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2009/08/09

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  • 男性性を省みる辛い試金石―『限界から始まる』

    ☆『限界から始まる』(上野千鶴子、鈴木涼美・共著、幻冬舎、2021年)☆こんなにおもしろい本はめったにない。年齢差35歳の女性社会学者と女性作家による往復書簡。著者たちのことを何も知らずに読んでもおもしろいかもしれないが、書簡のやり取りに伴うスリリングな展開は、お二人の経歴や仕事を知っているか否かに左右されそうに思う。幸いにもお二人の著作は、そのデビュー作から読んでいたので、おもしろさが倍加したのはまちがいない。もちろんお二人の著作のすべてを読んできたわけではないし、とくに上野さんの著作は膨大である。思えば、上野さんのデビュー作『セクシィ・ギャルの大研究』(カッパブックス、1982年、現在は岩波現代文庫、2009年)を買ったのは、そのタイトルと掲載画像が当時まだ二十代だった男にとって刺激的だったことと、当...男性性を省みる辛い試金石―『限界から始まる』

  • 六十年安保から50年、樺美智子の問いかけに想う―『樺美智子 聖少女伝説』

    ☆『樺美智子聖少女伝説』(江刺昭子・著、文藝春秋、2010年)☆※この記事は、2020年1月12日付けで「ブクログ」に掲載してあった記事を本ブログに移行した上で若干修正加筆し、新規投稿しました。1960年6月15日、日米安全保障条約改定をめぐる反対運動の最中、国会議事堂へ突入した学生たちの中にいた樺美智子さんが亡くなった。当時東大文学部国史学科在学中で22歳だった。彼女の死の数日後、安保条約は自然承認され、それを機に岸信介内閣は総辞職した。彼女の死は岸首相退陣の一因になったとされ、「樺美智子」の名前は六十年安保闘争の象徴として祭り上げられた。その後さらに過剰な美化や「伝説」が生まれ、いまで言うフェイクニュースも流布したという。本書は、1960年当時、早稲田大学に入ったばかりだった著者が「彼女が死んだあの日...六十年安保から50年、樺美智子の問いかけに想う―『樺美智子聖少女伝説』

  • 津田梅子の新たな「肖像」が呼ぶ感動―『津田梅子 科学への道、大学の夢』

    ☆『津田梅子科学への道、大学の夢』(古川安・著、東京大学出版会、2022年)☆政府の発表によると2024年度上半期をめどに新しい紙幣が発行されることになっており、新五千円札の肖像には津田梅子が選ばれた。その選定理由について、財務省のホームページには以下のように記されている。「新しい紙幣の肖像になる渋沢栄一氏、津田梅子氏、北里柴三郎氏は、それぞれの分野で傑出した業績を残すとともに、長い時を経た現在でも私たちが課題としている新たな産業の育成、女性活躍、科学の発展といった面からも日本の近代化をリードし、大きく貢献した方々です。三者ともに、日々の生活に欠かせず、私たちが毎日のように手に取り、目にする紙幣の肖像としてふさわしいと考えています。」津田梅子については、文脈から見て「女性活躍」に関して日本の近代化をリード...津田梅子の新たな「肖像」が呼ぶ感動―『津田梅子科学への道、大学の夢』

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