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  • オヤジのあくび397

    成長目標とか補助分配だけじゃなくて、まず再建1 経済指標を中心に社会の動向を見ようとすると、お金・資産がどれだけ動いたか? が注目される。けれどもそれが一種の拝金主義に陥った理由になっていないだろうか? 手元にお金がなければ何も始められないでしょう! 普通はそう考えるけど、逆の発想でお金がなくても始められることを考えてみてはどうだろう。 たしかに大掛かりな活動は難しいかもしれない。けれど歴史を振り返れば、何も元手がないところからスタートした人物を探すことができる。最後は拝金主義の権化や恨みを買う存在になってしまったが、豊臣秀吉や伊藤博文など初めは無一文の若者に過ぎなかったでしょう。

  • オヤジのあくび396

    笠嶋忠幸「書を味わう」を読む2 くずし字の読み方について、本書は解説をつけてくれている。筆者が書いた軌跡を辿るとわかりやすいと。筆順を追って繋がり方を見ていくのが良いと。繋がり方は次の字へ連続していることがよくあるので、そこがポイントらしい。 元々、ひらがなもカタカナも、漢字を崩して今の字体になったわけでして、僕の名前は武部ですが、武が「む」に、部が「へ」に変化するってなかなか凄い! なかなか言うはやすしで険しい道な予感がするけれど、専門家でも誤読があり得ると書いているのが、一抹の救いだろうか?

  • オヤジのあくび395

    笠嶋忠幸「書を味わう」を読む1 元々文字は象形なのだから、絵は文字のご先祖さまのような存在かもしれない。絵画化した文字遊びや文に添えられた絵を前半では紹介している。文字とはかくあるべしという書き方的な堅い考えから読者を解きはなそうとしているようだ。 続いて禅僧による一行書が紹介される。限られた字数なので一字一字の筆遣いにしっかり向き合える。そこから見えて来る個性や心境に感じるところ大である。 書家には三蹟という三人のスーパースターがいる。当然本書でも紹介されており、一番手は小野道風。楷書、行書、草書を自在に使い分け、和様と呼ばれる今の書法が平安時代に確立していた事がわかる。 続いて古今和歌集の…

  • オヤジのあくび394

    青島広志「作曲家の発想術」を読む 青島広志作曲による演奏を初めて聴いたのは、母校横浜国立大学グリークラブによる「ギルガメシュ叙事詩」だった。なかなかすごい演奏で当時は後輩たちの演奏に感心したものだ。その後著者は教育音楽という雑誌の付録楽譜に輪唱曲を連載しており、楽譜オタクの私はよく眺めていた。 青島さんは、才能の赴くままにディズニーやグループサウンズの合唱編曲を精力的に行っていた時期があり、ディズニーの方は戸塚混声合唱団が第一回演奏会で歌っている。グループサウンズは合唱隊というアンサンブルで録音されたCDを持っている。これらの譜面から守備範囲は広いけれど、やはり青島さんはクラシック系の作曲家だ…

  • オヤジのあくび393

    ショーペンハウアー「読書について」 私たちが本を読む場合、もっとも大切なのは、読まずにすますコツだ。いつの時代も大衆に大受けする本には、だからこそ手を出さないのがコツである。 似たようなことは音楽にも当てはまる気がする。商業的に成功を収めたヒット曲のうち、10年後何曲が人々の記憶に残っているだろう。音楽の教科書にバッハ、モーツァルト、ベートーヴェンが顔を並べるのは、彼らの音楽が少なくとも200年以上人々の心を捉え続けたからだろう。ポピュラーでは、すでにビートルズの名曲がこの領域に入ろうとしている。 ショーペンハウアーは、名著古典は二度以上読み直しなさいと言っている。何度も読み返すことで理解が深…

  • オヤジのあくび392

    ショーペンハウエアー「自分の頭で考える」を読む 「本を読むとは自分の頭ではなく、他人の頭で考えることだ。たえず本を読んでいると、他人の考えがどんどん流れこんでくる。・・・自分の頭で考える人にとってマイナスにしかならない。」いやはや、したり顔で読後感想を書き込んでいるボクにとっては背中に冷や汗のような警句です。人の言葉を引用して、あたかも自分自身でその思索の到達点に行ったかのように他人に権威をひけらかしている人、そんな人を批判しているようだ。 ショーペンハウエアー「著述と文体について」を読む 本を書くことでお金を稼げるようになったことが作家の堕落を招いたと言う。本当に優れた作品は無報酬で書かれた…

  • オヤジのあくび391

    音楽授業のキモ、それはリズム。 心臓が動いていない人はいない。私たちはいつも心臓の拍動を内に秘めている。内なる拍動から外に向けたリズムへ! 拍動は、バウンドするリズムなんだから、拍と拍の間に音楽がある。日本の宴会手拍子と西洋の指揮者が感じる拍は、音の入り込み方が違うけど、ある点から点の間に音楽が入り込んでくるのは同じ。 あとはテンポの確認が大切。ボクは子どもたちと速さを確認してから演奏したり歌ったりしている。 ここまでが基本で、あとは楽しいリズムが沢山ある。8ビートはもちろんサンバやビギンにシャッフル、いろいろなリズムにのって歌ったり演奏する体験をたくさん味合わせたい。 例えば「ドレミの歌」。…

