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  • オヤジのあくび413

    井上直人・倉内信幸「雑穀入門」を読む 日本では弥生時代に稲作が始まったとされるが、ヒエ・アワはそれ以前から栽培され食されていた。縄文人はヒエ・アワを育て食べていたのである。 ヒエの籾摺り・精白のために登場するのが、搗き臼で「ヒエつき節」この工程で歌われたものだろう。単純な繰り返しだが、それなりに力を入る作業から労働歌としての民謡が生まれた。 たかが雑穀、されど雑穀。雑穀類は概して栄養価が高い。キヌアなどは、かつてNASAが21世紀の主要食と呼んだほどだ。世紀が改まって21年、これから栽培量や口にする機会が増えるのだろうか? 我が家も○穀米というバックが台所にある。白米に混ぜて炊くわけだが、これ…

  • オヤジのあくび412

    次のリーダーを育てるとは? ボクのリーダー論3 リーダーを育てるシステム 企業でも官僚機構でも、それぞれに形は違えど、次期のリーダーを育てるシステムを持っている。それが組織を維持していく上に欠かせないからだ。 では起業家や政治家の場合はどうなのか? 志をどのように醸成していくのか? 某巨大政党内の派閥などは、次期リーダーを育てる機能を果たしているのかもしれない。 けれど残念なことに、上の育成システムでは、前例のない発想が出にくいように気がします。えっ、そんなことを考えていたのか! と目からウロコのような視点はどうやって生まれるのだろうか。 まぁ、前例のない発想の中には危険な匂いがするものも含ま…

  • オヤジのあくび411

    次のリーダーを育てるとは? ボクのリーダー論2 苦労は大切なのか? 明治維新の立役者、西郷さんは島流しになったり、二人で自殺を図って自分だけが助かったりしている。重荷を背負うて行くが如しの徳川家康は幼少期人質、源頼朝は寺で念仏三昧の日々を送っていた。 これらの苦労が後の飛躍のバネになったのだろうか? けれどこれらの苦労を人為的に人に強いることはできない。子どもに苦労をさせたくないのは、全ての親に共通した思いなのだから。 けれど苦労や鍛錬の積み重ねが成果として花開く事例は、スポーツ界や芸術の世界をはじめたくさんある。 もし自分にとって一昔前の苦労や経験値が、現在はもう役に立たないと感じている方が…

  • オヤジのあくび410

    次のリーダーを育てるとは? ボクのリーダー論1 リーダーや隠れた才能はきっとどこかにいる? チベット仏教の化身ではないが、生まれ変わった尊い方がどこかにいらっしゃり、その方を探し出さなければならないという考え方がある。 仏の化身に限らず、全くの一般市民であった人が突然輝きを増して、ハヤテのように現れてハヤテのように去っていく、そして歴史にその名を刻印することがある。科学者であれば、ニュートン、歌曲作曲であればヴォルフ、経験値がものを言う政治経済の世界では少なそうだが、彗星の如く現れた1990年当時の日本新党と細川元首相にも少しだけその雰囲気を感じる。 今も志を胸に秘めた人がどこかにいるのかもし…

  • オヤジのあくび409

    渡貫淳子「南極ではたらく」を読む 南極で越冬すると言うと、禁欲、節制、苦難・・など様々なイメージが勝手に湧いてきてしまう。けれど筆者のキャラであろう。食材量など制限の多い調理という仕事にも前向きで、隊員に喜んで食べてもらいたいと言う気持ちが感じられる。本書の中にレシピが紹介されているけど、どれも無駄を省いた究極のエコ料理のように思えてくる。 エコと言えば、光熱電気・食糧そこまで使わなくても間に合うはずじゃない? が基本だと思うのだけど、南極生活では初めから使えるはずあるはずのエネルギーや物がないのだ。だから文中サバイバル的な雰囲気やある意味極限生活に近い状況を感じてしまう。 年配者との喧嘩もあ…

