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2005/08/02

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  • 黒いグラウンドコートの姿が…

    四十数年前にT先生と初めて出会ったときの姿を今でも覚えている。先生は黒いグラウンドコートを着ていた。当時おそらく野球部担当で監督をしていらしたのではないか。ただその場所は、球場ではなく作文審査会をする和室であり、昭和50年代とはいえ諸氏とは異なっていた。新米の私に寄せた目つきも鋭かった。それから数年後、先生は私の教室にスーツを着こなした指導主事として入って来られた。たしか文法の授業であった。研究協議で「演繹法と帰納法」の用語を出して、提示した指導法について助言してくださった。その年、国語教育研究の東北大会で分科会発表者となった私の指導助言者も務めていただき、縁が深まった。「いいじゃないですか。これを参加者の前で堂々と語る先生の声が聞こえるようだ」と事前指導の折に励ましていただいたことも懐かしい。明朗快活に...黒いグラウンドコートの姿が…

  • 興行は格好よく、面白い

    名古屋場所が終わった。今場所は直接足を運んでもいるので書き留めておこう。大相撲観戦は三回目。国技館を諦めての名古屋行きだったが、今年で終わりになるという歴史ある体育館での開催も思い出になった。やはり生はいい。下衆な言葉で言えば見世物、正式には興行だから実際の目耳で感じるものはやはり強い。今回は「西」の真ん中の席で、仕切りや立ち合いについては見えにくい位置だった。その点の不満が残る。相撲を見続けるとその二つはポイントとして外せない。いわゆる儀式的な部分にある形式美と精神性は、実際の勝負への期待と予想を高める。テレビ観戦をする多くの高齢者にもそうした要素は多いはずである。人気の高い大相撲本場所には、様々な層のファンが入り、掛け声をかける。それを現場で耳にして「格好いい」響きについて考えた。酔客や集団での大声は...興行は格好よく、面白い

  • 自分を信じて元気になるために

    ミシマ社の出版物を検索、久しぶりに健康本をと思い注文したRe62『ナンバ式!元気生活』(矢野龍彦・長谷川智)。冒頭第一章のタイトルは、やや肩透かし的だ。「『健康』よりも『元気』が大事!」…しかしこれは単に語の解釈ではなく本質的な視点かもしれない。もはや通常の健康体とは言えない高齢者には響く。「健康にふりまわされない」というのは、なかなかの警句だ。「元気」との関係性で考えればわかる。人間関係や生活術について語っていることの肝は、「ナンバ」に見られる、無理をしない、自分の感性・感覚を信じるという点だ。自己点検して、様々な「排出」「設定」「心構え」を照らし合わせてみることにしよう。夫婦の脚本家ユニットの本も久しぶり。町の図書館にはなかったが隣市にあり借りてきたRe63『ぱくりぱくられし』(木皿泉紀伊国屋書店)。...自分を信じて元気になるために

  • 文化旅というほどの…参

    三泊目のお宿は三河湾沿いの温泉地。「天空の~」という響きに誘われ、海が見える絶景を求めたのは、やはり山間地に住む者の習性のようだ。入り組んだ昔ながらの小さな温泉街だった。それでも売り物のロケーションはとてもよく満足できた。食に関してさほどの特徴はないが、「深海魚」がウリということだった。温泉にはいつものごとく計3回入り、十分に温まってから(笑)酷暑の地の最終日。空港までの道のりで目ぼしい所は…と探し、ミツカンミュージアムという施設を訪れたが予約制であるとのこと。ショップ利用に留めたが、結構見所はありそうだ。思わず購入したのは「納豆かまし棒」。これは毎日使えそうな一品だ。かなり余裕を持って空港へ向かったが、レンタカー返却場所にたどり着かず、周辺をもう一周してようやく見つける。これは老化か。注意力の衰えは確か...文化旅というほどの…参

