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2005/08/02

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  • 霜月晦日に何思う。

    上旬に行きつけの理髪店で、ずいぶんご無沙汰していた人と逢って話が弾んだ。「あの頃はよかった」はこの齢では定番中の定番だが、実に多くのエピソードがある。学校勤めが苦しいと感じたことは少ないが、それらさえもうみんな沈殿してしまい、上澄みのきれいな水がゆらゆらと光に照らされているひと時だった。ほぼ一年ぶりに参加した研修会は「道徳」が内容だった。学力の落ちこぼれはなんとかなる?が、道徳の落ちこぼれは大変だ…この考えの意味するところを大方の者は理解できる。しかし、問うべきは大人だ。子どもが道徳を学ぶ多くは、けして教室の場ではない。はるかに多くのことを、現実社会で、家庭で身につける。取りかかっていたプロジェクト(笑)が終わり、では…と考えた時にまた片付けかと、今年何度目かの書棚整理に手をつける。今回は段ボール一個分を...霜月晦日に何思う。

  • 谷川俊太郎を、まぜっかえす

    Re84『谷川俊太郎の問う言葉答える言葉』(イースト・プレス)。いわば「詩片」+「語録」という形の一冊。十章に分かれていて、そのなかに「年をとる」「死」も含まれる。もっともその篇には六十代の頃の記述が多いようだ。逝ってしまった後でも、そのコトバはずっと生き続ける。いったい、誰が死んだのか。「子ども」の章に心響く一節がある。「ぬかるみで遊ぶから、草原の上に立ったから子どもは喜ぶのではない、喜びはすでに子どもの身内にみなぎっていたのだ、ぬかるみや草原に足や手で触れること、すなわち世界に自分の肉体で触れることが喜びを目ざめさせ開放する、それはひとつの爆発だ。」大人の役割を知る。整理しようと思っていた2冊Re85『わらべうた』(集英社)とRe86『わらべうた続』(集英社)を改めて読んだ(音読した)。「おならうた」...谷川俊太郎を、まぜっかえす

  • 読書の晩秋、しぶとく残る

    読み聞かせのための絵本を立て続けに購入し、プチマイブームになっている著者のRe82『夕暮れのマグノリア』(安東みきえ講談社)を読んだ。女子中学生を主人公とした連作短編的な小説。「マグノリアって…」と表紙を見れば想像がつくようなことも見逃してしまう読者なので、平易なYAはちょうどいいのかもしれない。「世界は見えているものだけでできているんじゃない」というテーマ?に沿って物語は進む。今どきの現実にファンタジーを織り込みつつ、結構味わいのある展開だ。最終編の「夕暮れ時・たそがれ」について語りながら「異界」に触れる場面はドラマチックに感じ、想像する力を高める。平易といって侮れない。以前から気になっていた新書Re83『「利他」とは何か』(伊藤亜紗・編集英社新書)を読了。編者を含めた5名がそれぞれ一章ずつ担当し、専門...読書の晩秋、しぶとく残る

  • 訃報は初雪の日に

    兵庫県知事再選から何を学べるだろう。情報社会の困難さと一言で片づけられるのか。マスメディア、SNSいずれにしても何かしら加工された情報であり発信者の主観を伴う判断、見解が述べられる。万人共通の「正しさ」など幻想と分かっているならば、極力、第一次情報以外の事に関心を持たなければいいのか。そんな暮らしに憧れはあっても、地縛と自縛の世界で生きている者としては、半径5メートルの幸せに貢献するためにも、まず思慮深くありたい。明快さはほしいが単純化しないように…喜びも哀しみも。今朝は芸能人同士の結婚が話題となったが、共に評価している俳優であり、持ち味がいい方向へ行くことを願う。同時にもたらされた詩人の訃報。その存在は大きかった。詩を読み始めた頃『二十億光年の孤独』を目にしているのは確かだし、詩集に限らず、対談集やエッ...訃報は初雪の日に

    地域タグ:羽後町

  • 読書の晩秋、信じること

    Re80『絵本のまにまに』(長野ヒデ子石風社)。去年の三月発刊のエッセイ集。ちょっと前に買って読みきれていなかったが、今回通読した。一昨年にお招きした頃に、最終校正をしていたのだろうか。親しく話した夕食の席を思い出しながら読んだ。八十路の方には失礼かもしれないが「純真さ」の印象は今も残る。一番熱く語られた「紙芝居」のことが、この本でも記されていて興味深い。自分でも演じた『くわず女房』の絵の描き方の部分では、プロ作家としての技術や思いを教えられる。簡単に読める、抜くのではなく、そこに深みを求めたいと思わされる。「演じ手にも心地いい声」…そのためには間違いなく「心」が問題だ。東京駅で財布を落とし、保管センターに取りに行った経験がある。大都会でよく見つかったものだと国民性に感謝した良き思い出だ。Re81『ゆめみ...読書の晩秋、信じること

