ビックコミックオリジナルです。最近のこの雑誌は新しい作家を載せることが多く、それが日本のアニメ・マンガ文化の原動力なのだと思いますが、今の若い人には合うのかもしれませんが、自分のようなジジイには今一つ判らないものもありますなあ。編集者もこういうのが人気になるだろうと載せるのだと思いますが、こういうのが今風なのかと思うと、そろそろマンガも引退かと思ったりします。【10月21日】
擬科学とかオカルトというものをはなから信じない自分でありますが、世の中には最も簡単に信じている人もいるので何故だろうと思うのです。シャーロック・ホームズを生み出して素晴らしい推理力を示したコナン・ドイルの晩年は親戚などが連鎖的に不幸に見舞われたことからオカルトを信じるようになりました。降(交)霊会とかエクトプラズムとか心霊写真の類をこれは信じるものに値すると絶賛しまくっていました。当時活躍していたフーディニという稀代の奇術師はオカルトをはなから暴いていましたね。反オカルト論を読んでいます。【8月31日】
昭和のごく普通な家庭を描写する夕べの雲を読み終えました。日経新聞夕刊に連載されたものでのちに読売文学賞を受賞しました。多摩丘陵の丘の上の一軒家で始まり、周りの丘は森で覆われていましたが、やがて造成が進み木々は伐採されていきます。今ではごく普通の郊外住宅地ですが、1965年頃は自然がまだまだいっぱいの地でしたね。庭にどういう木を植えていくかと悩むところがいいですね。「夕べの雲」庄野潤三講談社学芸文庫電子版【8月30日】
淡々とつづられる夕べの雲ですが、昭和40年前後と思われる小田急線生田(作者の住んでいた所)の風景描写も相まって、昭和へのノスタルジーも感じます。今日読んだ話のタイトルはムカデで、天井から落ちてきたとか、室内にいて咬まれたとかあって、でも本人も細君も咬まれたことは痛いのですが、ムカデに恐怖するということはないのですね。現在はムカデを見る機会は減りましたが、存在していれば家の中に入ってきて咬むらしいので、昔や田舎の話ではありません。でも、咬まれなくても生きているムカデを見たらかなり引いてしまいますね。【8月29日】
庄野潤三の夕べの雲を読んでいます。淡々と家庭の状況を描く文章がいいですね。悲劇的ではない、ごく普通の家庭の日常という感じです。川崎の生田にながいこと住んでいて、そこを題材とした短編集なのですが、大浦家の5人家族の日常が描かれています。【8月28日】
昭和初期からの写真館を営んできた写真師の祖父、入婿の写真家の父、歌舞伎好きの母を家族に持つ高校生の主人公は、軽免許でN360を乗り回し、六本木のバーで飲みナンパし、朝帰りもする。素行は悪いが不良ではない。現代では半グレのような生活かもしれないが、真面目な高校生でもある。麻布十番や六本木がまだまだ東京の盛場として名をなしていない、でもちょっとハイカラな盛場だった頃の話が短編集となっている。面白くて一気に読んでしまいましたね。霞町は今は無くなって西麻布と名を変えています。「霞町物語」浅田次郎講談社文庫電子版【8月27日】
ジョージ・ルーカスの傑作に1962年のカリフォルニアを舞台にしたアメリカングラフィティがあります。青春のノスタルジーが感じられて自分も大好きな作品です。これとほぼ同じ年代の東京六本木周辺を舞台にしたのが浅田次郎の霞町物語です。都営の路面電車がまだ縦横無尽に走り、六本木にはまだ米兵の姿があった時代です。日比谷高校生徒思われる主人公は写真館の生まれで、祖父と父母との4人家族です。もちろん自身のことを綴ったものではありませんが、著者は神田の写真館で育ち、祖母は芸者だったというのは物語の設定と同じです。面白いです。【8月26日】
インカ帝国は海岸から高地まで、0mから4,000mを越えるところまで灌漑し農地を作り、高さにあわせた作物を作り、都市を作ってきました。首都クスコは3,400mあります。今ふいに行くと高山病になりかねません。水さえあれば高地は病気も少なく住みやすいようです。太陽神を信じ、障がいのあるものは人も作物も異形として神の使いと考えていたようです。スペイン人が中米から病原菌を振り撒きながら南下してきた時、白人だったので(モンゴロイドの自分達と違うということで)異形と考えていたようで、最初にスペイン人の罠にはまりあっさりと帝国は終わりと告げました。文字がない文化ってどうやって文化を継承したのでしょうね。「天空の帝国インカ」山本紀夫PHP新書電子版【8月25日】