  • 文化旅というほどの…弐

    国内で今まで宿泊していない県がいくつかあり、その一つが岐阜県。今回はそのクリアも一つねらい、当初は温泉地と考えていたが、この時期であるし「鵜飼い」に決めた。長良川沿いのホテルを予約していて、そこへの経路でどこかと思い…調べてみたら「岐阜のマチュピチュ~天空の茶畑」というのが目に入った。山際の細く急な道を登りつめると数台入れる駐車場があり、仮設の店舗が立てられている。案内図を見ると結構な距離があり、これは高齢者夫婦には無理だなと途中まで…「岐阜のマチュ」まで行ったことにと合意する。様々な巨石も置かれ、それなりに見応えはあった。ただしヤマヒル?なのか、右足に吸血の跡が!!長良川沿いの宿に着き少し休んだ後、夕食をとり、鵜飼いを見に出かける。よくTVなどで放送されるが、宮内庁職員となっている鵜匠の姿はまた一種独特...文化旅というほどの…弐

  • 文化旅というほどの…壱

    飛行機に乗るのは何年振りかなあと思い起こしてみたら、2018年に中国へ出かけた時以来でもう6年が経っていた。その翌年に図書館に勤め始め、年明けにはコロナの渦に巻き込まれたから、一泊の近場温泉旅行はしていたが少しまとまった日程で遠出するのは久しぶりだ。行先は中部国際空港…プロペラ機である。この空路は以前も通ったが、佐渡島をはっきりと捉えたのは初めての気がする。山や川、自然の姿を鳥瞰できる素晴らしさと同時にゴルフ場など人工的な姿から感じる経済開発志向など、いろいろと考えさせられる時間だ。予定通りに到着、そして予想通りの暑さ。この期間連日35℃は軽く超え、最高値は39℃だった。で、何が目的かというと実は大相撲観戦である。今年こそと五月場所はチケット取得に精力を傾けたが、あっけなく撃沈。名古屋こそと臨み、ようやく...文化旅というほどの…壱

  • 希望はどこから生まれてくるか

    『月の満ち欠け』は実に印象深い小説だったが、それ以来書いていなかったのだろうか。図書館で見つけたRe60『冬に子供が生まれる』(佐藤正午小学館)を読んだ。これもまた、ある意味で幻想感に包まれる作品だった。作家のこのテンポは懐かしく、最初は分かりづらく厄介な展開に思えて、後半に揺さぶられる。話者の正体が終盤で明確になったのは仕掛けなのか。とすれば、ほぼ同齢の元教師を設定し、どうしようもない「悲しさ」に泣き続ける場面で終えた意味はどう受け止めたらいいか。様々な記憶を持ったり、消したりするのは愚かしいことか。そんなふうに「泣く」行為で振り切れば、そこに希望は生まれるか。『希望学』(中公新書クラレ)に続けて読んでみたRe61『希望のつくり方』(玄田有史岩波新書)。同時期に出版された2冊なので、当然内容は似ているが...希望はどこから生まれてくるか

  • 盆地男、「海」を語る

    今月の学校読み聞かせは2校で、5年生そして高学年(5,6年)だった。期日も近いので同じラインナップにした。季節に合わせ、来週月曜は「海の日」ということでテーマは「海」。盆地に住んでいるので、「海の近くに住んでみたいなと思っている人はいないかな」と問いかけてみた。そしたら、意外にもほんの一握り。「どうして?」と訊くと「津波が怖い」という声が…。気持ちはわかるが、ちょっと複雑だ。軽く受け流し、さっそく一冊目を読む。これは「お誕生月おめでとう」と添えられている絵本シリーズであり、7月は『うみ』(文・中川ひろたか絵・はたこうしろう)。「おかあさんのおなか」と切り出す詩的な文章である。「海」という漢字、フランス語で海と母は同じ言い方をすることなどが記されて、後半は少年が海へ入り、ぷわりと浮かんでお日様に話しかける場...盆地男、「海」を語る

