少し変わった経歴の料理人兄弟がたべものの知られざる世界をちょっと変わった視点から学んでいく食のエンタメラジオ番組(ポッドキャスト)のスピンオフエッセイ。
地球環境と表現すると、いささかスケールが大きすぎて物怖じしてしまいそうだけれど、人類と食との関係を勉強していると、環境の変化に目を向けざるを得ない。氷河期が終わって暖かくなったとか、太陽活動が弱まったとか、どこかで大噴火がおきたとか。その他
たべものラジオのオフ会兼フグ食べ比べ会から、ふじのくに地球環境史ミュージアム企画展ツアー。2日間に渡るイベントも盛況のうちに幕を閉じた。主催では有るものの、ぼくらが頑張ったと言うより、参加者の皆さんの盛り上がりに助けられた感がある。久しぶり
「知ってる・出来る・やる・続ける」の格差。 2024年2月25日
「ええ、売名行為ですよ。みなさんもおやりになったら良い」 杉良太郎さんのセリフなのだけれど、これはしびれるなぁ。ぼくは知らなかったのだけれど、杉良太郎さんはずっとボランティア活動をし続けてきたらしい。もうずっと。だから、世間一般のイメージす
「おしぼり」が日本独自である、そのわけ。 2024年2月24日
仕事帰りに居酒屋で一杯。差し出されたおしぼりで顔を拭いたら気持ちいいだろうな。ということは、たぶんみんな知っている。けれども、そんなことは出来ない。マナー違反だと知られているからなのか、それとも周囲の女性に冷ややかな視線を送られるのに耐えら
「相手の立場に立って考える」を読み解く。 2024年2月23日
相手の立場に立って考えよう。こんなセリフを、初めて聞いたのはいつ頃だっただろうか。もう遠い記憶の中で、小学校の先生に言われたことがあるような気がするのだけれど、それも現実だったのかわからないほどぼんやりしている。 飲食店もそうだし、いろんな
既存の組織に合流するとき、ざっくり2つのパターンが現れる。それまでの組織文化に染まるパターン。もうひとつは、新たな文化が生まれるパターンだ。 企業も家庭も地域団体も、多少なりとも組織ならではの文化を持っている。その文化の中には、一般社会とは
食料獲得にかかる労働時間の短縮化現象。 2024年2月21日
食料の獲得は、人類の永遠の課題だ。人間に限らず動物全般にとって重要なことだろう。ぼくらが遺伝子の乗り物だとしても、自我を持った主体だろうと、食料がなければ生命を維持することも出来ないし、子孫へつなぐことも出来ない。 食料は、どうにかして獲得
適材適所。なんだか素敵な響きだ。人間誰しも得意なこともあれば苦手なこともある。だから、お互いに得意なことを活かしてチームを作れば良いという考え方は、けっこう好きだ。 以前、イベントを企画したときには、友人が企画書やテキストの作成を色々とやっ
菩提寺からの「お知らせ」で、徒弟(息子)が修行から戻ってきたと記されていた。うちは曹洞宗なので、僧侶の修行寺といえば総持寺か永平寺。3年半の永平寺での修行だったそうだ。 この3年半が長いのか短いのか、さっぱりわからない。という話になった。門
食のパーソナライゼーション。何度かこのエッセイでも取り上げたのだけれど、そう言えばなぜこれが注目されるようになったのだろう。この点についてはあまり考えたことがなかった。 元々、個人にあわせたカスタマイズだとか、体に合わせた医療や食というのは
「弘法筆を選ばず」が生み出すイノベーション 2024年2月17日
弘法は筆を選ばず。というが、そうとばかりも言えないんじゃないかと思っていた。確かに、達人ならばどんな道具でも人並み以上に扱える。随分と前のことだけれど、超有名ドラマーが友人のライブに飛び入り参加したことがあった。太鼓の位置や椅子の高さなどを
今更だけど、バレンタインデーとチョコレートの話。 2024年2月16日
バレンタインデーが静かに通り過ぎていった。妻や娘から手作りのチョコレートをもらって、それが世の中の一大イベントの一貫であるということを忘れいていた。うまく表現ができないのだけれど、それは家族のイベントで、家族がほっこりと喜びあえるものだとい