インカ帝国の話の2日目です。中米ではトウモロコシが主食でしたが、アンデスではジャガイモが主食でした。トウモロコシはチチャ酒という祝祭用のお酒の元として利用していました。アルコール度の低い酒なので、コップに並々飲んでも酔っ払うことはないそうですが、これがないと庶民は納得しないので、インカ王はこれを庶民にいっぱい飲ませることを務めていました。貨幣経済がなかったので、労働の代償として(物々交換的に)酒を振る舞ったのです。【8月24日】
天空の帝国インカその謎に挑むを読み始めました。アンデス文明に末期16世紀に興たインカ帝国ですが、100年でスペインに滅ぼされました。日本の室町時代ですから古代文明ではなく(古代文明はマヤとかアステカです)比較的新しいのですが、文字を持たなかったので、スペイン語のスペイン寄りの記録しかありません。歴史というよりもインカ帝国の生活様式を研究したものとなっています。【8月23日】
センス・オブ・ワンダーを読みました。沈黙の春で有名な(自分はまだ読んでいませんが)レイチェル・カーソンの詩的な自然讃歌です。沈黙の春でDDTをはじめとする化学物質の自然への脅威を訴えたレイチェルは(世界的に賛否の嵐が巻き起こりました)、自らが癌に侵されて死ぬ間際に出した本です。姪の息子を養子として迎え、メーン州の海岸近くの別荘で暮らしながら息子に自然との触れ合いを綴った内容です。本文は少なくて、文庫の3割くらいです。残りは日本の識者のレイチェルへの想いが綴られています。「センス・オブ・ワンダー」レイチェル・カーソン新潮文庫電子版【8月22日】
ビックコミックオリジナルを読みました。最近は新人作家の掘り出しにすごく力を入れていますね。従来からの名の知れた作家をいっぱい入れたほうが読者は固定すると思いますが、コンテンツの源を増やすためには、そして日本の漫画(アニメ)を揺るぎないものにするには有望な新人の登場が不可欠ですものね。でも、感覚に合わない作家もいてどれもこれも面白いというわけではありません。【8月21日】
暇と退屈の倫理学を読了。面白くわかりやすい哲学の本で、ハイデッガーなどという人の話を砕かれて読んだのは初めてでした。でももう1回読んでおかないと知識として入りませんね。著者が務めた3つの大学での講義をまとめたものということで、そういう意味で本格哲学書というのではないのですが、難易度はちょうどいい感じでした。「暇と退屈の倫理学」國分功一郎新潮文庫【8月20日】
人は退屈する動物で、そして退屈が大嫌いなので暇つぶしをします。暇と退屈の倫理学はあとちょっとで読み終えます。【8月19日】
今日は活字お休みの日でした。【8月18日】
今日はハイデッガーの話です。あの「存在と時間」という多分絶対に読まない(読みこなせない)永遠の哲学書を書いた人です。この人も退屈について語っていて、それは「形而上学の根本書概念」という本で、タイトルを見ただけで絶対理解できそうにもありませんが、國分先生はこれを優しく説明します。実はハイデッガーも一歩一歩語りかけてくれているのですが、凡人にはなかなか一歩が難しいのでありますね。退屈においては時間がのろい。時間がぐずついている。退屈する私たちは、このぐずつく時間によって困らされているということなのだそうです。なぜ困らされているか、それは私たちを引きとめているで、こののろい時間によって「引きとめ」られているのです。そうして引きとめられると、何もないところ,むなしい状態に放って置かれることになるからで、むなしい状...【8月17日】
台風の1日、暇と退屈について考察を本を読み進めていました。かつて有閑マダムという言葉がありました。暇を持て余している金持ちの奥さんとでもいう女性のことですが、働く必要がなくて暇であることは金持ちの裏返しでもあります。有閑ということばは20世紀以前の貴族層に当てはまったものです。働く必要がない彼らは、使用人を使い、競馬をしたり、狩をしたりといったことで暇を潰していましたね。そういえばトランプや麻雀(中国ですが)を発明したのも貴族でしたね。【8月16日】
暇と退屈の倫理学を20%まで進めました。電子版で読んでいるので全体のボリュームがわからないのですが、紙版だと500Pある厚い本のようで、ちょうど100Pまで進んだということです。まだ先は長いです。【8月15日】
お盆の真っ盛りで乗用車はいっぱい走っていますが、トラックは見ませんね。こちらはどこへ行くということもない代わりに、昼間から焼肉をたっぷり食べてゲップでした。その後は高校野球を見ながらゴロゴロしていたので活字は休養です。【8月14日】
