そのまま眠ってしまったようで気がついたら夜中の1時だった。 「ヤバ・・」 真緒はむくりと起き上がった。 やっぱり運転って疲れるんだなあ・・ スマホを見ると初音…
いろんな恋のカタチ。ちょこっと胸がきゅんとなるお話です。暇つぶしにケータイでも気軽に読めます!
ものすごく胸があったかくなって、ちょっぴり切ない気持ちになりたくなって書き始めました。私自身、もうそういう時間は通り過ぎてしまいましたが、もう一度そんな切ない時間を取り戻したい!
My sweet home~恋のカタチ。 いつも読んで下さってありがとうございます。 本日は4年に一度の2月29日。 2008年2月29日。夜の11時01分…
電話を切ったあと、後ろに真緒がいることに気づき 「あ、」 少し慌てた。 「あっと・・。 初音さんはお酒弱いんですか?あんまり飲まないから・・」 真緒も慌てて話…
なんか新しいプロジェクトのメンバーって噂。けっこうでかい。 マジ?なんか急に現れたって感じなんだけど。 めっちゃイケメンだしなー。 目立つよなー。 勝手に…
なんとなく真緒が初音の正面に座る感じになってしまった。 それでもお互いぎこちなく会話がない。 いつもの初音さんだったら。 お正月に弟とご挨拶に伺います とか…
真太郎と南は出かけているとのことだったので一階の会長夫妻宅に高宮と野々村兄弟は足を運んだ。 「あらあら。すみませんねえ。真太郎、午後には戻るって言ってたのに、…
今は相変わらず9時半には就寝して5時前に起きる生活がずっと続いていて、いわゆる プライムタイム と呼ばれる時間帯にテレビは基本的には見ません。 見たい番組は録…
「もし。お母ちゃんがおれらに申し訳ないとか、そんなことを思うんだとしたら。もうおれはいいんで。兄ちゃんにだけ言うてください。」 天音はしゃんと背筋を伸ばして母…
「この兄ちゃんは。ほんまにヤバいんで、」 天音は本気半分冗談半分な表情で母と伯父に訴えた。 「おまえ、何を・・」 初音は驚いた。 「こっちで仕事さしてもらった…
My sweet home~恋のカタチ。 いつもご覧くださっている皆様。 ありがとうございます。 本日の更新は お休みです・・ また不手際がありました・・ 本…
天音に謝らないで欲しい 初音から連絡があった時にそう言われていたので母は一番言いたかったことが言えなかった。 それを察したのか 「・・お母ちゃん、悪くないし…
赤星とは神社で別れた。 「明日。ほんまに行くのん?」 天音は帰り道兄に言った。 「まあ。知らず知らずのうちにおまえも伯父さんやお母ちゃんにお世話になったし。き…
「いやもうおれ昨日年明けてから拓海とお参りしたで??」 「ええやん何度でも。」 そして天音も加えて近くの神社に初もうでに行くことになった。 「お父ちゃん相変わ…
せやから。 初音は今。 ここを出るべきなんや 父はカタっと箸を置いた。 洗い物をして戻ってきた赤星に 「なあ。その・・ホクトのお嬢さんと初音はどんな感じな…
もう気がつけば12時を回っていてとっくに年が明けていた。 「なあ。風太、」 蕎麦をすすりながら初音の父が言う。 「ん?」 「・・初音を。助けてやってくれんか、…
除夜の鐘が鳴り始めた頃。 「うぃ~す、」 赤星が酒を片手にやってきた。 「なんやこんな時間に、」 初音はこたつから身を乗り出した。 「母ちゃんは美月と温泉旅行…
天音は高校時代の友達と除夜の鐘つきに行くと言って夜遅くに出かけてしまった。 「・・天音が東京に帰る時。おまえも一緒に行って。お母ちゃんに会うてこい。」 二人…
「みんながゲームやってるの見て。なんでウチにはゲームないんやろとか。グローブもサッカーボールもないんやろって。なんで貧乏なんやろって思ったけど。めちゃ幸せやっ…
天音はそんな二人を見て気が抜けた。 そしてひとつ息をついてリュックを再び背負った。 「・・お父ちゃんのために。帰るわ、」 「天音、」 「風ちゃん。じゃあな。」…
東京での仕事が楽しいと思ってしまった 兄の言葉を思い出した。 それを思ったら 「ほんっま!腹立つ~~~!」 天音はブチ切れた。 「いきなりキレんなよ・・」 …
「さすがの初音も。おまえにこのことを打ち明けるのめっちゃ勇気いったと思うよ。決心もつかんかったと思う。自分がした選択でおまえの運命変えちゃったって負い目あった…
「一回。つらくないの?って聞いたことある。」 赤星は再び作業に戻った。 「したら。全然つらくないって。初音が一番怖かったのは。家族がバラバラになることやってん…
裁ちばさみでジョキジョキと布を裁断する音が響く。 「おれの母ちゃん。あの高野楽器の社長令嬢て。頭混乱したわ。今も意味わからんわ、」 天音は出してもらったコーヒ…
