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  • 東京二期会「カルメン」(2月23日)

    国内オケから引くて数多(あまた)の沖澤のどかをピットに迎えたビゼー作曲の歌劇「カルメン」である。なので期待に胸を膨らませて臨んだのだが、二幕後半のセキディーリアまでは全くつまらなかった。その原因は明確で、レチタティーボ、あるいは台詞を全く取り去るという、まるでCDでハイライト盤を聞いているようなその構成にあった。ここまでの音楽ではそれらを取り去るとストーリーがほぼ消え去るのでオペラとして成立しないのである。正直こんな退屈なカルメンは初めてだった。しかしそれ以降は歌詞がストーリーを語る部分の出てくるのでようやくドラマが成立して少しはオペラらしくはなったのだが、歌唱が皆スケール感に乏しく、血湧き肉踊る「カルメン」にはなりようが無かった。そんな中ではミカエラを歌った宮地江奈の切々とした歌唱は印象に残った。カルメ...東京二期会「カルメン」(2月23日)

  • 東京シティ・フィル第367回定期(2月14日)

    首席客演指揮者藤岡幸夫の指揮する不思議な取り合わせの演奏会。一曲目はフラームスの交響曲第3番ヘ長調作品90。4曲ある彼の交響曲の中では私は最も苦手としてきた曲だ。全4楽章が全て弱音で終わるので若い頃からその盛り上がりに欠ける音楽が心を掴まなかったのかも知れない。藤岡はプレトークでいつ振っても幸せを感じると言っていたが、そういう聞き方をすると今回は急に親しみが湧いてとても興味深く聞くことができ,その魅力を発見できたのは大きな収穫だった。演奏の方は「言葉通り」ブラームス特有の渋さとか重厚感とかを全く感じさせないとても爽やかなものでシティフィルの弦が瑞々しく美しく響いた。二曲目は藤岡が強く望んだという伊福部昭の晩年の創作である交響頌偈「釈迦」。伊福部は若い頃から「釈迦」を題材とした作品を多く残したがこの曲はそう...東京シティ・フィル第367回定期(2月14日)

  • 藤原歌劇団「ファルスタッフ」(2月2日)

    今年創立90年を迎えた藤原歌劇団が年頭に放つ舞台はヴェルディ晩年の傑作「ファルスタッフ」のニュープロダクションだ。2015年1月のアルベルト・ゼッダ+粟國淳による名舞台以来10年ぶりの登場となる。”ニュープロダクション”を謳いながらも、実は昨年暮れに神戸文化ホール開館50周年記念として上演された同じく岩田達宗のプロダクションの舞台装置を流用し、照明と衣装はオリジナルという中々工夫された公演である。更に言えばその衣装に関しては我が国舞台衣装のレジェンド緒方規矩子氏がかつて「ウインザーの陽気な女房達」(たぶん藤沢市民オペラ)のために作ったものの再利用だという。(私の初めてのオペラ体験であった1969年の藤原「カルメン」の衣装も思い返せば緒方さんだったのだ!)これはある意味「使い回し」ではあるが、今回に関して言...藤原歌劇団「ファルスタッフ」(2月2日)

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