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キネシオロジーとクラニオの蒼穹堂治療室 https://blog.goo.ne.jp/sokyudo

蒼穹堂治療室の院長が送る、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

キネシオロジー、クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)、鍼灸などを中心に施術を行っている治療家です。日々の臨床で発見したさまざまな治療法の紹介や、毎日の生活で感じたことなどを、つれづれなるままに綴っています。治療の最新情報(?)の入手のために、あるいは、治療家なるものの生態を知るために、ご活用いただければ幸いです。 治療院のHPは http://sokyudo.sakura.ne.jp です。

sokyudo
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草加市
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太田市
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2008/10/21

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  • ブログ移転のお知らせ

    gooブログのサービス終了に伴い、この蒼穹堂治療室のブログは、はてなブログに移転した。移転先のURLは↓https://sokyudo.hatenablog.com今後、新たな記事はこちらにアップする。またgooブログにアップした全ての記事も、引き続きこちらからご覧いただける。これまで当ブログをご覧いただいた方々のご厚意に感謝するとともに、願わくば、はてなブログでも引き続きご高覧賜らんことを。では、この先は、はてなブログにて。ブログ移転のお知らせ

  • Amazonを騙る詐欺メール2本

    またまたAmazonを名乗る何者かから、おかしなメールが届いた。1つ目は「春のセール注文履歴の確認が急務です」という変なタイトルで、内容はこんなの。これ、書かれている日本語が明らかに変だし、その上、発信元メールアドレスがAmazon.pizzawwwwww@yrkg7.comとなっていて、もう詐欺メールであることは疑いようもない。ただ文面にある神奈川県横浜市中区山下町2-3-4山下ビル2Fというのは実在していて、「カラオケコート・ダジュール元町・中華街店」が入っているようだ。2つ目は「異地ログインの検出によるアカウント確認のお願い」というタイトルで、こういう内容。これも日本語が変だし、何よりAmazonのロゴが入るはずのところが「AmazonLogo」とか「AmazonSmileLogo」のままになってし...Amazonを騙る詐欺メール2本

  • 持続痛(=慢性痛)をもたらすもの

    医療において「痛み」というのは重要なファクターだ。痛みの強弱や、それがどのくらいの期間続いているのか、といったことは、患者の受けた損傷の程度を図る指標になる──と一般の人はもちろん、専門的なトレーニングを積んだ医療従事者も思っている。しかし、モンティ・ライマンは『痛み、人間のすべてにつながる』で、特に持続痛(=慢性痛)について、そうした見方に修正を迫る。持続痛は解釈が難しい。けがが治癒したあと、痛みがしつこく続くケースがかなり多いことについては、持続痛の中には組織に繰り返しダメージが加わることが原因で引き起こされるもの(通例はがん関連痛、あるいは通風や進行性関節リウマチの症状としての炎症性疼痛)もある。何らかの持続痛が出ているなら医師の診断を仰ぐべきだが(中略)、大多数の場合は痛みそれ自体が疾患となってい...持続痛(=慢性痛)をもたらすもの

  • 2025年冬アニメの感想と評価 2

    2025年冬アニメは再放送を含めて15本を見ている。そのうち本放送終了から連続して再放送に入った『烏は主を選ばない』を除く14本のネタバレなしの感想と評価。この「2」は、3/23以降に(一旦)放送が終わった10本について。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『アオのハコ』1期第2クール高校を舞台にした青春恋愛アニメ。この第2クールでは、主人公で高校1年の猪股大喜と、1年上の憧れの先輩である鹿野千夏と、大喜とは幼なじみで同学年の蝶野雛(ひな)による淡い三角関係が物語の基軸になる。ここ...2025年冬アニメの感想と評価2

  • 世の効果的なマーケティング手法は全て、何らかの形でカルト・マーケティングである

    世の中には驚く程多くのマーケティングに関する本があって、しかも日々新しい本が出続けている。その中には定評ある本も少なくないが、もし仮に私が「マーケティングを勉強したいので、オススメの本を教えて」と言われたら、いの一番に挙げるのが、この『危険だからこそ知っておくべきカルトマーケティング』だ。なぜなら、本書には効果的であることが歴史的に実証されているマーケティング手法が網羅され、世の中にある他のマーケティング本は全て、本書の内容の一部をブローアップして1冊の本にしたものに過ぎない、と言っても過言ではないからだ。つまり、世の効果的なマーケティング手法は全て、何らかの形でカルト・マーケティングであると言える。著者の雨宮純はカルト・マーケティングについて特定の教義に人々を心酔させ、顧客グループとしての一体感を醸成す...世の効果的なマーケティング手法は全て、何らかの形でカルト・マーケティングである

  • 2025年冬アニメの感想と評価 1

    2025年冬アニメは再放送を含めて15本を見ている。そのうち本放送終了から連続して再放送に入った『烏は主を選ばない』を除く14本のネタバレなしの感想と評価。この「1」は、3/22までに(一旦)放送が終わった4本について。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『SAKAMOTODAYS』分割2クールの第1クール最強の殺し屋として恐れられた坂本太郎だったが、愛する女と出会って結婚し引退。雑貨屋のオヤジとなり、そして坂本は太った。そんな坂本の元に、彼を殺そうとする凄腕の殺し屋たちが現れる。...2025年冬アニメの感想と評価1

  • バイオダイナミックなクラニオと施術の意識のあり方 10

    クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)を今も練習を兼ねてセルフで自分にやっている。クラニオに限らず、自分が自分に対して行う施術の結果は言い訳も誤魔化しも効かないから、私には最もいい学びになっている。そこで最近ある気づきを得た。といっても、それは今まで誰も気づかなかったことなんかではなく、既にクラニオの本の中に繰り返し書かれていることで、しかもその本は自分が訳したものだった。「灯台もと暗し」とはまさにこのことで、今更「気づきを得た」などというもお恥ずかしい限りだが、まぁ世の中なんてそんなもんだ。で、私が得たその気づきとは、「クラニオでは『健康(Health)』の現れにただ耳を傾ける」ということだ。そこで以下、その「健康」について少々。フランクリン・シルズは『クラニオセイクラル・バイオダイナミクスVOL.1』...バイオダイナミックなクラニオと施術の意識のあり方10

  • クラニオにおける第1次呼吸について

    クラニオセイクラル・ワーク(頭蓋仙骨療法。長いので以下、クラニオ)の中の基本となる概念の1つに、第1次呼吸(人によっては第一呼吸、一次呼吸とも)というものがある。YouTubeにクラニオの施術者らしき人が第1次呼吸について説明した動画があって、そこで「一次呼吸というのは骨が呼吸してるんです」などと言っているのを見て唖然としてしまった。こんなことを投稿者は受け狙いのギャグでもなく(完全にスベってるものの)、大真面目にそう言ってる。不特定多数の人が見ている動画でこういう嘘(あるいは誤解/勘違い)が流されることは、クラニオというメソッドにとって決して喜ばしいことではない。というわけで、クラニオにおける第1次呼吸という概念について、ここで述べることにする。まず、第1次呼吸という訳語について。第1次呼吸はprima...クラニオにおける第1次呼吸について

  • 映画『遺書、公開。』が公開中。

    高校の新年度が始まったある日、2年D組全員にクラス連絡用メールで、担任も含む25人の“序列”が送られてくる。職員室の担任のPCから送信されたものだが、担任は全く心当たりがないという。結局、誰がいつ、どんな目的で作ったものなのか全く分からないその“序列”は、しかしその日からクラスの中の共通認識になり、人間関係をも変えていった。そんな中、“序列”1位の姫山椿が校内のトイレで首を吊っているのが見つかる。そして、その彼女の葬儀の後、教室に戻った2年D組の生徒と担任の机には、一人ひとりに宛てた姫山の遺書と思われるものが置かれていた。姫山はなぜ自殺したのか?その“遺書”は本当に姫山が書いたものなのか?そして誰がそれを机に置いたのか?不可解な出来事の真相を明らかにするため、それぞれ自分に宛てられた“遺書”を全員の前で読...映画『遺書、公開。』が公開中。

  • NHKから来た怪しいメール 2

    またNHKを騙る変な詐欺メールが来たので、それをシェア。メールの全文は以下の通り。平素よりNHKをご視聴いただき、誠にありがとうございます。お客様の受信料のお支払いが確認されておりません。このままではサービスを一時停止させていただく可能性がございます。つきましては、以下の期日までにお手続きをお願い申し上げます。お支払い期限:2025年2月28日━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■お支払い方法のご案内クレジットカードでのお支払いNHK公式サイトから簡単にお手続きいただけます。オンラインでのお支払いはこちらコンビニエンスストアでのお支払い払込票を利用し、全国のコンビニエンスストアでお支払いください。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■ご注...NHKから来た怪しいメール2

  • 神託は下った 2025

    2025年も各地の神社で粥占(かゆうら)が行われ、その結果が発表されている(粥占とは、新年に合わせて古式に則って炊いた粥の出来により、その年の吉凶を占う神事である)。まずは、過去に「神託は下った」などでも述べたように、非常に的中率が高いことでも知られる長野の諏訪大社下社春宮の粥占(ここでは「筒粥神事」と呼ぶらしいが)の結果。毎日新聞の1/15の記事には、次のように書かれている。長野県下諏訪町の諏訪大社下社春宮で、今年の世相や農作物の豊凶を占う「筒粥(つつがゆ)神事」が小正月の14日夜から15日早朝にかけて行われた。「世の中」は昨年と同じ「3分6厘(5分満点)」の「ご託宣」が下された。大社では「筒の中のかゆもきれいに入っていた。災害や気候不順がなく農作物も程よく実る穏やかな年になれば」と話した。昨年(202...神託は下った2025

  • “怪物”ができるまで

    アメリカでは大統領選に合わせて公開され、トランプ陣営が公開差し止めに動いたとされる『アプレンティスドナルド・トランプの創り方』は、いろいろな意味で興味深い映画だった。父、フレッド・トランプの営む不動産業を手伝いながらも、入居者からの家賃の徴収さえ難儀する20代の無名の青年、ドナルド。それでも将来を見据えた人脈作りのため有名人が数多く加盟するクラブの会員になると、そこでニクソン大統領などの顧問弁護士を務めていたロイ・コーンに声を掛けられる。勝つためには手段を選ばない悪名高い冷酷な男、ロイはなぜかドナルドを気に入り、ルールその1:ひたすら攻撃、攻撃、攻撃ルールその2:決して自分の非を認めるなルールその3:自分の勝利を主張し続けろという〈勝つためのゴールデン・ルール〉を授ける。そしてドナルドはロイのアプレンティ...“怪物”ができるまで