  • オヤジのあくび390

    藤木幸夫「みなとのせがれ」を読む2 港の仕事が大きく変化する時がやって来た。コンテナ輸送のスタートであります。今までは重い貨物を人手をかけて運んでいたものが、巨大なクレーンがとって変わるのだから、労働者・会社経営者にとっては大事件だった。結果、港がどう変わったのかは、一目瞭然。渦中にあって板挟み状態にあった苦労が語られている。 どうしても自叙伝では、結果として実績が語られる。中国大連港の改革やFM横浜発足に著者が大きく関わっていた。さらにはロッテルダムのモデル学んだ港湾学校設立の話が続く。様々なエピソードを語りながら、読者は著者と周辺の人々の間合いがとても近いことに気づくだろう。年上はオヤジ、…

  • オヤジのあくび389

    藤木幸夫「みなとのせがれ」を読む1 話はファミリーヒストリー的に父である藤木孝太郎、さらには祖父や祖母の出自から始まる。横浜で活躍した人の多くが何かを求めてこの地にやって来たように、藤木さんのルーツも淡路島であり、福井県でありました。 港湾労働者、つまり沖仲仕がいての港なのですが、荒くれ者というか、あまりイメージがよくないわけです。男声合唱曲にシーシャンティという海の男の歌があるのだけど、What shall we do with the drunkn sailor? という国を跨いで海の男への偏見を煽るような歌もある。しかも飲む打つ買うに付け加えて反社会的な組織との関わりが噂される。それらを…

  • オヤジのあくび388

    納富信留「プラトン」を読む2 正しいとか、美しいとか、善いとか、現実とは違う次元で離れて存在する。それがプラトンの言うイデア。著者はそれは理想主義や彼岸主義とかではなく、プラトン哲学の現実そのものを見据える破壊力だと言う。イデアについては、有名な洞窟に閉じ込められた囚人の例え話が出てくるのだが、ボク的に言い換えれば、暗室でも光を求めて育つもやしのようにイデアを感じていたい。 ソクラテスもプラトンも教育に情熱を注いだ。今日、知識技能偏重のマニュアル化された教育方法を是正しようとして、主体的に学ぶ力が重視されているが、そもそも何が人の心を揺さぶり、学びへと向かわせるのか? それはソクラテスの昔から…

  • オヤジのあくび387

    納富信留「プラトン」を読む1 「とりあえずこういうことにしておこうか?」そのように言い聞かせないと先に進めないことが、沢山ある。古代ギリシアの人々だってそれは同じでしょう。ところがそこへ「あなたと思っていることは、本当にそれが確かなことなのか? それでいいのか?」と予想外の問いを浴びせてくる者が現れた。 「いったい何なのだ? この人は?」自分なりの答えをひっくり返された事により、多くの人が迷った。いわゆるアポリアですね。だからこの人、つまりソクラテスは人々を困らせていた謎の人だったとボクは思う。まぁ、現在もこのような問いを必要としているはずなのだけど・・。ソクラテス自身は、それで歴史の襞の中に…

  • オヤジのあくび386

    現役世代? に居候していたい欲 「持て余すほどの、自分で自由に使える時間があったらいい!」日々仕事に追われているとそのような願望に駆られることがある。けれど実際に勤め人を辞めてしまうと、本当に時間を持て余してしまう人がいるようだ。 何年か前の安倍内閣のスローガンに「一億総活躍社会」というのがあった。広く且つ善意にとらえれば、元気なうちは何か社会と関わっていましょう! ということだろうか? この元気なうちは・・は、大事なキーワード。同じ年齢であっても、人それぞれ健康状態や体力は違う。ところが定年制というのは一律にある年齢に達すると「お疲れ様でした」という制度なので、たとえ元気だろうが、本当に疲れ…

  • オヤジのあくび385

    フェリチタス・ムーへ「シュタイナー学校の音楽の授業」を読む2 音・音楽との出会いをどのようにセッティングするか。著者はとても計画的にかつ慎重に用意する。音階、言葉、リズム、音と身体の動きをリンクさせる学習、イメージを豊かにするファンタジーを教師が語ること。1年生での著者が弾く躍動的な音の動きに合わせて自由に身体を動かす学習やボール投げを通してリズムを感じる学習などとても興味深い。 思えば、日本だって子どもの歌として「わらべ歌」しかなかった時代は、自然とそれらができていたのだ。ところが近代教育の枠の中で、それらは残念なくらい不自然なカリキュラムの中で見失われてしまった。 初等教育の教科を食べ物に…

  • オヤジのあくび384

    フェリチタス・ムーへ「シュタイナー学校の音楽の授業」を読む1 直接的には形を捉える事が困難な「熱・光・音・電気」を形而上学の世界から引っ張り出してきたのは、物理学の功績であろう。しかし、それら物理現象が数式で表しにくい人の心や脳にどういう影響を及ぼすのか? については未だ結論が出ていない。例えばクラシック音楽で言えば、フルトヴェングラーやカルロス・クライヴァーの指揮に多くの人が感動するわけなんて、科学で解き明かされていない。 音楽をどう感じて表現するのか? 保育園幼稚園のお遊戯から小学校のリズムダンスまで、幼い頃から私たちも教えられて来たし、教師として教えて来てしまったが、腑に落ちないのが初め…

  • オヤジのあくび383

    高秀秀信「元気都市ヨコハマを創る」を読む2 夜景の美しさを売りにしている街は多いけど、2022年現在、横浜の夜景は多くのテレビ局が背景映像として使っているし、時計でもある観覧車やヨットの帆の形をしたインターコンチネンタルホテルがランドマークタワーや三連のクイーンタワーと並んでいる姿は美しい。この光景は高秀市政の産物である。そんな金があったら福祉に回せなどと叩かれながら、結果として日本を代表する夜景とヨコハマのイメージを作り上げてしまった。 さて、話題は教育。授業参観へ行って教師の服装に意見を言ったところが、子どもと教師が平等であると返されて腹を立てた話から始まる。高秀さんは全編一貫してよく腹を…

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