「ほぅ」とある、うららかな春の休日。彼はちょっとため息をついて、椅子の背もたれに寄りかかりました。時々鼻をひくひくさせるのは、癖みたいですね。彼の名は神薙時雨。今年33歳になる、もうオヤジ。自分では缶コーヒーに出てくる、トミー・リー・ジョーンズの様に渋いオヤジだと思っているようです。しかし、実際には中肉中背の普通の体型。顔はまぁまぁ。ちょっと目が大きいのが特徴的。髪はショートボブをかなり伸ばしております。お仕事はSE。最も、時雨君がこの職に就いた時はそんな名前ではありませんでした。ITなんて言葉もありません。ソフトウェアと言う言葉だけでした。F1が趣味だった時雨君は、最強のエンジンを創りたいと、国立大学の機械工学科に入学。しかし、F1を見ていて思ったのは、もうハードウェアより、電子制御をするソフトウェアの優劣が...はじまりはじまり~
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