暇と退屈の倫理学の2日目です。小人閑居して不善をなすという中国故事があります。つまらない人間が暇でいるとろくなことにならないということですが、実は人間は衣食住が満たされ暇になると退屈に悩まされるのだそうです。この盆休みだって円が安いし物価は高いし家でゴロゴロ、でもやることがなくて退屈だーと悩む人が多いのではと思います。どうすれば暇と退屈から逃れられるのか、誰もが悩むわけですね。そこに暇つぶしの魔の手が伸びてきます。これをすればどうですかというコマーシャル(例えば旅行、食事、買い物など)がこれかこれかとテレビを見ていると登場します。自分で選ぶというよりも、実はやらされているというという感じですね。【8月13日】
哲学の本に取り組んでいます。暇と退屈の倫理学というタイトルで國分功一郎という東大の先生が初期の頃に書いた本の文庫化版です。哲学の本はその原著は難しくて読めないので、解説書を読むのですが、この本は取り上げてあることも面白く、平易な文章なので読んでいけそうです。【8月12日】
浅田次郎は入隊時には64式小銃を撃つことはままならなかったのに、退役時には300m先の的に当てることができたそうです。ひ弱な新任自衛官も2年間の一任用で逞しく育て上げられるのでした。自衛隊は軍隊ではないと政治的にはなっていますが、どこからどう見ても(世界中の目からも)軍隊そのものです。1974年当時はソ連が攻めてくるというのが想定でしたが、現在は中国、ロシア、北朝鮮が仮想敵になりました。現場自衛官は災害派遣でしか国民と接点がありませんが、来る有事には先頭に立って日本を守ってくる力強い存在ですね。ただ、昔も今も待遇がそれほどいいわけではありません。後方準備をしっかりとして待遇を改善してあげたいですね。「歩兵の本領」浅田次郎講談社文庫【8月11日】
歩兵の本領の舞台は1974年前後。当時はパワハラなんて言葉は微塵もなく、鉄拳制裁が日常だったようです。ただ、涙も血もなくということではなく、古参兵もそれなりに人情味はあったように描かれています。もっとも新兵も志願のようなの者いましたが、訳ありのところをリクルートされたという者も多かったようです。今はどうなんでしょうね。セクハラ問題はありましたが・・。【8月10日】
今日は休養日ですね。家を出たり入ったりしていたので活字に触れる時間がありませんでした。【8月9日】
鉄道員の作品で有名な浅田次郎ですが、自衛隊にいたことを知っている人はどれくらいいるでしょうか(ファンなら当然かも)。自衛隊は憧れていた三島由紀夫が割腹自殺をしたことがショックで入ったのだそうです。その自衛隊にいた体験をつづった歩兵の本領を読み始めました。1970年初めの頃の話で、この頃はまだ旧日本軍出身者が自衛隊の幹部であったりしていましたし、左翼活動が盛んな当時は自衛隊は今よりもずーっと日陰の身で、制服を着て街を歩くと袋叩きに遭うとも言われていました。【8月8日】
佐古さんの百名山は意外と道具に無頓着で、シュラフにかぶせるシュラフカバーは、かなり経験を積んだ後に雨にやられてびしょびしょになったあとに買うことにしたり、最新の雨具よりもポンチョだったりします。なにより時代なのが山小屋で、今は完全予約制ですが、昔は来た人は拒まずというのが山小屋。だから予約なしで好きな日程で山行が可能でした。その分週末などは足と頭を交互に寝るすし詰めでした。熊にも北海道以外は気を使っていなくて、熊鈴も鳴らしていませんね。「ひとりぼっちの日本百名山」佐古清隆ヤマケイ文庫【8月7日】
ひとりぼっちの百名山を読み進めています。山や風景は変わらないので百名山そのものは簡潔に楽しめるのですが、どうしても時代が違うのが(1980年代と比べて)、作者は夜行列車で当日の朝現地に向かうのですが、いまは夜行列車は皆無になり、早朝の電車を使うか車で夜中の2時、3時に家を出るということになります。そしてバスが田舎でもいっぱい走っていたので、登山口(下山口)からバスで国鉄駅と連絡していましたが、今は都市部でもバスは減便、廃線の時代ですから、車を使えないとなかなか山行もままなりません。今の方がいいなと思うのは雨具の進歩と火器ですね。当時はガソリンバーナーが主流で、プレヒートという面倒な作業が必要でした(燃料の持ち歩きも気を使います)。今はガスバーナーが本当に楽です。【8月6日】
この前読んだばかりのビックコミックオリジナル。もうその日がやってまいりました。暑い暑いといいつつも2週間があっという間に去ったということです。あと2回ビックコミックオリジナルを買えば秋らしくなるかなと思うのですが・・・。【8月5日】
佐古清隆さんという一人登山家がいまして、ひとりぼっちの山登りという本を大昔に出されてそれを持っているのですが、最近ヤマ渓文庫からひとりぼっちの百名山が出てそれを読んでいます。佐古さんが百名山に挑戦していたのは1970年から1980年代の頃で、まだ百名山というものがそんなに知れ渡っていなかった頃です。ネネットはおろか参考図書もない時代で、とにかく行ってみるという時代でした。移動は夜行列車とバスなどで、逆に言えばバス路線も今よりもいっぱいあり、それにつながる国鉄(当時)もいっぱい走っていました。そんな百名山の記録です。【8月4日】