  • 「実現可能性」だけでは語れない

    Re58『闘え!ミス・パーフェクト』(横関大幻冬舎)。『ミス・パーフェクトが行く!』を一昨年読んで、それなりのエンタメ感を味わえたので続編も読む。総理の隠し子という元女性キャリア官僚が、次々と難問を解決していく設定。今回は冒頭の第一問が「限界集落である某村を活性化させなさい」。これは…切実な現実(笑)。本編通りに、もはや「集落」ではなく「限界自治体」である。結末は、自然を活かす大胆な事業提案それは高齢者の雇用も促し、なるほどと思うが、誰しも感じるように要は大胆な行動力。TVドラマ「ナポレオンの村」を彷彿させたが、それを夢物語としないための二の手、三の手を、「現実」が作り出さねばならない。先月3日の朝刊一面の「『希望』最下位、どうする秋田」という大見出しが頭に残っていたので、関連の新書を読んでみた。Re59...「実現可能性」だけでは語れない

  • くだらなさ。まだ完結せず、

    ハラスメントの最高峰(笑)は「ハラハラ」(正当な行為に対して「ハラスメントだ」と主張する嫌がらせ行為)だと思ったからだろうか、他の様々な語も一般的用語になってしまい、最近はあまり関心がなかった。しかし「マルハラ」(LINEやチャットで句読点を使う相手に恐怖を感じる現象)という語には、さすがに唸った。句点という「文の終わりを示す用法」にも文句がつけられるのか…絵文字やスタンプなどの表現が持つ緩さが蔓延して、普通の正しい用法は堅苦しさが強調されるということか。考えてみれば全て人間の生み出したルールだから、それが時代に添わなくなるのはやむを得ないというべきか。いや、句点も表現の一つか。芸名では「モーニング娘。」が有名だし、「キンタロー。」「ゲスの極み乙女。」などもあった。そういえば「藤岡弘、」の読点の意図は「我...くだらなさ。まだ完結せず、

  • 寝床と風呂でハルキ文庫

    1987年に晶文社から単行本が出ている。Re56『食卓一期一会』(長田弘ハルキ文庫)は、全66編が食べものに関わる詩集である。もっとも冒頭の詩『言葉のダシのとりかた』が表すように、レシピや食事場面を取り上げながら、人生の機微や深遠さについて語る。この詩人の創作姿勢のエッセンスが詰まっている。「かつおぶしじゃない。/まず言葉をえらぶ。」と始まり、カビを落とし、削って、意味を選び、ゆっくり沈め、アクをすくい、沸いたら火を止め、「黙って言葉を漉しとる」それが「言葉の一番ダシだ」と続く。それが本当の味であり、他人の言葉をダシにせず「いつでも自分の言葉をつかわねばならない」と締め括る。『ジャムをつくる』に共感する。これはイチゴやニンジンなど「いろんなジャムをつくれたらいいな」という構成が続き、最終連で「『わたし』と...寝床と風呂でハルキ文庫

  • 梅雨時の絵本読み

    2月末に書いてから「絵本」そのものを取り上げたメモはなかった。しかし、読み聞かせはこども園、小学校で5月当初から始めていて、記録を残す余裕がなく新規の取り上げが少なかったことが原因だろう。同じ本を選んでも今の様子を残しておくことは大切なので、随時記しておき見直していく。こども園は自分なりのクールを決めていて、今日が最初の終了日。今回四か所で続けたのは、次のラインナップだ。大型絵本の『ドアがあいて…』『にゃーご』、そしてPPT化した本は『こどもかいぎ』と『カ、どこいった?』。内容、ジャンルともまちまちで、子によって好みが違う。歓声は『カ、どこ~』が多く、鉄板だ。幼い子向けのようだが『ドアがあいて…』は良くできている絵本だと思う。舞台が固定されている。病院の待合室に一人ずつ入っていくという、一種の不安を暗い色...梅雨時の絵本読み

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