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金色銀色茜色 https://blog.goo.ne.jp/knjaskmstkzk

ごめんなさい。 新しい物語になっています。 和洋折中の時代を舞台にしました。

渡良瀬ワタル
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日南市
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2008/05/30

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  • 昨日今日明日あさって。(大乱)274

    イライザの説明で状況が理解できた。チョンボは相変わらずのアホウドリらしい。手間がかかる奴だ。ここは演技スキル。それでもって言葉に威圧を込めるイメージ。おおー、快い。チュンボに言葉を飛ばした。「チョンボ、焼き鳥にされたいのか」するとチョンボが動きを止めた。人の言葉が分かるようになったのかな、チョンボの奴。まあ、効果覿面てことで。チョンボが不安な表情で俺を見た。それからその場で右往左往、動きが定まらない。見兼ねたのか、イライザからチョンボに向けて魔力が発せられた。念話だろう。途端、チョンボの動きが止まった。俺とイライザを見比べた。判断した。小走りでイラザノの背後に隠れた・・・、当人は隠れたつもりなのだろう。生憎、チョンボの方が身体が大きい。顔だけ隠し、大枠がはみ出ていた。俺はイライザに竹筒を示した。「読ませて...昨日今日明日あさって。(大乱)274

  • 昨日今日明日あさって。(大乱)273

    俺は喰い付いた二人に注意した。「貴族なら何でも良い訳じゃない。お勧めは野良のお貴族様だ」クラークが即座に反応した。「なら野良にするか」野良のお貴族様。それは爵位持ちだが、領地を持たずに市井で暮らす者達を指す。それが割と多い。国都には掃いて捨てる程いる。特に退役軍人にその傾向が見られる。将官経験者は子爵位を、佐官尉官経験者は男爵位を、それぞれ退役時に授けられる。のだが、屋敷や領地はその限りではない。それは自ら手当てする物。退職金と貯蓄を切り崩して得る物。そこで最も手っ取り早いのは自ら人を集め、何処かの寄親伯爵の許可を得て村を開拓し、そして領主に収まる。領地を持つという事は、次の世代への爵位継承を意味する。野良の場合は継ぐべき領地がないので、一代限りとなる。それでも野良で構わないと思っている者達が一定数いた。...昨日今日明日あさって。(大乱)273

  • 昨日今日明日あさって。(大乱)272

    クラークは俺の言葉に応じない。ジッと酒瓶を見ていたが、やおら身体を持ち上げた。何やら小さく呟きながら、部屋の片隅の流しに歩み寄った。棚からグラスを取り出した。酒瓶の封を切った。慎重な手並みでグラスに酒をちょっと注いだ。目と鼻が・・・、魔力を集中しているようだ。注がれる酒の色を検分するように観察し、匂いを嗅ぐ仕草。俺とサンチョは黙ってそれを見ていた。クラークの性格は理解してが、今回はそれにも増して・・・、怪しい。一体なにを・・・、偏屈だけでは飽き足りずに、偏執にラクンアップか。「美味い、絶品だ」軽く一口飲んだクラークが発した言葉がこれ。それから嬉しそうな顔でグラスをかざし、残りを味わいながら、一口、二口、三口、ついに飲み干した。空にしたグラスを俺に向けた。「この酒はダンジョン産か、だよな」滅多に出ないから「...昨日今日明日あさって。(大乱)272

  • 昨日今日明日あさって。(大乱)271

    下校する頃合いになってから空気が変わった。まず教師達、その多くが厳しい表情になった。送迎の馬車の馭者達も一様に表情が暗い。顔見知りの者を見つけると歩み寄り、情報交換を行っていた。その点は、腐ってもお貴族様の使用人、感心した。門で執事・ダンカンとウィリアムが待ち構えていた。この二人の顔色にも出ていた。異常事態出来。俺は素知らぬ振りで尋ねた。「どうしたの、二人とも顔が怖いよ」ダンカンが応じた。「拙い事態になりました。美濃の寄親伯爵様が挙兵しました」それが俺の演技開始の合図になった。ダンカンとウィリアムを交互に見た。「何を言ってるんだ」「アレックス斎藤伯爵が寄子貴族を招集して、岐阜近郊の国軍駐屯地を襲いました。伯爵軍は国軍を壊滅させた後、東へ向かったそうです」俺は目を大きく開けた。「東は・・・、木曽ではないか」...昨日今日明日あさって。(大乱)271

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