  • オヤジのあくび408

    塚田健一「アフリカ音楽の正体」を読む3 コール&レスポンス。ゴスペルの元祖であるわけだから、呼唱と応唱のやり取りて歌は進んでいく。驚くべきは旋律の即興性でして、やがて訪れるJAZZへの進化を予感させる。本書では即興のルールも読み解かれており、自分の民族音階に沿っているのですね。 最後の方では、教科書に出てくる「キパパーキ・パパパ」こそ引用されていないが、わらべうたにふれている。わらべうたは大人の歌の雛形であると、音の構造を分析しながら語る。横道に逸れますが私自身も、わらべうたこそその地域固有のもっとも自然で無理のない発声が実現可能だと思っています。とりわけ10歳未満の子どもたちにとって音域的に…

  • オヤジのあくび407

    塚田健一「アフリカ音楽の正体」を読む2 ハーモニーと言えば、ヨーロッパ音楽の最大のウリなので、アフリカに古くからハーモニーを楽しむ文化が息づいていることに驚かされる。そしてハーモニーに親しんでいた人々がアメリカに連れて行かれて黒人霊歌を歌い、現在のゴスペルに結びついていることも何となくわかってくる。 実際の音の重ね方は、平行四度・五度グループと平行三度グループに大別される。四度の音がオクターブ下に入れば五度に変わる。例えば女声同士で四度でハモっていた片方を男声が歌えば五度になる。三和音は三度を重ねたものととらえればいい。本書ではそれを三和音連鎖と呼んでいる。機能和声の属音・下属音の関係はないか…

  • オヤジのあくび406

    塚田健一「アフリカ音楽の正体」を読む1 アフリカ音楽のリズムは、一定の拍子・拍節感に慣れた感覚で聴くと複雑に聴こえる。いったいシンコペーションなのかポリリズムなのか、はたまた背景にある定量リズムの前でリズムが変化する二重構造なのか? そもそも拍をダウンではなくアップでとらえている様子など、音楽を研究する人々を翻弄してきた経緯が語られる。著者は拍子については、8分の6拍子で採譜できる曲が多いという。 もう少し読み進めると著者は不思議な現象を語る。二人の奏者がリズムを合わせている時にま、そのどちらも弾いていないリズムが耳の錯覚で聴こえるのだという。それをリズム・ゲシュタルトと呼び、人間の耳が心理学…

  • オヤジのあくび405

    幕内秀夫「粗食生活のすすめ」を読む 著者によれば「FOODは風土が決める」そうで、日本人は日本が育んできた伝統食を大切にするべし! らしい。 筆者の主たる攻撃対象は、油と砂糖、マヨケソ=マヨネーズ+ケチャップ+ソース。バンのような粉食よりもご飯の粒食が良いといい、減塩にあくせくしている人々に、ある程度の塩分はよいとのたまう。どうもこの手の本は、極論を掲げて独自色を打ち出す傾向があるけど、この本も例外ではない。 日本人の食事が欧米化カタカナ化した昭和30年代以降の食生活を憂いているのだが、私も含めてその世代はまだ多くの人が元気なので、日本人の食生活が変化したことが寿命に及ぼす影響は検証されていな…

  • オヤジのあくび404

    今枝由郎「ブータンに魅せられて」を読む2 いよいよ「国民総幸福」の話。幸福度は主観的で個人差を伴うものだから、共有できる尺度になり得ない。この概念を1972年に提唱した国王によれは、それはむしろ「充足」であるという。資本主義社会における尺度としてのGNPに軸足を置かず、時代に逆行している感があるこの提案が、成長が行き詰まって、持続可能な開発にようやく気づき始めた国々に、注目されている。 数値化する試みは、もちろん行われていてイギリスのレイチェスター大学による世界幸福地図で、ブータンはアジアで1位、世界で8位である。ちなみに世界1位はデンマーク。日本は90位。 要は無理のないサイズで、より人間ら…

  • オヤジのあくび403

    今枝由郎「ブータンに魅せられて」を読む1 ブータンは1970年代まで実質外国人立ち入り禁止、つまり鎖国状態だった。バリでチベット文化を研究していた作者が、ブータンに行きたいと思い立ち、数年にわたる大変な苦労の末に入国し、しかも国立図書館顧問に就く経緯が語られる。そして十数年のブータン在住生活が始まるのだが、このような経験は稀有であり、他の興味本位、観光案内的な本とは一線を画していると思う。国立図書館と言っても、蔵書はお経であり、利用者は僧侶。そうブータンは大変熱心な仏教徒の国なのだ。 ブータン王国の発展に対する考え方として、無闇に自動車道路を造らない話が出てくる。日本にいると自動車が通る道路=…

