おもちゃ箱M&A路線の修正へ、松本氏が助言 業績の下方修正は、11月14日に開かれたRIZAPの「2019年3月期 第2四半期決算説明会」で行われたのだが、壇上には瀬戸健社長と並んで、松本晃氏が代表取締役構造改革担当の肩書きで登壇した。 松本氏はカルビー会長兼C...
ライザップ、赤字転落で成長神話の終焉か…「実態は零細企業の寄せ集め」と失望広まる(6)
もう一つ私が疑問に思うのが、85社も急激に買ってしまって、個々の会社の財務状態をしっかり検討したのか、という点である。補完性や相乗効果があるに越したことはないが、そうでなくても事業改善の見通しがなくてはならなかった。 私が親しくしている大手のM&A仲介会社がある。そこの...
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