吉村昭の第2随筆集白い遠景を読了。氏は20歳前の多感な年頃を東京空襲の頃日暮里で過ごし、多くの遺体を見てきました。そして戦後は結核を患って4年間病床にあり死というものと隣り合わせでした。そいうことが作品にも色濃く反映しているように思えます。記録文学というジャンルは今あまり手がける人はいないように思います。誰が書いても吉村昭をどう乗り越えるのかということになりますよね。徹底した資料集めと調査は氏ならではのものでした。「白い遠景」吉村昭講談社文庫【8月3日】
dマガジンで鉄道ファン7月号を読んだりしていました。この頃電車に乗らなくなったもので、都心近郊の電車事情に疎くなりました。以前は皿の目のように車中から行き交う電車を眺めていたのですが、田舎にいると走る電車は決まっているので雑誌を読んでああ、今この線区はこんな電車が走っているのかと感慨に耽っています。【8月2日】
今日も吉村昭のエッセイでした。また隔月刊のMacFanや鉄道ファンなども読んだりしていました。【8月1日】
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ビックコミックオリジナルです。最近のこの雑誌は新しい作家を載せることが多く、それが日本のアニメ・マンガ文化の原動力なのだと思いますが、今の若い人には合うのかもしれませんが、自分のようなジジイには今一つ判らないものもありますなあ。編集者もこういうのが人気になるだろうと載せるのだと思いますが、こういうのが今風なのかと思うと、そろそろマンガも引退かと思ったりします。【10月21日】
東京レガシーハーフマラソンに出場。まだ真っ暗な朝一番の電車で国立競技場へ。1万5千人のランナーが集まりました。東京オリンピックを記念したコースです。何よりも国立競技場を走れるというのがいいですね。昔の国立競技場は中学生の時陸上部で走ったことがあるので、なんとか新しい競技場を走ってみたかったのです。結果は、この歳にしてはまあまあかなという1時間50分は切りましたというタイム。往復の電車では吉田篤弘の短編というよりもショートショート、月とコーヒーを読んでいました。知っていた作家ではないのですが、Kindleのレコメンドで紹介されたので読んでみています。【10月20日】
春の山行の時に読み始めた小松左京短編集(東浩紀セレクション)をようやく読み終えました。明日は東京レガシーハーフマラソンでその事前受付に上京する間に読みました。マラソンは国立競技場をスタート・ゴールするもので、あの中を走れるという特典があります。一度は走ってみたいですよね。そして我が母校が箱根予選会を通過しました。正月の楽しみが増えました。「小松左京短編集東浩紀セレクション」角川e文庫【10月19日】
小松左京短編集の読みかけを進めています。結晶星団は多元宇宙を明示したような内容で、宇宙論を少し読んでいた方が面白いかもしれません。小松左京の生きていた時には多元宇宙はあまりメジャーではなかったはずですが、大したものです。お糸という作品はタイムトリップものの過去の改変についてがテーマで、天保の江戸時代に未来の機器が登場したりします。これはSFの王道のようなものです。【10月18日】
読みかけの小松左京短篇集から結晶星団の続きを読んでいます。短編集の中の作品とはいえ、なかなかの長編でどういう結末になるのか見えない作品です。【10月17日】
昨晩は乗鞍高原のロッジで(宿泊者は自分ひとり)温泉と美味しい夕食をいただいてゆっくりして、今日はバスで乗鞍岳の畳平へ。ここは日本でバスが最も高いところに上がる場所だそうで、乗鞍高原から1000mも登り2700mちょっとあります。乗鞍高原は雲間も切れていたのですが、畳平はガスと雨で、昨日の御嶽山と同様の天気でした。雨の中を山頂(剣が峰)に向かう人は数人というところ。他の人はガスが晴れるのを期待して上がってきた人たちです。往復4千円のバス代を払ってガスしか見えないのはちょっとねえ。1時間ちょっとで剣が峰山頂に立ち、アリバイ写真を撮って早々に下山してきました。帰りも畳平からバスです。300mちょっと登ればいいので、日本で一番手軽に登れる3000mでしょう。乗鞍高原に戻ってから下界に下り、途中でそばを食べたり、道...【10月16日】
