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風塵社的業務日誌 https://blog.goo.ne.jp/wind-dust/

出版現場の最前線から、企画、編集、営業と業務に関わることをなんでもレポートします。

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2006/05/16

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  • 福岡へ2021(12)

    聖福寺にはある重要な文書が伝わっているらしい。それがなんだったのかを失念してしまったが、小生が学生のとき、そこの坊さんが「あの文書はどうして重要文化財に指定されないんですかね?」と語っている場に居合わせることがあった。そんな話を聞いても小生にしてみれば「なんのこっちゃ?」なんだけど、学界では偽書とされているらしいと、中世史を専攻していた先輩に教えてもらったものである。それはともかく、まずは聖福寺の手前にある承天寺(じょうてんじ)から見学してみることにする。そこで気がついたが、そのへんは御供所町という町名で、ごくしょまちと読むらしい。名古屋の市営地下鉄に御器所駅というところがあり、そこの読み方はごきそ、だ。地名の由来は同じような理由によるものじゃないかと推察するが、読み方には地域差が発生している。博多の地の人はサ...福岡へ2021(12)

  • 福岡へ2021(11)

    夕飯を食べながら弟に「朝日新聞の土曜日の別刷りを見ていたら、吃音治療の専門家ということで馬出(まえだし)病院の医師が紹介されていたんだよ。それはいいんだけど、写真の撮り方がホントに上手くてさあ、緑豊かな一角をその医師が慎ましく歩いているような感じの演出で、馬出にそんなとこ、ねーよって思っちゃった」と述べた。すると義弟曰く「いやあ、あのヘンもものすごく変わりましたよ。建物なんてみんな近代的になっちゃって、治療棟がバンバン建っているし、庭も患者フレンドリーな感じになっているんじゃないですかね」げな。ヘー、そうなんだ。小生の述べている馬出病院なるところは、夢野久作著『ドグラ・マグラ』の舞台ともなったところであり、アジア太平洋戦争中は七三一部隊にも多くの人材を送り込み、さらには米兵の生体解剖を行ったことで歴史上著名なス...福岡へ2021(11)

  • 福岡へ2021(10)

    妻と義理の弟とドッキングする時間が近づいてきたので、駅ビルを降りていった。ミスドの前で小生を待っている姿がある。ところで、くそハンバーガー屋のマクドナルドのことを、東京ではマックと略称し、大阪はマクドと呼ぶという話は有名だろう。福岡はマックではないかと思う。エスカレーターでは、東京で歩かない人は左側によって右側を空ける。大阪ではその逆で、歩かない人は右側に寄る。福岡は、小生の覚えているかぎりでは東京方式。名古屋は数十年前に、大阪方式から東京方式に転向したはずだ。名古屋の転向にはなにかきっかけがあったのだろうか。人々の社会的行動がある日を境にガラッと変わってしまったのだから、謎としか表現できない。したがって、名古屋ではマクドナルドのことをどう略称しているのか。今度名古屋に行ったら、姪にでも聞いてみることにしよう。...福岡へ2021(10)

  • 福岡へ2021(09)

    春吉橋から南に右折し博多駅方面に進めば、川の両岸は緑地帯となっている。その一帯を清流公園と称すらしいが、川の流れは清流とはほど遠い。河口が近いのだから、それも仕方がないことだ。そして、屋台の仕込を始めている人たちの姿が目立つ。昔は発電機を持ち込んで店の照明などに使用していたと思っていたのだが、その清流公園のあちこちに電源が設置されているのだ。それは知らなかった。中洲の川沿いは屋台が並ぶことで有名な、福岡の観光地である。そのため観光地料金だから、例えばおでんのようななんでもないものでもクソ高い。それでも、「ここのおでんは東京じゃ食べれん味ばい!」なんてお店のオニイサンが気勢をあげれば、観光客は喜んでくれる。したがって、地元の人はめったに行かない一角でもある。札幌のラーメン横丁に地元の人が行かないようなものだ。ラー...福岡へ2021(09)

  • 福岡へ2021(08)