  • 量子論と「観測」の問題を巡って 4

    2024年末に放送されたNHKスペシャル『量子もつれアインシュタイン最後の謎』を見ていてふと思ったことがあり、それについて書くことにした。そのために、まず「量子もつれ」について述べる(が、既に「量子もつれ」について知っている人は飛ばしてもかまわない)。「量子もつれ」は元々、量子論を受け入れられなかったアインシュタインが量子論に対する反証として出したものだという。それは量子論から導かれる、相関関係にある量子同士の奇妙な性質についてのものだ。量子論によれば、この2つの量子はどれだけ(例えば何光年も)離れていても、観測によって一方の状態が分かると、もう一方の状態も一意的に確定してしまう(それは古典的な物理学ではあり得ないことだ)。仮に量子同士が連絡し合って互いの状態を決めているとすると、数光年離れた量子同士が一...量子論と「観測」の問題を巡って4

  • 2024年秋アニメの感想と評価 2

    2024年秋アニメとして見た再放送を含む16本から、夏まで放送されていた『烏は主を選べない』の再放送を除く15本の作品のネタバレなしの感想と評価。この「2」は、そのうち2024年末で(一旦)放送が終わった8本について。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『カミエラビGOD.app』2期1期は、ただ1つの“神”の座を争う、よくある異能力者同士のデス・ゲームだったが、2期はその12年後から始まる。物語の方向性が1期とはガラッと変わって、「世界シミュレーション仮説」のような世界の仮想性だ...2024年秋アニメの感想と評価2

  • 2024年秋アニメの感想と評価 1

    2024年秋アニメとして見た再放送を含む16本から、夏まで放送されていた『烏は主を選べない』の再放送を除く15本の作品のネタバレなしの感想と評価。この「1」は、そのうち2025年1月も放送が続く7本について。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『アオのハコ』第1クール高校を舞台にした部活動+恋愛アニメ。部活動ものは一般に、同じ部の中での人間模様が中心になるが、『アオのハコ』はバドミントン部1年の主人公、猪股大喜が、バスケ部2年で次期エースの呼び声も高い鹿野千夏に恋をする。その千夏が...2024年秋アニメの感想と評価1

  • 「お前の恥ずかしい動画をネットで公開する」という脅迫メールを受信

    私のところにこんな脅迫メールが来た。受信したのは2024/12/0419:56。実際に開いたのは同じ日の23時過ぎだったと思う(なお中身は一部手を入れている)。初めまして!残念なお知らせをするために、ご連絡を差し上げております。僕は、約2~3ヶ月前にネット閲覧用に貴方が利用しているデバイスにアクセスし、その後ずっとネット行動を追跡していました。アクセスするまでの経緯は、少し前にハッカーからメールアカウントへのアクセスを購入したからです(最近では、そういったものをネット上で購入するのは、かなり単純です)。だから、貴方のメールアカウント(sokyudo@**)にも簡単にログインができました。ログインの1週間後には、既にトロイの木馬というマルウェアを、貴方のメールと繋がっている全てのデバイスのオペレーティングシ...「お前の恥ずかしい動画をネットで公開する」という脅迫メールを受信

  • 奥義

    キネシオロジーのセミナーの準備をしていたら、ふと鍼灸学校時代に教わった兵頭明先生のことが思い出された。兵頭先生は中国まで行って中医学を学んだ方で、東京衛生学園では東洋医学概論や経絡経穴概論などを担当していた。その兵藤先生による1年の時の授業の一発目だったと思う。先生がいきなり「みんな、鍼の奥義を知りたい?」と聞いてきた。それに対して我々が「知りたい!」と返すと、「じゃあ」といって先生は「フェニックス」と呼ばれる鍼の奥義を教えてくれた。これは先生が中国で老中医から伝授されたもので、他言無用と言われたが最終的に「中国国外でなら教えてよい」と許可を得たという。この「フェニックス」、ごく単純なものだが言葉で説明するのが面倒なので、いつか気が向いたら動画にしてアップするかもしれない(私の動画は見てる人も非常に少ない...奥義

  • 『論理哲学論考』を読む

    ある理由(その理由はレビューとは関係ないので、ここでは述べない)からヴィトゲンシュタイン(長いので以下W)の『論理哲学論考』(以下『論考』)を持つ必要が出て、これまで敬遠していたが、せっかくなので読んでみることにした。この光文社古典新訳文庫版には、冒頭に野家啓一が高校生に向けて『論考』のアウトラインを解説したという体裁で書いた「高校生のための『論考』出前講義」という付録があって、それが『論考』を読むための重要な指針とヒントを与えてくれる。けれども、残念ながら『論考』はこれだけで読み進められるような代物ではなく、私は野矢茂樹の『『論理哲学論考』を読む』(以下『読む』)を傍らに置いて、その助けを借りながら読んだ。『論考』は、若干30歳の若き哲学者が哲学の問題を本質的な点において最終的に解決したと宣言し、20世...『論理哲学論考』を読む

  • レビューが「図書新聞」に載る

    2024年11月2日付の「図書新聞」3661号に、私の書いたレビューが掲載された。元々は書評サイト「本が好き!」に投稿したレビューで、それが「本が好き!」とのコラボ企画として「図書新聞」に転載された、ということのようだ。書いたのは、1804~1805年に発表されたというヤン・ポトツキの奇想小説『サラゴサ手稿』についてのレビュー。『サラゴサ手稿』は文庫本で上中下の3分冊で出ているが、これを1つの物語としてまとめてレビューしたものだ。別に原稿料とかがもらえるわけではなく、単にネットのサイトに投稿したレビューが紙媒体に転載された、というだけだが、全く想定外していなかったことであり、うれしかったので、ここで紹介させていただいた。レビューが「図書新聞」に載る

  • 映画『シビル・ウォー 』あるいは闇の奥

    アメリカに内戦(CIVILWAR)が勃発、という設定の映画『シビル・ウォーアメリカ最後の日』は、久々に見終わって満足感を覚えた作品だった。物語の舞台となるアメリカの状況は、大統領の3選を禁じた合衆国憲法を強引に改正し、自ら3期目に入った現大統領に対して19の州が連邦から離反。そしてカリフォルニアとテキサスが同盟を結び、東へと攻め込んでいる(またそれとは別に、フロリダがサウスカロライナの反政府勢力を取り込んでいる、といった台詞もある)。そんな中、ニューヨークにある通信社が2州同盟軍による攻勢でワシントンD.C.陥落も近いとの情報を得て、合衆国最後の大統領になるかもしれない男への突撃取材を敢行することを決める。取材クルーは、最年少でマグナム会員になった伝説の女性カメラマンのリー、彼女のライターであるジョエル、...映画『シビル・ウォー』あるいは闇の奥

  • 賛成か、反対か?

    フェルディナント・フォン・シーラッハについて、Wikipediaには次のように書かれている。ボンの大学で学び、ケルンでの研修を経て1994年よりベルリンで刑事事件弁護士として活動。元東ドイツ政治局員ギュンター・シャボフスキーや、ドイツ連邦情報局工作員ノルベルト・ユレツコ(de:NorbertJuretzko)の弁護に携わり、ドイツでも屈指の弁護士と見なされている。2009年、自身の事務所が扱った事件をベースにした(ただし、文庫解説の松山巖は、そう称していることも含めて純然たる創作であろうと述べており、推測の根拠として守秘義務とともに叙述手法を挙げている)物語集『犯罪』を刊行し、45万部を越えるベストセラーとなった。既に30カ国で出版権が獲得されており、シーラッハはこの作品によってクライスト賞など複数の文学...賛成か、反対か?

  • 2024年夏アニメの感想と評価 3

    2024年夏アニメとして見た再放送を含む16本の作品のネタバレなしの感想と評価。途中切りしたものは「1」で、10月以降も放送が続くものは「2」で述べたので、この「3」は今期で一旦放送を終えたものについて。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『ATRI-MyDearMoments-』ゲーム原作のアニメ。原因不明の海面上昇によって地表の多くが海に沈んだ近未来を舞台に、幼い頃に片足を失い海辺の田舎町へと移り住んだ少年、斑鳩夏生(いかるがなつき)は、祖母の遺産が眠るという海底の倉庫の中で人...2024年夏アニメの感想と評価3

  • 2024年夏アニメの感想と評価 2

    2024年夏アニメについての感想と評価。今期は再放送を含む16本の作品を見てきた。そのうち途中切りした3本については「1」に述べたので、この「2」では10月以降も放送が続く3本について感想と評価を述べる(なお、10月に最終回が放送される予定の作品は、ここには含まれない)。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『銀河英雄伝説DieNeueThese』第3クール日テレで放送中のリメイク版『銀河英雄伝説DieNeueThese』全48話の第3クールで、ここからはテレビ初放送になる。原作は田...2024年夏アニメの感想と評価2

  • 「整体日本一決定戦事務局」からメールが来た

    去る9/12、「整体日本一決定戦事務局」とかいうところから突然メールが来た。メールの内容は以下の通り。草加鍼灸・整骨院経営者様治療家・施術家の皆さん、こんにちは!私は世界を股にかける治療家、KENYAMAMOTOと申します。http://front01.crmf.jp/4tgw19rf3/cc.php?m=pfz0z2sfz5830今年の年末12月11日・12日に、『第1回・整体日本一決定戦2024』を開催します!お笑い会には「M-1グランプリ」がありますよね?整体の業界でも1年に1回、その年のNo.1整体師を決める大会です。しかも、賞金は総額300万円!人生、変わってしまいますよ。賞金がこれほどある業界の大会は、初めてなんじゃないかな。今回は、本メールを受け取った方だけの、特別な招待状になります!公式サ...「整体日本一決定戦事務局」からメールが来た

  • 地震に便乗した不審なメール

    このところ比較的大きな地震が頻発し、しかも気象庁が「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」まで出していることもあって、それに便乗した詐欺と思われる事案も湧いてきているようだ。私のところにも早速、「2024年南海トラフ地震災害義援金について」というタイトルの、義援金詐欺らしき不審なメールが届いた。以下、その全文。地震災害義援金-------------------2024年南海トラフ地震災害義援金の募集について-------------------このたびの、2024年南海トラフ地震により被害にあわれた皆様に謹んでお見舞い申しあげますとともに、被災地の一日も早い復旧を、心よりお祈り申しあげます。当社は、この災害により被害を受けられた方々を支援すべく、下記内容にて募金を受け付けております。皆様のご理解とご協...地震に便乗した不審なメール