なんとなく今日は空が暗いなあ。職場と自宅の距離はほんとうに僅かなのだけれど、消灯した夜の屋外の暗さに気がつくことが有る。天気が悪いときは、案外明るく感じる。街の灯りが反射しているからだろう。田舎とは言え、少しくらいは街に明かりがあるのだ。都
2023年11月19日(日)和食展のツアー?とたべ農ざくオフ会を行った当日の音源です。 編集等しておりません。ご注意ください。 ※ 会話が多数含まれるため、聴きやすくする為に、右耳にマイク1、左耳にマイク2が割り振られています。 第0部 和
2023年11月19日(日)和食展のツアー?とたべ農ざくオフ会を行った当日の音源です。 編集等しておりません。ご注意ください。 ※ 会話が多数含まれるため、聴きやすくする為に、右耳にマイク1、左耳にマイク2が割り振られています。 第0部 和
「正しさ」という呪縛とクリエーション。 2024年2月12日
「利休好み」という言葉がある。茶事に関する所作や、茶器、花に料理。実際に千利休が好んだとされる趣向だったり、いかにも利休が好みそうな風情というものだったりする。なんだか、とても興味深い。 ともすると、利休好みこそが正解のように思えてしまうか
たべものラジオの最初のシリーズは味噌汁だった。味噌ではなくて味噌汁。ある意味トリッキーなスタート。順当に進めるならば、味噌や出汁についての話が先に来る方がわかりやすいかもしれない。にも関わらず、味噌汁が最初だったのには理由がある。理由という
生活文化や技術は、その地の気候や地形が作り出した。 2024年2月5日
地球上の多くの人が気にかけているだろう、地球温暖化。数字で見なくたって、個人的な記憶の中でもはっきりわかる。小学生の頃の記憶や、20代の頃の記憶を思い返してみると、やっぱり今の方が暖かい気がするのだ。夏はより暑く、寒い日はもっと寒く。という
この頃、音声メディアって良いものだなぁって、改めて感じている。 中学生の頃には、自室で宿題をしたり受験勉強をするときにはローカルラジオ局を聞いていた。お気に入りの深夜番組を聞きたいのに起きていられないようなときには、カセットテープをデッキに
民「俗」自決。「良いね」の共有が集団を作る。 2024年2月3日
継承と変遷。というのが歴史的に見た文化風習の捉え方なのだそうだ。たしか民俗学の本でそのようなことを読んだ気がする。文化や風習の中には、少しずつ変わっていくものがあるのは、食べ物の来歴を見ても分かる通り。時々、社会や環境が変化したことによって
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今年のフグはどうだい?毎年どこかしらで聞くセリフだ。お客様に言われることもあるし、同業者から言われることもある。そういうぼくだって、魚屋さんや漁師さんに言うことがある。フグに限らず、お茶のシーズンには同じような会話が展開されるし、他の野菜だ
ちょっと聞いた話なんだけど、最近の大学生ってスマホで論文を書くってホント?全員じゃないとは思うんだけど、オジサン世代にとってはびっくり現象だ。 論文作成を「文章を書くこと」に置き換えて、分割して考えるとわからなくもないか。思いついたことをメ
昨日からの続きです。もし電気が止まったら、冷蔵庫どころかエコ・ネットワークも機能不全になる。というくらいに、電気や冷却技術に依存してしまっていないか。という問いから妄想を繰り広げています。 食料供給の現場が近くにあるということは、危機に対応
琵琶湖の水とめたろか。というジョークがある。滋賀県民が京都や大阪の人とやり取りする中で使われるのだそうだ。京都や大阪の水は琵琶湖を水源としているからね。ウィキペディアに立項されているのには驚いた。 現代では出来もしないし、一市民が吠えたとこ
都市伝説なのか、真実なのか、よくわからない逸話がある。大抵の場合、逸話というのは誰か有名な人の発した言葉や行動なのだけれど、それが真実ではなくてもあまり害はない。その人物のことを知ろうとするときには邪魔になるのだけれど、教訓として知る分には