山登りに来ています。深夜1時に出発して5時40分に御嶽山、中の湯登山口に到着。6時から登り始めました。今日で頂上の剣ヶ峰が閉じられるます。登山者はとても少なかったなあ。活火山だしあの事故もあったのでヘルメット着用です。登りはじめは秋日和でしたが、みるみるガスが上がって雨混じりとなってしまいました。下山後は少し北上して、乗鞍の宿に入りました。明日は乗鞍岳を登ろうと思っていますが、天候がどうなりますか。宿では読みかけの小松左京を読んでいました。【10月15日】
いい体育の日の日和でした。銀河英雄伝説黎明編1を読んでいます。時は29世紀。人類は銀河全体に植民しています。帝国軍、同盟軍、商業国軍の三すくみの状態になっています。ここで数千隻の宇宙軍艦同士の戦いが繰り広げられるのはスターウォーズと似たような世界です。ただ、スターウォーズは理力という力が話のスジになっていますが、こちらは、戦術・戦略・戦力が話のスジになっています。【10月14日】
いつも読んでいる政治メルマガの主宰者のお勧め本ということで、なんとSFを紹介されました。1982年に発売された田中芳樹の銀河英雄伝説黎明編1です。SFファンなら誰もが知っている作品だと思いますが、自分としては作品名は聞いたことがある気がするのですが、発表の当時はあまりSFに興味がなかったので、今更という感じで読んでいます。いわゆるスペースオペラなのですが、メルマガ主宰者曰く、宇宙戦争の作り物語(スターウォーズのような)なのに、世界観と戦術・戦略が実によくできているのでお勧めと言うことです。2もあり長い作品なので、これだけでなく色々と並行して読んでいくことになりそうです。【10月13日】
宇宙の始まりはインフレーション理論でだいぶ見えてきましたが、観測の事実を説明できないことが多々あります。その一つが巨大ブラックホール生成で、例えばわが天の川銀河の中心には太陽の400万倍質量のブラックホールがあることがわかっており、さらに20億光年かなたにあるクエーサー(強力なX線を放つブラックホール)はなんと80億倍質量だそうです。そんな超長巨大なブラックホールがどうやってできたのか。星の崩壊やブラックホールの合体では説明がつきません。原始背景重力波が観測できるとその辺りのメカニズム解明が進むとされていています。10年か20年すると宇宙開闢のことがだいぶ見えてくるかもしれません。「宇宙はいかに始まったのか」浅田秀樹講談社ブルーバックス【10月12日】
宇宙の始まりはビッグバンで始まった、とはよく聞く話です。ビッグバンがあったのは事実で、宇宙マイクロ波背景放射というものが観測されて確認されました。絶対温度で3℃というレベルのマイクロ波です。ビッグバンの頃は数千度あったのですが、宇宙が拡大するにつれて温度が下がりこの温度になりました。このことは何億年後の未来、このマイクロ波は観測不能になるということです。その時のどこかの惑星の知的生命体は宇宙マイクロ波背景放射を観測できないのでビッグバンがあったことを知る術はないということなのです。さてそのビッグバンは実は現在の宇宙のことを全て説明できないことがわかっています。そのために新しい理論が追加され、それはインフレーション理論といいます。この理論が確認されると現在の宇宙が説明できるとされています。どうやって確認する...【10月11日】
宇宙を調べるのには従来は光学望遠鏡が主流で今はそれに加えて電波望遠鏡の二本立てとなっています。そして近い将来それに加わるのが重力波望遠鏡と言われています。重力波とは一般相対性理論で予測されていたもので、2017年それの観測でノーベル賞が授与されました。世界に4か所あって(日米欧)協同して観測をしています。しかし、何分重力波というのは微小です。波なので波長というものがあります。普通の電波、例えばアマチュア無線の主力バンド144MHz(1秒に144万回振動する)は2mです。長波といわれる波長の長いものでは10kHz(1万回/秒)で30kmです。ところがなんと重力波の波長はナノヘルツ(nHz)の世界です。ナノとは10憶分の1。1回振動するのに30年。波長は30光年だそうです。人の一生で3回しか振動しないのです。...【10月10日】
沙高樓綺譚を読了。面白いので一気読みでした。最後の関東の大物親分の若かりし頃のヒットマンとしての話は最初の刀剣鑑定の話と並んで面白かったです。「沙高樓綺譚」浅田次郎徳間文庫電子版【10月9日】
先日読んだ浅田次郎が面白かったので、また読んでいます。沙高楼奇譚という連作短編集。都心のとある高層ビルのペントハウスで不動産王のオーナーが選んだ各界の著名人が集まり、各自が自分の経験した不思議譚を発表する、いうなれば百物語のようなことが開催されます。主人公は足を洗った刀剣美術商だったのですが、同業の仲間(刀剣美術界のカリスマ)に誘われて会場に足を運びます。そこではその仲間が先ず自身の話を発表しました。それを嚆矢に参加者が順に話をしていくというものです。ちょっとミステリアスな話が続いて引き込まれます。【10月8日】