  • 2024年夏アニメの感想と評価 1

    2024年夏アニメについての感想と評価。今期は再放送を含む16本の作品を見ていたが、うち3本を途中切りした。この「1」は、その途中切りした3本についての感想を述べる(なお評価はなし)。ネタバレなしで書くことを基本としているが、『菜なれ花なれ』だけは第4,5話についてのネタバレを含むので注意されたい。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『下の階には澪がいる』5話切り憧れの先輩、桃井真珠を追いかけて、彼女と同じ青葉大へ入学した杉浦陽(よう)は、ある日、下宿先の前で、元人気アイドルの如月...2024年夏アニメの感想と評価1

  • 臨床の現場から 16

    定期的に来てくれてるYさんの、ある回の施術でのこと。「今、左上顎の歯の治療中だが、歯茎が腫れているような感じがあって、それが治療を受けていない右上顎の同じ部分にもある。歯の治療のせいでそんなことになっているのか不安だ」と。キネシオロジーでは施術の前に「スイッチング」の有無を調べ、あるならそれを除去する処理を行わなければならない。この時のYさんには「TOXIN(毒素)のスイッチング」があった。身体には体にとって良くないもの、例えば毒物(あるいは、その波動を転写したもの)を乗せると筋肉がロック(=強い状態)からアンロック(=弱い状態)に変わる性質がある。ところが時折、毒物を乗せても筋肉がアンロックせずロックしたままになることがある。これが「TOXINのスイッチング」で、体が物質を正しく認識できない状態になって...臨床の現場から16

  • 衝動について

    (特にスピリチュアル系の)自己啓発書やビジネス書などに、しばしば「あなたにとっての夢/本当にやりたいこと/ワクワクするものを探しましょう」といったことが書かれていて、私も結構それに感化されてきた。しかし、谷川嘉浩はこの『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』の中で、そうした考え方を真っ向から否定する。つまるところ、「将来の夢」は、世間や周囲の人が「正解」だと信じていて、あなたに言ってほしいことの総体です。(中略)私が見るところでは、「本当にやりたいこと」として語られるのは、①世間的に華々しいスポットライトを浴びているものか、②今の自分が「正解」だと思っているもののどちらかです。その上で谷川が「見つけるべきもの」として挙げるのが、タイトルにもある「衝動」である。谷川は「衝動」を自分でもコントロールできないほ...衝動について

  • 『ピクニック・アット・ハンギングロック』という謎

    1900年のバレンタインデー、オーストラリアの寄宿女学校、アップルヤード学院では、近くにあるハンギング・ロックと呼ばれる岩山に引率教師2名と共に生徒たちのハイキングが行われた。その日は天候にも恵まれ、全員、夜8時には学院に戻ってくるはずだった。しかし、生徒3名と教師1名が姿を消し、その事件を機に学院もまた崩壊へと向かい始める。オーストラリアの寄宿学校で起きた不可解な失踪事件を描いた映画『ピクニックatハンギング・ロック』は、ピーター・ウィアー監督によって1975年に制作され、日本ではそのおよそ10年後にシネ・ヴィヴァン六本木で公開されて、私も見に行った。一部でカルト的人気を誇ったその作品が40年後の2024年、4Kレストア版という形で、東京ではBunkamuraル・シネマで6/7~20に期間限定公開されて...『ピクニック・アット・ハンギングロック』という謎

  • 2024年春アニメの感想と評価 2

    2024年春アニメについての、ネタバレなしの感想と評価。今期は全部で16本の作品を見て、途中切りはなし。この「2」は、その中で7月以降も放送が続くものについて。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『狼と香辛料』第1クールかつてアニメ化された作品のリメイク版だが、本作がユニークなのは、主な制作スタッフと声優が旧作と同じであること。なので、リメイクによくある新作叩きがほぼない(ちなみに私は旧作は見ていない)。荷馬車で各地の町や村を回り行商をしている青年、クラフト・ロレンスは、ある村で「...2024年春アニメの感想と評価2

  • 2024年春アニメの感想と評価 1

    2024年春アニメについての、ネタバレなしの感想と評価。今期は全部で16本の作品を見て、途中切りはなし。この「1」は、その中で6月までに放送が終了したものについて。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『UnnamedMemory』1期子孫が残せなくなる、という魔女の呪いを受けたファルサス王国の皇太子、オスカーと、その呪いを解くためにオスカーに招かれた「青き月の魔女」、ティナーシャ。この2人の出会いは“魔女の時代”に変革をもたらしていくことになる。ラノベ原作の、よくある異世界もので、...2024年春アニメの感想と評価1

  • カバラと「生命の木」 36

    「カバラと『生命の木』」の第36回。第10セフィラ、マルクトについての続き。マルクトは「王国」と呼ばれる。ここでいう「王」とは、「至高の三角形」を除く6つの中央部のセフィロトからなる「小さな顔」を表す。マルクト、つまり物質の天球は、これら6つのセフィロトから顕現する天球である。そして、それら6つのセフィロトは「至高の三角形」から流出したものだ。中央の柱=均衡の柱の最下部に位置するマルクトは、ケテルから下行し、ダートすなわち「不可視のセフィラ」で変質し、ティファレトを経て形の諸次元へと進む力の直線上に存在している。この直線は意識の小径であり、脇の2つの柱は機能の小径と見ることができる。しかし、その2つの脇の柱も第29番と第31番のパスを経てマルクトへと集結する。それらは、全てがケテルから始まりマルクトで終わ...カバラと「生命の木」36

  • 生と権力

    最近、政治についていろいろ思うところがあり、檜垣立哉の『生と権力の哲学』を読んでみた。檜垣はそこでミシェル・フーコーの〈生政治学〉をキーワードに、後期フーコー哲学からドゥルーズ、アガンベン、ネグりらの哲学まで援用しながら、政治・社会システム論と、ネットワーク論、セクシュアリティー/ジェンダー論、生命論がクロスオーヴァーする地点を見据えた立論を試みている。ここではさまざまな分野を横断する非常に刺激的で魅惑的な論が展開されているのだが、残念ながら私にはそれらを十分咀嚼し理解することができていない。なので、本来ならこのレビューは本書で展開された論の全体像を明らかにし、それをトータルで評価する形になるべきだが、到底そんなレビューは書けそうもない。ということで、そうしたレビューは別の人に譲り、私は檜垣が目指したもの...生と権力

  • 問いを向ける先

    大河ドラマ『光る君へ』を見ている関係で、やっぱり『源氏物語』読んでおいた方がいいかな、と図書館で角田光代の現代語訳を借りてはきたものの、残念ながらどうも私には『源氏物語』は合わないようだと感じている。ただ、角田による『源氏物語1』の「文庫版あとがき」には得るものがあった。そこで角田は『源氏物語』の現代語訳を担当することになった時のことを池澤夏樹さん個人編集の、日本文学全集のシリーズで、私が源氏物語の現代語訳を担当することが決まってから出版されるまでのあいだに、私自身もちょっとびっくりしてしまうくらい大勢の人からさまざまな声をかけられた。いちばん多いのはシンプルに「なんで?」である。その「なんで?」の内訳としては、「どのような経緯で?」「源氏物語、好きだったっけ?」「その間、小説はどうするのの?」というよう...問いを向ける先

  • 厚労省を騙る詐欺メール

    別に詐欺メール・シリーズをやっているわけではないが、またまた官公庁を騙る詐欺メールが来たので、注意喚起を兼ねてそのメール文面を公開する。ちなみに今回騙られたのは厚生労働省だ。タイトルは「【厚生労働省】重要なお知らせ、必ずお読みください」で、内容は以下の通り。★ホーム|厚生労働省sokyudo催告書国民健康保険料が未納ですまだおさめられていない国民健康保険料がありますので、催告書をお送りしました。保険料は医療費を賄う大切な財源です。納付されないと国民健康保険事業の運営に重大な支障が生じてしまいます。また、このまま納付されない場合には、信用情報機関のブラックリストに登録され、クレジットカードが作れない、ローンが出来ない、本人と家族の国民健康保険が解除される措置があります。━─━─━─━─━─━─━─━─━─━...厚労省を騙る詐欺メール

  • 大好きなことをやれば成功できるのか?

    スピリチュアル系でよく言われることとして、「成功したければ、大好きなことをやりなさい」というのがある。本当に好きなことは無尽蔵にエネルギーをつぎ込むことができるから、大好きなことをやっていれば自然に成功するのだ、と。その理屈はよく分かるのだが、「大好きなことをやっていれば自然に成功する」という言説には重要な視点が欠け落ちているのではないか、ということアニメ『怪獣8号』第4話を見ていて気づいた。アニメ『怪獣8号』の第4話は、怪獣が当たり前のように出没して惨禍をもたらす世界を舞台に、主人公、日比野カフカが夢を諦めきれず、年齢制限ギリギリで怪獣討伐を専門とする「日本防衛隊」への入隊試験に挑むエピソードが描かれる。そこでは実技試験終了後、カフカが仕事(怪獣の死体処理業)の同僚で一緒に入隊試験を受けた市川レノに、こ...大好きなことをやれば成功できるのか?