  • 握りしめる刀を想う映画

    映画館へ行くのは、夏前に『碁盤斬り』を観に行って以来だ。その程度の頻度だから、今回は迷ってしまった。結構な話題作が並んでいる。「踊る~~」の室井慎次はTVの予告編で観た気になった(笑)。『八犬伝』は面白そうだし、『碁盤~』の白石和彌監督が撮った『十一人の賊軍』も惹かれるなあ…と思いつつ…選んだのは『侍タイムスリッパー』。自主映画のロケ隊が東映京都撮影所を使い撮った作品。昨年京都国際映画祭で取り上げられ、都会での単館上映から話題になり全国拡大開催になって…。なんと大曲イオンでやっているではないか。こういう機会を逃すと観られないだろうからと、朝の最初の回に入ることにした。確かに有名な俳優はいない。武士がタイムスリップするという設定や構想自体は以前にあったはずだ。しかし、なかなか物語の筋がよく、喜劇的側面を織り...握りしめる刀を想う映画

  • 小春日和に小春おばさん

    まさに小春日和の続くいい週となった。昨日は、午前中にほんの数か所だが冬囲い作業をしてからタイヤ交換を1台分終えた。自力で作業できるうちは、なんとかやりたいと思っている。一つの体力のバロメーターかなとも考える。まあ、何はともあれ天気がよいと、気持ちよくやれるものだ。今日も1台取りかかる。さて小春日和からの連想で、ふと井上陽水の歌った「小春おばさん」を思い出す。その曲イメージが温かい日和と通ずるからかと言えば、ずいぶん離れているが…。しかし、♪小春―おばさんー、会いにいくよ♪というサビのメロディは妙に耳の中で騒ぐ。あのアルバム『氷の世界』から半世紀が過ぎているというのに。youtubeで改めて聴いてみた。哀調を帯びたメロディ…、歌詞を改めてみてみると、陽水らしい独特の世界観を展開させているようだ。検索をすると...小春日和に小春おばさん

  • 闘争心を持って逃走しても…

    ほぼ一年ぶりに野口芳宏先生にお会いし、お話を拝聴した。今回の内容は道徳。「思うようにならないこの世」と題された授業提案は、世の中に蔓延している、見せかけの優しさと思いやりに満ちたこども中心主義の教育を厳しく警告するものだった。まさしく、毎日営まれている実践、大人の言動が問われている。変化の激しい社会にどう対していくか。認識と行動で区分し粗く四つ考える。つまり「変化を良しとし進める」「変化を認めるが、是としない」「変化は認めないが、流れに任せる」「変化を認めず抗う」。多数は、中間項がより細分化され、具体的な姿になって現れるだろう。それを講座のテーマに照らし合わせてみる。思い通りにならないことにどう向かうか。それは「トーソー」の判断、かの『スマホ脳』にある「逃走か闘争か」となる。価値観の基底をそこに据えれば、...闘争心を持って逃走しても…

  • 絵本で、幸せと自由と

    先月末からこども園で読み聞かせていたのは、今の時期に合わせ『りんごがドスーン』。これはやや幼少児向けであろうが、大きなリンゴがドスーンと落ちてきて、みんながそれを食べて幸せになる、そして雨宿りまでするという、単純明快な「幸せ」のストーリーこそ、繰り返し話して聞かせたい本だという気がする。何かモノを持ち込んで生かしてみたい思った。今回は、少し大きめのリンゴを用意していく。一個しかないので「食べたあい」という声には応えられないが、「これは触ると幸せになるリンゴだよ」と言って、最後に全員にタッチさせた。家で食べる時でもちょっとだけ思い出してくれれば、こちらとしてはそれが幸せ。もう一つの大型絵本は『ゆうたはともだち』。「ゆうたくんちのいばりいぬ」というシリーズの初作品で発刊は1988年だ。これはビックブックにする...絵本で、幸せと自由と

  • 読書の晩秋、あちこち

    10月中に書いていたことをすっかり失念していた。まさに、人生の晩秋の面持ち。Re77『こんがり、パン』(津村記久子、穂村弘、他河出文庫)。副題?として「おいしい文藝」と記されているように、パンをモチーフとした短編アンソロジー。重鎮の小説家からエッセイスト、思想家まで40名が並ぶ。「米」でも「酒」でもありそうな企画だ。「食」こそが、人間を描くにふさわしい行為ということか。当然ながら個人の食体験に基づいたエッセイが内容だ。しかし、心に残るのは別の観点もある。開高健の文章に久々に触れたがぐんと心に残る。曰く「経験には鮮烈と朦朧がほぼ等質、等量にある」。また米原万理の著した、ソ連がパン(主食)の扱いをきっかけに財政破綻し、崩壊した歴史は根本を突いていると感じた。一年前に『ふゆのはなさいた』という絵本を手にしてから...読書の晩秋、あちこち

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