半七を読み終わったところで、ビックミックオリジナルで一息です。セシルの女王はようやくヘンリー8世からエドワード6世へと治世が変わるところです。この後メアリー女王を経てエリザベス女王ですからまだ先は長いですが面白いです。【10月7日】
遂に半七捕物帳を読了です。全69話でしたが、最後の1話は他に比べて倍くらいの長さで、御用聞きも半七ではなくその養父の吉五郎という設定です。文庫本で6冊分、いずれも明治30年頃の新聞記者が引退した半七老人から回顧譚を聞くという設定です。長さが決まっていたせいか、いよいよクライマックスというところで、突然話が終わり、「もうお判りでしょう」と半七老人がその後はサクサクっと結末を語るパターンが結構あります。いずれの話も面白かったです。軽ーく読めるのでお勧めですね。「半七捕物帳」岡本綺堂WAKWAK文庫(青空文庫)【10月7日】
一泊のキャンプで雨にもたたられましたが、シトシトと秋雨で焚火を見ながら雨音を聴くというのも、これもいいものです。旧友との話も咲きました。帰りも2時間の電車旅。半七捕物帳を2話進めました。【10月5日】
旧友とキャンプをすることになりまして(オートキャンプですが)、電車で高崎線の北本駅まで行き、ピックアップしてもらいキャンプ場へ。そこまでの2時間で2話ほど半七捕物帳が進みました。文庫本では6巻目に突入。いよいよ最終巻です。【10月4日】
熱はようやく下がったものの、まだ半日寝ておりまして、半七捕物帳を進めました。紙版文庫本では5冊目になります。この捕物帳の面白いのは、捕物や謎解きは当然ながら、当時の江戸の生活・風景が目に浮かぶことです。明治30年頃から回顧しているというのも面白く、今はこうだけど江戸時代はこうだったというのがいいのです。青山とか牛込とか新宿とか、東京のど真ん中(山の手)が、竹林、笹薮、草原で覆われていたという描写などですね。一方下町は昔から人が密集して暮らしていました(夜は真っ暗ですが)。【10月3日】
昨日喉が痛かったのですが、今朝は朝食時に悪寒が走って、一気に38.6℃の熱。夕方まで臥せっていました。今日は暑かったのでエアコンをどうしようかと悩みましたが、冷風が発熱を呼びそうで扇風機と窓からの風でしのいでいました。家にあったロキソニンを飲んで夕方少し熱が下がったところで医者に行き、抗生剤を貰ってきました。奥さんが似たような風邪を引いたばかりなので、それを貰った感じです。一日FMを聴いていまいた。【10月2日】
ブルーバックスは一段落したので、次は横溝正史を読んでいて今度は3冊目になる獄門島です。金田一耕助の2作目にあたり、昭和12年に本陣殺人事件を解決した耕助(探偵デビュー)が、戦争に取られてニューギニア方面に送られ復員してきた直後の話という設定です。一緒に戻ってきた戦友が復員船の中で死に、その遺言で戦友の実家である瀬戸内海にある獄門島にやってきたというところから話は始まります。耕助の探偵2作目になりますが、この作品を横溝正史ベストの1位に推す人は多いようです。【10月22日】
ビックコミックオリジナルの日でした。しばらく休載していたセシルの女王が再開し、これが面白いです。エリザベス1世の父、ヘンリー8世は6人の妻を持ち、リック・ウェイクマンというプログレバンド、イエス出身のキーボード奏者がこのことを音楽にしてアルバム化したのを持っています。そんなこともあって、この作品は興味があるのですが、エリザベスを主役にしないで、エリザベスの有力補佐役のウィリアム・セシルを主役にしているのが、ストーリーに幅を持たせていますね。【10月21日】
女王蜂を読了。男を魅了する美人の旧家の一人娘をめぐる男たちの争いがテーマです。それは女王蜂をめぐるオス蜂のように見えます。そして戦後に没落した旧宮家と怪しい加持祈祷の行者が絡みます。数多くの映画化、テレビ化がされていますが、いずれも原作をかなり改変しているようです。原作をヒントにした別物の感があるようです。「女王蜂」横溝正史角川e文庫【10月20日】
女王蜂を読んでいます。登場人物が揃って、いよいよ連続殺人が起こります。場所は修善寺温泉のさる宮家の持ち物をホテルに改装したところ、という設定です。戦後すぐの頃ですから、交通事情や通信環境が今みたいなものではないところが、古さよりもかえって探偵ものにはいいと思いますね。【10月19日】