  • 「エネルギーを通す」という方法

    施術していると、しばらく忘れていた昔教わった方法を、ある瞬間にふと思い出す、ということがある。そしてそういう場合、ダメ元で使ってみると、意外なほど効果があることが多い(だから、いろいろ勉強しておくことはムダじゃない)。最近もそういうことがあった。そこでふと思い出して使ってみたのは、「エネルギーを通す」というもので、これは以前セミナーで教わった。やり方は、施術者が相手の体の任意の2箇所に指あるいは手掌で触れ、その間にエネルギーを通すようにイメージするのだ。エネルギーが通ると、それを受けた方の指や手掌に熱い感じやピリピリする感じが現れる(ただし、どう感じるかは個々人で違いがあるので、自分はどう感じるかを知ることが必要)。そうした感覚がないなら、途中にエネルギーの流れを障害するものがある。どの辺りで障害されてい...「エネルギーを通す」という方法

  • 2024年冬アニメの感想と評価 3

    2024年冬アニメについての、ネタバレなしの感想と評価。この「3」では放送を4月に終えたものと、4月以降も放送が続くもの、そして放送は3月末に終えたが、わたしが最終回を見るのが遅れた『魔法少女にあこがれて』を取り上げる。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『銀河英雄伝説DieNeueThese』第1クールリメイクされた『銀河英雄伝説DieNeueThese』全48話が日テレで放送されることになり、今回がその第1クール。私は以前、第2クールまでNHKで放送されたのを見ていたので、今ク...2024年冬アニメの感想と評価3

  • 2024年冬アニメの感想と評価 2

    2024年冬アニメについての、ネタバレなしの感想と評価。「1」では途中切りした作品を取り上げたが、この「2」では3月末までに放送を終えた作品のうち、まだ最終回を見られていない『魔法少女にあこがれて』を除く9本を取り上げる。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『異修羅』1期かつて“本物の魔王”の恐怖と脅威にさらされていた世界で、その魔王が討たれた。だが、“本物の魔王”とは何者で、誰がそれを討ったのかも分からないままの世界は“魔王”を僭称する者まで現れ、平穏になるどころか混迷の度を増し...2024年冬アニメの感想と評価2

  • 恐るべき子供たち

    最近、続けざまに2本のミステリ映画を見た。ミステリ作品ってのは下手すると、どうしようもなくショボくなってしまうが、この2本は揃って久々に当たり――少なくとも「カネ返せ」と言いたくなるような外れではない――と感じた。この2本は互いに関係ない独立した作品ながら、共通する言葉でくくることができる。それは「恐るべき子供たち」である。1本目は、紫金陳のミステリ小説『坏小孩(日本語版タイトル:悪童たち)』を、沖縄を舞台に映画化した『ゴールド・ボーイ(黄金少年)』(なお、スティーブン・キングの作品を映画化した『ゴールデン・ボーイ』とは関係ない)。金持ちの事業家の家に婿養子に入った男が、全てを手に入れるために周到に企てた義父母殺し。それは完全犯罪――のはずだった。それが3人の悪童たちが偶然撮影していたカメラに捉えられてい...恐るべき子供たち

  • 警察庁に続いて今度は国税庁からメールが…

    この間、警察庁からメールが来たと思ったら、今度は国税庁からだ(タイトルは「税務署からのお知らせ」だったが、発行元は国税庁になってる)。ちなみに発信元は、succ@iaqfhxa.cn。以下その全文。国税還付金の電子発行を開始しました。e-Taxをご利用いただきありがとうございます。令和6年度の税制改正等のうち、以下の申告手続について、追加及び修正を行い。税制改正に伴い、税金の状況をわかりやすくするため。E-Taxの個人納税アカウントを持つことを全員に義務付けていますこのメール受信後24時間以内に下記の専用リンクからE-taxアカウントをご登録ください。○注意事項1.以下のリンクから案内に従ってE-tax個人アカウントの登録を行ってください。2.案内メールの有効期限は令和6年3月24日21:25となりますの...警察庁に続いて今度は国税庁からメールが…

  • パソコンを買い換える

    パソコンを買い換えた。これまで使ってきたLenovoのThinkPadE15が、10年も経ってさすがにくたびれてきたからだ。まず、立ち上がりに異様に時間がかかるようになった。電源を切った状態から電源を入れて立ち上げると、使えるようになるまでに下手すると10分くらいかかる。なので、例えば掃除を始める前にパソコンに電源を入れると、掃除が終わった頃に使えるようになっているが、掃除が短く済んでしまったりすると、まだ立ち上げの途中だったりする。使用中も、ブラウザやメーラが「応答がありません」と表示されて一時止まってしまうことが、やたら多くなった。その上、OSはもうすぐ(MSが公表しているのは2025年10月)サポート期限を迎えるWindows10で、E15はシステムが要件を満たしていないためWindows11へのア...パソコンを買い換える

  • 私の子供が窃盗容疑で逮捕?

    私の子供を窃盗容疑で逮捕した、と警察からメールが来た。でも、残念ながら私に子供はいないんだ。多分、何らかの手段で集めたメールアドレスに一斉送信してるんだろう。以下その全文。警察庁について私たちは警視庁です。あなたのお子様は窃盗容疑で逮捕され、被害者に90万円の賠償金を支払う必要があります。至急下記口座にお振込下さい。1:金融機関:三菱UFJ銀行金融機関コード:0005支店名:六本木支店支店番号:045口座番号:普通1636616口座名義:株式会社アンビエントカナ:カ)アンビエント东京都千代田区霞关2-1-2100-8974「#9110」03-3581-0141(代表)詐欺メールはそれこそ毎日、山のように来るが、これはその中でも中身がダントツにひどい、というか杜撰(ずさん)。「警察庁について」と書いていなが...私の子供が窃盗容疑で逮捕?

  • 2024年冬アニメの感想と評価 1

    2024年冬アニメについての、ネタバレなしの感想と評価。この「1」は現時点までに切った作品。2024年冬アニメは計15作品を見ていたが、うち2作品を切ったので、他の作品に先んじてその2作品について感想を述べる(途中切りしたので、評価はなし)。なお私の場合、アニメを見るにあたっては何より物語が面白いことが重要で、逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順。『月刊モー想科学』タイトルから『スプリガン』をギャグ方向に振り切ったような作品を想像していたら、全然違った。モーストシティという街の古びたビルにある、スーパーサイエンスないかがわしい記事を載せる「月刊モー想科学」の編集部に、オーパーツならぬモーパーツ(幻のモー大陸の遺産らし...2024年冬アニメの感想と評価1

  • 雑誌「ムー」の大予言

    久しぶりに雑誌「ムー」を買った。あまりにしばらくぶりで、その前に買ったのがいつだったか、もう覚えていないほどだ。その2024年2月号には毎年恒例の、霊能力者と占術家が新たな1年を語る「大予言2024」という記事が載っている。それが目当てで買ったわけではないが早速見てみると、「日本の自然災害」の項目で大地震の可能性が挙がっているのが目についた。夏至以降は三碧の象意「振動」の作用により地震が頻発。過去における頻発地域は2024年も警戒が必要だ。(エミール・シェラザード)立向盤の騰蛇(とうだ)は北にあり、庚(かのえ)と同居だ。東北と北海道で津波をともなう地震が発生するだろう。(小野十傳)北海道で大地震が発生する可能性が高い。震源は津軽海峡の少し北あたりだろう。(小林世征)災害を象徴する官鬼という用神(ようじん)...雑誌「ムー」の大予言

  • X氏からのメール

    この間、Xという人からこんなメールが来た(ちなみに発信元はme@ganesh.tokyo)。高澤昌宏さんお元気ですか。このメールはまぐぞうやインフォトップでメルマガにご登録いただいたので送信させていただいています。十年前くらいに登録してもらったのですが。匿名を許してください。なぜなら、お金の話をするので、、、私はひとりで誰とも会わずに3億円稼ぎました。あんまり人に言えないです。秘密にしててください。その方法を教えますがいかがでしょうか。ご興味ありましたらこのメールに返信してください。なんでもいいです。空メールでもいいです。個別に話します。注意:押すだけで解除になります。再登録はできません。http://mailwizz.vimm.tokyo/latest/index.php/lists/rt105syvs...X氏からのメール

  • 神託は下った 2024

    以下に述べるのは2024年に行われた粥占(かゆうら)の話。粥占とは、新年に合わせて古式に則って炊いた粥の出来から、その年の吉凶を占う神事である。粥占自体は全国各地の神社で行われているが、取り分け私を含め多くの粥占ウォッチャー(?)が毎年注目しているのが、長野にある諏訪大社下社春宮の粥占(ここでは「筒粥神事」と呼ぶらしいが)だ。ここでは特に「世の中」についての占いで、何度も大きな災禍の到来を当てているからである(詳しくは過去記事「神託は下った」などを参照)。その諏訪大社下社春宮では2024年も1/15に粥占(筒粥神事)が行われ、その結果が「長野日報」に掲載された。それによると雪が舞う中、午前5時ごろから神占(みうら)の神事が執り行われ、五分を満点とする「世の中」は、昨年を一厘上回る「三分六厘」。(中略)「世...神託は下った2024

  • ささやかな局地戦を粘り強く続ける

    1/5の朝日新聞「オピニオン」ページに、2023年度前期のNHK朝ドラ『らんまん』の脚本を執筆した長田(おさだ)育恵のインタビュー記事があり、その中で印象に残った下りがあったので、ここで紹介したい。『らんまん』は、幕末に生を受け、日本の植物学の黎明期を生きた高知県出身の植物学者、牧野富太郎の人生をモデルにしたドラマだった。一般に朝ドラはヒロインの一代記を描くことが多く、男が主人公になることは非常に少ない上、『らんまん』は主人公が学者だったこともあって「『若い女性が明るく頑張るドラマが見たい』という期待には応えていないので、『重い』『暗い』という不満の声もありました。正直言って、巨大で分厚い壁に囲まれているような圧迫感と怖さの中にいました。何も言われようと、書こうと思ったことを書ききるしかない。そう覚悟して...ささやかな局地戦を粘り強く続ける

  • 水道料金の督促が来た

    2023年末から年明けにかけて、未払いの水道料金を督促するメールが来ている。送ってきているのは、東京水道局を名乗るところだ。私は埼玉在住で仕事場も埼玉だから、東京に水道料金を納めるいわれはないし、そもそも東京水道局なんてところは存在しない(存在するのは、東京「都」水道局だ)。簡易的に東京水道局と言うこともあるかもしれないが、未払いの水道料金に対する督促など正式文書にそんな略称を使うことはあり得ない。それにしても、何だよこのメール。料金を督促してるってのに、振込口座や電話番号すら書いてない。「お問い合わせがあれが、ご連絡ください」とあるけど、肝心のその連絡先はどこよ?銀行やカード会社、Amazonからのメールを装った詐欺メールは相変わらず山のように届いている中、このところ税務署や今回の東京水道局(笑)などの...水道料金の督促が来た

  • 2023年秋アニメの感想と評価 3

    2023年秋アニメについての、ネタバレなしの感想と評価。途中切りしたものや1月も放送が続くものについては「1」、「2」で述べたので、この「3」では放送を終えたものについて述べる(『川越ボーイズシング』だけは、最終話となる第12話が放送されていない(放送時期も未定だ)が、ここに入れた)。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『アークナイツ』2期「冬隠帰路」RPGが原作で、鉱石病という不治の病が発生し感染者に対する激しい差別が広がる世界で、感染者救済を謳うテロ組織“レユニオン・ムーブメン...2023年秋アニメの感想と評価3

  • 2023年秋アニメの感想と評価 2

    2023年秋アニメについての、ネタバレなしの感想と評価。「1」では特別編として放送された『進撃の巨人TheFinalSeason完結編(後編)』と途中切りした2本について述べた。この「2」では1月以降も放送が続く4本について。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『葬送のフリーレン』第1クール昔『Fate/Zero』が初回1時間スペシャルでやったのを見てスゲー!と思ったものだが、それが『【推しの子】』は初回が1時間半になり、この『葬送のフリーレン』ではついに初回は「金曜ロードショー」...2023年秋アニメの感想と評価2