翌朝。 玄関で物音がしたので初音はまだ寝ている父を起こさないようにそっと布団を出た。 すると。 天音がリュックを背負って靴を履いている。 「天音、」 その声に…
「おれだけ。なんも知らんと。アホみたいに・・仕事さしてもらってたん・・?」 天音は語尾を震わせて兄を見た。 「それは。初音がおまえのことを思ってのこと。おまえ…
「兄ちゃんが、」 天音は意外な展開に驚きを隠せなかった。 「おれが。天音の面倒を見る。絶対に寂しい思いなんかさせない。だからおれと天音はここに残してほしい、と…
「・・なんも。口をきかんようになって。具合が悪くなって起きれんようになって。病院に行っても悪いトコない。原因がわからんくてな。夜中ずっと眠れずに起きて外でボー…
My sweet home~恋のカタチ。 ご覧くださっているみなさま、いつもありがとうございます。 明日から新しい章です。 野々村家の秘密が徐々に明らかになり…
「農作業はキツい。休みもない。お父ちゃんは覚悟はできていたけど。お母ちゃんはほんまに大変で。畑仕事のほかに家事育児。じいちゃんも難しい人やったから・・それも大…
時計が9時の音を奏でた。 野々村家は水を打ったような静けさで。 父の話声だけが居間に響いた。 「高野楽器の社長の家のピアノの調律を頼まれて。そこで。お母ちゃ…
天音は父や兄と違って本当におしゃべりなので彼が実家に戻ってくるともう空気が一気に変わる。 夕飯後、お笑いのテレビを見て大きな声で笑っているだけで家の中が明るく…
空はどんよりと曇り。 初音は畑に出て白菜を寒さから守るために地面にビニールを敷いた。 息が白い。 「そのくらいでええやろ、」 父もやって来た。 「うん。もう少…
「じゃあ。正月の2日には戻ろうと思います。」 天音は年末年始実家に戻ることを北都会長夫妻にも挨拶に顔を出した。 「これ。お父さんとお兄さんにおみやげ。ここのど…
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そのまま眠ってしまったようで気がついたら夜中の1時だった。 「ヤバ・・」 真緒はむくりと起き上がった。 やっぱり運転って疲れるんだなあ・・ スマホを見ると初音…
隣を大型トラックがすごいスピードで走り抜ける度に心臓がバクバクする。 ・・だいじょうぶ。 真緒は小さくその言葉を口にした。 車の中には大好きなキースのジャズが…
「気を付けてね。ちゃんとあたしが言ったこと守るんやで。」 南は真緒にお守りを手渡した。 「ありがと。・・お父さん、お母さん。真太郎・・南ちゃん。本当にどうもあ…
「なに、この荷物・・」 初音は玄関前に並べられた段ボールを見た。 「ああ。浜松に送ろうと思って。宅配便呼んであるから。あっこの引き出しに金入ってるから払ろとい…
「・・あたし。昨日家帰ってきたの夜中の12時過ぎやったんですけど・・」 南は非常に迷惑そうに横の真緒を見た。 「だから!奢るから!お願い、」 真緒は必死な表情…
みなさんお久しぶりです。真緒&初音編のつづきです。 【これまでのお話】偶然にホクトのカフェレストラン造りの仕事をすることになった北都会長の娘、真緒と野々村初音…
My sweet home~恋のカタチ。 を読んでくださっている皆様。いつもありがとうございます。 もうなんか休み休みでホント申し訳ないなあと思っているんです…
小説再開までいましばらくお待ちください 小説(森野日菜) - カクヨムkakuyomu.jp 紗枝&陸編ただいま連載中。毎朝7時ごろ更新しています…
My sweet home~恋のカタチ。 いつもありがとうございます。 こんなにお休みしてるのに。 めちゃくちゃ忙しいわけでもないのに。 私も年齢を経まして、…
いつもMy sweet home~恋のカタチ。を読んでくださっているみなさま。 ありがとうございます。 ここのところ休みがちでなんかホント自分のダメさに落ち込…
いつもMy sweet home~恋のカタチ。をご覧くださってありがとうございます。 真緒&初音編のつづき、をお送りしてまいりました。 二人は純粋に出会って惹…
北都家の広いリビングで北都夫妻、初音の父、そして真緒が向かい合った。 「・・少し浜松へ行くのが早くなりました。」 ゆっくりとした口調で初音の父が口を開いた。 …
「でもね。一つだけ言えるのは。ぼくらの結婚は何の計算もない、どこにでもある何の変哲もない普通の結婚だってこと。誰に何を言われようと関係ない。何も知らない人たち…
「もう。いいです、」 愛は真緒の言葉を遮るように静かに言った。 「え、」 「・・彼が好きなこと、好きなものなんか。知らなかった、」 ガラスの向こうの景色を見た…