    さて、缶ビールを飲み干してしまったので、天神に向かうことにする。南側の中洲方面に少しもどってから橋を渡り、福岡市赤煉瓦文化館のところに出る。昔は日本生命九州支店だった建物だ。その建物の前に、昔は屋台が出ていた(いまはどうなのか知らない)。寮の先輩がそこでバイトをしていたことがあったとかで、夜、ラーメンを食いに車でよく行ったところである。そこを通り過ぎ、いよいよ天神コアの跡地へ。巨大な更地が広がっているはずであるけれど、フェンスに囲まれていてなかはよく見えない。数年後どうなっているのだろうか。ただし、飛行機の騒音と工事の音とがあいまって、クソうるせえ。そこに巨大なショッピングモールが誕生しても、うるさいことには変わりないだろう。そこで時計を見ると、そろそろ博多駅に向かわないと妻との待ち合わせに遅れそうだ。中洲を突...福岡へ2021(08)

  • 福岡へ2021(07)

    そういえば、博多駅の新幹線側の2階に、ヒゲのオヤジのイラストを掲げた床屋だったか美容院があったはずだ。あれってなんだったっけ?と、その看板を探してみたものの見つからない。そのお店がなくなってしまったのか、小生の記憶ちがいなのかは判然としないが、見当たらないものはしょうがない。そろそろ歩き疲れてもきたので、とにかく宿に向かうことにしよう。ということで博多駅構内を抜けて大博通りへと向かう。博多駅から海側に向けて、大博通り上にモノレールを通すという計画があったことを思い出した。モノレールといえば小倉で充分という気もするが、博多駅から福岡ボートまで直結させるということだったのかな。もしもそうなっていたら、博多駅周辺にはガラの悪い人たちがたむろしていたことだろう。その昔勤めていたT社の倉庫が、埼玉の戸田にあった。現在は某...福岡へ2021(07)

  • 福岡へ2021(06)

    そこで米作を本格的に始めようとしたら、その場の構成員での集団作業が求められる。計画的な人員配置をはじめ、四季の変化のなかでの各作業の判断、各種資材の手配、収穫物の保存・配分などなど、個々人のてんでバラバラさには制御がかけられることになる。そこからヒエラルキーが自然に発生し、さらにそれが王権の誕生へと展開していく。というのが一般的な説明だろうか。一方、これは福岡の話ではないものの、縄文時代中期には農耕が始まっていたことは定説となっている。ユネスコの世界遺産に選ばれそうな東日本の縄文遺跡群とか、信州諏訪の縄文遺跡などでは農耕の跡が認められている。そして、シャーマンか首長のものなのかどうかは知らないが、埋葬の仕方が特殊な形態の墓もあり、階層分化が始まっていたこともわかっている。(以上は、過去に読んだ書籍から記憶をもと...福岡へ2021(06)

  • 福岡へ2021(05)

    せっかく山王まで来たので昔通っていたバイト先を探してみたものの、マンションが建ち並んでいるだけで、問屋らしきものなんてどこにも見当たらない。移転したのか、倒産しちゃったのか気になるものの、その社名も忘れちゃったからその後の調べようもない。その会社はあきらめて、久しぶりに山王公園を歩いてみた。30数年前の姿を覚えているわけもないが、印象としては、ずいぶんと整理されたような気がする。以前から芝生の広がっているところではあったはずだけど、現在ではジョギング用ロードなんかも作られていた。近くに住んでいる人だろうか、4、5名のジジババが楽しげにおしゃべりをしている。「オイ、オイ、密だぞ」なんて野暮なことは言わない。公園内を博多駅方面に向かって進んでいけば、左手には山王神社がある。これは昔からあるものの、少し盛り上がったと...福岡へ2021(05)

  • 福岡へ2021(04)

    そして、食後「すみませ~ん、そば湯ください」と店員さんに声をかけたら、店員さんはキョトンとした顔をしている。一緒に食べていた仲間も「おまえ、なん言っとうと?」という雰囲気だ。その一人が「腹巻、そば湯っちゃなんね?」とたずねてきたので、食文化がちがうんだとようやく気がついた。ばってん、そば湯もつかん盛りそばっちゃなんね、という気分にはなったものである。小生が福岡に暮らしていた当時は、そばを食すということがそのくらい非日常であったはずだ。そのゆえに、薬院なんかでそば屋と出合ったのなんて奇跡に近かったのかもしれない。ところが、昼飯を食べに入ったチェーン店のうどん屋では、目の前で幼い男の子が盛りそばを食べている。なんとも珍妙な光景のように感じた。そして案の定というべきか、そば湯なんて出てくるわけがない。そば湯という文化...福岡へ2021(04)

  • 福岡へ(03)