  • 1年前の食べかけのシュトレンが見つかる(´エ`;)

    突然、去年買って途中まで食べたシュトレン(Stollen)を見つけてしまった。シュトレン(シュートレンでもシュトーレンでもなくシュトレン)とは、ドイツを中心にヨーロッパ各地で作られる焼き菓子である。酵母入りの生地にレーズン、レモンピール、オレンジピール、ナッツなどを練り込み焼き上げた後、その上に真っ白になるまで粉砂糖をまぶして作られる。その見た目が白い布にくるまれた幼子イエスに似ているところから、クリスマス前に作られるが、クリスマスケーキのようにイブに食べるのではなく、クリスマスが来るのを指折り数えながら少しずつスライスして、味の変化を楽しみながら食べていくものらしい。なので(伝統的な作り方で作られた)シュトレンは生菓子ではなく保存食に近く、かなり日持ちがする。実際、私は毎年、シュトレンを年明けまで食べて...1年前の食べかけのシュトレンが見つかる(´エ`;)

  • 才能があるとかないとか

    また本が増えすぎてしまって、一部を処分することにした。が、処分する前にもう一度読んでおこうと思ったのが、古賀史健の『20歳の自分に受けさせたい文章講義』(星海社新書)だった(ちなみにこの本については以前、「サバイバルス・キルとしての文章作成技法」という記事を書いたことがある)。そう思ったのは、この本が文章作成のいわゆるノウハウを記した本であり、この機にもう一度目を通しておきたかったからだ。実際に再読してみるとノウハウ部分は意外によく憶えていて、これなら読み返す必要はなかったかな、と思ったが、最後の部分で目が止まった。この本は文章の書き方を講義形式で示していて、第0講に当たるガイダンスと、第1講~第4講で構成されているのだが、古賀は第4講の最後で、このように述べている。本講義を締めくくるにあたって、ひとつだ...才能があるとかないとか

  • 神田昌典さんからの2024年「成功の秘訣」

    11月末、アルマクリエイションから神田昌典さん名義で「2024年『成功の秘訣』」というタイトルのメールが届いた(神田さんは今、「神田」という表記を使っているようだが、ここでは面倒なので「神田」を使うことにする)。ちなみに私は以前、神田さんの著書『非常識な成功法則』を読んで神田フリークになり、それからずいぶん長いこと神田メソッドを信奉して音声教材も相当買ったし、フォトリーディングのセミナーも受けてきた。ただ、いろいろ試してきたものの目に見える成果はほとんどなく、今は神田フリークではなく、神田メソッドも(まだ多少の興味はあるものの)ほとんど使っていない。今にして思えば、世にある「成功法則」と称されるものも、それぞれ向き不向きがあると思う。しょうもない例で言えば、「成功したければ机の上は常に整えておかなければな...神田昌典さんからの2024年「成功の秘訣」

  • 専門家は断言しないが半可通は断言する

    新型コロナのパンデミックに世の中が騒然としていた頃のこと。昼のある情報番組で新型コロナが今後どうなっていくかについて専門家に話を聞いた際、出演した専門家が「これはいろいろな条件によって変わっていくので、明確なことは言えない」と答えたのを、MCがちょっと皮肉を込めて「専門家なら『こうだ!』とズバッと答えてほしいですよね」と言いながら引き取ったのを見たことがあった。このMCに限らず、「専門家」と称する人に対するイメージは、「一般人では分からない問題に明確な答えが出せる人」というものだろう。けれども、何かを学んでいけばいくほど、どんなことも「これはこう」と単純に割り切れるものでないことが分かってくる。かくして本物の専門家になればなるほど、言葉は慎重で歯切れの悪い曖昧なものになっていく。あるいは、そうならざるを得...専門家は断言しないが半可通は断言する

  • 2023年秋アニメの感想と評価 1

    2023年秋アニメについての、ネタバレなしの感想と評価。この「1」は放送を終えたものと途中切りしたものを挙げた。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。まず放送が終了したもの。『進撃の巨人TheFinalSeason完結編(後編)』アニメ放送開始から10年にして『進撃の巨人』がとうとう完結と相成った。物語の詳しい感想などは別に記事を書くつもりでいるが、これほど長大で、しかも「TheFinalSeason」の途中でPointofNoReturn(引き返すことのできない地点)を超えてしまっ...2023年秋アニメの感想と評価1

  • 「完備性」を整える

    何らかの不具合というのは身体症状として出るので、その原因はまず物理的な身体の異常として追求される。中には原因を聞いても「骨格(背骨、骨盤)が歪んでるから」、「神経が圧迫されてるから」としか答えない(答えられない?)ひどい治療家もいるが、そういうエセ治療家はともかく、体に出ている症状の原因を解剖学、生理学的な切り口で探ることは極めて真っ当なやり方だ。けれども、そうした切り口だけでは原因が捉えられないこともよくある。捉えられないのに無理矢理、物理的な身体の異常ということにして施術を続行してしまう治療家も少なくないが、もう少し気の利いた治療家なら物理的な身体から離れて、心理的、感情的な切り口や、エネルギー的な切り口で原因を探るかもしれない。だが、それでも原因が捉えられない時は?そういう時、私が考えるのは、身体あ...「完備性」を整える

  • 2023年夏アニメの感想と評価 2

    2023年夏アニメについての、ネタバレなしの感想と評価。「1」では秋期も放送継続中のものを挙げたが、この「2」では放送を終えたものについて述べる。なお、夏期は途中切りしたものはなかった。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『青のオーケストラ』第2クール(1期後半)千葉県にある幕張高校がモデルの、海幕高校オーケストラ部を舞台にした部活もの。季節が春から夏へと移りゆく中、オケ部は定期演奏会に向け準備に余念がない。今回の第2クールではメンバがふるい落とされるオーディションや、主人公、青野...2023年夏アニメの感想と評価2

  • 「勝共連合」からのチラシ

    帰ったら郵便受けに「国際勝共連合」からのチラシが入っていた。今住んでいるところは越してきてもう25年近くになるが、統一教会や勝共連合のチラシが入れられていたのは初めてだ。岸田内閣が教団の解散命令に向けて動く中、ウチのようなところまでチラシを入れなければならないほど教団は焦ってる、ということなのだろう。さて、そのチラシの内容だが「旧統一教会潰しに狂奔する全国弁連(全国霊感商法対策弁護士連絡会)は反日左翼」というもの。旧統一教会は「共産主義に勝利する=勝共」というスローガンを掲げて、それに共感した岸信介など日本の右派人脈を取り込んで勢力を強めていった。だがその実体が単なる「反日カルト」だったことが、岸の孫である安倍元首相殺害事件をキッカケに明らかになったのは皮肉なことだ。そんな「反日」集団が全国弁連のことを「...「勝共連合」からのチラシ

  • 2023年夏アニメの感想と評価 1

    2023年夏アニメについての、ネタバレなしの感想と評価。この記事では6月末まで放送を終えたものについて述べる。この「1」は秋期も放送が継続される作品を取り上げる。ただ『青のオーケストラ』は10月も放送が続くものの10/8が最終回で、それをここに入れるのは筋違いのように思うので、それは9月末までに放送を終えた作品と一緒に「2」に入れる予定。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『呪術廻戦』2期「壊玉・玉折、渋谷事変」第1クール『呪術廻戦』2期は過去編となる『劇場版呪術廻戦0』を挟んで、...2023年夏アニメの感想と評価1

  • カバラと「生命の木」 35

    「カバラと『生命の木』」の第35回。今は第10セフィラ、マルクトについて述べている。高次の世界の思考では明確に捉えられないものを最終的に明確化、具現化するのが、マルクトの持つ形を与え物質化する機能である。他の全てのセフィロトから流出したものは、マルクトに到達すると光り輝き、眼に見えるものとなる。ゆえに、あらゆる魔術的ワークは完了するに際してマルクトを通過しなければならない。力が最終的に形となるのは、マルクトにおいてのみだからである。あらゆる魔術的ワークは、次元を下ってその魔術師の力量の範囲内に力を及ぼすよう設定されている。多くの魔術師は主観的成果(例えば単なる高揚感)を得ることで満たされるが、中には心霊現象を引き起こそうとする者もいる。だが、次のことは意識されるべきである。どのようなワークも、それがマルク...カバラと「生命の木」35

  • かすかな死の匂いと仄暗い命の揺らめき

    日本橋で映画『ファルコン・レイク』を見てきた。公開から日が経ってしまったせいで、上映が朝9:00の回のみになってしまい、行こうか行くまいか迷ったのだが、このところ朝、妙に早く目が覚めてしまうため、何かが私に「行け」と言ってるのだろうと解釈して、朝飯もそこそこに終わらせて7時台に家を出た。映画の中ではあまり細かい状況設定が語られないので、公式サイトからの引用になるが、もうすぐ14歳になる少年バスティアンは、母の友人ルイーズのもとでひと夏を過ごすため、家族でフランスからカナダ・ケベックの湖畔にあるコテージを訪れる。森、湖、深い自然に囲まれて過ごす数日間。メランコリックで大人びた雰囲気の3つ年上のルイーズの娘・クロエに惹かれていくバスティアンは、彼女を振り向かせるため幽霊が出るという湖へ泳ぎに行くが──。14歳...かすかな死の匂いと仄暗い命の揺らめき

  • 耳のスイッチング

    キネシオロジーは、施術の前にチェックして、あれば除去しておかなければならないスイッチングというものがある(スイッチングとは何かについては、例えば過去記事「臨床の現場から9」に書いているので、そちらを見てほしい)。スイッチングにはさまざまなものがあり、またキネシオロジーの流派?ごとに何をスイッチングと見なし、どう除去するかには違いがあって、今もオーソライズされていない。ここで述べる「耳のスイッチング」は、私がキネシオロジーとして教わった、クリニカル・バイオホログラフィック・システム(ClinicalBioholographicSystem;CBS)の中でスイッチングと見なされているものの1つである。「耳のスイッチング」の具体的な検査と除去の方法は動画で説明した。上の動画でも述べているように、私が今やっている...耳のスイッチング

