少しの間更新をお休みします

家庭の事情で、2週間～1ヶ月ほど、更新が出来そうもありません。大変申し訳ありませんが、必ず復活して、最後までやり遂げますので、ご容赦ください。マイ

難民救助

私たち家族のように、遠洋漁業の漁船に救助されるというケースはあまり多くなかった。難民を救助した船の多くは、物資を輸送する貨物船やタンカーだった。当時、難民を救…

船上のコーヒー

嵐はいよいよ本格的になった。強烈な雨の中、13トンほどのマグロ漁船に難民76人、乗組員7人、コック1人が乗ることとなった。雨と叩き付ける波とで、船の中でも皆ず…

救助

「男の人たちが女性や子どもたちよりも、我先にと乗ってきたよ。これで終わりかと思ったら、下からもどんどん人が出てきた。」安富は苦笑しながら当時のことを話してくれ…

進むべきか 待つべきか

自分たちの船にあと10メートルまで近づいたのに、矛先を変えて走り去ってしまった弟58清豊丸を見た難民の男たちはあわてて海に飛び込んだ。しかし船には追いつけない…

赤ん坊の泣き声

「あのとき、救助してよかった。もし救助してなかったら、ずっと心の中に罪悪感が残っていたと思う」安富さんはそう言ってくれた。安富さんは当時若干34歳で弟58清豊…

弟58清豊丸

「あのとき、日本の船に助けてもらわなかったら、私たちは死んでいたんだよ」子どもの頃、母は何度もそういった。日本人が助けてくれたのか——命の恩人か。私は、大学を…

嵐の中で

海に浮かぶオレンジ色の浮き球を見つけて難民たちは、どこかの船がいずれ魚を回収しにくるのではないかと考えた。そして、自分たちの船に、浮き球を繋いでいたロープをく…

ソ連の船

救助してもらえるかもしれないと大きな船に近づくと、それはソ連船籍のタンカーだった。ソ連はいうなれば、北ベトナム（新政府)の味方だった。ベトナムに突き返されるか…

漂流

76人を乗せた船は、かなりのボロ船で、穴は空いていたし、よく故障することで有名だったらしい。人数も、30名程度を予想していたのに、76名も集まってしまった。追…