面山瑞方禅師『仏祖血脈訓訣』について
江戸時代に曹洞宗が輩出した最大の学僧である面山瑞方禅師は、当時宗門内で所伝されていた切紙(面山禅師は「断紙」と呼称)について批判し、『洞上室内断紙揀非私記』(ただし、本書の場合は当時の永平寺室中に伝えられていた切紙を批判)を著した。しかし、そうなると儀礼的な空白が生まれる可能性があったため、面山禅師自身は仏祖の経論・語録に従って改めて口訣を作り直した。それを総称して『洞上室内訓訣(ただし、写本によって総称は異なる)』という。今日はその中から、『仏祖血脈訓訣』を紹介し、我々の『血脈』に関する観念を改めておきたい。仏祖血脈訓訣壇経に曰く、五祖血脈図。法灯の年譜に云く、天童浄和尚従りの相伝の血脈なり。自家の訓訣に曰く、血脈頂上の円相、是れ箇の血脈、歴代相承の職由有る所以なり。則ち其の旨、大事と同じなり。いわゆる...面山瑞方禅師『仏祖血脈訓訣』について
2023/10/17 07:50