『永平広録』所収の「閑居偶作」は何首?
今回、或る先生から、個人的に書いた原稿の校正を依頼されたため、作業中。拙著なども引用していただき、感謝に堪えない。ところで、校正中にある事に気付いた。いや、初めて気付いたということではなくて、以前に気付いていたことを「思い出した」というのが正しい。それは、道元禅師の語録『永平広録』巻10に収録されている「玄和尚偈頌」の中には、京都にいる頃に詠まれたと思われる「閑居偶作」という偈頌が入っているのだが、これが謎に満ちているのである。謎というのは、その題名に付された偈頌の数についてである。まず、現在、永平寺に収蔵されている、通称「祖山本」について見ていくと、こうなっている。・閑居偶作七首ところが、収録されている偈頌を数えていくと、全125首中の第65~70番目に該当するので、実は6首しか入っていないのである・・...『永平広録』所収の「閑居偶作」は何首?
2024/10/14 07:10