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  • アーリドラーテ歌劇団「エルナーニ」(2025年7月6日)

    ヴェルディの作品を上演することを目的に指揮の出島達夫によって2011年に立ち上げられた「アリドラーテ(黄金の翼)歌劇団」の11番目の演目はヴェルディ5作目のオペラ「エルナーニ」である。私自身語り草になっている若杉弘によるびわ湖ホールでのヴィルディ初期オペラシリーズを全曲制覇した身として、その懐かしさに昨年上演された「シチリアの晩鐘」に出向いたのがこの歌劇団との出会いであった。誠に失礼な言い方になるが、そこで思いの外の質の高さに驚いたので今年も初台の中劇場に出向いたというわけである。そして結果は期待通り、いやむしろ期待を大きく上回る感動をもらって帰路についた。その理由はまず何より生え抜きの歌手陣を揃えたことである。エルナーニ役の石井基幾、国王にしてエルナーニの政仇ドン・カルロ役の井出壮志朗、エルナーニの恋敵...アーリドラーテ歌劇団「エルナーニ」(2025年7月6日)

  • 紀尾井ホール室内管第143回定期(2025年7月4日)

    首席指揮者トレヴァー・ピノックの指揮する改修前の現紀尾井ホール最後の定期演奏会は、今年生誕150年を迎えたラヴェルの組曲「クープランの墓」(オーケストラ版)で始められた。いつものように闊達で躍動的なピノックの音楽は骨太なラヴェルを描く。それゆえ典雅さといった風情は幾分後退していた感がある。続いてピノックとは2022年のショパンの2番以来二度目の共演になるアレクサンドラ・ドヴガンを迎えたベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番ト長調作品58である。何とも繊細な導入のピアノに続きドヴガンの世界は今回も深く深く進化してゆく。天才的な感受性に基づいた非凡な表現力と正確無比なピアニズムから生まれ出る驚くほど端正な音楽は、その純粋さ故に実に大きな説得力を持ち、この傑作の持つ類稀なベートーヴェン中期の傑作の世界を描き切った。...紀尾井ホール室内管第143回定期(2025年7月4日)

  • 東京シティ・フィル第回定期(2025年7月6日)

    嘗てシティ・フィルの指揮研究員を務めていた経歴のある松本宗利音(しゅうりひと)の東京オペラシティ定期デビューである。名前を聞いてあの名指揮者カール・シューリヒトを思い浮かべるのは私だけではないだろうが、父親が自らが敬愛する大指揮者の苗字にちなんで名付けたそうである。まあそれはともかく、ドヴォルザークの交響詩「英雄の歌」作品111とブラームスの交響曲第2番ニ長調作品73をアーチで結んで、その中にミヨーのスカラムーシュ作品165と逢坂裕のアルトサクソフォン協奏曲(上野耕平委託作品)を据えた長く堂々たるプログラムである。最初のドヴォルザークは珍しい曲で初聞きであったが20分を要する大曲である。さっぱりと美しく奏でつつ必要なときは明確に細部を際立てるこの指揮者の丁寧な音楽が最初から際立った。そしてボヘミヤの音感が...東京シティ・フィル第回定期(2025年7月6日)

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