今日は5時に小屋を出発して甲斐駒ヶ岳(2967m)に登ってきました。昨日に続く快晴と気温が上がって気持ちのいい山行でした。御嶽山から北アルプスの峰々、八ヶ岳連峰や遠く新潟の妙高山も見えました。途中でサングラスを落としてしまってまぶしかったです。お昼過ぎに降りてきて、南アルプススーパー林道を50分揺られて仙流荘というところまで降りてきました。この仙流荘でお風呂を浸かって帰ってきました。ということで今日は活字なしです。【10月18日】
南アルプスの北沢峠こもれび山荘という山小屋に宿泊しています。今日は仙丈ケ岳(3033m)に登ってきました。先日の冷たい雨が高いところでは雪になっていて、軽アイゼンを持って行かなかったので途中で諦めるところでしたが、なんとか登山靴のまま雪を踏みしめて登ってきました。快晴の天気で、360°の視界が見られました。小屋に戻ってから夕食までの間は、kindleを持って行ったので女王蜂を読んでいました。この小屋は谷あいにあるので麓からの電波が届かないので誰もやることがありません。【10月17日】
窓を開けているとどこからともなく金木犀が匂ってきます。我が家の庭かとも思いますが、今年は花付が悪いので隣の金木犀かと思ったりします。今日は暖かで車の窓を開けて走るとこれまた金木犀の香りが入ってきたりします。春の沈丁花と並んで秋の香りですな。横溝正史第二弾を読み始めました。女王蜂です。横溝の作品は金田一のほかにも数多くあり、時代劇では人形佐七捕物帖も有名です。とりあえず金田一ものを読み始めたのですが、悪魔が来りて笛を吹くの次に何にしようかと思って、獄門島も傑作と言われていますが、横溝自身が10作品選ぶとこの作品が中に入るという女王蜂にしました。【10月16日】
海底地形をなぞっていくと、その成り立ちは地球史をなぞることになります。それは地球誕生にさかのぼり、マグマオーシャンから海ができ、島弧ができて大陸になっていく過程はまだ想像に過ぎませんが、地球の核の誕生とマントル対流がプレートテクトニクスを生み出したのは間違いありません。宇宙と違って水中は視野が狭く、遠くが見渡せず、かつ200m以下ではほとんど光もないので、何度も潜航艇で潜らないとなりません。その潜航艇は日本のしんかい6500が世界をリードしてきましたが、この船ももう老朽化してきており、なのに後継の予定がたっていないそうです。この分野は一度遅れるともう追いつけないそうで、宇宙ロケットにばかり目が向いていますが、潜水艇もたった1隻で20年は使えるのですからなんとか予算をつけて、科学立国日本のために建造してもら...【10月15日】
空の果てへの探求はかなり進んでいます。天文衛星のおかげで宇宙創成期に近い星々まで見ることができるようになりました。しかし、おひざ元の地球は地下もそうですが、海面下の事情もひょっとすると空よりもわかっていません。特に海底の探査は点ではなされていますが、面ではほとんど手つかずです。その海底の解説をした本が、見えない絶景深海底巨大地形というブルーバックスです。しんかい6500という日本が誇る深海潜水艇にもっとも多く乗船した藤岡換太郎さんの本です。【10月14日】
今日はdマガジンでCAPAとか歴史道とかをめくっていました。夜は4年ぶりに開催の秋祭りです。そぞろ歩きしながらビールを飲んでケバブとか大阪焼きなどを食べるとあっと言う間に3000円近く無くなってしまいます。それにしてもコロナ禍明けの祭りは出店(テキや)がだいぶ減ってしまいましたね。寂しいことです。【10月13日】
八つ墓村を読了。主人公は語り手で、事件が終わった後回顧するという体裁です。金田一耕助は影のように動いて会話もほとんどなく、最後の種明かしの場面でようやく面目躍如という形です。主人公は不幸な身の上でしたが、最後はハッピイエンドとなります。映画は1977年に作られて、主人公はショーケンこと萩原健一(この頃は役者として絶頂期でしたね)、金田一耕助はなんと渥美清でした。テレビCMでは「たたりじゃー」というセリフが流れ、結構流行語になりましたね。原作と映画とではエンディングが違います。映画は原作のようなハッピイエンドではなく、八つ墓村の怨念というところに絞っていますね。「八つ墓村」横溝正史角川e文庫【10月12日】
久しぶりにブルーバックスを離れて、懐かしい横溝正史を読んでいます。先日NHKでやっていた吉岡隆徳の金田一耕助を見て、原作を読んでみたくなったのです。かつて角川映画でかなり映画化されましたが、その時は横溝ブームが巻き起こりました。今回はそんなこともなく、アマゾンでただで読めます。読んでいるのは八つ墓村。横溝正史の最高傑作という人も多い作品です。【10月11日】
