有頂天家族/森見登美彦
『有頂天家族』を読んだよ。京都の街が想像しながら。タイトルからはそもそも主人公が狸だとは思えないけど、本当に狸。でも、登場するのは狸だけではなく、天狗だったり、蛙だったり、一応、人間も。 ホントは全員が狸なんじゃないかと思う。 京都の街にはこんな感じで狸が生活しているのかと想像するだけでも楽しめるかもしれないね。物語は下鴨家という狸の一家を中心に展開する。両親のもとに4人の男兄弟。それぞれに特徴があり、それに相応しい活躍をする。その下鴨家に哲学は「阿呆であること」。「そりゃ、おまえ、阿呆の血のしからしむるところさ」と次兄は笑った。とか、我らの父も、その父も、そのまた父も、下鴨家の狸たちは代々そ…
2021/01/23 10:57