  • 怖い家

    今、家系が「来てる」のか?──といってもラーメン屋の話ではない。『黄色い家』だとか『変な家』だとか、家にまつわる本が次々に出ている出版業界の話である。そういう意味では、この沖田瑞穂の『怖い家』もまた、その中の1冊ということになるのかもしれない。『怖い家』はそのタイトルから、家にまつわる怖い話を集めた短篇集のように見えるかもしれないが、実は古今東西の神話、民話、伝承から現代の小説、映画まで「家」という切り口で論じた、マジメな学術研究書である。家というものには、建物としての家だけでなく一族、血族という意味の家──イエ──まで含まれる、と考えると、家は人という存在と不可分のものであり、あらゆる物語は家という切り口で読み解くことができる。そこでこの本は、まず序章でスタンダードな幽霊屋敷ネタから入り、異界としての家...怖い家

  • 『呪術廻戦0』のアレ

    初めて見た時からアレがずっと気になっていた。『劇場版呪術廻戦0』で夏油傑(げとうすぐる)が結んでいた印(いん)のことだ。これを読んで「え?そんなシーンあったっけ?」などという人は、僭越ながら多分『呪術廻戦0』をちゃんと見れてないんじゃないかと思うので、見直してみてほしい。私は『呪術廻戦』の原作を読んでおらず、この印を結ぶシーンが原作にもあるのかどうか知らない。けれど、アニオリでわざわざこのシーンを加えるというのも意味がわからないので、恐らく原作にもあるのだろう。とすると原作者の芥見下々(あくたみげげ)は、この印をどこから持ってきたのだろう?考えられるのは、古神道の中で伝えられているものだが、それらは一般には決して開示されない秘中の秘とされていて、(私の知る限り)文献や資料の類も存在しない。そこで手持ちの道...『呪術廻戦0』のアレ

  • 2023年春アニメの感想と評価 2

    粒ぞろいという前評判だった2023年春アニメについての、ネタバレなしの感想と評価。今期は12作を見て、途中切りはなし。この記事では、そのうち放送終了が7月になったものと現在も放送が続いているもの3本について述べる。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『青のオーケストラ』放送継続中高校オーケストラ部を舞台にした、いわゆる部活もの。主人公、青野一(はじめ)は世界的ヴァイオリニストの父の下で幼い頃からヴァイオリンの英才教育を受け、かつてはコンクールを席巻するほどの腕前だったが、その父が不...2023年春アニメの感想と評価2

  • 2023年春アニメの感想と評価 1

    粒ぞろいという前評判だった2023年春アニメについての、ネタバレなしの感想と評価。今期は12作を見て、途中切りはなし。この記事では、そのうち6月末まで放送を終えた10作品について述べる。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『ヴィンランドサガ』2期後半ヴァイキングが北の海を席巻した時代を生きた青年、トルフィンの物語。2期後半では、デンマークの農場で奴隷として働いていたトルフィンが、ついに自らの生きる目的に目覚めて旅立つまでが描かれる。特に再会したクヌートとのやり取りはアニメ史に残る名...2023年春アニメの感想と評価1

  • 治療家による施術過誤

    私は直接の面識はなく、メルマガを購読しているだけだが、セラピストサポートという治療院の経営コンサルのようなことをしている加藤氏が以前、メルマガで行った治療院の施術過誤についてのアンケート結果をネットに公開している。普通、ネットにこうした治療院(接骨院/整骨院、鍼灸マッサージ院、整体院など各種療法)の施術者、治療家自身による生々しい話が出ることは非常に少ないので、ここで紹介したい。ちなみに、このアンケートには私も回答しているが、その時はちょっと思いつくことがなくて自由記述欄は何も記入していなかった。改めてアンケート結果を見直してみて思い出した、私自身の事例がいくつかあったので、ここで述べると…・ある患者の施術中、その人のトラウマに触れてしまって体が震えだして止まらなくなり、家族に連絡して迎えに来てもらったこ...治療家による施術過誤

  • カバラと「生命の木」 34

    「カバラと『生命の木』」の第34回はマルクトについての続き。マルクトにおける四大元素は物質界における顕現の4つの形態に対応している。そのうちの、四大元素とヒポクラテスによる四気質、タロットの四つ組み、黄道十二宮、7惑星の対応については、このようになる。「地」の元素:四気質は「粘液質」、タロットは「星」の組、黄道十二宮は「金牛宮」、「処女宮」、「磨羯宮」「水」の元素:四気質は「黒胆汁質(憂鬱質)」、タロットは「杯」の組、黄道十二宮は「巨蟹宮」、「天蝎宮」、「双魚宮」「風」の元素:四気質は「黄胆汁質(胆汁質)」、タロットは「剣」の組、黄道十二宮は「天秤宮」、「双子宮」、「宝瓶宮」「火」の元素:四気質は「多血質」、タロットは「杖」の組、黄道十二宮は「白洋宮」、「人馬宮」、「獅子宮」マルクトは基本的に物質界の次元...カバラと「生命の木」34

  • 大河ドラマ『どうする家康』に見る「弱さは害悪」

    大河ドラマ『どうする家康』は、前半の大きな山場である三方ヶ原の戦いに突入しているが、1月の放送開始当初からいろいろ厳しい批判にさらされて、視聴率ではかなり苦戦しているようだ。その批判の1つに「史実と違う」というものがある。けれども、そもそも大河ドラマはあくまで「史実をベースにしたドラマ」だ。それに史実とはいわば「歴史上の出来事とされるもののうち、現時点で一定程度オーソライズされているもの」のことで、近現代史ですら新たな資料が出てきて、その出来事や人物の位置づけや評価が大きく変わることが、しばしばある。ましてや戦国時代など、本当のところどうだったのか分からない部分は多い。大体、「史実」「史実」というなら山田風太郎の「忍法帖」シリーズを読めばいい。山田風太郎は史実を丹念に調べ、史実とされている部分はそれに忠実...大河ドラマ『どうする家康』に見る「弱さは害悪」

  • 楽天カードから身に覚えのないカード利用が!

    楽天カードから「カード利用のお知らせ」と題するメールが届いた。そこには全く身に覚えのない購買履歴が!ヤベ…カードが不正利用されたのか?ヾ(´゚Д゚`;)ゝ──と、一瞬疑ってしまうほどよくできた詐欺メールだった。利用代金が合計4155円と、不正利用の割には額が少ないが、逆にそこに信憑性を感じた。「助かった、まだそれほど使われてない。急いでカード会社に連絡して、利用を止めてもらわなきゃ」と、「ご利用明細を確認する」をクリックしてマイページにログインしようとする人もいるのでは?多分、そこをクリックすると、本物の楽天e-NAVIにそっくりの画面が表示され、そこでIDとパスワードを入力すると、それが盗み取られるのだろう。折しも、中国人詐欺グループがフィッシング詐欺用の偽サイトを使って、数百万人分のIDとパスワード、...楽天カードから身に覚えのないカード利用が!

  • 「業(ぎょう)」と「業(ごう)」

    2023年春アニメが放送中だが、その中の『地獄楽』第2話を見ていてふと気づいたことがある。職業、生業を意味する「業(ぎょう)」と、人の生まれ持った運命や性向、それがもたらす行為を表す「業(ごう)」が同じ文字だということに。以下、ここではアニメ『地獄楽』第1、2話の一部ネタバレが含まれるので、未見の方はご注意。まずは、その『地獄楽』のPV動画を。物語の舞台は江戸時代後期。蓬莱、極楽浄土、神仙境などと呼ばれる伝説の島が琉球の更に南に見つかる。だが、幕府は数度にわたって調査隊を送るも1人を除いて誰も戻らず、戻った者も人でないものになり果てていた。そこで幕府は「死んでもかまわない者」すなわち刑死を待つばかりの重罪人を選び、「不老不死の仙薬」を持ち帰れば無罪放免にする、という「公儀御免状」を楯に、見張り役である首切...「業(ぎょう)」と「業(ごう)」

  • 2023年冬アニメの感想と評価 3

    2023年冬アニメについての、ネタバレなしの感想と評価。3月末までに放送が終わったものについては「1」、「2」に述べたので、「3」は4月になって放送が終わったものと、この先も放送が続くものについて。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『ヴィンランドサガ』2期第1クールヴァイキングが北の海を席巻した時代を生きた青年、トルフィンの物語。1期ではアシェラッドに父を殺された少年、トルフィンが、その敵討ちのためにアシェラッド率いる軍団に入り、アシェラッドの命を狙いながら自身もヴァイキングとし...2023年冬アニメの感想と評価3

  • 2023年冬アニメの感想と評価 2

    2023年冬アニメについての、ネタバレなしの感想と評価。3月末を待たずに方法が終わったものについては「1」に述べた。この「2」では、それ以外で3月末までに放送が終了したものについて。ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はA~E。『アルスの巨獣』時折、巨獣と呼ばれる存在が街を攻撃してくる世界、アルス。巨獣は甚大な被害をもたらす一方、人もまたその巨獣を狩り、解体し、売りさばくことで経済が回っている。だが、なぜか近年、強力な「赤目の巨獣」が頻繁に出没するようになり、大きな脅威となっていた。そんな中...2023年冬アニメの感想と評価2

  • 象徴機能と身体-幻想的身体論 3

    竹田青嗣の『新・哲学入門』をネタ本に、竹田が展開する身体論について考える3回目(以下、太字は本書からの引用)。竹田は人間の身体は、単なる感覚器官なのではなく世界感受の綜合的な能力、すなわち対象と世界を、意味、価値、エロス性的総体として感受する一つの「能(あた)う(IchKann)にほかならない。と述べる。これは「2」で引用した幻想的身体は、人間的関係世界を、諸対象の価値性、エロス性として感受する人間固有の身体性であるを言い換えたものだが、それを補強するものとしてショーペンハウアーの「身体」についての現象学的な洞察を引く。《身体というこの唯一の客観は本質的に他のあらゆる客観とは異なっていて、あらゆる客観のなかでこれのみが意志であると同時に表象である、ということである。これに反し他の客観は単なる表象であり、い...象徴機能と身体-幻想的身体論3

  • 象徴機能と身体-幻想的身体論 2

    竹田青嗣の『新・哲学入門』をネタ本に、竹田が展開する身体論について見ている。「1」では、レヴィ=ストロースの考察に基づく「象徴機能」の構造について述べた。ここで「哲学の再興」をうたう竹田が、なぜ身体論といったものにここまで深く関わるのか、ということについて述べておく必要があるだろう。本書における竹田の主張は次のようなものだ(以下、太字は本書からの引用)。哲学とは言葉による「世界説明」である(だが、哲学は社会の「真理」を捉えるのではない。言葉は真理を捉えることはできず、ただ「世界の絵」を描くことができるだけだ)。そのための哲学の方法が「普遍洞察」であり(この方法が哲学を普遍的な世界説明とする)、それが哲学の「原理」である。しかし、特に現代哲学はこの原理を否定し、解体している。だから哲学は、いまもう一度、普遍...象徴機能と身体-幻想的身体論2

