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ミステリーな森の生活 https://blog.goo.ne.jp/thomaz_2007

ミステリー(主に洋書)を読む楽しみを伝えたく思います。英語学習、洋画レビューもあります。

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2007/08/26

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  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(町田そのこ)

    町田そのこのデビュー作である『カメルーンの青い魚』を含む5編の連作短編集を読んだ。「女による女のためのR-18文学賞」という聞きなれない賞の大賞受賞作なのだが、その選考委員から絶賛されたのがうなづける。素晴らしい才能に満ちあふれた作品群だった。ひさしぶりに文句なしの素晴らしい短編集に出会えた満足感に浸っている。個々にどうこういう必要はないだろう。5編が、どう連作になっているかも面白いし、どんでん返しのような意外性がある作品もあるし、遠藤周作の『私の愛した..』を思い起こす人間愛を感じる作品もある。あえて一つを選ぶとすると『波間に浮かぶイエロー』のどんでん返しと、奇妙な関係が不思議に気に入った。間違いなく別の作品も読んでみたい作家である。夜空に泳ぐチョコレートグラミー(町田そのこ)

  • 定本 黒部の山賊 (伊藤正一)

    やっと、『黒部の山賊』を読むことができた。多分、何かの書評で、この書を知ったのだろうが、表紙のイラストと題名から、興味を持っていた。終戦直後、登山中の学生が、復員兵に撲殺され食料を奪われる事件があった。そんなこともあって、黒部周辺を根城にする山賊がいるという噂が流れた。著者は、山小屋経営に乗り出そうとしていたが、ちょうど、購入した山小屋に、その山賊たちが住んでいたのだ。その山賊たちと、山小屋を再建して奇妙な生活をするようになるのだ。何とも、実話とは、思えないような不思議な話なのだ。いろいろ、面白い話が混ざっており楽しく読めた。定本黒部の山賊(伊藤正一)

  • 貸本屋おせん(高瀬乃一)

    オール読物新人賞を受賞して初めての単行本で、書評の評判も良かったので読んでみた。5話も短編集なのだが、どれも、良質の作品に仕上がっている。特に気に入ったのは、幼馴染で、恋人でもある『登』が、活躍する第二話版木どろぼうと第5話火付けだ。母には、捨てられ、父は自殺して、天涯孤独となった主人公のおせんが、周りの人に助けられながら、かつ、気丈な強さを発揮して自活していく姿が描かれる。ちょっと、謎解きのような部分もある。江戸の生活をよく描けている。おせんと登の、淡泊ともいえる男女関係も面白い。最後の『火付け』の終わり方も希望に満ちていてすがすがしい。貸本屋おせん(高瀬乃一)

  • レモンと殺人鬼(くわがきあゆ)

    『このミステリーがすごい!』の文庫グランプリを受賞した本作品を読んでみた。父親が通り魔に殺され、母も失踪。妹も遺体で発見されたうえに、保険金詐欺の疑いもかけられるというどうしようもない状況で、何とか、妹の潔白を信じて、行動する主人公の物語だ。最後の解説の表題で、『二転三転四転五転の力業で読者をねじ伏せてくる』とあるのだが、なるほどとは思うが、ここまで、ひっくり返されるのも、あまり良い気持ちではないなと思った。正直言って、後半は、もう少し、面白い展開を期待したのだが、単に、読者の裏を行くだけをねらった作品になってしまったような気がする。あまり、自分の好みではない。レモンと殺人鬼(くわがきあゆ)

  • 海(小川洋子)

    7編からなる短編集『海』を読んでみた。そのうちの2編は、2~3ページと、こんな短い作品読んだことないというものだった。最後の解説で、『スケッチ』という言い方をしていた。それにしても、作品の短さに比べて、最後の解説が、長く感じた。最後には、インタビューも載っていたが、これは、、小川洋子の作品への気持ちが伝わっていた。さて、個々に書き始めると長くなるので、全般を通していえることは、発想や設定が、独創的であることだろう。。また、どんでん返し的な転換も巧みである。でも、最も特筆すべきは、その表現の仕方かもしれない。何とも言えない魅力があるのだ。それほど、ウエットではない、ユーモアもあるのだが、それほど、笑わせたがっているわけでもない。その魅力は、中々、表現が難しいが、はまってしまいそうである。さて、この短編集の中...海(小川洋子)

  • THE SCARECROW(MICHAEL CONNELLY)

    MICHAELCONNELLYの『THESCARECROW』を読み終えた。ハリーボッシュシリーズに出てくるFBI女性捜査官、レイチェルと新聞記者を首になりそうな元カレの主人公の物語だ。主人公は、ある女性から電話があり、自分の息子は、えん罪を着せられようとしていると訴えてきた。調べているうちに、過去、同じようにビニール袋をかぶせて窒息させられ、車のトランクに遺棄された事件があったことに気が付く。引継ぎのための2週間の期間に、最後のニュースの執筆をすべく、主人公は、過去の事件の犯人の収監される刑務所に飛ぶ。2週間と時間が限られていて、スピーディーな展開であったり、ボッシュとうまくいってないレイチェルとの関係修復など、ハリーボッシュものと、ちょっと違うのだが、結構、面白かった。THESCARECROW(MICHAELCONNELLY)

  • 海外ミステリー(洋書)読書記録2025年3月2日

    海外ミステリー(洋書)で読んだものを作家別にご紹介します。追加:THESCARECROW(MICHAELCONNELLY)①PRESTON&L.CHILDTHUNDERHEADCABINETOFCURIOCITYBRIMSTONERIPTIDEDANCEOFDEATHTHEBOOKOFTHEDEADTHEWHEELOFDARKNESSCEMETERYDANCEFEVERDREAMCOLDVENGEANCETWOGRAVESBLUELABYRINTH②DANBROWNDIGITALFORETRESSANGELS&DEMONSDECEPTIONPOINTTHEDAVINCICODETHELOSTSYMBOL③DAVIDBALDACCITHEWINNER④DENNISLEHANEMYSTICRIVER⑤HARL...海外ミステリー(洋書)読書記録2025年3月2日

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