3週間ほど前、幼馴染のM君から小中学校の同級生K君の訃報を知らされた。 M君は、同窓生の影のまとめ役のような存在で、事情通である。 情報入手後、親切に電話してくれたのだ。 その時告げられたのは、通夜葬儀の日時だけだった。 私は、そのいずれにも出席しなかった。 K君とは、家の距離は近いが、付き合いは無かった。 中学以降は、交流はゼロだった。 だが、小学5年生の時に、家まで遊びに行ったことはある。 遊び仲間の皆が行くので混じって、お邪魔したのだ。 K君の家は地元でも有名な化粧品店で、モダンなご家庭のようだった。 調度品等は、子どもでも高額であることがわかるような品ばかりだった。 店は長男であるK君…