  • 象徴機能と身体-幻想的身体論 1

    2014年に「象徴体系を使った治療システム」という記事を4本にわたって書いた。その治療システム自体は今はもう使っていないが、特に「4」の中で述べた、象徴体系を治療(施術)の中に取り込む意味と意義は、私の中で少しも変わっていない。そんな中、竹田青嗣の『新・哲学入門』を読んでいて、その中に興味深い論考を見つけた。ちなみに、この『新・哲学入門』はタイトルからも分かるように哲学書であって、治療関係の本ではない。竹田はこの本の目的について哲学は、いまもう一度、普遍的な「世界説明」の創出の営みとして、普遍洞察の方法として再生されねばならない。(中略)この課題は、われわれの時代の人間と社会の可能性にとって必須のものである。これを本書のマニフェストとしたい。と宣言している。そんな本がなぜ象徴体系だの治療だのと関係するのか...象徴機能と身体-幻想的身体論1

  • 2023年冬アニメの感想と評価 1

    不作と言われた2023年冬アニメだが、既に放送が終わったものについてネタバレなしで感想と評価を。ちなみに私の場合、アニメは何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で評価はAからE。『異世界おじさん』2022年夏アニメとして放送されるはずだったが、スタッフが新型コロナに感染するなどして第7話までで中断。改めて今期、第1話から放送された。ところが公式サイトによると、中国での新型コロナ感染拡大の影響で中国に外注していた部分の制作が間に合わず、第13話の放送がまたまた延期になった(現時点で放送日は未定)。17歳の時にトラックにはねられて以来、ずっと昏睡...2023年冬アニメの感想と評価1

  • あまりメガネをしなくてもよくなる

    一応最初に断っておくが、これはステマ(ステルス・マーケティング)ではない。最近、気がつくとメガネをかける頻度が大幅に減った。以前は、PCで作業するにしても本や新聞を読むにしても、メガネがないと始まらないという感じだったのが、今は逆にメガネをしない方が見やすいので(といっても、若い時のようにシャープには見えないが)、重要な書類を書く時などを除いてメガネはしていない(現にこの文章もメガネなしで書いている)。40代後半くらいからものが見えづらくなり、ブログにも「老眼鏡を買う」なんて記事を書いたとおりで、50代にはメガネなしでは読み書きに不自由するようになってしまった。その間、こちらも手をこまねいていたわけではなく、視力がアップするという方法をいろいろ試してみたが、どれも効果がなく、だんだん「読み書きする時はメガ...あまりメガネをしなくてもよくなる

  • カバラと「生命の木」 33

    「カバラと『生命の木』」の第33回。「生命の木」の第10セフィラ、マルクトについての続き。まず第9セフィラであるイエソドとマルクトの関係について。イエソドは形を与える原理であり、そこで形成されるものは全て(それが相容れないものを含まない限り)マルクトで具現化(=物質化)されることになる。それでも物質粒子は極めて反抗的で鈍重なので、秘伝家が「火の元素」と名づける、物質の最も希薄な部分に働きかけることによって、初めてイエソドの諸力が効果を現すことが可能になる。ここで「32」でも触れた四大元素について、更に詳しく述べておこう。「火の元素」は事物そのものというより、むしろそれらの間のさまざまな関係状態を意味する。「風の元素」はそれらの関係を生み出す可能性であり、ゆえに物理的生命の根本原理である。なぜなら有機体が形...カバラと「生命の木」33

  • 神託は下った 2023

    古式に則って正月(場所によっては旧正月)に五穀で粥を炊き、その結果によってその年の吉凶を占う粥占(かゆうら)。2023年も各地の寺社で行われ、結果が出揃ったようだ。中でも長野にある諏訪大社下社春宮の粥占(ここでは「筒粥神事」と呼ぶらしいが)は毎年、多くの粥占ウォッチャー(?)が注目していて、その結果が話題に上る。というのも、ここの粥占は過去に東日本大震災や新型コロナ・パンデミックを当てていたのではないか、と言われているからだ(その辺りのことは過去記事「神託は下った」を参照されたい)。で、今年2023年の結果について「長野日報」の記事の一部を引用すると下諏訪町の諏訪大社下社春宮で14日夜に始まった「筒粥神事」は、15日早朝に釜揚げしたヨシの茎を割り、今年1年の世相と農作物の豊凶を占った。五分を満点とする「世...神託は下った2023

  • 適切な薬を服用すればカゼは7日で治るが、放っておくと治るまでに1週間かかる

    統計学者のジェフリー・S・ローゼンタールが世の中の不可解で理不尽な出来事を統計学の立場から解き明かした本、『それはあくまで偶然です』。その第18章「ここらでちょっと一休み──ラッキーなことわざ」には、運や偶然にちなんだ、さまざまなことわざやアフォリズム(箴言)が集められている。その中の1つにWithpropermedicationyoucancurecoldinsevendays,butlefttoitsowndevices,ittakesaweek.というのがあった。意味は「適切な薬を服用すればカゼは7日で治るが、放っておくと治るまでに1週間かかる」である。いくつかの単語を拾い読みしただけだと、きちんと医療を受けることの大切さを説いているように見えるが、もちろんそういうことではない。カゼなど薬を飲もうが...適切な薬を服用すればカゼは7日で治るが、放っておくと治るまでに1週間かかる

  • カバラと「生命の木」 32

    「カバラと『生命の木』」の第32回からは、話題は「生命の木」の一番下に位置する第10セフィラ、マルクトへと移る。以前の記事で既に何度か述べたように、「生命の木」は3つの三角形の構造を持つが、マルクトはそうした三角形の構造から外れ、独立したセフィラである。他のセフィロトが単一の色彩で表されるのに対して、マルクトは複数の色彩で表される。というのも、マルクトは四等分され、それぞれ地・水・火・風の四大元素が割り当てられているからだ。マルクトは「木」のどの三角形においても機能しないが、「木」のあらゆる活動の最終結果として存在する。「マルクトは他の全てのセフィロトからの流出を受ける」とカバリストが言う所以である。同時にマルクトは霊的向上における最下層、出発点であり、外へと向かう孤の一番外側の点でもある。一般にマルクト...カバラと「生命の木」32

  • 2022年秋アニメの感想と評価 3

    2022年秋アニメのうち、全5話の『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』と、途中で切った4本については「1」、年内に完結した作品については「2」に述べたので、今回は年を越えて放送が続く作品について感想と評価を。ここに挙げた作品はまだ放送中なので、評価は暫定的なものだが、AからEの5段階。ちなみに私の場合、アニメの評価では何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順。『アークナイツ黎明前奏』原因不明の天災に見舞われ、それが元で発生した不治の病、鉱石病がはびこる荒廃した世界。激しい差別と迫害にさらされた鉱石病感染者たちは武装組織、レユニオンを立ち上げ、各...2022年秋アニメの感想と評価3

  • 2022年秋アニメの感想と評価 2

    2022年秋アニメは、私は1本の再放送を含む20本のアニメを見た。そのうち全5話の『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』と、途中で切った4本については既に「1」にアップしたので、今回は年末までに完結した作品について感想と評価を。ちなみにアニメの何をどう評価するかは各人さまざまだと思うが、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。以下、並びは50音順で、評価はAからEの5段階。『コードギアス叛逆のルルーシュR2』再放送放送されたのは15年前の作品で、もう何度も見ているのに、「やっぱり面白いなー」としみじみ思う。練り上げられた物語の面白さ、キャラが立った登場人物...2022年秋アニメの感想と評価2

  • アニメ『うる星やつら』への小うるさい意見と感想

    アニメ『うる星やつら』第1クールの放送が終わったのを機に、小うるさいことをいろいろ言わせてもらおうと思う。正直言って「高橋留美子が“来てる”わけでもないのに、なぜ今『うる星やつら』?」というのが疑問だった。『ゲゲゲの鬼太郎』の前身である『墓場鬼太郎』をアニメ化した頃のフジの「ノイタミナ」枠は、バリバリに「攻めてる感」があったが、今回の『うる星』にはそうしたものが全く感じられない。ましてやこれをやった後は『るろうに剣心』のリメイク版をやるとなれば尚更。もしかしたら、あの『約束のネバーランド2期』の大失敗によって、「ノイタミナ」枠は企画が立てられなくなりつつあるのだろうか?私は大学時代、押井守らが監督をやった『うる星』の旧アニメ版をリアルタイムで見ていた。私の場合、『うる星』はアニメから入ったクチで、アニメを...アニメ『うる星やつら』への小うるさい意見と感想

  • 「なんちゃってマキマ方式」の話

    アニメ『呪術廻戦』には施術(治療)に使えるネタがいくつもあって、そうしたものを記事にしてアップしてきたが、アニメ『チェンソーマン』は、物語の内容は『呪術廻戦』と被る要素が多いのに使えるネタが全然なくて、見ていて不満だった。けれど、第9話に出てきたアレは施術メソッドとして見ても、とても興味深いものだ。それについて書くには、『チェンソーマン』という物語についてネタバレなしで、ちょっとだけ触れておかなければならない。『チェンソーマン』は「週刊少年ジャンプ」に連載中のマンガで、現在、MAPPA制作によるアニメが放送中。物語の舞台は悪魔という存在が社会問題化している世界で、チェンソーの悪魔と融合した主人公、デンジは公安で対悪魔を担うマキマに拾われ、彼女の下で公安部所属のデビルハンターの一員となった。そして第9話では...「なんちゃってマキマ方式」の話

  • 11/15の朝日新聞文化欄に、脚本家の渡辺あやとトマト農家兼映画監督の山崎樹一郎の対談が載っていて、その中のこんなやり取りが強く印象に残った。対談の中で渡辺は執筆中のドラマ『エルピス-希望、あるいは絶望-』に触れて渡辺「この社会、おかしくないですか」と問いかけたかった。自分たちのコミュニティーの倫理で理解出来ないことに対しての不寛容さが強まってきています。「エルピス」の第1話で、ヒロインが男性の上司から「更年期」と言われるシーンを書いたら、会議で「反発を受けるから削ってほしい」と言われました。私は「絶対残したい」と。山崎普通に言われているわけだから、テレビが隠すべきじゃない。ただ、実際に言われた人は二次被害と感じるのでしょうか。渡辺そうですね。でも今、傷ついた傷ついたと言い過ぎていませんか。そんなに傷つか...傷