  • オヤジのあくび402

    西岡秀三「低炭素社会のデザイン」を読む 地球温暖化の根源は二酸化炭素であると、その二酸化炭素を閉じ込める手法にC S Sなる方法があると言う。何でも化学物質によって二酸化炭素を分離し、それを取り出して地中や海中深くに閉じ込めるのだとか。あの手この手で二酸化炭素削減に向けた技術が開発されていたのだ。 この本が書かれたのが2011年、それから早くも10年経過。政府は菅総理の時に2050年二酸化炭素排出ゼロ=脱炭素社会に向けて動いている。 個人的にはコンパクトカーの自家用車を軽自動車に乗り換えたり、自宅マンションを断熱の二重サツシに変えたりしている。あと台所やリビングのリフォームの時に照明をLEDに…

  • オヤジのあくび401

    井上ひさし「ボローニャ紀行」を読む 旅の初めからスリに鞄を盗られる。私も若い頃にイタリアで似たような酷い目にあった事を思い出してしまった。 この紀行文が書かれたのが、2004年頃。ちょうどサッカーセリエAのボローニャで中田英寿が活躍していた時期と重なっていて、彼の名前がちょくちょく顔を出す。中田英寿を引き留める材料がボローニャ大学。知る人ぞ知るヨーロッパ最古の大学。いろいろな国からローマ法を学ぶためにやって来た。彼らは国毎に組合を作って教授を選ぶ。ラテン語のウニウェルシタスがユニバーシティになるのだけれど、元々は自治組合のことだったのですね。 作者はボローニャのあちこちを巡り、そこに根付いてい…

  • オヤジのあくび400

    鬼頭昭雄「異常気象と地球温暖化」を読む 前半は理科の教科書的に、地球の気候について説明される。ミランコビッチサイクルが紹介され、地球の公転軌道の離心率や自転軸が長いスパンで変動していると説明されると実に宇宙規模の大きな話だと実感できる。現在、私たちは氷河期の小休止の時代に生きていて、地球は過去も温暖と寒冷を繰り返して来たのだけれど、今の温暖化は確実に人為による二酸化炭素排出が影響していると言う。 現在その渦中を生きているわけで頷かされる話が多い。しかも地球規模でシミュレーションされているので、ど素人のボクはそのスケールの大きさに驚き平伏してしまう。けれどそのスケールの大きさにたじろぐことなく大…

  • オヤジのあくび399

    成長目標とか補助分配だけじゃなくてまず再建3 21世紀が始まってもう20年余りが過ぎてしまった。今から数十年先にシングュラリティーや脱炭素社会が実現したら、世の中はどう変わっているのだろうか? 貧富の格差や戦争・核兵器がない時代が実現しているのか? 戦禍にまみれているウクライナの様子では、かなり見通しは暗い。そして私たちがコロナ禍で学んでいることは、何にもまして全てに健康第一が優先するべきという大前提ではないか! その上で自分の心を満たし、かつ成長していくベクトルを一人ひとりが確かめていたい。ぼくのいう再建とはそこからスタートする。実は政治経済の話ではなくて自分を見つめる話なのです。個人的に言…

  • オヤジのあくび398

    成長目標とか補助分配だけじゃなくてまず再建2 貧乏人のひがみにしか聞こえないだろうけど、人は金持ちを目指して生きているのではない。人は幸せな時間を求めて生きているのだ。幸せの形態や価値観は人それぞれに違いない。その前提に安心安全とある程度の収入が想定されるのだろう。 突然ちゃぶ台をひっくり返すような話になるが、実は明日のことはわからない。江戸っ子が宵越しの銭を持たなかったのは何故なのか? 日本列島に住んでいると、地震・台風・火事等の災禍にいつまみえるかは、誰にもわからない。だからこそ防災減災に向けた努力が欠かせないわけだ。 だからそのような不安や心配と背中合わせで、ご先祖さまは怯えながら生きて…

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