日本の伝統工業は、細分化された専門性が特徴的だと言われる。西陣織、蒔絵、包丁などは、それぞれの工程の専門家が代々技を磨き続けてきて、いくつもの家がワンチームとして機能しなければものは完成しない。一人の職人が最初から最後まで一貫して作り上げる
長らく不思議に感じていることがある。それは、日本の食事スタイルのこと。なぜ、日本では銘々膳のスタイルが一般的なのだろう。そんなことに疑問を持つことに意味はないのかもしれないのだけれど、日本だからこそ不思議に感じてしまうのだ。 日本の文化では
車を運転していて、時々不思議だなと思うことがある。きっとなにか事情があるのだろうけれど、ぼくの目には不思議に映るのだ。 地方にはバイパスと呼ばれる自動車道がある。大きな国道の混雑を緩和させるために、市街地を避けて通過させるために建設された道
外食の価値ってなんだろう。思えば、たべものラジオを始めるきっかけになった問いだった。飲食店を経営するには、原点に立ち返る必要があると思ったんだ。そのためのアプローチとして、外食の始まりへと遡ることもしたし、現状を観察していろいろと考えてみた
現在、国立科学博物館で開催されている特別展「和食」について、少しばかり思いを馳せていた。昨年11月には、贅沢にも休館日に入場させていただき、番組の収録をすることが出来たのだ。もう少しでその時の様子が配信されるので、よかったら聞いてみてくださ
#208(s23-15) 超特権を与えられた油屋 ~胡麻は油が大事・・・だったのだろうか~【後編】 https://open.spotify.com/episode/6vzHoQNyg8h0Xz2ERey3oe?si=994c2cfeb65
明けましておめでとうございます。年が変わったからといって、人間が変わるわけでもなく、今まで通りの生活が続くだけ。というと、なんとも冷めた感じがするのだけれど、あまり代わり映えのない日々を過ごして、あっという間に数日が過ぎてしまった。 少しば
料理を作る。一言におさまる行為だけれど、それぞれの工程を分解してみるとけっこう細かい作業顔多い。世界中のあちこちで行われていて、まったく調理に携わった経験が無いという人類のほうが少ないくらいなんじゃないだろうか。何十億という人が、ほとんど毎
朝の厨房は冷え込む。手を洗う水は冷たくて、すっかり指先の感覚が鈍ってしまう。包丁を持つ微細な感覚を取り戻そうと、少しずつ温めながら感覚を研ぎ澄まそうとする。冬の毎朝の恒例行事である。勝手口から外に出ると、思いの外暖かさを感じるのは、差し込む
田舎のちょっとしたショッピングセンターの出入り口付近。ふたりの男の子がなにやら言い合っているのを見かけた。見たところ中学生だろうか。それとも、高校生なのだろうか。平日の昼間にいるのは不自然のように感じたのだけれど、もう学校は冬休みに入ってい
今年は、新型コロナウイルスによるパンデミックも収まってきて、直接会うことが出来るようになったよね。先日の合同オフ会「たべ農ざく」も、沢山の人が一箇所に集まることが出来た。西は山陽地方から東は東北まで。誰かと直接会うこと。どんな会話をしたかじ
昨日、挑戦しやすい環境について、先行事例があることは大切かもねっていう話を書いた。他にも大切なことがあるような気がするので、もう少し書き進めてみようと思う。 先行事例があると、勇気づけられるしどのようにすれば良いのかも見えてくる。一方で、多
2歳にもなると、カタコトの日本語を駆使しながら家族とのコミュニケーションが出来るようになってくる。まだま覚束ないことも多くて、日頃から接している家族しか理解できないようなシーンもあるのだけれど、子供の成長を感じられることは喜ばしいことだ。
たべものラジオの原稿やブログは、こうして思いついた言葉をキーボードを叩くことで文字に変換してくれる。誤変換に気がつかずにそのまま掲載してしまうこともあるけれど、それでも読み返してみれば間違いに気がつくことが出来る。その漢字の用法が違うという
「それってあなたの感想ですよね」。一時期このセリフが流行していた。飲み会のときにでもネタで言うのなら笑えるけれど、真剣な議論に持ち込まれるのには辟易した。説教されているときに子供が言うようになってしまったらしいと聞いたときにはため息が出た。