    ようやく泣き止んだガキを連れてババサマがもどったところに、そのテーブルに料理がちょうど運ばれてきた。なにを頼んだのかなあと眺めれば、ガキには盛りそばである。「マジ!博多で盛りそば?」と意外の感に打たれる。もちろん、福岡にそばがないわけではない。そば自体は、福岡県の場合、旧小石原村あたりでも栽培されていると聞いたことはある。しかし福岡でのそばとなると、東京(というよりは東日本)のように日常的な食事ではないはずだ。そのゆえに驚いた。学生のとき、後輩に松山出身のやつがいた。そいつの曰く、「そばって、大晦日だけに食べる特別なものだと思っていました」。そんなことを聞くと、信州の山ザルである小生など腰からくだけそうになるものの、食文化の違いなんてのはそんなものなのだろう。そういえば、小生が初めて福岡に行ったとき、晩飯を食べ...福岡へ(03)

  • 福岡へ2021(02)

    しばらく待っていてようやく登場時間になったので、初めてスターフライヤーに乗り込んだ。スターフライヤーって、そもそもは羽田―北九州市間を結ぶ路線としてスタートしたはずである。しかし、北九州市の空港がどこにあるのかは知らない。シートが革張りとは聞いていたが、そもそも機体が大きくないので、1列が左右に3席ずつの6席だ。しかも、お客さんはガラガラ。航空会社には申し訳ないものの、これなら快適な移動になりそうな予感がする。しかし、ビデオのプログラムはさほど充実していない。読み止しの本を読みつつウツラウツラしていたら、あっという間に福岡に近づいてきている。向かって右側の席に座っていたのだけれど、窓外には小さな島がいくつかプカプカ浮かんでいるのが見えてきた。そのうちの一つで、大規模な埋め立てでも行っているのだろうか、二つの小さ...福岡へ2021(02)

  • 福岡へ2021(01)

    本年も、妻と一緒に福岡に行ってきた。事前に義弟から「どこか行きたいところあると?」とたずねられ、「空港通りのひらお(という天ぷら定食屋さん)に行きたい」と答えておいた。すると、コロナを心配する妻は「そんなとこ、店内は仕切られているの?」とくだらねえ心配をしやがる。「それじゃあ、大宰府インター近くのだるま(天ぷら屋らしい)にする?」と義弟は気を遣ってくれるのだけれども、小生にとっての問題はそこにはない。そもそもが大宰府まで行くほどのことでもないうえ、だるまというお店のことを知らない。そうではなく、小生に初めてイカの塩辛の美味しさを教えてくれたひらおに行きたいだけなのだ。しかも、ひらおは福岡空港に接している。そこで妻が弟に「じゃあ、来る途中に店内をのぞいてきて。密だったら、私は車のなかで待っている」げな。小生は塩辛...福岡へ2021(01)

  • 月末の風塵社(02)

    某日、Aさんという方にお話をうかがう機会があった。AさんはB社から本を出されてもいる。雑談の最中、B社の話となった。弊社と同じくB社も厳しい経営を余儀なくされていたので、B社社長の苦労もしのばれるというものだ。そしてまた、Aさんの著書の売れ行きとは関係なく、B社の経営は厳しかったことだろう。ただし、その本が爆発的に売れていたら、話は別である。そして、B社社長からAさんに「お金貸して」という電話が、ある日あったらしい。なんでも、B社社長は知人からお金を借りるため某所まで出かけたいのだけれど、その旅費も作れないということだ。しかし貸し借りとなると、その後の人間関係を含めて面倒になっていくのが世の常である。そこで聡明なAさんは、自著を100冊買い取るという方策でB社の手助けをしようと考えた。金額にすれば10数万という...月末の風塵社(02)

  • 月末の風塵社(01)

    月末を迎えた。金がない。支払いをなんとかしなければならないけれど、その当てもない。会社に行くのがいやになる。本日の風塵社の営業は休みにしようかなあと、布団のなかで考える。しかし、校了しなければならない仕事が一本あった。となれば、会社に行かなければならない。嗚呼、いやだいやだと思いつつ布団から出てみたものの、よくよく考えれば(よくよく考えなくても)、こんな生活をもう20年以上も続けているのだ。こんなんでよく生きてきたなあと、いまさらながら、おのれの強靭な生命力に気がついた。高校生だったとき、友人から「おまえはヴァイタルだよなあ」といわれたことがあったけれど、当時はvitalなんて語の意味を知らなかったから、「ヴァイタルってなに?」と素直に聞き返していたものであった。それから何年かが経ち、別の友人から「おまえはゴキ...月末の風塵社(01)

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