  • 害になるアドバイス

    世の中には(求められてもいないのに)他人に教えを垂れたり、アドバイスめいたことをするのが大好きな人たちがいる。もしかしたら、いわゆる陰謀論を広めているのも、そういう傾向を持った人たちが少なくないかもしれない。そして、そうした教えやアドバイスは助けになることもある反面、あまり真に受けない方がいいものや(陰謀論を含めて)聞くと害にしかならないものがある。YouTubeに「謎の数学者」という人がアップしている動画がある。公表しているプロフィールによると、アメリカの大学で学位を取得し、数学者としてアメリカの大学で教鞭をとっている(が今度、日本の大学に赴任してくる)ようだ。なので、アップしている動画の内容も、数学の勉強の仕方、数学書の読み方、数学の各分野の概要、研究者になるまでのプロセスといったもので、大学の数学科...害になるアドバイス

  • アンガー(怒り)・マネジメントとしての「百会(ひゃくえ)タップ」

    本屋に行くと「怒らない技術」だとか「怒られない技術」だとか「怒らせない技術」などといった本をよく見かける。そのくらい世の中、怒りを溜め込んでいる人が多いのだろう。だから、アンガー・マネジメントは今の世を生き抜くための重要なスキルになっていると見られる。そのアンガー・マネジメントについてはさまざまな手法があるようだが、私がある人から教えてもらった方法は非常に手軽で、自分でもやってみてそれなりに効果もあると思われるので、ここで紹介したい。その方法は、簡単に言えば「百会タップ」である。百会穴は頭頂部の、教科書的には「前髪際正中線直上5寸、あるいは両耳尖を結ぶ線上の中点」にあるツボで、そこを軽くタッピングする。ただそれだけ。この百会穴について、手持ちの『針灸学[経穴篇]』(東洋学術出版社)には[由来]「百」は多い...アンガー(怒り)・マネジメントとしての「百会(ひゃくえ)タップ」

  • 2022年秋アニメの感想と評価 1

    2022年秋アニメは現在、絶賛放送中で、私は1本の再放送を含む20本のアニメを見る予定だが、そのうち『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』の放送が終わったのと、1期前半が終了した『機動戦士ガンダム水星の魔女』を含む4本を切ったので、他の作品に先んじて、それらについての感想と評価(ただし評価は最後まで見た『羅小黒戦記』のみ)をアップすることにした(ネタバレはなし)。ちなみにアニメの何をどう評価するかは各人さまざまだと思うが、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。まずは完結した作品から。『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)ぼくが選ぶ未来』(全5話)中国アニメで...2022年秋アニメの感想と評価1

  • 解剖学書を買い直す

    気がつけば使っている解剖学書がボロボロで、本として壊れかけた状態になっていたため、新しく買い直した。これまでメインで使っていた解剖学書は、カイロプラクティックを学んでいた時に指定教科書として購入した、文光堂の『解剖学アトラス第3版』だった。買ったのは確か1997年だったと思う。何と、それから25年が経過(!)して、本もかなり傷んだ。ただ傷んだのは「それだけ熱心に勉強したから」というよりは、ほとんどが経年劣化によるものだと思われる。医学書というのはとにかく大きくて重いので(特にハードカバーは)、ただ置いておくだけでも自重で少しずつ壊れていくのだ。文光堂の『解剖学アトラス』は、解剖学書としては全体をくまなくカバーしているという意味で、初学者から使える非常にバランスのいい本なのだが、逆にある部分をもっと詳しく知...解剖学書を買い直す

  • 武器化する世界

    世界の実相を知るのにオススメの、この『武器化する世界』は非常に親切な作りになっていて、カバーに要約が書かれている。ネット、フェイクニュースから金融、貿易、移民まであらゆるものが武器として使われている本文に書かれているのは、それら一つひとつについての詳細だから、このカバーの要約を読めば、それだけでこの本の内容を丸ごと把握したに等しい。だからといって、「この本は中身が薄い」などと誤解しないでほしい。この本を一言で言い表すなら「恐ろしい本」だ。世の中に溢れるホラーなど束になっても足下にも及ばないような「恐ろしい本」。なぜなら書かれているのは、いるかいないか分からない呪いに満ちた悪霊や不死身の怪物や狂った連続殺人鬼の話ではなく、確実に“いま、そこにある危機”だからだ。ロシアによるウクライナ侵攻や北朝鮮の度重なる弾...武器化する世界

  • カバラと「生命の木」 31

    「カバラと『生命の木』」の第31回も第9セフィラ、イエソドについての続き。第30回で述べたように、月と地球は1つのエーテル体ダブルを共有し、動植物の生理作用に重要な役割を持っている。そんなエーテル的活動を刺激するのが、月の光である。1つのエーテル体ダブルを共有する月と地球は、満月の時にエーテル的活動が最も活発になる。逆に新月では、あらゆるエーテル的活動が最も低下して無秩序な力が生じやすくなる。一部の敏感な人たちはこうした宇宙の潮流の趨勢に気づいているが、それほど敏感ではない人々も一般に認識されている以上に、そうした潮流の影響を受けている(心身の活力が低下している病気の時は特に)。ネツァクとホドの奇妙な二重性については先に述べているが、我々はイエソドにおいて再びこの二重の象徴に出合う。イエソドは本質的に月の...カバラと「生命の木」31

  • 2022年夏アニメの感想と評価

    2022年夏期は普段の期より若干少なくて、1本の再放送を含む12本のアニメを見た(うち途中切りは1本)。ただ、その中の『異世界おじさん』は、スタッフのコロナ感染により今期は第7話までで放送休止になってしまい、改めて2022年秋期に放送されることになったので、再放送の1本とこの『異世界おじさん』を除く10作品について、レビューと評価を行った。なお私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊が仮にあっても、作品全体の雰囲気をぶち壊すほどヒドくない限り、問題にはしない。※作品の並びは50音順『アオアシ』後半サッカーJリーグの名門、東京シティ・エスペリオンのユースチームへの入団を果たした主人公、青井葦人(あしと)...2022年夏アニメの感想と評価

  • 書店にて

    私の住んでいる埼玉県草加(そうか)の駅近くには2軒の書店があって、よく立ち寄っている。そのうちの1軒は店長が右寄りの考え方の持ち主なのか、歴史関係のコーナーにも「そっち系」の書籍が多く並べられている他、雑誌も『Hanada』や『WiLL』、『正論』などが目立つところにドンと平積みになっている(もちろんそれ以外にも岩波書店の『世界』なども置かれてはいるが、大抵は隅っこの方で小さくなっている)。さて、その書店が安倍元首相の国葬(というか、岸田首相の言い回しによれば「国葬儀」(´艸`)ムププ)の実施が決まった頃だと思うが、店内のレイアウトを変更して「政治」コーナーを目立つところに持ってきて、そこに安倍礼賛本を並べるようになった(とはいえ礼賛本一色ではなく、例えば安倍官邸について批判的に述べた『官邸は今日も間...書店にて

  • 『リコリス・リコイル』と『GUNSLINGER GIRL』の間

    2022年夏期のアニメの中でも、一部で異様な盛り上がりを見せた『リコリス・リコイル』(長いので以下『RR』。正しくは『LR』だが、カタカナの『リコリス・リコイル』の略ならこっちの方がいいだろう)。この『RR』には、監督自身が明らかにしているように、下敷きとなった作品がある。それが『GUNSLINGERGIRL』(長いので以下『GG』)である。アニメ『GG』は相田裕の同名のマンガが原作で、その原作マンガは2002年7月から2012年11月に雑誌連載されたが、アニメは第1期が2003年、第2期が2008年に放送された(ちなみに、その第2期は視聴者から批判が殺到して炎上する騒ぎになった。その経緯は非常に面白いが、この記事の趣旨から外れるのでここでは触れない。興味がある人は自分で調べてみ)。なお私は『GG』は第1...『リコリス・リコイル』と『GUNSLINGERGIRL』の間

  • 順序を問う

    最近、また腰にビキッと痛みが走ることがあって、それを自分で治療した。主にキネシオロジーを使って「弱さ」を検出し、それを取っていくというのが基本だが、実際のところなかなか痛みが改善しないことも少なくない。今回もそうで、腰痛の症状が長引きそうな不安があった。そんな時ふと、いつもとは違う順序で「弱さ」を検出することをしてみた。具体的にいうと、私は普段、まず相手の身体空間が実座標空間にあると設定して「弱さ」を検出し、次に複素座標空間、続いて(複素)射影空間にあるというふうに設定を変えながら「弱さ」を検出することを行っている。それで足らない時は上のような設定の変更とは別に、位相そのものの設定を変えて調べることも行う(その辺りのことは、詳しくは過去記事「人体に位相を導入する」、「同2」、「位相空間論を治療に用いる」、...順序を問う

  • 分数の割り算は、なぜ割る数をひっくり返して掛けるのか?

    算数でしばしば“つまずきの石”となる項目の1つに、分数の割り算があると言われている。分数の割り算は、割る数(の分子と分母)をひっくり返して掛けることで行うが、なぜそうなるのか分からなくて算数嫌い、ひいては数学嫌いになってしまう児童、生徒が一定割合いるという。私が数学科の学生だった時、代数学を担当されていたH先生は(私の記憶違いでなければ)授業の中でこの分数の割り算について「そういう風に習うんだから、そうすればいいんです」と言っておられた。数学者でさえ(あるいは数学者だから)そんなことをマジメに考えることはしないのだ。けれど私は、最近そんなことをつらつら考えていて、ふと答えに辿り着いた。今回はそれについて述べたい。つまり分数の割り算は、なぜ割る数をひっくり返して掛けるのか?である。その答えは一番最後に明らか...分数の割り算は、なぜ割る数をひっくり返して掛けるのか?

  • 動乱の予感

    「影のCIA」の異名を取る世界的インテリジェンス企業、ストラトフォーの創業者にして会長のジョージ・フリードマンは邦訳名『100年予測』と題するシリーズを執筆している。『ヨーロッパ炎上新・100年予測動乱の地政学』もその1冊で、タイトルからも分かるようにロシア、トルコを含むヨーロッパの来たるべき地政学的な大変動について予測を述べている。私はこれ以外のフリードマンの『100年予測』を読んだことがないのでよく分からないが、本書の中で彼はヨーロッパに対する負の感情を隠さない。本書にはヨーロッパの歴史とヨーロッパ人の思考傾向、行動様式、生活態度といったものに対するフリードマンの憎悪にも似た嘲笑と侮蔑、反感と諦観が溢れていて、まるで彼はこうした負の感情を原動力にして本書を執筆したのではないか、と思えるほどだ(逆に自分...動乱の予感

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