昔の体育の日ですね。1回目の東京オリンピック開催を記念して制定された祝日ですが、東京でオリンピックをやるならまさに今頃が最適だと思うのです。が、先の東京オリンピックは欧米のプロスポーツ事情で無理やり彼らの端境期に設定されてしまったわけで、なんか情けない。ブルーバックスシリーズは2つの粒子で世界がわかるを読みました。ミクロの世界の粒子は(砂粒ではありませんよ)、フェルミ粒子とボーズ粒子の2種類しかないということだそうです。物を構成するフェルミ粒子、力を伝える(質量をもたない)ボーズ粒子ということですが、量子力学の世界の話で、いきなりこの本を読んでも理解は進まないでしょう。何冊もこの手の本を読んでいるうちに刷り込まれるというか、著者も量子力学の一般的啓蒙書を作るのは難しいと言っていますし。でもわかりやすい部類...【10月10日】
冷たい雨の降るスポーツの日、驚異的なマラソン新記録のニュースを聞きました。シカゴマラソンでケニア選手による2時間30秒台がでましたね。30キロから40キロをなんと27分52秒ということで、日本人の10000mトラックの記録より40秒遅いに過ぎず、川内優輝もあっけにとられていました。走り終わってからも余裕しゃくしゃくで沿道の応援者と交歓していました。あの余裕はあと2時間切りがもうすぐなのを予感させます。連続して読み続けているブルーバックス、次は量子力学の本、2つの粒子で世界がわかるを読んでいます。【10月9日】
古い鉄道雑誌を処分しようと思い、捨てる前に少し読んでおこうとダラダラ読んでいました。13年前の週刊朝日百科なのですが、4年間にわたって毎週買っておりました。きれいなグラフィックなので捨てるのにはもったいないと思って、ブックオフに持ち込んだら、(雑誌は買うけれど)週刊誌扱いなので買い取れないということでした。でも引き取ってはくれるというので置いてきました。誰か鉄道好きの人に差し上げてもよかったけれど、場所も取るしなあ。【10月8日】
著者は東北大学に研究室を持ち、ポスドクとか院生を指導してきたが、そこを抜けていった人たちを持ってきて進化を研究することの流れを紹介している。是非若い人にこういう研究をしてもらいたいということを言っているかのようだ。プレートテクトニクスもそうだったが、進化の学問も80年代までは旧態依然とした学者たちが牛耳っていたそうで、それは共産主義にかぶれた学者たちであり、ソ連の学者の言うことはそれは正しいという姿勢だったようだ。ようやくそこから抜けて90年代は日本の進化生物学の黄金時代だったという。では今は何が問題なのかについては語っていない。この本では著者の専門である陸貝(カタツムリ)を通して進化のことを解説している。かつて小笠原に空港を作るという話が具体化した時に、小笠原がいかに貴重かを陸貝を通じて資料を出したそう...【10月7日】
またまたブルーバックスですが、今度は進化のからくりというタイトルです。生物の進化についてのものですが、この著者は北斗の拳とかラテン音楽のはなしとかを挿話していて、脱線している感じで脱線していないという微妙に面白い文章を書いています。【10月6日】
今日は買ってきたビックコミックオリジナルを半分ほど。それからモンベルの通販カタログを読みふけっていました。今年はアルパイン兼スキー用のジャケットを買おうと思っていて、何にしようかと思案しています。【10月5日】
SFは色々なテーマを取り上げますが、一番ワクワクするのは時間ものですね。時間の流れに逆らう話は大好きです。バックトゥザフューチャーはわかりやすい映画でしたが、TENETはなかなか深遠な映画でした。時間ものは落ちがあるのでどう終わるかに期待感が高まります。実世界で時間は逆行するのかを物理的に考察すると、宇宙の始まりから終焉をどういう理論で解明できるのかにつながります。現代宇宙論ではビッグバンの前、無の点のインフレーションから宇宙が始まったとされますが、時間に始まりがあるというのが物理学者にはしっくりと来ないそうです。サイクリック宇宙といって、宇宙は始まりと終わりを繰り返しているという考え、ホーキングが唱えた虚時間の考え、ループ量子宇宙というそもそも時間はないのだという考えなど色々な理論を分かりやすく説明して...【10月4日】
時間がもし戻るならと考えたことが何度もありますね。あの時右と言ったものを左と言っていたらどうだったのだろうとね。時間というのは物理的な時間、心理的な時間といくつかあるようですが、今言っているのは物理的な時間の話。タイムマシンで戻る過去の話です。TENETという映画が時間の逆行を扱っていて、とても面白かったのですが、逆行しなくてもいいからタイムマシンで過去の自分にアドバイスするというのも有りですね。今度のブルーバックスはまさに時間は逆戻りするのかです。【10月3日】