初音は翌日の早い新幹線で帰って行った。 真緒は勉強のため机に向かっていたが、何となく悶々としていた。 そして。 見るからに不機嫌そうにやってきた愛に真緒は立…
「・・いっぱい。言いたいことあったのに。初音さんが・・これまで抱えてきた悩みとか。苦しみとか。・・わかっちゃうから!わかっちゃうと・・なんも言えないよ、」 ワ…
「毎日、楽しかったけど。やっぱり無理に無理を重ねてるから一人の部屋に帰るとものすごく落ち込む。自分だけこんな楽しい思いをして。 天音を高野に絶対に渡さないって…
『ここへ来たのは。父や弟のためだ。今さら都合よく高野に来るとか。絶対にしたくなかった、』 彼の涙を見てしまったから。 私にとって『はじめての人』。 愛は初音…
真緒は彼女の言葉に激しく動揺し 「・・利用なんか。彼を利用しようだなんて思ってないです。あたしそんなに賢くもなんでもないです、」 目をそらして急ぎ足でパウダー…
My sweet home~恋のカタチ。を読んでくださっているみなさま。 いつもありがとうございます。 すみません、いつまでもお休みしてしまって。 しかもお話…
いつもMy sweet home~恋のカタチ。をご覧くださっているみなさま。 ありがとうございます。 高野楽器のパーティーで真緒の母、ゆかりと初音と天音の母有…
パーティーのホスト役、高野社長夫妻はゲストへの挨拶で大忙しのようだったが、天音の父・野々村直人はその合間を縫って挨拶に行った。 「ここに来られる立場ではないの…
一方、天音も。 ホスト側として忙しそうな母に疑問をぶつけられずにいた。 「天音さん?」 声を掛けられ振り返る。 「高野楽器の取締役の矢田部と申します。初音さん…
何とも拍子抜けしたが 「・・いや!『ナイショ!』じゃなくて! 高野副社長とどういう関係??」 真緒はさらに母を問い詰めた。 「どういう関係って。まあ・・むかし…
「まさかゆかりさんが来てくれるなんて、」 「あたしもね、息子夫婦が行かれなくなって。なんかユキちゃんともう一度会うようにって神様が言ってる気がして・・。」 「…
「・・真緒、さん?」 後ろから声を掛けられて振り返る。 天音がスーツ姿で立っていた。 「あ! 天音くん! え?なに?やっぱ来てたの??」 「コンクールのピアノ…
「え? ひょっとして。 一ノ瀬ゆかりじゃない・・?」 「ウソ。 ホクトグループの奥様になって完全引退したよね?」 「いや、たぶんそうだよ!」 高野楽器のアニバ…
父は少し考えた後 「・・じゃあ。少しだけ、」 とパーティーへの出席を承諾した。 え! 天音はぎょっとした。 絶対断ると思っていたのに。 どうした、お父ちゃん…
My sweet home~恋のカタチ。を読んでくださっている皆様。いつもありがとうございます。 お話の方は高野楽器のパーティーを舞台に意外な方向に転換してゆ…
でも母はそのまま芸能界からフェードアウトした。 真緒はコップをカタンと置いた。 「オファーの方はひっきりなしにあったようですよ。直接の電話も結構ありましたし。…
母ゆかりは真緒が部屋に入ってきたのを丸っきり無視するように 「真也さ~ん、」 と隣の部屋にいる父の所に行ってしまった。 「ねえ、どうかしら。このワンピース。若…
「おれらが高野の副社長の息子ってこと。ウチの会社の人たちや北都家の人たちに内緒ってことになってんねん、」 天音は母にそう言った。 「それは・・初音が色々考えて…
「あそこを離れることになった経緯は。正直あまりよく覚えてないの。でも。父も兄も離婚をしなくても別居をしてみたらどうかって言ってくれたんだけど。直さんが・・離婚…
ついこの間、いきなり 母 とカミングアウトされて。 いきなり なー、お母ちゃん~ なんて話もかけられんしな・・ 天音は距離感を迷っていた。 すると 「直さんは…
父は少し離れたところで椅子に座って天音が作業するのをジッと見ていた。 天音が父について調律に行くようになったのは中学生のころ。 学校が長い休みになると東京や大…
天音はなんとなく父をジッと見た。 するとそれを察してか 「いや。ワシはもうでけんで。」 秒で断られた。 「・・できるやろ?こういう事情や。頑張ってやってみ、」…
彼女が着ていたワンピースの柄も。 スーツケースの色も。 全部覚えている。 『私はもう家には帰りません、』 そう言って子供のように泣き出した彼女の顔も。 そし…
とても温和な紳士だった。 最初は社長とわからずいきなり声を掛けられて怪訝そうに会釈をすると 『社長の高野です。HIRAIにとても腕のいい調律師がいると聞いてい…
「おれ、その日の昼間にある高野主催の音楽祭のピアノ調律の補佐依頼されて。」 天音はスープの乗ったトレイをダイニングに運んだ。 「え、そうなの?すごいやん、」 …