「いいか、亮。10番の仕事ってのはな、豪快なシュートや、華麗なドリブルを魅せることだけじゃないんだ。もちろん、それも大事なことなんだが、それがすべてじゃないん…
「おい!亮! 何黙ってるんだよ。」「別に・・・」亮はふてくされて答えた。今日の試合の中で、どうしても納得できないプレーがあったのだ。それは、決勝点のトゥーキッ…
ディフェンダー二人を一瞬にして置き去りにした仁の目の前には、最後の砦、GKがいるのみだ。GKは、腰を落とした低い姿勢で、仁との距離を一気に縮める。 右か?左か…
ケンペスの活躍に熱狂したワールドカップから、7か月が過ぎた1月下旬。息も凍るような寒さの中、亮たち洋光イレブンの選手全員は、県サッカー大会の決勝グランドにいた…
走りながら学校に向かう亮と稔の眼に、背の高い小学生の後姿が映った。二人はその小学生に追いつくと、大きな声で挨拶をした。「仁君、おはよう!」背の高い小学生は、少…
「亮!起きなさい!!」母、由希子の声が、亮の耳元で炸裂した。「稔君、迎えに来てるわよ!!」「・・・みのる?」「そうよ!早く起きなさい!!!!」「え?やっべ~!…
1978年6月25日、日本時間深夜。水色と白色の縦じまのユニホームを身にまとった、ボサボサに見える長髪をなびかせている選手がいた。背番号10をつけたその男は、…
序章 10番との出会い 第1話 10番との出会い 第2話 10番との出会い 第3話 10番との出会い 第4話 10番との出会い 第5話 10番との出…
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